ガブリアスがガラルに入国してくるってマジ?   作:またたね

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ゴンさん、最初の試練。


顕現せし死神

 

 かつて数時間かけて飛んだ道のりは、十分もかからなかった。群れを離れて四年、探すのにはもう少し難儀するかと思ったが、幸いにもそう遠くには離れていなかった。俺がいた頃は何度も住処の移動を余儀なくされていたが、漸く永住できそうな土地を見つけたのだろうか。

 速度を殺しながらゆっくりと、群れへと降り立つ。何事かと様子を見ていたフライゴン達が、驚いたように声を出した。

 

(おさ)。お久しぶりです』

 

 俺たちの群れの長は、驚きのあまり目を見開いた。俺たちの中で最も大きかった長を見下ろす事ができるようになるほど大きくなったのだなぁと、感慨深さがこみ上げる。

 

『お前は……!生きていたのか』

『この通り、元気ですよ。長もお変わりないようで何よりです』

『おぉ、おぉ……よく無事でいてくれたな。して、用件は?』

『いえ、恥を承知で申し上げますが、俺を群れに戻してくれないかと思いまして』

『……!そう、か。時にお前、まだ幻想を追っているのか?』

『……はい。必ずガブリアスを、倒してませます。その過程で自分を見つめ直すために、群れに戻りたいと考えております』

『……そうか。そうであるのならば』

 

 長は苦しそうに、残念そうに首を横に振る。

 

『……お前を、受け入れる事はできない』

『……そう、ですか。それは残念です』

『何故だ、とは言うまいな』

『えぇ。嫌でもわかりますよ』

 

 俺と長の会話の様子を見聞きしている、周りのフライゴン達。目を合わせずともわかる程、嫌悪と嘲笑を帯びた視線で俺を見ている。

 今更何をしに来た。気持ち悪い体になって。大方夢から覚めたんだろう、敗北者が。

 そんな思いが、透けて見える。そうなると、理解せざるを得ない。ここは既に、俺の居場所では無くなってしまったのだと。僅かに燻っていた郷愁の火種が、ジュッと燃え尽きたのを感じた。

 

『……申し訳ありません、迷惑をかけてしまうようなことを言って』

『済まないな。私個人としては非常に喜ばしいことなのだが、私は群れを預かる身。私情を挟むわけにはいかないのだ』

『心得ております。それではお元気で──』

『おい待てよお前』

 

 謝辞を述べて、群れを離れようとしていた俺に、第三者からの声がかかる。

 

『……なんだ?』

『なんだじゃねぇよ負け犬。今更ノコノコ帰って来てんじゃねぇ』

『いや、もう今から出ていくけど。気を悪くしたなら謝るよ』

『んなこと関係ない。俺と勝負しやがれ』

『は?』

『いいから勝負しろって。俺に勝てたら、群れに戻るのを認めてやるよ』

 

 何だコイツ。自信満々に薄ら笑いを浮かべ、俺を挑発するかのように中指を立てる一匹のフライゴン。大方俺が諦めて泣く泣く群れに戻ろうとしてきたとでも思ったのだろうか。だとしたら見当違いもいいところだ。

 

『……長。コイツは……』

『……最近先代の代わりに索敵係に就いた奴だ。実力に問題はないが、性格面にやや難ありなところが如何ともし難い。』

『なるほど、ねぇ……』

 

 “索敵係”とは、群れの中で最も優秀な個体が任命される。単身で外敵と渡り合える戦闘力を持ち、不利を察すれば一目散に逃走し、群れに危険を知らせる飛行技能を持っていなければ索敵係を夢見ることすら許されない。索敵係の死は、それ即ち群れの壊滅を意味するからだ。俺も群れに身を寄せていた当初は、索敵係に憧れた。その“わかりやすい強さ”こそ俺の理想であり、現にトレーナーにゲットされるのも索敵係の個体が多かったからだ。性格も勇敢かつ優しさを兼ね備えており、まさしく理想のフライゴンだったと言えるだろう。しかし。今の索敵係であるコイツはどうだろう。索敵係の称号の意味を履き違え、横暴かつ調子に乗った言動を繰り返す。いかにも幼稚だ。唾を吐きかけたくなる。

 

『……わかった、その勝負受けるよ』

『偉そうに上から言ってんじゃねぇよ!こっちが提案してやってるんだ、せいぜいありがたく──』

 

 

『──ごちゃごちゃうるせぇんだよ、雑魚が』

 

 

『アァ!?』

『お前なんかコイキングのフン以下だっつってんの。聞こえなかったのか?雑魚』

『テ、テメエ……!』

『お、おいお前達……!』

 

 見かねた長が、仲裁に入る。しかし俺は長へと優しく笑いかける。

 

『心配なさらず。危害は加えませんよ。少々痛い目を見てもらうだけです……少々、ね』

『ほ、本当か……?』

『長はそこで見ていてください』

 

