カルデアにある購買部の日常   作:hidenn

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アンケートの結果所長が生きている設計で小説を書くことにしました。


3話

ある日の昼頃店で商品の補充をしていると来客があった。

 

「あ、マリーいらっしゃい。」

 

そう、このカルデアの最高責任者であるオルガマリー所長である。私は愛称でマリーと呼んでいる。

 

「マリー、大丈夫?」

 

「こ、このくらい平気よ。」

 

「いや、大丈夫じゃないでしょ。」

 

そう、今日のマリーは目の下に隈があり髪の毛もボサボサでどう見ても何日も徹夜したみたいな状態である。

 

「今は、一刻も速く人理を修復しなければいけないの、だから休んでる暇は無いわ。」

 

「それでも、休まないと体に悪いですよ。」

 

私は、彼女の腕を掴み店の奥へと引っ張る。

 

「あっ、ちょっと。」

 

私は、マリーを引っ張り店の裏にあるちょっとした休憩所のソファーに座らせた。

 

「そこで、座っていてください。」

 

私は、店に置いてあるポットドリンクのコーナーからココアを持ってきてマリーに渡した。

 

「これでも飲んでリラックスしてください。あ、お金は要りません。私からのサービスです。」

 

「・・・ありがたく頂くわ。」

 

マリーは少し考えた後、ココアを飲み始めた。

 

「じゃあ、所長。私、仕事あるので少し離れますけどしっかり休んで下さい。」

 

そう言って私は仕事に戻った。

 

 

私、オルガマリー・アースミレイト・アニムスフィアはココアを飲みながら彼、千樹 央利の後ろ姿を見つめる。

 

彼との出会いは、アメリカでの事だった。

 

当時、カルデアのスポンサー等から2016年の人類滅亡の観測の追及から精神が追い込まれている時だった。

 

アメリカのホテルで宿泊中、私の命を狙う魔術師達から逃げている時だった。魔術師達は凄腕で、護衛は全滅し、私は必死に一人で逃げるしか無かった。

 

その時、逃げている最中にぶつかったのが彼、千樹 央利だった。

 

彼はとんでもない身体能力で魔術師を無力化した。

 

最初、彼も魔術師かと思ったが違った。彼の一族は、体術によって北極熊やゾウでも楽に倒せるらしい。

 

もちろん冗談かと思ったが、あの魔術師達の重症を見たら冗談と思えなかった。

 

その後、彼に私をアメリカにいる一ヶ月の間守ってもらうよう依頼した。

 

彼は、承諾してくれて護衛をしてくれる事になった。

 

その後は、驚きの連続だった。

 

彼は名の知れた発明家で、様々な国の権力者とコネを持っていたのだ。彼の発明品を見せてもらったが、どれも凄い物だった。

 

彼と一緒にスポンサー等に会いに行った時、スポンサー達が私の前とは違って弱腰だったのにも驚いた。

 

どうやら彼らは彼の発明品で利益を得ている者も多く、彼には頭が上がらないらしい。

 

アメリカにいる間、彼には助けられてばかりだった。弱い私を支えてくれた彼を、弱い私を守ってくれる彼を私は好きになった。

 

私は思い切って彼をカルデアに誘った。

 

彼は、最初迷っていた。

 

彼は、私に自身の秘密を教えてくれた。不思議な力の事。

 

彼は、それらを話した上で私を雇うか聞いてきた。

 

私は、それでも構わないと言って承諾した。

 

彼を守るために、偽の情報やカルデアの一部を好きにしていいという条件を出した。

 

彼がカルデアに来てから色々と変わった。技術面や精神面など改善され良くなった。

 

そして、カルデア爆発事件の日。私は風邪を引いてしまい、代わりに央利が作ってくれたコピーロボット?だったかしら?それを使って私の代わりに仕事してくれたので、私は死を免れることができた。

 

