スーパーロボット大戦Tー交差する運命ー   作:カイト・レイン

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あけましておめでとうございます!

今年も亀更新ですが、お願いします!

それでは10話です!


第10話 本当のバディと友達

 

ー池波 夏華です!

 

私は今、青葉さんと一緒にシグナスの入り口付近を掃除しています!

 

青葉「(昨日のあれ…ディオの父親と妹だったよな…?そう言えば、ディオに家族に着いて聞きそびれちまったな…)」

 

夏華「青葉さん?どうかしましたか?」

 

青葉「え…?」

 

夏華「浮かない顔をしていたので…もしかして体調が悪いとか⁉︎それなら、私に任せて休んでください!」

 

青葉「い、嫌大丈夫だよ!それに掃除を女の子一人にさせられないよ!」

 

青葉さんはお優しい人なのですね!

 

夏華「それなら、早く終わらせてお茶にでもしましょう!」

 

青葉「そうだな…ん?あれは…」

 

フィオナ「…」

 

あの子は…?

 

青葉「ねえ、君…あの民間機に乗ってた子だよね?」

 

フィオナ「あなたは…ディオと一緒にいた!」

 

青葉「渡瀬 青葉!ルクシオンのパイロットだよ!」

 

夏華「私は池波 夏華です!」

 

フィオナ「フィオナ・ヴェインバーグと言います。そして、ディオの妹です!」

 

ディオさんの妹さん…⁉︎た、確かに顔立ちは似ていますね…。

 

青葉「ディオに会いに来たんだよね?アイツ呼ぼうか?」

 

フィオナ「いえ、良いのです…。父にあんな事を言われて、きっとディオは私に会いたがらないと思います」

 

夏華「どういう事ですか?」

 

フィオナ「ディオは負い目を感じているんです…。私に、いえ…私達家族に…」

 

青葉「負い目…?」

 

フィオナ「はい…。実は前にゾギリア軍が私達家族の住む街を襲ったんです。ヴァリアンサーに乗っていたディオは街を守る為に奮闘しました…。ですが、ゾギリア軍の前に撤退を余儀なくされ、その時の攻撃により母は亡くなり、私の足も…」

 

そんな事が…。

 

フィオナ「敵は大群でした…。だから、誰にも責任はないんです。でも、父はディオを責め、ディオ自身も母や私の事で自分を責めてしまって…私、そんなディオの事が心配なんです!」

 

夏華「フィオナさん…」

 

青葉「よし…わかった!俺達がディオに会わせてあげるよ!」

 

フィオナ「え…⁉︎ほ、本当ですか⁉︎」

 

夏華「青葉さん、どうやって…って、俺達…⁉︎」

 

青葉「うん。勿論、夏華ちゃんもフィオナちゃんをシグナスの中に入れる様に手伝ってくれるよね?」

 

夏華「ふぇっ⁉︎で、でも勝手に民間の方を入れては…」

 

青葉「見てよ、フィオナちゃんのあの悲しそうな顔…」

 

青葉さんに言われて、フィオナさんを見ると確かに悲しそうな顔をしています…。

 

夏華「で、でも…!」

 

青葉「それとも君はあんな悲しい少女を見捨てると言うのかい?」

 

夏華「そ、それはですね…!」

 

青葉「よし、フィオナちゃん!俺と夏華ちゃんに任せて!」

 

夏華「待ってください!だから、怒られちゃいますよ〜!」

 

倉光艦長…申し訳ありません…。

 

 

 

 

 

ー小田切 拓哉だ。

 

俺はディシェイドのメンテナンスをしていると隣にブラディオンを見に来たのか、ディオ・ヴェインバーグがいた。

 

拓哉「…」

 

ゼロ「彼が気になるのか?」

 

声をかけられたと思い、振り返るとゼロがいた。

 

拓哉「倉光 源吾から聞いた。…離れていた妹と出会ったと」

 

ゼロ「…そう言えば、君も妹を…」

 

拓哉「…」

 

俺が弱かったからアイツは…。

 

ディオ「珍しいですね、拓哉さんとゼロが一緒にいるなんて」

 

ディオ・ヴェインバーグが俺達に気づいたのか、歩み寄ってきた。

 

ゼロ「君の事を話していたんだ、ディオ」

 

ディオ「俺の…?」

 

ゼロ「君はゾギリアの猛攻を止められず、母親を失い、妹は足を失った…」

 

ディオ「…」

 

ゼロ「実は私も同じ様な境遇を持っていた兄妹を知っているんだ。母親を殺され、妹は目が見えなくなり、足も歩けなくなった…。そして、その二人は…世界をかけて、戦う事となった。…しかし、二人の目指す先は同じ様なモノだった」

 

やり方が違えども…目指す道は同じだった…。

 

ゼロ「最終的に兄は妹の目の前で討たれ、世界は平和になりつつある…。人の生命とははかないモノだ。だからこそ、我々はそのはかない生命を守る為に戦っているのではないか?」

 

ディオ「はかない生命…」

 

拓哉「ディオ・ヴェインバーグ…。お前の妹や父親はまだ生きている。無理をしろとは言わない。…だが、今を大切にしろ」

 

ディオ「拓哉さん…」

 

ゼロ「…君が言うと重みが違うな」

 

拓哉「茶化すな」

 

茶化してくるゼロを軽く睨んでいると、ディオ・ヴェインバーグは口を開いた。

 

ディオ「わかりました…。少し、考えてみます」

 

?「へえ、大勢の人達がいて、気負っていると思ったけど、大丈夫みたいだね、ディオ」

 

誰だ…?