 話し終えると、俺は索敵係の個体を連れて、すぐ横の広場へと移動した。

 

『吠え面かく覚悟はできてんだろうな?』

『御託はいいからかかってこいよワンコロ。テキトーに遊んでやるから』

『……ブチ殺す!!』

 

 叫んだ相手のフライゴンの右腕に、緑色のオーラが顕現した。それは右手に纏われ、三十センチほどの爪の形を為す。そう、『ドラゴンクロー』だ。

 

『……デカいな』

『怖気付いたのか?あぁん!?』

 

 フライゴンの『ドラゴンクロー』は平均して十五センチほどが基本だ。それの二倍となると、口だけではない実力があるのだろうということが見てとれる。

 

 ──だが、()()()()だろう。

 

『まさか。さっさとかかって来な』

『後悔しても……知らねェぞッ!!』

 

 ──()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 羽を大きく振動させて、相手が飛びかかってくる。その勢いのまま振るわれた『ドラゴンクロー』を、俺は笑みを浮かべたまま上体の移動だけで避けて見せた。それから続け様に繰り出される『ドラゴンクロー』の連撃も、俺を捕らえる事はない。

 その間隙を縫って、俺は掌底を繰り出す。それは強かに相手の眉間を打ち抜き、衝撃に攻撃の手が止まった。俺はその顎を羽を器用に使いサマーソルトキックで蹴り飛ばし、その反動を用いて再び相手と距離を取る。一瞬の硬直(スタン)から我に帰った相手は、如何にも怒り心頭といった様子で俺に殺意を込めた眼差しを向けている。そうだ、それでいい。もっと怒れ、もっと動揺しろ。怒りは冷静さを失わせる。動揺は思考に迷いを生む。迷いは踏み込みに躊躇を生みだし、挙動が僅かに遅れる。

 

 その瞬間を──俺は待っていた。

 

『な────ッ』

 

 相手の驚きが、手に取るようにわかる。アイツには今、俺がまるで消えたように見えたはずだ。

 

『──こっちだワンコロ』

 

 動揺を隠せない相手に、俺は後ろから声を掛ける。その振り向き様、足払いを決めて体幹を泳がせると、右手で頭を掴んでそのまま地面へと叩きつけた。そして開いた左手に力を込める。

 

 ──顕現するは、全長()()()()()程の、巨大な『ドラゴンクロー』。

 

 

 

 

 

 

『死ね』

 

 

 

 

 

 

 

『ひぃっ、っあぁあぁああああ!!!』

 

 そしてその爪先を、相手の顔面目掛けて突き立てた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 衝撃に土煙が舞い上がり、観ていた周りのフライゴン達が、息を呑む。

 

 そこには顔の真横に殺戮の竜爪を突きつけられ、顔を青ざめさせてガクガク震えるフライゴンの姿があった。

 

『降参……だよな?』

 

 俺の問いかけに、ぶんぶんと首を縦に振り続ける相手。その様子を見て満足した俺は笑みを浮かべながら『ドラゴンクロー』を解除。手を差し伸べて倒れた相手を立たせた。

 

『自分の態度、見直した方がいいと思うぜ。索敵係に選ばれて嬉しいのはわかるけど、そんなんじゃみんなに感謝なんてされないだろ。誰よりも強いからこそ、誰よりも人格者でないとな』

『……はい』

『返事が小さい!!』

『はいッ!!!』

 

 はい、矯正終了っと。

 やっぱり性根を叩き直すには、臨死体験をするしかないな(過激派)。まぁコイツが図に乗ってたのは自分が一番強いフライゴンだという自負から来るものだろうから、そこをちょいと崩してやれば後は勝手にいい方向に向かっていくだろう。すると相手のフライゴンが、去ろうとする俺に声をかけた。

 

『あ、あの……!』

『ん、何?』

『どうやってやったんですか、あの、瞬間移動みたいな……』

『あぁあれか……先に言っておくけど、真似しようと思ってるならやめとけよ?絶対出来ないから』

『うぅ、はい……』

 

 簡単に出来そうとか思われても癪なので、軽く釘を刺しておく。そして俺は先程見せた手品のカラクリを話し始めた。

 

 まぁ俺がやったことをまとめると、跳んで滑空して後ろに回った。それだけのことだ。ただそこに幾つかの技巧を挟んだだけに過ぎない。

 

 まず一つ。

 

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()ということ。

 

 何言ってんだコイツと思った方もいるだろう。しかしこの技術は、実際に存在する。一般的なカウンターといえば、どのようなものを想像するだろうか。ボクシングを例に挙げれば、相手のパンチに合わせて自分もパンチを繰り出し、こちらに向かってくる力と自身のパンチの威力を上乗せして返す技術のことをカウンターという。つまり相手の攻撃を利用して、自身の攻撃をより効果的に演出するのがカウンターという技術だ。

