新サクラ大戦~異譜~   作:拙作製造機

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どうしても彼らがいなくなる結果は納得出来なかった。それだけです。


今芽吹く新たなる花 前編

 時は太正十九年、世界は大いなる危機に晒されていた。帝都・東京に降魔皇と呼ばれる存在が突如として現れ、世界を魔のものにしようと暴れ始めたのだ。

 その驚異的な力の前に帝国華撃団、巴里華撃団、紐育華撃団が総力を結集しこれにあたったが、それでさえ互角にするのがやっとだった。

 

 このままでは帝都だけでなく世界が滅んでしまう。そうなった時、彼らは持てる力の全てを使い果たす事を決意する。例え、それが命を賭ける、いや……命を捨てる事になるとしても。

 

 正義を、今を生きる全ての命を守るために戦う事こそが華撃団なのだと、そう決意と覚悟を持って。

 

 そんな彼らに“帝剣”と呼ばれる神器の使用を勧めてきた者がいた。それを使い幻の帝都を作り出してそこへ封印してしまえばいいと。ただ、それには膨大な霊力が必要になるだけでなく、製作に一人の命が必要だった。

 それを知った大神一郎は、かつての魔神器関連の一件の際に決意した通り、誰かを犠牲にしての平和など受け入れる訳にはいかないとそれを丁重に固辞し、かくして降魔皇への大反撃が始まったのだ。

 

 まず紐育華撃団による五輪の儀式で降魔皇の力を削ぎ、そこへ巴里華撃団がパリシィの力を解放して動きを一時的に封じる。それを待っていた大神一郎と真宮寺さくらによる二剣二刀の儀が降魔皇を一時的にではあるが更に弱体化させる事に成功。

 そこへ紐育華撃団隊員達の霊力をその触媒体質で増幅させてその身に宿した大河新次郎が、帝国・巴里両華撃団隊員達の霊力を同じく触媒体質で増幅させてその身へ宿した大神一郎にその霊力を託した。

 

――一郎叔父っ、後を頼みますっ!

――ああっ! みんなの想い、無駄にはしないっ!

 

 三つの華撃団の霊力を結集、増幅させて放ったその一撃“狼虎滅却・震天動地”は降魔皇へ深手を負わせる事に成功。

 更にその膨大な霊力の余波により、何故か帝剣の発動と思われる現象が起きた。何と降魔皇の頭上に幻の帝都である“幻都”が出現したのである。深手を負った降魔皇はまるでそこへ吸い込まれるように封印され、世界は守られた。

 

 だが、その代償としてその戦いに参加した者達のほとんどは霊力の急激な低下現象を起こし、またそれを免れた者も戦える状態ではなくなってしまい、帝国・巴里・紐育の三つの華撃団は事実上の消滅となったのだった。

 

 これが、世に言う降魔大戦であり、それから端を発する世界華撃団構想の始まりであった。

 

 そして、時は流れて太正二十九年、帝都・東京。そこへ一人の青年がやってくるところから物語は始まる……。

 

 

 

「帝都に来るのも久しぶりだな」

 

 駅に到着した男は周囲の様子を眺めて噛み締めるように呟いた。男の名は、神山誠十郎。帝国海軍に所属する士官である。

 彼は今から次の配属先である任地へ移動しようとしている最中であった。そこは、彼が目標とする人物が司令官として配属されている場所であった。

 

(それにしても、特務艦の艦長から地上任務なんてと思っていたが、まさかその異動先があの大神一郎大佐のいる所なんて、俺もまだ運に見放されてはいないようだ)

 

 大神一郎大佐。それは神山が軍学校へ入学した際、教官達から幾度となく名を聞く事になった存在だった。

 士官学校を首席で卒業し、一年間の特別任務の後洋上任務へ就き、その後再び一年間の特別任務。その功績を認められての半年程の巴里留学任務と、特務が主体のために詳しい功績は明かされていないが、それが帝都の平和に多大な貢献をしたとは言われており、間違いなく優秀な軍人である事に疑いようはなかったのだから。

 

(俺も、大神大佐のように力を正しい事に使える軍人になりたいと、そう思って今日まできたからな……)

 

 と、そこで神山はある事を思い出して顔を伏せた。

 

「……だけど、そんな俺は……」

 

 脳裏に過ぎるのは、炎上しながら沈みゆく艦とその周囲を飛び交う異形の存在。神山にとって今も忘れられぬ記憶だった。

 

(いや、あれが俺の精一杯だった。結果、犠牲者を出す事もなく終わったんだ。なら、いいじゃないか)

 

 それがどこかで自分への言い訳と分かっていながら、神山はそこで思考を打ち切った。

 

「何だ? 何か騒がしいな……」

 

 周囲の人々が何やら恐怖や混乱に包まれて騒ぎ出していたのだ。一体何がと神山が原因を探ろうとした時、それは駅の天井を突き破って現れた。

 

