ありふれた錬成師と治癒師と剣士で世界最強   作:nonohoho

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さて、やっとこさ異世界にいきます。

若干予定が変わってしまった点もありますが、ほぼ予定通りに異世界へ…

ハジメ君と光輝、檜山は初対面となります。

果たしてファーストコンタクトはどうなるのか…

今回はそんな話です。


第二章 ありふれた異世界転移編
第四話 ありふれた日常の終わり


南陽高校入学後のハジメと香織はクラスメイトの八重樫雫、園部優花を筆頭に宮崎奈々、菅原妙子、玉井淳史、相川昇、永山重吾、野村健太郎、遠藤浩介、辻綾子、吉野真央などの友人達に囲まれて騒しくも楽しい学校生活を送っていた。

 

クラスメイトの中には清水幸利、篠原カズトと言う二大オタクと言われているコンビもいたがイジメや差別みたいなものは無かった。

 

クラス全体で和気藹々とした印象がある

 

香織と雫は南陽高校二大女神と崇められるほどに成長していた。

 

その香織と仲の良いハジメは学校一のバカップルと呼ばれる事に。 

香織のお気に入りの公園で毎日早朝デートするようになっていたハジメと香織を見た奈々、妙子、綾子、真央の4人によって命名されてしまった。

 

雫は義妹集団-ソウルシスダーズ-からお姉様と崇め奉られていた。

その存在を知った時、雫は壮絶に引き、

 

「光輝から離れられたと思ったら…義妹集団?なんなの?私、普通の女の子なのよ…」

 

涙目で落ち込む雫をハジメと香織と優花の三人で全力で慰めたのも記憶に新しい…

その際ハジメが「八重樫さんは普通に可愛い女の子だと思うよ!」

と言ったために雫は顔を赤くして動揺し、それを見た香織と優花が「「へー」」と言ってじっと雫を見つめた為に雫は更に動揺すると言うハプニングもあったが…

 

優花は優花で友人の宮崎奈々と菅原妙子から酷い評価をもらっていた。

 

「優花は二枚の一万円札に挟まれた五千円札ね。白崎さんと八重樫さんがいなかったら間違いなく学校一の美人だったのに」

「五千円札…って…」

 

涙目で落ち込む優花をハジメと香織と雫の三人で全力で慰めたのもつい最近だ…

その際ハジメが「二大女神じゃなくて三大女神だよ。園部さん美人だし」

と言った為に優花は顔を赤くして動揺し、それを見た香織と雫が「「へー」」と言って優花を見つめた為に優花は更に動揺すると言うハプニングもあったが…

 

なんだかんだで雫と優花のフラグはしっかりたてているハジメだった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

そして高校3年になりハジメと香織は早朝デートの真最中。

付き合いはじめて4年目にして初めて手を繋いでデートをしていたのだった。

 

「な、なんだか照れるねっ!南雲君…」

「………………」

「?どうしたの?南雲君?」

ハジメの様子がいつもと違ったので香織が聞くと…

 

「今気付いたんだけど…僕、まだ白崎さんに告白して…なかったよね…?」

「ふぇっ??」

 

動揺した香織の返事が微妙なものになった。

 

「今日…その…プロポーズするつもりだったから…その…肝心な事が抜け落ちてたような…」

 

香織も同じく気付いた。

学校卒業後結婚する気でいた香織は、確かにハジメの両親にからかわれ、恋人になる前に、いきなりプロポーズの話になっていた事に気づいた。

 

「そ、そう言えば…そうだよ…ね?何かもう…夫婦になるんだなぁ…ってなってて…肝心な事が抜け落ちてた…よね?」

 

二人とも間の抜けた表情で見つめあって…

 

「「ぷっふふふ…」」

 

可笑しくなって笑ったのであった。

しばらく笑った後、ハジメが香織に向き合って真剣な目をして香織を見つめた。

香織の心臓は口から飛び出そうなくらいにドキドキしていて…

 

「白崎香織さん、僕はあなたが好きです。」

「は、はい」

「僕の恋人になって下さい。」

「よ、喜んで…私を南雲ハジメ君の恋人にしてください…」

 

ハジメは香織をそっと抱き寄せた。

 

(う〜ハジメ君、普段は私とおんなじ感じなのに…肝心な時はいつも落ち着いてて…かっこよすぎだよ〜…キ、キスだよね、次はきっとキスだよね…)

 

目を瞑りハジメに甘えながら律儀に手順を確認する香織。

 

目を閉じてその時を待っていると… 優しく唇が触れ合った…

 

「んっ…!」

 