 ところで、このカウンターには複数の種類が存在するのをご存知だろうか。

 俺が今ボクシングを例に挙げて説明したカウンターは、『後の先(ごのせん)』と言われているものだ。相手の行動を予期し、起こった行動を利用して自身の攻撃の威力を増幅させることができる。それに対して、俺が行ったのは『先の先(せんのせん)』と言われるカウンター。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()というものだ。言うなれば、()()()()()()()()()()()()()である。俺は相手の視野と意識を攻撃一辺倒にさせるため、怒りと動揺で相手の心を支配させた。そして俺に飛びかかろうとした瞬間に、視界から消えるように真横に高速で跳んだ。やったことはただそれだけのことである。

 そして真横に向かった移動のベクトルを、羽を緻密に動かして半月を描くようなベクトルへ変換、跳躍からそのまま滑空へ移行し、最短距離で背後への移動を実現させた。これが瞬間移動もどきのカラクリである。

 

『……まぁこんな感じかな。わかった?』

『いや、正直全く。え?先の先?羽を動かして滑空のベクトルを変える??えっ、えっ??』

 

 俺の説明を聞いた索敵係のフライゴンは、頭を抱え始める。その様子に苦笑しながら、今度こそこの場を後にしようとする。

 

『待ってくれ!いや、待ってください!』

『まだ何か?』

『その技術、もっと詳しく教えてくれ…ださい!群れに残れば、時間は沢山あるでしょう!?』

『え……いや、俺はどうせ受け入れてもらえないし』

『そんなことありません!そうだろみんな!』

 

 索敵係の呼び掛けに対して、皆は拍手で応じた。

 

『感動したぞ今の動き!』

『一人でずっと頑張ってたんだな!』

『お前なら、きっとガブリアスだって倒せるようになるさ!』

 

 湧き上がる歓声が、耳を割らんとするように。一度は拒絶された群れの皆からの温かな声と思いに。俺は呆気に取られた。調子の良い奴らだ、今更何を言われても。そんな後ろ向きな思いをかき消してしまうほどに、皆の笑顔が、歓声が、確かな温もりと共に全身へ染み込んでいく。

 あぁそうか。俺はずっと、寂しかったのか。

 滲み始めた視界の意味を、俺は漸く悟った。

 

 

 

 

 それから俺は群れに合流することが決まり、穏やかな時を過ごした。索敵係や幼いフライゴンに、俺が得た技術の伝授も試みた。流石に丸太殴りみたいなアホなことはさせなかったが、滑空時のベクトル操作や、羽の疲労を減らす飛行法など、伝えられることはたくさんあった。そのほとんどが理解不能だったようだが、それでもフライゴン達は、楽しそうに修行に励んでいた。あとは狩りの仕方や美味しいエサ、不味いエサなど、様々なことを伝えていった。実践ではなく、順を追って説明をすることで自分の中でも整理が付き、今まで感覚で行っていたことが理論的に頭にインプットされていくような気がして、改めて、群れに戻ってよかったなという思いを感じていた。それと同時に、夜は群れから少し離れて、技の修練を重ねた。そんな日々が、数ヶ月続き。

 

 

 ──俺にとって、運命の日が訪れる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ぎゃああああああああああァァァァアああ!!

 

 

『っ────!?』

 

 

 それは夏を間近に控えた、蒸し暑い深夜に起きた。修練の後、疲れ果てて枯れかけた木に寄りかかりながら仮眠を取っていた俺は、声帯が張り裂けるのではないかと言うほどの悲鳴で目覚めた。

 

 群れから少し離れているこの場所にすら聞こえるほどのその悲鳴。耳を澄ませば、その声は一つや二つではないことがわかった。明らかに尋常ならざる事態に、俺の脳は一気に覚醒する。

 

『クソッ!間に合ってくれよ──!』

 

 跳躍からそのまま飛行に移行し、群れへと最短距離を駆け抜ける。時間にして三十秒ほどで、群れが根城にしている巣の入り口へと辿り着いたが、その三十秒の間で。

 

 

 

 ──(おびただ)しいほどの、フライゴンの死体の山が築き上がっていた。

 

 

『……は?』

 

 夜警をしていた筈の個体の、首から先がなくなった亡骸。その個体の妻である個体は、羽を捥がれ、右足と両腕が無くなっていた。その他も、辺り一面に死が転がっており、そこにはあの索敵係のフライゴンの姿もあった。

 

『なん……だ、コレ……!』

 

 心臓の鼓動が暴れだす。あまりの突然の出来事に、思考がうまく纏まらない。

 

『っ……みんな!!』

 

 それでも俺は、仲間達の死を飛び越えながら、一目散に皆が就寝していた群れの奥へと飛び出した。

 

 

 

 

 そこには、入り口など生温い程の死が敷き詰められていた。

 右も死、左も死、成体、幼体、進化前、進化後、その全てが入り混じって咲いた赤い赤い紅いあかいアカイ死、死、シ、死シ死死シシ死シ死死死シシシ死シシ死死死死、死!!