 大きな翼と鋭い牙。どこかおぞましさを感じさせる肌の色と醜悪な姿。それは神山が忘れる事の出来ない存在だった。

 

「降魔っ?!」

 

 無意識に脇に挿してある二つの刀へ手が伸びる。生身で戦って何とか出来る相手ではない。それでも軍人として戦う術があるのなら選ぶ道は一つだったのだ。

 降魔が近くにいた少女へ意識を向け、その凶悪な爪を振り下ろそうとする。少女は恐怖で足が竦んで動けない。誰もが顔を背けた次の瞬間、その爪は二筋の白銀の煌めきによって防がれる。

 

「大丈夫かっ! 早く逃げるんだっ!」

 

 神山は降魔を睨んだまま背中にいる少女へ声をかける。その声に一部の者達も我に返り、少女を手招きして動くように呼びかけた。それを聞きながら神山は降魔の動向を見つめていた。

 

(さっきは降魔がこちらに気付いていなかったから何とか弾けた。だが、二度目はない。倒せないのは承知の上だ。今の俺に出来る事、それは少しでもいいから時間を稼ぐ事だ。せめて、ここの人達が逃げ切れるぐらいの)

 

 そこで神山の脳内に二つの選択肢が浮かぶ。

 

“先手必勝だ!” “専守防衛だ!”

 

(ここは……守りに徹しよう!)

 

 動きを見せない神山へ降魔も手を出しあぐねているらしく、その場を動こうとはしない。

 ただ、このままでは避難もままならないと気付いた神山は、素早く周囲を見回して出来るだけ人のいない場所へ降魔を誘導しようと決意した。

 

「こっちへこいっ!」

(さっきこいつは俺に邪魔された。なら、俺がこうやって動けば……やはりなっ!)

 

 神山の動きに誘導されるように降魔がその体の向きを変えたのだ。これなら何とか時間を稼げる。そう思った瞬間だった。その降魔が一撃の下に地へ伏したのは。

 それを成し遂げたのは、冷たい輝きを放つ金属の存在。一見すると鎧のようにも見える、緑の鋼鉄の戦士だった。

 

「な、何だ……?」

「上海華撃団だっ! 上海華撃団が来てくれたぞっ!」

「良かったぁ……」

「上海華撃団? そうか……道理で……」

 

 あれ程恐ろしかった降魔をいともあっさりと倒した存在に、周囲の人々は大いに沸き、喜び、賞賛を始める。その声を聴きながら神山は刀を鞘へと戻す。

 見上げる鋼鉄の戦士は、神山にはどこか頼もしくも恐ろしく見えた。気のせいか向こうも自分の事を見た――ような気が神山はした。

 

 だが、次の瞬間にはその鋼鉄の戦士はその場から立ち去り、その見えなくなっていく背中へ手を振る者や感謝を述べる者などが数多く声を上げる。

 

「……助かった、のか」

「お兄ちゃん」

「ん?」

 

 聞こえた声に神山が顔を動かせば、足元に先程助けた少女がいた。その目は嬉しそうに輝いている。その眼差しが一瞬だけ彼の中で誰かを思い出せる。誰かは分からないが、昔似たような眼差しで見つめられた記憶が。

 

(誰だ……今の……?)

 

 影になって見えない記憶の相手を思い出そうとする神山だったが、そんな彼へ少女は笑顔を見せた。

 

「助けてくれてありがとう」

「……どういたしまして」

 

 無垢な感謝に神山も笑みを浮かべて言葉を返す。たったその一言だけだが、神山には何にも勝る報酬だった。命を賭けて守った自分の行い。それが正しかったのだと言ってもらえたような気がしたからだ。

 

 そんな事があったため、神山は多少待ち合わせ時刻に遅れて目的地へと到着する。そこは、神山が期待していたような場所ではなかった。

 

「……大、帝国……劇場。…………劇場っ!?」

 

 何度も手元にある配属先の住所を確認する神山だったが、何度も見てもそれに間違いはなかった。

 

「どういう事だよ、これは……」

「あのぉ、何かお困りですか?」

 

 あまりの事に項垂れる神山の耳に可愛らしい女性の声が聞こえた。何かと思って顔を上げると、そこには着物姿のリボンをした年頃の女性が箒を手に立っていたのだ。

 

「あの、どうかしましたか?」

「いや、えっと……」

 

 可愛い女性に情けないところを見られたという気持ちが神山に返答を遅らせてしまった。だが、そんな彼を見て女性は不思議そうな顔から何かに気付いたような表情へと変わった。

 

「も、もしかして……誠兄さん?」

「誠兄さん……? たしかに俺は誠十郎と言う名前ですが」

「やっぱりそうだ! 誠兄さん、どうしてここに?」

「ちょ、ちょっと待ってくれ。俺には君が誰だか……っ!」

 

 その瞬間、神山の記憶が思い出す。先程の少女で呼び起こされた記憶。その相手の顔と名を。

 

「っ……さくらちゃん、か?」

「そうだよ誠兄さん! あっ、もしかして……今まで忘れてた?」

 

 ジト目になるさくらを見て神山は……

 

(どうする? ここは正直に答えるか?)