けど、代わりに特異点Fにコピーロボットの残留思念がレイシフトしてしまい、カルデアで歩いていたら皆に悪霊扱いされたので、皆をボコボコにした。

 

私は、自身が情けなくなった。魔術師として名門貴族だけど父の跡を継ぐ素質を持っていなかった。それでも一所懸命やってきた。けど、誰も認めてくれなかった。そして、今は人類の命運をかけた事件に直面している。そして、それを一人の人間に託している。私は、裏から指示するだけ。

 

皆、失敗できないという不安の重圧に押し潰されそうになっている。私は、何ができるだろうと考えたが何も浮かなかった。せめて、自分にできることをやろうとカルデアの施設の確認や様々な部署からの書類の確認などをやっている。

 

それでも、自分が本当に皆の役に立っているかはわからない不安が私を襲う。弱い自分は、今にも泣き出してしまいそうだ。

 

「所長、大丈夫ですか?」

 

仕事が終わったらしい央利が私に声をかけてきた。

 

「何か不安があるなら相談して下さい。」

 

彼は私の隣に座り聞いてきた。

 

私の頬に水が流れる。彼の近くにいるといつも弱い自分をさらけ出してしまう。だから、いなくなって欲しい。離れて欲しい。

 

けど、それ以上に側に居て欲しい。

 

私は、彼の胸に顔を埋めた。彼の服を私の涙が濡らしていく。

 

「央利。」

 

「はい。」

 

「私、怖い。」

 

「はい。」

 

「逃げ出したい。」

 

「・・・マリー。」

 

「なに?」

 

「君は、優秀で努力家な女性だよ。そして、弱い自分を見せたくない女性だってことも知っている。」

 

「そうね。」

 

「そして、皆、君が頑張っていることも知っている。知っているかい?皆、私に質問してくるんだよ。所長の好きなお菓子はなんですか?とか所長はコーヒー好きですか?なんて聞いてくるんだよ。どうしてそんな事質問するのか聞いて見ると頑張っている所長に差し入れしたいんだって。」

 

私は、心あたりがあった。

 

「皆、不安の中にいる。そんな中君は解決しようと頑張って皆に指示を出している。それは、誰にでもできることじゃない。君だからできているんだよマリー。」

 

「でも、解決しているのは立夏よ。」

 

「彼女だって、未熟だ。君や皆に助けられないと何もできないって言ってた。私もそう思う。君は、そんな彼女に道を作っているんだよ。不安に押し潰されそうな彼女達に安心できるようにしているのも、君が頑張って彼女達を指示やアドバイスしているからだよ。」

 

「そう、かしら。」

 

「そうだよ。だから、一人で悩まないで皆に相談して。僕やロマニ、ダ・ヴィンチ。皆、君を助けたいんだから。」

 

「うん。」

 

それからも、私は泣き続けた。

 

 

今、マリーが寝ている。どうやら、安心して眠くなったらしい。

 

その後、マリーを部屋まで運んだ。

 

翌日

 

「千樹さん。所長と付き合っているって本当ですか?」

 

「待って、立夏ちゃん。どこでそんな話になったの?」

 

「え~、皆話ましたよ。昨日所長をお姫様抱っこして運んでいる千樹さんが所長の部屋に入っていったって。」

 

私は、立夏ちゃんに昨日のことを話し、なんとか誤解を解いた。

 

しかし、噂が広がり色々な人に勘違いされ誤解を解くはめになった。

 

 

オマケ 所長が生きていた時の反応

 

「ギャー所長の悪霊だ、臨・兵・闘・者・皆・陣・烈・在・前。」バキバキ

 

「ドクター、できないことしないでください。手がバキバキになってます。」

 

「南無阿弥陀仏、悪霊退散。」

 

「先輩、お経唱えないでください。」

 

「よし、私が開発したこの悪霊退散ハンマーバージョン3.1を使うときが来たようだ。」

 

「あなた達、覚悟できているんでしょうね。」

 

その後、所長にボコボコにされ説教された。

 

 

 

 

 

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