 

ディオ「お前は…!」

 

ゼロ「君は?」

 

フロム「本日よりシグナスへ配属されたフロム・ヴァンタレイです」

 

ディオ「フロム…!」

 

拓哉「知り合いか?」

 

ディオ「カップラー養成機関での同期です」

 

フロム「会うのは久しぶりだけどね。…それはそうと、君のバディの子は何処かな?」

 

ディオ「青葉の事か?」

 

拓哉「渡瀬 青葉なら、今夏華と艦の掃除をしている」

 

フロム「倉光艦長が呼んでいたんだけど…」

 

拓哉「ならば、俺が呼んでくる」

 

ディオ「俺も行きます」

 

俺とディオ・ヴェインバーグは渡瀬 青葉を探し始めた…。

 

 

 

ー池波 夏華です。

 

青葉さんの案で何とかフィオナさんをシグナスの中に入れる事が出来ましたが…。

 

フィオナ「あの…本当に良かったのですか?」

 

青葉「何が?」

 

フィオナ「だって…青葉さん達が怒られるのでは?」

 

青葉「家族と会うのに一々許可なんていらないって」

 

私は巻き込まれましたけどね。

 

夏華「理由はどうであれ、大切な人とは話せる時に話したほうがいいと思いますよ。…何が起こるかわかりませんから…」

 

青葉「夏華ちゃん…」

 

私の様に記憶を失う人もいますしね…。

 

青葉「それにしても、ディオのやつ何処にいるんだ…?」

 

ディオ「此処にいたのか、青葉」

 

拓哉「夏華も一緒だったか。…?彼女は?」

 

フィオナ「ディオ…」

 

ディオ「フィオナ…⁉︎ どうして此処に⁉︎」

 

青葉「俺が連れてきたんだ」

 

ディオ「何故、お前が…!」

 

彼女がディオ・ヴェインバーグの妹…。

 

拓哉「夏華、無断でシグナスに民間人を入れたのか?」

 

夏華「そ、それは…その…」

 

青葉「なあ、ディオ。フィオナちゃんと話をしろよ」

 

ディオ「…それどころじゃない。艦長がお前を呼んでいる」

 

青葉「それどころって何だよ⁉︎妹より、任務を優先するのかよ⁉︎」

 

ディオ「軍人に私情を挟んでいる余裕はない」

 

青葉「軍人なら、家族を置いておくってのかよ⁉︎」

 

夏華「ちょ、二人とも…!」

 

拓哉「…後にしろ二人とも。倉光 源吾が待っている。…フィオナ・ヴェインバーグ、だったな?話ならまた今度つける。今日のところは帰ってくれ」

 

フィオナ「はい…。あ、でもこれだけはいいですか?」

 

拓哉「何だ?」

 

フィオナ「ディオ…あなたは何も悪くない。誰かがあなたを責めたとしても…私があなたを許すわ」

 

ディオ「…!」

 

青葉「フィオナちゃん…」

 

フィオナ「…終わりました」

 

拓哉「そうか…夏華、彼女を頼む」

 

夏華「わかりました」

 

フィオナ「またね、ディオ!」

 

フィオナ・ヴェインバーグは夏華に連れられていった…。

 

青葉「…お前、最低だな」

 

ディオ「お前には関係のない事だ」

 

睨み合う二人を連れ、艦長室へ向かった…。

 

 

 

 

 

ーヒナ・リャザンよ。

 

私は一応、身の潔白を証明され、解放されたわ。

 

マルガレタ「リャザン少尉、あなたを解放します」

 

ヒナ「ありがとうございます」

 

マルガレタ「...ですが、言っておきます、リャザン少尉。あなたの容疑は完全に晴れたわけではありませんから」

 

ヒナ「...」

 

マルガレタ「戦闘中に敵パイロットと私的な通信をしていた事は事実であり、それは私に疑念を抱かせるのに十分です」

 

ヒナ「何度も述べたようにあれは、あのパイロットが一方的に意味のわからない事を言っていただけです」

 

マルガレタ「そこまでです。あなたからの弁解を聞く気はありませんから」

 

ヒナ「...」

 

マルガレタ「もう一度、言います。リャザン少尉...あなたの嫌疑は完全に晴れたわけではありません。今は一人でも多くの戦力が必要です。それが、あなたの釈放の理由です」

 

マルガレタ「原隊への復帰も許可しましたが、あなたには監視が付いている事を忘れないでください」

 

それだけ言って、マルガレタ特務武官は歩き去った。

 