 

 脳内に三つの選択肢が浮かぶ。

 

“すまない……” “そんなはずないだろ” “そんな事より綺麗になったな”

 

(ここは……正直に言おう)

 

 自分に正直に生きるべきだ。そう考えた神山はその場で軽く頭を下げた。

 

「すまない……」

「やっぱり……誠兄さんのバカ……」

(機嫌を損ねてしまったな……)

 

 残念そうなさくらを見て神山は答えを間違ったと思うも、気を取り直して彼女へ声をかけようとした。その時だった。

 

「どうかしたのかい、天宮君」

「あっ、支配人」

 

 二人の前に現れたのは、立派なスーツ姿の男性。その頭髪が棘のようにも見え、つんつんとしている。その男性は、神山を見ると笑みをより深くした。

 

「貴方は……」

「やぁ、君だね、神山君は。待っていたよ。ようこそ、大帝国劇場へ。俺が支配人の大神一郎だ」

「大神一郎…………ええっ!?」

「誠兄さん、ちょっとうるさいです……」

 

 さくらの言う通り、周囲の道行く者達が神山の事を訝しむような表情で眺めていた。それに大神は苦笑すると咳払いを一つし、その場から動き出した。

 

「ここじゃ何だから、まずは中へ入ろう。天宮君、彼は俺が案内するから君はそのまま掃除を続けてくれ」

「あ、はい。誠兄さん、また後で話を聞かせてもらいますからね」

「あ、ああ……」

 

 まだ混乱収まらない神山だったが、大神の後を追うようにその場から動き出す。これが、新しい帝国華撃団の始まり。まだ誰もその胎動を知らぬ、大きな闇の蠢きの幕開けでもあった……。

 

 

 

 外観の立派さに比べ劇場内は閑散としている印象を神山に与えた。街の活気に対してこの中は大分それが低いと明らかに感じる程に。

 

(劇場の割には人が少ないな……)

 

 まだ日も高いのにあまりにも静かすぎる。そう思う神山へ先を歩く大神は振り向く事なく苦笑した。

 

「人が少ないと思うだろう?」

「えっ? あ、その……」

「いいんだ。それは俺がよく分かっている。君は、帝劇に来た事はあるかい?」

(帝劇、か……)

 

 神山の中に二つの答えが浮かぶ。

 

“いえ、残念ながら初めてです” “噂は聞いた事ぐらいあります”

 

(ここは……事実を告げよう)

「いえ、残念ながら初めてです」

 

 その神山の答えを聞いて大神はどこか安堵するような、それでいて悲しそうな笑みを浮かべた。

 

「そうか。なら、君を選んで正解だったのかもしれないな」

「は?」

 

 大神の言葉に疑問符を浮かべる神山だが、その足が一つのドアの前で止まった。大神の足もそこで止まったからだ。

 

「まずは、部屋の中で話そうか。神山誠十郎少尉」

「っ……はっ! 分かりました!」

 

 大神の顔が軍人のそれになったと感じ取り、神山は咄嗟に敬礼を行う。その見事な所作に大神は微かに何かを思い出して苦笑するとドアを開けた。

 

 室内は、ある程度の格式を感じさせる作りにはなっているが、華美な調度品などは欠片もなく、この部屋の主がどういう人間かを物語っていた。

 その一番目立つ場所にある机が今の大神の定位置であり、そこへ彼が腰かける間に向かいでは神山が休めの姿勢を取っていた。

 

「さて、改めて自己紹介をさせてもらうよ。自分は、帝国華撃団司令の大神一郎だ。神山誠十郎少尉、本日付で君を帝国華撃団花組の隊長に任ずる」

「はっ! 謹んで拝命致します! ……ところで、帝国華撃団というのは?」

「ははっ、そうだな。詳しい事は知らされていないか。なら、華撃団は知っているかい?」

「聞いた事ぐらいは」

「それが、この帝都にもあるんだ。いや、この帝都こそ華撃団始まりの地なんだよ」

「……本当ですか?」

 

 神山の問いかけに大神は静かに頷き、少しだけ遠い目をして語り出す。それは、大神にとってはつい昨日の事のように思い出せる、花咲く夢のような記憶。

 今の神山のように、何も知らず上野公園で出会った少女に案内されこの帝劇を訪れた事から始まった、青春と激動の日々。その一部を大神は神山へ話したのだ。

 

(まさか、大神大佐の特務がここでの特殊部隊隊長だったとは……)

 

 二度に渡る魔の者達からの帝都防衛。更に遠くは仏蘭西・巴里での隊の組織編制への関わりと防衛を経て、帰国直後の防衛戦に再度の帝都防衛。そして、最後が十年前の降魔大戦だった。