二人とも離れられなくなりしばらくキスしていたが、舌と舌が触れ合った瞬間香織の身体に電気が流れたような感覚が走り…身体の力が抜けてハジメにもたれかかる。

 

「香織さん、だ、大丈夫?」

「…あっ…う、うん、大丈夫…」

 

香織はキスも嬉しかったが、"香織さん"と呼んでくれた事も嬉しかった。

 

「え…えっと…ハジメ君…もう少しこのまま…でいいかな?かな?」

 

ハジメに抱きしめられたまま甘える香織にハジメは返事の代わりに…

 

「んっ………」

 

またキスをした。

今度は舌を絡めるような濃厚なキスをしばらく続けるのであった。

香織は幸せで蕩けそうな表情だった…

 

キスの後、少し休んでから二人は思った。

ファーストキスの事は皆んなに黙っていようと…

 

「ふふっ、今日恋人になって、家帰ったらプロポーズかぁ〜♪」

「そうだね!今から緊張してきたかな…」

 

今度は香織からキスしてきて…

「頑張ってね?ハジメ君!」

「香織さん、じゃ、じゃあ学校行こうか?」

「う、うん!雫ちゃん達待たせちゃうから急ごう!」

 

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「…それで香織、南雲君と何かあったの?」

 

ウィステリアの前で雫と優花と合流してから10秒で勘付かれてしまった。

 

(…こ、孔明?雫ちゃんは孔明なの…?で、でもここは落ち着いて…)

 

「な、何って、何ですの?わ、私は普通に登校しただけなのですよ?」

「「…………」」

「し、雫ちゃん?ゆ、優花ちゃん…?な、何かな?かな?」

「香織…香織のリップバーム、ハジメ君の口についてるわよ?」

「え?う、嘘っ?は、ハジメ君、く、唇ふくからちょっとじっとしてて…」

「か、香織さん?」

 

香織がハジメの唇を優しくハンカチで拭いているとボーッとして目が潤んできた。

 

ハジメの唇を見ていた香織はさっきのキスの感触が蘇ってきてしまったようだ。

 

「「うぉっほん!」」

 

雫と優花のわざとらしい咳で我に返った香織。

 

「「香織〜おめでとう♪」」

 

顔は笑顔だが不思議と迫力がある雫と優花の祝福に香織は

 

「えっ…と…?あ、ありがとう…?」

「「香織〜♪私たち親友だよね〜♪後で聞きたい事があるのよ〜♪」」

 

蛇に睨まれた香織…もといカエル状態に…

ハジメは香織に助け舟を出すことにした。

(既にバレている…無駄に隠すのは…僕と香織さんにはできない…)

 

「八重樫さん、園部さん、実は僕達、晴れて恋人同士になりまして…」

「「はいぃ…??」」

 

理解できないと言うニュアンスで雫と優花は言った。

((前からバカップルでしょ??))二人の考えは一致していた。

 

ハジメはこれまでの経緯を説明する羽目に…

〜〜〜〜〜.〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「え〜と、つまり告白して恋人になる前にプロポーズして婚約者になっていたと」

 

状況をまとめる雫に、ウンウンと答えるハジメと香織。

 

「告白を忘れていた事を思い出してさっき告白して恋人になったと…」 

 

ウンウンと頷くハジメと香織。

 

「高校合格の後にしたのは告白じゃなくてプロポーズだったのね?」

 

ウンウンと頷くハジメと香織。

 

「雫…えー…要するにバカップルが大バカップルに進化したって事?」

「そう…ね…優花、ウィステリアに戻ってブラックコーヒー飲まない?」

「賛成だけど遅刻するわ…学校へ行きましょう…」

 

砂糖をたっぷり吐いた二人はジト目をしてハジメと香織をみた。

雫と優花はその後ちょっぴり不機嫌となったのであった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「みなさ〜ん、午後の授業は最近発掘された珍しい遺跡を見に行きます。見学後現地解散するので帰る準備をしてから校庭に集合してください。集合時間は12時50分です。遅れずに集合してください。」

 

昼休み前に社会科の先生である畑山愛子がハジメ達のクラスに来て告げて行った。

 

ハジメと香織と雫はいつものように優花達とお昼ご飯を食べていた。

普段はハジメと香織のバカップル具合をからかっているのだが、今日は珍しく天之河の話題だった。

「俺と淳史の友達が城陽高校行ってるんだけど天之河が生徒会長に立候補して落ちたらしいぜ?」

「へーあの無駄にキラキラしてカリスマだけはある天之河がねー」

「何でも北村蒼華っていう娘が当選したって教えてくれた。」

 

