「今日から夏休み、宿題もちゃんとやるけど
七夕、夏祭り、海、色々なイベントがあるから楽しまなきゃ。」
そんな風に一人部屋で喋っているのは、この物語の主人公
【秋川 葵】、高校二年生の女の子だ。
今日から夏休みに入ったため、宿題をしようと考えていた。
そんな時、ふと葵の携帯が鳴った。
気になり確認すると友達の【蓮人】からだった。
「もしもし、蓮人?
急に電話してきて、どうしたの?」
「悪い、なんか忙しかった?」
「別に今から宿題しようとしてたとこ。」
「おう、そっか。
なら、葵も来ねぇか?」
「どこに?」
「ほら俺らの学校の近くに心霊スポットがあるだろ?」
そう、葵が住む水町区(みずまちく)には有名な心霊スポットがある。
なんでも大昔、まだ戦争があったころ
二人の若い男女がいたそう。
戦争があった時代のせいで、二十歳を超えた青年、または男性は
兵士として国のために、つれていかれる決まり事があった。
しかし、女性も男性も
「国が勝手に始めた戦争なのに何故、俺達が戦わないといけない?」
と言い、二人は国から逃げながら隠れたそう。
ある日、そのうちの女性が隠れ住む場所に戻っている最中
何者かに射殺され、遺体はそのまま放置。
そのことを知らない男性は、隠れ住んでいた場所に兵士が来たことに驚き
女性が自分を裏切ったのだと勘違いを起こし、そのまま兵士に射殺された。
そして女性の遺体は近くを通りかかった村の人が供養をした。
だが男性の遺体は見つかっておらず、今となっては葵が通う高校の
旧校舎辺りが、男女が隠れ住んでいた場所ではないかと噂されている。
実際。
「見知らぬ男性が旧校舎に入っていった。」
「男性の足が透けていた。」
「男性がふわふわと浮かんでいた。」
など、色々な噂がたっている。
「心霊スポットってあの旧校舎でしょ?
鍵、見つからなくてもう廃校だから取り壊すって
先生が言ってなかった?」
「あぁ、そうなんだけどさ。
一つだけ、というか一個だけ開いてる窓ガラスがあってさ。
そこから侵入できそうだから、肝試しやろうぜって話よ。」
「へぇ、面白そうだね。
その話、私もまぜてよ。」
「流石、話が分かる葵ちゃんすきだわ。(笑)」
「うるせー。(笑)
何時に集合とか決まってるの?」
「夜10時、学校の校門前集合になってる。」
「了解、遅れずに行くわ。」
「おう、それじゃ後でな。」
そうしてお互いに電話を切る。
「まさか、心霊スポットに行くとはね。
今まで幽霊とかに会ったことないから、もしかしたら会えるかな。」
そんな風にウキウキの葵は一度、宿題をするのだった。
一度、集中すれば時間など過ぎていくわけで気づけば夜の9時だった。
「わ、急いで準備しなきゃ。
携帯、絆創膏、お茶、ハンカチ。」
鞄に必要なものだけ入れて家を出る。
だが、この時の葵は思ってもみなかった。
まさか、あんな悲しい思いをするなんて……