 

「あの日、世界にあった三つの華撃団はその力を失った。俺達は戦う力を無くし、その役割を果たせなくなったんだ。だが、降魔皇は倒し切れなかった。なら、きっといつか再び現れる。それに備えて、俺達は自分達に出来る事をするしかなかった」

「それが、華撃団を増やす?」

「結果的には、だな。実はその頃にもう伯林華撃団は既に動き出していたんだ。紐育のラチェットさんがその設立に尽力していてね。まずそこを形にする事が急務となった」

「伯林華撃団……」

「それで、人数や経験が豊富なここからレニ・ミルヒシュトラーセが指南役として赴任した。彼女は故郷がドイツでね。今も向こうで頑張っているよ」

「そうですか……」

 

 神山が知らない名前だったが、ドイツ人で優秀な人間と言う事はそれでも分かった。でなければ指南役など務まらないからだ。

 

「それから倫敦華撃団を立ち上げる事になり、そこへはマリア・タチバナが同じく指南役として赴任している。マリアは英語が得意で仏語も出来るし、何より巴里との繋がりもある。知っての通り、仏蘭西と英吉利はあまり仲が良くないからね。その両国の調整も出来る人間となると、マリアぐらいしかいなくて」

「あ、あの……」

 

 話が少しずつ膨らみ始めていると気付き、そこで神山は話に割って入ろうとした。分かったのだ。大神が少しずつ脱線しかかっている事を。

 

「最後は上海か。そこには」

(このままでは本題からどんどん逸れてしまう。よしここは大き目の声を出そう!)

 

 が、ここでどれぐらいで出すべきかと神山は考える。自分の中の声量を調整するイメージで、彼はここだと思った位置で口を開いた。

 

「あのっ! 少しいいでしょうか!」

 

 やや強めに出した声で大神の話を遮る神山。その声量に大神は少し驚くも、すぐに自分の失態に気付いて申し訳なさそうな顔をした。

 

「すまない。余計な事まで話してしまったな」

「い、いえ。大神大佐にはそれだけ色々と思い入れなどがあると分かりました」

「ありがとう。そう言ってもらえると助かる。と、まぁ、今や華撃団の数は十年前よりも増えた。ただ、この十年で出来たのは結局それが精一杯だった。降魔皇への対策などは、ほとんど出来ていないに等しい」

「それでも十分過ぎるのでは? 華撃団の数は以前よりも増えたんですよね?」

 

 神山のその言葉に大神は首を横へ振った。

 

「いや、数が増えてもその経験値は異なる。幸か不幸かこの十年、いずれの華撃団も大きな、それこそかつて起きたような巨大な悪との戦いを経験してはいない」

「巨大な悪……」

「その経験がない彼らは、そういう意味でどこかに不安が残る。勿論各地の華撃団はそれぞれ優秀だ。その実力もかつての俺達と同等かもしくは上かもしれない。ただ……」

「ただ?」

 

 そこで大神は小さくかぶりを振った。それがこの話はここまでにしようという事だと神山にも分かった。まだ聞かせる事ではない。そんな声が大神の雰囲気からは漂っていた。

 

「神山君、俺達華撃団は、力無き人々の盾であり剣なんだ。それも、決して敗北は許されない立場だ。俺達が、華撃団が敗北する事はこの街を、世界を、魔に明け渡す事になってしまうんだよ」

「ですが、出来る事には限界があります」

「たしかにそうだな。でも、その限界は誰が決める?」

 

 その言葉に神山は返す言葉に詰まった。大神の表情は穏やかではあるが、彼にそれを言い訳にするなと言っているように思えたからだ。

 

「勿論君の言う通り人間は出来る事に限界がある。だけど、それを理由に理想や夢を諦めていい訳はない。例え届かないとしても、自分に出来る最大限を。限界と思ったそこから、少しでもいいから前へ進もうとする気持ち。それが、成長や進化に繋がるんだと、俺は思うんだ」

「……限界から少しでも先へ進む気持ち。成長や進化……」

 

 静かに神山の心へ響く言葉。これまで長きに渡り帝都を、世界を守った先人の言葉はたしかに神山の心を動かした。

 

「話が長くなったな。神山誠十郎少尉、花組隊長として君に知っておいて欲しい事がある」

 

 そこで神山は知るのだ。今の帝国華撃団がどうなっているのかを。かつての栄光は失われて久しく、今や地の底まで失墜している事を。

 それを何とかするべく呼ばれたのが自分である。そう言われて神山は正直自信が持てなかった。何せつい最近乗艦を沈ませてしまったのだ。そんな自分が歴史ある帝国華撃団を何とか出来るのかと、そう思ったのである。

 

(俺は、大神大佐が思うような人間じゃない……)

 

 そう思うも、目の前の男は自分を選び信じてくれている。そう思うと断る事も出来ない。何せ、相手は目指していた存在なのだ。

 

「神山君、いや神山、やってくれないだろうか? もう君しかいないんだ」

「大神大佐……」

「支配人でいい。階級呼びは基本しないでくれ。俺はどこまでいっても、この帝劇の支配人であり帝国華撃団の司令なんだ。それで、どうだろうか? 引き受けてもらえるかい?」

 

 真っ直ぐ自分を見つめる眼差しは、少しもその資質を疑っていないように神山へ思わせる。だから神山はどう返事をするか迷った。

 

“分かりました” “自信がありません……” “粉骨砕身の覚悟で頑張ります!”