話を聞いていた雫が不安そうに昇に確認をとってみた。

 

「ねえ、相川君、その北村蒼華って娘は無事なの?」

「え?何で?」

「光輝は自分に勝った相手を徹底的に攻撃する傾向があるのよ…」

「「「「「はい?」」」」」

 

優花達は全員理解してない様子なので雫が小学校時代、光輝が起こしたイジメを説明した。

 

「マジか…ヤバすぎだろ天之河…」

 

かつて光輝の被害にあった昇だが話を聞いただけで背筋が冷たくなった…

 

「上里隼人君と水上彩子さんは結局転校する羽目になったのよ。私と香織が"間違っているのは光輝だ"といくら言っても笑いながら聞き流されたわ…」

「信じられない話でも天之河ならやりかねないと思えるわね…」

 

優花は雫が北村蒼華を心配する理由が理解できた。

 

「ねえ昇、一応北村蒼華さんに注意するように話しておいたら?」

「そうだな…後で話しておくよ…」

 

「あっ!そろそろ時間だよ!校庭行く準備をしよ?」

 

ハジメの提案に皆、頷いて自分の席に戻り帰る準備をした。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「ハジメ君、わざわざ遺跡を見に行くなんて珍しいよね?」

「うん…確か場所は八重樫さんの家の近くじゃなかった?」

「ええ、1ヵ月前まですごい騒ぎだったわよ?マスコミが来たりして世紀の大発見だ!とか言ってたわね。私は見た事ないけど…」

「「へ〜」」

 

工事現場を囲むフェンスに遺跡見学と書いてある看板が貼ってあった。

看板のある入り口からはいるとまだ工事中の現場に、一部ビニールシートに囲まれた部分があった。

どうやらそこから入るようだ。

 

「みなさん、こっちに並んで下さい。ここから入りますよ〜」

 

社会科教諭の畑山愛子が皆んなを集めている。

彼女は今年二十五歳になる社会科の教師で非常に人気がある。百五十センチ程の低身長に童顔、ボブカットの髪を跳ねさせながら、生徒のためにとあくせく走り回る姿はなんとも微笑ましく、そのいつでも一生懸命な姿と大抵空回ってしまう残念さのギャップに庇護欲を掻き立てられる生徒は少なくない。

 

 〝愛ちゃん〟と愛称で呼ばれ親しまれているのだが、本人はそう呼ばれると直ぐに怒る。なんでも威厳ある教師を目指しているのだとか。

 

ハジメ達の南陽高校は一クラス24名と少なめだ。それが5クラスある。

他のクラスは先週見に来たのでハジメ達のクラスが最後の見学だ。

 

「まだ他の学校の生徒がいますから静かに入りますよ!」

 

鉄パイプを組み合わせた階段が下に続いている。

 

「今日は私たちが最後の見学者ですからゆっくりみましょう♪」

 

すると現場監督らしき人が愛子先生に話しかけてきた。

「すみません、ガイドの方が今休憩に入りましたから20分ほど待っていてください。下の石室は広いから全員楽に入れますよ!」

 

「わかりました。下で待っています。みなさん、とりあえず下におりましょう。」

 

石室に入ると言い争っている男女と、それを宥めてる女子2人男子1人がいた。

石室の端には作業員らしき4人が掃除をしている。

石室の広さは半径15m、高さ2.5mと言っていたからかなりの広さだ。

 

ハジメ達のクラス全員が石室に入り、言い争っている男女の方に注目する。

 

「「げぇ、天之河…」」

嫌そうに呟いたのは永山と優花であった。

 

ハジメと香織と雫が一斉に光輝の方に注目する。

二人とも深い溜息をついていた。

 

ハジメは香織達から聞いていた天之河光輝を初めて見た。

(確かに見た目はアイドルみたいだ…表情みると攻撃的な性格で間違いないようだ)

そう思ったハジメは会話の内容を注意深く聞き始めた。

 

「天之河君?いい加減にしてくれない?何故イチイチ貴方が仕切るの?」

「蒼華。君は何故反抗的なんだい?俺の言う通りにしていればもう終わっているはずだ。君をカバーしているのに何が気に食わないんだ?」

「私が生徒会長だからよ。私たちだけ説明聞きそびれたのはイチイチ貴方がグズるからでしょ?カバーじゃなくて邪魔なだけ。私に生徒会長選に負けたからと言って足を引っ張るのはやめてくれない?…顔以外取り柄がないの?後、人の名前を呼び捨てにするな!」

 

「ちょ、ちょっと二人とも落ちついて!」

「鈴の言う通りだよ〜静かに待とうよ。」

「もういーじゃねーか。聞いた事にして帰ろうぜ?」

 

