カルデアにある購買部の日常   作:hidenn

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現実では不可能な部分やあり得ないことが起きますが小説ということで許してください。


1話

早朝、私はレジの横にあるコーヒーマシンの整備をしていた。するとあるサーヴァントが店に入ってきた。

 

「すまない、店主は居るか?」

 

その人物はカルデアの食堂で料理をよく作ってくれる集団の一人エミヤだった。

 

「いらっしゃい、どうかした?」

 

「すまない、店主。頼みたい品がある。直ぐに用意してくれ。」

 

「いいよ、お探しの品は?」

 

「ああ、伊勢エビだ。」

 

「あれ?俵藤太に頼めば出してくれるのでは?」

 

初期の頃は私が食料品を提供していたのだが、最近召喚された俵藤太のおかげで限度はあるが和食品が手に入るようになったため、出せない外国の食品以外は、この店で買う必要がなくなったのだ。なので伊勢エビなら出せると思うのだが。

 

「それがな。」

 

どうやら詳しく話を聞くと、とあるサーヴァントがいきなり伊勢エビを食べたいと言いだし、調理組が俵藤太に頼んだ。しかし、本日分の宝具をすでに使ってしまったらしく、いま無理して使うと明日の料理まで魔力の回復が間に合わないらしい。明日の料理にまで支障をきたす訳にいかないため、そのサーヴァントに無理だと伝えると聖剣を突きつけてきたとのこと。

 

そのため、この店に来たらしい。

 

「頼む、店主。作らない場合宝具を打つと脅している。」

 

「あー、なんとなくそのサーヴァントがわかった。」

 

そのサーヴァントは深夜、私の店に来てコーラとハンバーガー、そして珍しく海の幸特集という雑誌を買って行ったのだ。

 

「一応うちの店でも取り扱っているけど。」

 

この店の裏には私が密かに工事、拡張をした部屋があり、その1つに魚介類を入れている生け簀がある。

 

そこに伊勢エビもいるので渡すことができる。

 

私は直ぐに店の裏からなかなか立派で生命力が強そうな伊勢エビを選び、発泡スチロールに入れてエミヤに見せた。

 

「この伊勢エビなんかどうだ?」

 

「おー、これはなかなかいい伊勢エビだな。」

 

そう、この伊勢エビ体長40cm、3キロぐらいある大物なのだ。

 

「それでだ。」

 

私とエミヤは目を合わせる。

 

「3万QPでどうだ。」

 

「高い。1万」

 

「このサイズはなかなかお目にかかれない。2万5千」

 

「量より質だ。1万5千」

 

「このサイズの物は味もうまいだろう。2万」

 

「・・・ハァ,いいだろう。」

 

私とエミヤは握手をした。そして2万QPを払ってもらった。

 

「それでは貰っていく。」

 

そういって店を出ていった。

 

「またのご利用お待ちしています。」

 

 

そして夕方、事件は起きた。

 

「ハー、久しぶりに食堂で食べようかな。」

 

私は、休憩を取り食堂の方に歩いていた。すると

 

「おい、捕まえろ。」

 

「ダメ、速すぎて捕まえられないわ。」

 

食堂の方がなにやら騒がしい。

 

そして、食堂の扉にたどり着いた。

 

扉を開けると

 

ものすごい速さで移動したり跳んだりしている伊勢エビとその伊勢エビを捕まえようと様々なサーヴァント達が武器やら網などを持っていた。

 

そして、気になるのが食堂の隅でガタガタ震えているジャンヌ・ダルク・オルタと、倒れこんだセイバーオルタだった。

 

私が訳も分からず扉の前で立ち尽くしていると伊勢エビが私の胸に飛び込んできた。

 

「エビィ~。」

 

私は、とっさに上着を脱ぎ伊勢エビをくるむ。トゲが危ないからね。

するとエミヤが近付いて来た。

 

「ああ、店主か。エビを捕まえてくれて感謝する。」

 

エミヤの後ろには、たくさんのサーヴァントがいる。

 

「えっと、どうしたのみんな疲れているみたいだけど?」

 

「実は・・・

 

 

主人公が食堂に着く少し前

 

調理しているエミヤに声をかけてきた人物がいた。

 

「おい、弓兵。私が頼んだ伊勢エビはどうした?用意できたのか?」

 

セイバーオルタである。

 

「ああ、店主にお願いして用意してもらった。しかし、ジャンクフードを好む君がなぜ高級な伊勢エビを頼む?」

 

「なに、店主の店で販売している雑誌を読んでいたら黒いの(邪ンヌ)が「あんたこんな高級なもの食べたことないでしょ。」とばかにしてきたからな、これをあいつの目の前で食ってやる。」

 

「・・・ハァー、聞いた私がバカだった。」

 

「ところで伊勢エビはどこだ?」

 

「そこの発泡スチロールの箱に入っている。」

 

「そうか。」

 

セイバーオルタがキッチンのカウンターに置いてある箱に近づき箱の蓋を開けた。

 

「おい、弓兵。」

 

「なんだ。」

 

「箱の中になにもないぞ。」

 

「!?そんなバカな。」

 

エミヤが急いで箱に近づき中を見ると何もなかった。

 