 

(ここは……こう答えよう)

 

 自分の意思を、決意を大神に見せるべきだ。そう考えた神山は深呼吸をするとその場で背筋を伸ばした。

 

「粉骨砕身の覚悟で頑張ります!」

 

 渾身の敬礼と共にはっきりとそう言い切る神山を見て、大神は呆気に取られた後、何かを思い出して嬉しそうに笑い声を上げた。その笑い声を聞いても、神山は姿勢を崩す事はしなかった。分かったのだ。その笑いが好ましく思ってのものだと。

 

 笑い終えたのか、大神は噛み締めるように頷くと神山へ視線を向けた。

 

「ああ、頼む。まずは、この劇場内にいる隊員達と顔を合わせて来て欲しい。それと、これを持っていてくれ」

「これは?」

 

 大神が差し出した物を受け取り、神山は小首を傾げる。小型の端末のようなそれを大神は見て、一度咳払いをすると……

 

「よくぞ聞いてくれました。それは、スマァトロンや」

(何故急に関西弁?)

 

 かつての帝国華撃団を知らぬ神山に大神の言動は疑問符しか生まなかった。

 不条理な間があってから、神山が何事もなかったかのように口を開く。

 

「あの、スマァトロンとは?」

「その前に、口調に対して何か言ってくれないか? こっちも無視されるのが一番辛いんだ」

「あ、その、すみません」

「まぁいいさ。こっちこそ悪かった。実は、今のはこの開発者の真似なんだ。今は、故郷の方で頑張っている」

「故郷、ですか?」

「ああ。彼女は大陸出身でね。元々は花やしき支部で霊子甲冑の開発などをしていたんだが、上海華撃団が設立されるのを機に帰国したんだ」

 

 その説明に頷きながら、神山はその開発者も帝国華撃団の隊員だったのだろうと推測した。

 そして大神からスマァトロンの説明を聞き、使い方を軽く教わって彼は支配人室を後にした。すると、そこで何故か頭を押さえて蹲るさくらと出くわしたのだ。

 

「さくらちゃん? どうしてここに?」

「え、えっと……そう! お掃除が終わったので支配人に報告しようと」

「ああ、なるほど。じゃ、丁度良かった。支配人なら中にいるから」

「ま、待ってください。誠兄さんは、どうしてここへ来たんですか?」

 

 当然と言えば当然の質問ではある。そこで先程さくらから後で話を聞かせてくれと言われていた事を思い出して、神山は素直に答える事にしたのだ。

 さくらは神山が花組の隊長として赴任した事を聞き、驚きと共に喜びを見せた。そこで彼女がその花組の隊員である事を知り、神山も驚く事となる。

 

「そうか。なら、さくらちゃんじゃ他の隊員への示しがつかないな」

「な、なら、さくらって、そう呼んでください。わたしも神山さんって、そう呼びます」

 

 少しだけ顔を赤めて恥ずかしそうにするさくらを見て、神山はどうするかと考えた。

 

“分かった。よろしく、さくら” “いや、誠兄さんでいいぞ” “いっそ誠十郎さんでどうだ?”

 

(ここは……さっき機嫌を損ねた事への詫びも兼ねよう)

 

 小さく頷き、神山は真面目な顔でさくらへ告げる。

 

「いっそ誠十郎さんでどうだ?」

「ええっ!? そ、それは……嬉しいけど……は、恥ずかしいのでまだ無理です!」

(どうやら喜んではいるらしい)

 

 さくらの反応が満更でもない事を見て神山は内心安堵した。これで劇場前での失態は帳消しに出来たと思ったのだ。

 結局呼び方は“さくら”と“神山さん”で落ち着き、神山はさくらの案内で帝劇内にいる関係者への挨拶を始めた。

 

 まず訪れたのは経理室。かつては事務室と呼ばれていた場所である。そこでは、眼鏡をかけた女性が業務に励んでいた。

 

「失礼します。本日をもって配属となりました神山誠十郎です」

「貴方が神山さんですね。私は竜胆カオルと申します」

「カオルさんは支配人の秘書さんで、この帝劇の事務全般を支えてくれているんです」

「そうなんですか」

「はい。それがすみれ様が私へ課された仕事ですので」

 