「龍太郎、そうはいかない。ガイドさんの話を聞くのに班ごとに聞くのが一番いい。何故それがわからない?」

「見学者はほかにたくさんいたのよ?私達だけ個別に8回も一人しかいないガイドさんに説明させる気?」

「40人で聞いたら後の人が聞こえないじゃないか!」

「石室だからよく響くわよ。」

 

光輝の側にいる二人の少女は何とかなだめようとしているが光輝が引かないため収まる気配がない。ついでに言えば蒼華という女生徒の言う方が正しい気がする…

 

(うわー面倒な人だー あっ!八重樫さん、しかめっ面してるよ…)

そしてハジメは香織の手を握り、小声で話しかけた。

(あの人が天之河君?)

(う、うん。すごいでしょ?できればもう会いたくはなかったんだ…)

(天之河君は意地でも自分の非は認めないみたいだね…収拾つくのかな…?)

(そうだよねー天之河君は絶対引かないから…)

 

ハジメの見たところ光輝が謝れば争う必要もなく仲良く待っていられるような気もする…もっともそれが出来ないから揉めているんだろうけど…

 

ちなみに香織は光輝の名前を出す時、光輝君から天之河君に変わっている。恋人であるハジメ以外を名前で呼ばない事にしたらしい。

 

「貴方達、ここは公共の場ですよ?ガイドさんはもうすぐ来るみたいだから静かに待ちなさい。」

 

愛子先生が天之河光輝と北村蒼華に注意をする。

 

「お騒がせしてすみません。」

 

北村蒼華は素直に詫びてきたが、天之河光輝はちょっと違う。

 

「君は小学生か?黙っているんだ。今は大事な話をしているんだよ?」

 

絶句する愛子先生…そして南陽高校の生徒達から不穏な空気が漂いはじめた。

南陽高校の生徒にとって愛ちゃん先生は大切な存在なのだ!

 

「?!!!天之河君、腐ってるのは脳みそと性格と都合のいい耳だけだと思っていたけど目まで腐ってるの?どう見ても引率の先生でしょ?謝りなさい!」

空気を読んだ北村蒼華は間髪入れずに話に割り込み仲裁する。

 

思わず吹き出す雫と優花達と、永山達。

 

天之河光輝は表情を歪めて蒼華に抗議しようと歩き始めた時に異変が起きた。

 

突然光輝の足元に光り輝く魔法陣のようなものが浮かび上がったのだ。

 

その光はどんどん明るさをまし、部屋中に広がっていく。

 

呆気にとられていた愛子先生が我に帰り「みんな、上に逃げてーー!」

 

と叫ぶのと同時に魔法陣から今まで以上に強烈な光が爆発的に広がり…

 

光がおさまった時、石室にいた全ての人間が消えていた。

 

ありふれた日常の終わりであった…

 

 

 

 

 

 




やれやれ、やっとトータスに行った…

人間は

石室の角で掃除をしていた作業員 4名
檜山、近藤、中野、斎藤

城陽高校 5名
天之河光輝、坂上龍太郎、谷口鈴、中村恵理、北村蒼華

南陽高校 18名(トイレやらで6名は上にいたため、トータス行きを免れた。)
南雲ハジメ、白崎香織、八重樫雫、園部優花、宮崎奈々、菅原妙子、玉井淳史、相川昇、永山重吾、野村健太郎、遠藤浩介、辻綾子、吉野真央、清水幸利、篠原カズト、太田玲二、河原隆次、佐久間健一
引率 畑山愛子

わははは〜 檜山達はセリフすらなかった…存在すら気付かれずにトータス行き〜
ハジメと天之河君の掛け合いを、やろうかと思ったけど引率の先生がいる中では流石にできまい…
トータスで嫌でも絡むからね〜今はいっか…

オリジナルキャラは何名か作りました。この中の一人がオリジナル主人公です。クラスメイトAとかだとかわいそうなので全員分つけました

北村蒼華はまともな人物です。モデルは銀河英○伝説のジェシ○エドワーズ。
とても口の立つ女性です。彼女の役割は香織、雫のいない光輝パーティーでホーリーロードとして回復、盾役を務めてもらいます。オリジナルヒロインにするかは未定。光輝の理解者になる事はありません。

原作の学校生活→異世界転移という話は変えていませんが内容は全く別物になってしまった感がある…。

さて次はトータス編スタート✧*。٩(ˊᗜˋ*)و✧*。
更新遅めですが次回も頑張ります。

工事完了!若干違和感かんじるかもしれませんがご了承下さい。

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