「!?すまない。ここにあった伊勢エビ知らないか?」

 

エミヤは直ぐに他の調理組のサーヴァント タマモキャットとブーディカに尋ねた。

 

「知らないワン。」

 

「う~ん、知らないな。」

 

その後も他のサーヴァントからも知らないと言われる。

 

すると食堂の食事スペースから驚きの声が上がった。

 

「ちょっと何なの?この虫?」

 

声を主を確認するとジャンヌ・ダルク・オルタがいた。そしてその彼女の目線の先には伊勢エビがいた。

 

「エビエビィ~」

 

エミヤが声をあげる。

 

「ジャンヌ・オルタその生き物を捕まえてくれ。」

 

すると、ジャンヌ・ダルク・オルタは嫌そうな声を出す。

 

「え~、嫌よこんな気持ち悪い生物。触りたくないわ。」

 

「エビィ」シュ

 

「ガフゥ」

 

伊勢エビが触覚を鞭のように巧みに使い邪ンヌの頬を叩いた。

 

「イタ~、このいきなり何「エビィ」ガフゥ」

 

また、叩かれた。

 

「この「エビィ」ガフゥ」

 

「やめ「エビィ」ガフゥ」

 

「いい加減に「エビィ」ガフゥ」

 

何か言葉を発するごとに叩かれる。

反撃してもキレイに回避して叩かれる。

 

そのうち、

 

「もう、イヤ~」

 

と言って食堂の隅に逃げ、顔を見せないようにうずくまる。

 

するとセイバーオルタが伊勢エビに近付く。

 

「フ、情けないやつめ。私が軽く相手をしてやろう。」

 

邪ンヌの情けない姿を見たためか、上機嫌な様子で伊勢エビの相手をする。

 

「おい、食材の分際で手間をかけさせるな。大人しく私に食べられろ。」

 

「エビィー」

 

すると伊勢エビがセイバーオルタの顔面に張り付いた。

 

「この離れろ。」

 

セイバーオルタが離そうとするが伊勢エビのトゲで掴めない。また伊勢エビも足と触覚を巧みに使い張り付いている。

 

「いい加減に「エビィ」ガフゥ」

 

セイバーオルタが武器を出そうとした時、伊勢エビが離れ尻尾を使いサマーソルトを決めた。

 

セイバーオルタの顎にあたりセイバーオルタが宙を舞う。そして、気絶。

 

「エビエビィ~」

 

伊勢エビは、喜んだ声を出す。

 

その後、その場にいたサーヴァントで捕獲しようとするがウサギ並の跳躍力で跳んだりして避けられたらしい。

 

「店主、その伊勢エビを渡してくれ。」

 

「エビエビィ~」

 

伊勢エビが悲しそうな声を出す。

 

私は少し考えエミヤに提案する。

 

「エミヤ、お金返すからこの子貰ってもいい?」

 

「なに?」

 

「さすがに床を這いずり回った食材を出すのは衛生上ダメだろうし。」

 

「しかし、そしたらその伊勢エビをどうするつもりだ?」

 

「イヤ~、丁度ストレス軽減のために観賞用水槽を導入したはいいけどどんな魚を入れようかと考えていてね。そこにこの子を入れようかなと。」

 

「ハァ,わかった、好きにしてくれ。」

 

そういって、キッチンの方に戻った。

 

他のサーヴァントたちもいろいろ言いながらも食事に戻った。

 

「お前の名前を決めないとな。そうだな・・・マキビシでどうだ?」

 

「エビィ~」

 

 

その後、店の一角にて

 

「お手」

 

「エビィ」

 

「おかわり」

 

「エビィ」

 

「ショウリュウケン」

 

「エビィ~」

 

「「「オオー」」」

 

「マキビシちゃんすごいね」

 

「そうですね。先輩。」

 

マスター、マシュ、子どもサーヴァント、一部のサーヴァントに人気になった。

 

余談だかセイバーオルタと邪ンヌがいつかこの伊勢エビを食べようと七輪などを購入して食べる機会をうかがっている。

 

 

 

 

 

 

伊勢エビネタで書いてる途中に思い付いたネタ

 

カルデア襲撃後シャドウ・ボーダー内

 

「ハァ,お腹すいたね。」

 

「そうですね。先輩。」

 

「レーションなんか飽きてきたしね。」

 

マスターとマシュが話し合っているとゴルドルフが話かけてきた。

 

「おい、あの伊勢エビは一体なんなんだ?」

 

「え、マキビシちゃんのこと?」

 

「そうだ、せっかく食べようと思ったら攻撃(ショウリュウケン)をされたぞ。」

 

「食べようって、マキビシちゃんは大事な仲間だよ。」

 

「そうです。マキビシちゃんは仲間です。」

 

数日後

 

マスターとマシュ他の乗組員がマキビシを凝視している。

 

「エビエビエビィ」(おい、止めろよそんな食べ物見る目で見るなよ。)

 

数日後

 

マスター、マシュその他

 

ヒソヒソ

 

「エビィ、エビエビエビィエビ」(おい、そんなどこか美味しそうとか美味しくないとか冗談言うの止めろよ)

 

数日後無事にロシアに着き食べられることはなかったがマキビシは、一時期反抗期になった。

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