 カオルの挙げた名前に神山が若干疑問符を浮かべるも、それを察してさくらが苦笑して耳打ちする。

 すみれとは、かつてのトップスタァ神崎すみれの事であり、カオルは彼女から頼まれて帝劇へ出向しているのだと。

 

「そうなのか……」

「はい。なので、カオルさんは支配人を羨ましがってるんです」

「支配人を?」

「自分の知らないすみれさんを知ってるからとかで、よく不満を」

「それで、用件は以上ですか?」

 

 最後の一言にカオルの目付きが鋭さを増して二人を射抜く。その眼光に二人は居住まいを正して頷くと一礼し早々に部屋を後にした。

 次に二人が向かった先は売店。そこの売り子である大葉こまちは愛想も良く話も上手いため、神山は知らぬ内にそこでブロマイドを購入する流れとなっていた。

 

「さっ、どれを買うてくれるんや?」

(気付いたら商品を買う事になっていた。こまちさん、恐るべし……っ!)

 

 並べられているブロマイドは、さくらと神山の知らぬ二人の女性。更に後ろから感じるさくらの熱視線。

 

(ここは……どうする?)

 

“さくら” “金髪の女性” “赤髪の女性”

 

「か、神山さんの好きなのを買えばいいと思いますよ?」

(……ここは、これが無難だろう)

 

 背後のさくらの言葉に頷き、神山はある一枚のブロマイドを指さす。

 

「これをください」

「さくらはんでええんやな。まいどっ!」

「わ、わたしのでいいんですか?」

「ああ。今のさくらの写真なんて持っていないからな。再会の記念にも丁度いいし、大事にするよ」

「そ、そうですか……ど、どうしよ? 顔、赤くなってないかな?」

(嬉しそうだ。どうやら選択は間違ってなかったな)

 

 顔を背け小声で呟くさくらを見て神山は小さく笑みを浮かべた。その後は客席へと移動、そこで神山は初めて帝劇の客席と舞台を見る。

 その広さと大きさ。どこか感じる風格のようなもの。それらを体で感じとりながら、神山はさくらの案内で舞台の上まで向かう。

 

 舞台からは客席が良く見え、神山に一瞬ではあるがスタァの気分を味わわせた。

 

「凄いな……」

「はい。ここにわたし達は立たせてもらってるんです」

 

 嬉しそうに話すさくらを見て神山は静かに頷く。これだけの舞台で歌い踊る。それがどれだけ名誉な事かは神山にも何となくだが分かったのだ。

 

「あれ? さくらじゃねーか」

 

 そこで聞こえてくる声に二人の顔が動く。そこにいたのは、先程売店で見たブロマイドに写っていた赤髪の女性だった。

 

「初穂」

「初穂?」

(それが彼女の名前か)

 

 どこか気安い感じがするさくらの声を聴きながら、神山は目の前にいる巫女のような格好をしている女性を見つめた。

 

(何というか、結構大胆な巫女服だな……)

 

 胸元が開いている初穂の服装を眺め、神山はふと首を左右に振った。

 

(いかんいかん。初対面の女性相手に俺は何をやってる)

「で、そっちは誰なんだ?」

 

 さくらとの会話で話題が神山へ移ったのだろう。初穂が神山を見つめていた。

 

「こちらは神山誠十郎さん。わたし達の隊長だよ」

「た、隊長? へぇ、アンタがねぇ」

「ああ、今日付けでここへ配属になったんだ」

「じゃ、こっちも自己紹介しとくか。東雲初穂ってんだ。よろしくな」

 

 にかっと笑って挨拶する初穂に神山は人の良さを感じ取り、内心で安堵した。どこかで自分を疎ましく思われるのではと思っていたからだ。

 何せここは女の園と大神から言われている。隊員は全て女性で構成され、男性隊員は存在しない。そこへ若い自分のような男がやってくるのだ。警戒されても仕方ないと神山は考えていたのだから。

 

(良かった。これなら上手くやっていけそうだ)

「ああ、よろしく。えっと……」

(どう呼ぼうか?)

 

 神山の中で先程さくらとした呼び方についてのやり取りが思い出される。そこから初穂をどう呼ぶべきかと案を考えた。

 

“初穂” “東雲さん” “初穂ちゃん”

 

(よし、さくらは呼び捨てを望んだ事だし……)

 

 今までのちょっとした会話から初穂の人となりをそれとなく感じ取り、神山はおそらく正解だろうものを選ぶ事にした。

 

「初穂、でいいか?」

「おう」

(よし、これで良さそうだ)

 

 笑顔の初穂を見て神山は自分の選択が間違ってなかったと確信し、初穂と少し言葉を交わしてその場をさくらと共に後にする。

 次は二階へ行く事となり、神山は階段を上ってサロンへと向かう事に。その道中、さくらから残りの隊員であるクラリスやあざみの事を簡単にだが教えてもらい、当然神山はそのどちらがあのブロマイドの女性なのだろうと考えた。

 