 

『ぁ……あ……あぁ……』

 

 何が起きた?どうしてこうなった?

 視界を埋め尽くす赤を感じながら、心で呟く。するとその中央に、呻き声を上げながら震える一匹の竜を見つけた。

 

『っ!長ァ!!』

 

 駆け寄りながら見た長の姿は、最早死に体だった。片腕を失い、右目は潰されている。左羽は穴だらけでボロボロ、右足はあり得ない方向へと捻じ曲がっている。近づいてくる俺に対して、長は言葉を発する。掠れて小さな声だったが、その声は鮮明に俺の耳へと届いた。

 

 

 

『────に……逃げ』

 

 

 その言葉は最後まで紡がれることはなかった。

 

 

 長の顔が、()()()

 

 

 何者かによって顔を踏み潰され、飛び散った長の肉片と血飛沫が俺の顔へとへばり付く。

 

 

 

 ──それは『黒』だった。

 

 

 怒髪天(を突くように渦巻き、逆立った黒い甲殻と鱗。全身から黒い闘気が吹き出し、我は竜であると主張し続けている。ただの闘気ではない、最早『竜気』と表現する方が正しい。その竜の、闇の底から深淵だけをくり抜いたような瞳孔のない黒い瞳と目が合った刹那、俺は思わず失禁した。全身の毛穴から汗が吹き出し、尿と合わせて大地を濡らしていく。

 

 

 

 ──それは『赤』だった。

 

 

 

 竜気に覆われた体をよく見れば、足から顔にかけて、べったりと赤い何かが付着している。考えるまでもなく、それは仲間たちの返り血であると容易に想像がついた。とりわけ牙と爪は未だに血が滴っており、元から紅蓮に染まった二つの牙と両手足の爪をぬらりと艶かしく煌びかせる。

 

 

 

 ──それは『恐怖』だった。

 

 

 

 それが近づくだけで、死を受け入れてしまうような圧倒的威圧感。文字通り次元が違う。俺の瞳に、それは死神のように映っていた。

 

 

 

 これら全てを総じるのならば。

 

 

 

 ──それは紛れもなく、『竜』だった。

 

 

 

『グルオォォォォァァアアアアアァァァァ!!!!』

 

 

 

 心臓を握り潰すような咆哮に当てられ、意識が飛びそうになる。それでも深く根付いた生存本能が俺の体を勝手に動かし、黒い竜から距離を取ることを選んだ。そしてその竜の名を、俺は呟く。

 

 

 

 

『──()()()()()()()()()……?』

 

 

 

 

 その名を呼んだ瞬間。竜、オノノクスは一気に駆け出してこちらへと飛びかかってきた。その絶死の飛び掛かりを、俺は寸前で回避することに成功した。飛び掛かりの余波が大気を揺らし、俺の肌に振動を伝える。

 

 

 死ぬ。死ぬ。死ぬ。

 

 死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ!!

 

 

 首を喰い千切られて死ぬ、爪で胸を裂かれて死ぬ、足で頭を踏み潰されて死ぬ、腕を引き千切られて死ぬ、脊髄を抉り出されて死ぬ、心臓を微塵にされて死ぬ。

 濃密な死の気配が具体例を想起させながら、俺の脳を支配する。それは俺に戦う事を許さず、全力の逃走を選ばせようとしていた。

 

 

 ──でも。

 

 それでも。

 

 

『ハ、ハハ……ハハハッ』

 

 俺は不敵に笑う。それが強がりだろうと虚勢だろうと関係ない。そうだ、俺はガブリアスを倒すんだ。その為に何年も己を鍛え続けてきた。そんな俺が、()()()()()()()()()()に背を向けて逃走するだと?

 

 

 

 

『──巫山戯(ふざけ)るなァァァッ!!!!』

 

 

 

 

 吠え、怒りで体を無理矢理奮い立たせる。ここで逃げるのは、それこそあの日と同じだ。ガブリアスに淘汰される事を受け入れ、死にながら生き続けるのとなんら変わりはない!ここで立たねば、逃げる事を受け入れて座り込んでしまえば、俺はきっと一生立ち上がれない!ガブリアスを倒すなんて、それこそ夢のまた夢ッ!!

 

 これは()()ではない、()()だ。俺が俺であるための、命と存在意義を賭けた闘争だ!!

 

 

『ぅぁああぁああああァァァァ!!!!』

 

 

 拳を握り締め立ち上がると、俺はオノノクスへと突撃していった。

 

 

 

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