(普通に考えればクラリスと言う名の女性だろうが……)

 

 が、その答えはあっさりとさくらが告げるのだ。あざみは今は帝劇にいないと。そんな話をしている内に二人は資料室、つまりかつての書庫へと到着した。

 

「クラリス、いる? って、いたいた」

 

 中へ入ると、大量の本が収納された大きな本棚がいくつもあり、一か所だけ机と椅子が置かれた場所があった。そこでは、金髪の女性が一心不乱に本へ目を落としていた。

 

「彼女がクラリス?」

「はい。ただ、ああなるとクラリスって何をしても気付かないんですよ」

「何をしても?」

 

 神山の確認にさくらは無言で頷く。それを見て、神山はならばと考えた。

 

“目隠しすればどうだ?” “いっそ耳元で叫ぶか?” “い、いやらしい事ならどうだ?”

 

(読書に集中出来なくするには……)

 

 そう思って神山は静かにクラリスの背後へ回り込み、その視覚を両手で遮った。だが、その行動へクラリスが無意識で反応し払いのけたのだ。

 さすがにそれには神山も驚くしかない。今も平然と何事もなかったかのように読書を続ける様を見て、彼は感嘆するしかなかった。

 

「何て集中力だ……」

「そうなんです。だから、また出直し……あっ」

「ん?」

 

 さくらが何かに気付いたようにクラリスを見つめたので神山を視線を動かす。すると、クラリスのページを捲る手が止まっていたのだ。

 

「はぁ~……何て素敵なんだろう。私も、いつかこんなお話を書いてみたいなぁ」

 

 うっとりとしながら手にした本を閉じるクラリスに神山とさくらは苦笑し合う。すると、二人の気配にやっと気付いたクラリスがそちらへ顔を動かした。

 

「あ、あれ? さくらさん? それに」

「やあ、俺は神山誠十郎。今日付けで君達花組の隊長になったんだ。これからよろしく」

「そう、ですか。貴方も大変ですね」

「え?」

 

 何故か初穂とは違い、クラリスからは神山を歓迎する空気はなかった。むしろ彼をどこか憐れに思うような目をしていたのだ。

 

「ここは、もうかつての栄光ある帝国華撃団ではない。何の力もない、ただの名前だけの華撃団です」

「クラリス、そんな言い方は……」

 

 さくらの困惑する声を聴きながら、神山は内心で無理もないとクラリスの反応に納得していた。

 

(支配人から聞いていたとはいえ、隊員でさえもこう思っているのか……)

 

 そこで神山は考えた。どう言えばクラリスの抱えるものを少しでも減らす事が出来るかと。

 

“それは、やりがいがあるな” “そこまでとは……厄介だなぁ” “君に出会えただけでも意味はある”

 

(ここは……これしかない)

 

 目の前の女性は明らかに現状を憂いているのにそれを変える気持ちを失っている。そう察した神山は少しだけ明るい口調でこう告げた。

 

「それは、やりがいがあるな」

「……前向き、なんですね」

「神山さん……」

(二人の反応は悪くないか。良かった)

 

 やや驚きのクラリスと嬉しそうなさくらを見て、神山は言葉を続ける。

 

「たしかに今の帝劇の状況は良くない。大神支配人からも聞いているよ。だけど、俺は決してここに未来がないなんて思わない」

「どうして、ですか?」

「君達が、それに俺もいる。これが誰もいないなら諦めるしかないかもしれないけど、まだ俺達がいる。可能性は残ってるんだ」

「希望を持ち続けるのはいいと思います。でも、根拠のない希望は絶望よりも性質が悪いですから。失礼します」

「あっ……」

 

 神山へ一礼しクラリスは資料室を出て行った。その背中には、明らかな諦観の念が滲んでいた。

 

「……手強いな」

「本当は明るい読書の好きないい子なんです。ただ……」

「いや、いいよ。彼女の、クラリスの言う事ももっともだ。俺は、ここを立て直せるだけの何かを見せないといけない、言葉だけじゃなく、行動や目に見える何かで」

「誠兄さん……」

 

 凛々しく告げる神山にさくらは成長した男の顔を見て、その胸をそっと押さえた。そこで神山はさくらと別れ、一人で再度帝劇内を探索する事にした。

 

 今度は隊長ではなく帝劇の人間としての行動だった。楽屋、音楽室、中庭、大道具部屋に衣裳部屋などを見て回り、食堂やロビーなどで訪れている人達から帝劇の評判や不満などを聞きながら過ごしている内に時刻はすっかり夜となり、神山は与えられた自室で頭を抱えていた。

 

(設備にも問題がない訳じゃないがそこまで深刻なものは少ない。問題は、肝心の演劇に関する不満か……)

 

 かつての帝劇はその演目が変わる度に大勢の観客が押し寄せ、連日満員御礼となる程の人気だった。それが今やトップスタァを失い、しかもさくら達はまだまだ駆け出しの女優である事も災いし、その人気は下降線を辿る一方だったのだ。

 

「……支配人に話を聞いてみよう。かつての帝劇でも最初から人気が凄かった訳じゃないはずだ」

 

 先人の知恵を借りれば何か打開策はあるかもしれない。そんな淡い望みを抱いて支配人室へ向かおうとした神山だったが、それは出来ずに終わる。

 

「ん? カオルさんから呼び出し?」

 

 スマァトロンに呼び出しが入り、内容は地下への立ち入りが許可されたので格納庫まで来て欲しいというものだった。

 正直支配人室へ行きたかった神山であったが、格納庫への興味が先んじてその足は地下へと向かう。到着した格納庫には、いくつもの霊子甲冑が置かれていた。

 

「これは……」

「霊子甲冑、三式光武です。一番手前が天宮機ですね」

 

 置かれていた霊子甲冑を見上げていた神山の後ろからカオルが現れ、彼の見ていた機体の説明を始める。現状三式光武は三機あり、戦闘こそ可能なものの整備も最低限であり損傷すれば修理は出来ないとカオルは告げた。

 

 それに神山は疑問を抱く。何故そんな事になっているのかと。そんな彼へ突きつけられたのは、あまりにも非情で現実的な答えだった。

 

「予算が……ない?」

「はい。厳密には霊子甲冑を稼働させ実戦で使い続けるだけの、ですね。神山さん、きっと大神支配人からも言われるでしょうが、今の帝劇には資金がほとんどありません」

「それは何故ですか? ここは帝都を守る要なんでしょう?」

「それは過去の話です。今やこの帝都の守りも上海華撃団に頼むしかないのが実情なんですよ」

「そんな……」

「しかも、今や華撃団の主力は霊子甲冑ではなく霊子戦闘機。それさえも今の帝劇には配備されません」

「そこまで……」

 

 想像していたよりも酷い現実に神山は再興の志を折られそうになる。だが、それでもと気を持ち直して彼はカオルへ問いかけた。

 

「何とかならないんですか? どこかに融資してもらうとか」

「無理です。現状でさえ、すみれ様のご厚意で辛うじて運営しているようなものでして。まぁ、支配人の繋がりとかつての華撃団の方の尽力もありますが」

「そうなんですか?」

「ええ。支配人は神山さんと同じく海軍の出身です。帝国海軍からはその伝手でスズメの涙程の援助を受けています。そして、その先代の支配人は陸軍の方でした。支配人のお話では、かつて副司令をされていた方が今は陸軍へ戻っているらしく、その方が何とか僅かながらの援助を陸軍から引き出しているとか」

「それで何とか現状を維持出来ているんですね……」

 

 そこで神山は思い出す。大神の言った自分達に出来るだけの事を、という言葉を。それを本当に過去の華撃団関係者たちはやっているのだと思い、彼はその足掻きとも取られそうな在り方に拳を握り締める。

 

(自分の信念のために、最後までもがき足掻く、か……)

 

 見上げた三式光武の姿に、帝国華撃団の意地と誇りを感じて神山は小さく頷く。と、そこで彼はある事に気付いた。

 

「あの、俺の機体は?」

「ありません」

「なっ……予算の都合、ですか?」

「はい。ただ、最新式の霊子戦闘機が神崎重工でも開発されています。もし予算がつけば、そしてもし上層部の許可が下りれば、ここに来るかもしれません」

「……限りなく望み薄と言う事ですね」

 

 もしが二回もつき、最後にかもと来た事で、神山は自分の乗機が来ない可能性が濃厚だと感じ取って項垂れる。

 

(いっそ、三式光武でもいい。俺も、万が一の際はみんなと共に戦いたい……)

 

 そんな風に思って顔を上げて、もう一度格納庫を見回す神山の目がある一点に固定される。それは、格納庫の奥のスペース。一番奥にシートを掛けられた何かがあるのを見つけたのだ。

 

「あの、カオルさん。あれは?」

「はい? ……ああ、あれですか。あれは予備の資材です。光武の修復資材なども安くはありませんから古い機体を予備パーツとして保存しているんですよ」

「成程……」

 

 ちらりと見えるその機体は、汚れてはいるが白い色に神山には見えた……。




とりあえずここで一話を区切ります。
参考までに帝撃の花組隊員の現状を簡単に。

さくら――帰郷し静かな暮らしを送っている。
すみれ――実家に戻って事業を受け継いでいる最中。
マリア――ロンドン暮らしで倫敦華撃団の戦術及び演技指南役。
アイリス――帰国し、そろそろ結婚をと両親に言われ始めている。
紅蘭――シャンハイ暮らしで上海華撃団及び全華撃団のメカニック部門長。
カンナ――帰郷し地元で空手道場を開いている。
織姫――帰国し女優として活動中。
レニ――帰国し伯林華撃団の戦術及び演技指南役。
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