私は…。

 

ヒナ「...」

 

ラーシャ「気にしない方がいいよ、ヒナ」

 

タルジム「そうそう。特務武官殿は前回の作戦失敗でヒスを起こしてんだよ」

 

ヒナ「ありがとう、二人共」

 

ビゾン「心配するな、ヒナ。お前は...俺が守ってみせる」

 

ヒナ「ビゾン...」

 

タルジム「へえ…ビゾンの場合、ヒナのために戦っているみたいだな」

 

ヒナ「え...」

 

ビゾン「タ、タルジム...!」

 

ラーシャ「いつも一言多いよ、タルジムは」

 

タルジム「はは...悪い、悪い!」

 

すると、今度はアルフリード中佐が来た。

 

アルフリード「全員、揃っているな」

 

ヒナ「アルフリード中佐...。ヒナ・リャザン少尉、原隊に復帰いたしました。私が戻ってこられたのも中佐のお口添えがあったからだとうかがっております。ありがとうございます」

 

アルフリード「礼には及ばん。それに...納得はしていないようだな」

 

ヒナ「マルガレタ特務武官殿にはまだ信用されていないようですので」

 

アルフリード「身の潔白は、自分の働きで証明してみせろ。すぐに出撃になる」

 

ヒナ「了解です」

 

アルフリード中佐の為にも今度の任務…負けられない…!

 

 

 

 

ー小田切 拓哉だ。

 

艦長室に入った俺達はフロム・ヴァンタレイと話をしていた。

 

青葉「えっと…一応話は拓哉さんから聞いた。お前が、フロム…だよな?」

 

フロム「あぁ、よろしくね。それにしても聞いたよ!予備調整なしでいきなり、ディオとカップリングしたって!凄いね、君!」

 

青葉「あ、ああ…」

 

倉光「それでね、ディオ、フロム。君達のエンファティア波形を計ろうと思うんだけど、いいかな?」

 

フロム「いいですよ」

 

ディオ「了解です」

 

これでフロム・ヴァンタレイもカップリングを使えるという事か…。

 

ジノ「何か、随分と気のいい男の様だな」

 

コーネリア「お前と似た様な男かも知れぬぞ?」

 

ジノ「なっ…⁉︎」

 

仁「なあ、拓哉兄ちゃん?夏華姉ちゃんは何処にいるんだ?」

 

…遅いな、アイツ…。

 

 

 

 

 

 

ー池波 夏華です。

 

私はシグナスの外までフィオナさんをお連れすると、ヴェインバーグ家の使用人さんが迎えに来ました。

 

フィオナ「ありがとうございました、夏華さん」

 

夏華「いえ、大丈夫ですよ。こちらこそすみません、お力になれず…」

 

フィオナ「そんな事はありませんよ。青葉さんと夏華さんのおかげでディオにも会えましたし」

 

夏華「また落ち着いた時に来てください。きっとディオさんも待っていますから」

 

フィオナ「はい!それにしてもあの拓哉さんという方…あの方は夏華さんのお兄さんなのですか?」

 

夏華「…いえ。リーダーは…私を助けてくれた方なのです。それに…私には過去の記憶が存在しません」

 

フィオナ「記憶喪失…という事なのですか?」

 

夏華「そうですね。だから、家族の事は何もわからないのです」

 

フィオナ「夏華さん…」

 

夏華「でも、私は今を大切にしています。記憶が戻った時…今も楽しいのだと思える様に。ですので、フィオナさんも今を大切にしてくださいね」

 

フィオナ「はい、約束します!」

 

その後、私はフィオナさんを民間機に乗せました…。

 

 

 

 

 

 

ー小田切 拓哉だ。

 

俺達はシグナスのメディカルルームにいた…。

 

エルヴィラ「ディオとフロムのエンファティアレベルが安定しない…?」

 

レール「つまり…二人ではカップリングができないと?」

 

フロム「でも、候補生だった頃の僕達は同じ波形だったはず…」

 

エルヴィラ「ええ。実はディオの波形が以前より大きく変化しているの」

 

ディオ「俺の波形が変わった…?」

 

エルヴィラ「そう。基本波形から逸れ始めてるの」

 

レール「原因は?」

 

まゆか「ひょっとして…実戦経験を得たから…?」

 

エルヴィラ「可能性はあるわね…」

 

フロム「じゃあさ!青葉…次は君とやってみようよ!」

 

青葉「…え?俺?」

 

エルヴィラ「…そうね。少し試してみましょうか」

 

渡瀬 青葉とディオ・ヴェインバーグが交代する。

…すると。

 

まゆか「凄い…何この数値…⁉︎」

 

レール「初めてのカップリングテストでこれだけのマッチングを見せるとは…」

 

仁「よくわかんないけど…青葉兄ちゃんが凄えって事なのか?」

 

エルヴィラ「ええ…そうね」

 

ゼロ「(何故、彼は此処までの力を…)」

 

すると、警報が鳴り響いた。

 

サリア「敵襲…⁉︎」

 

アネッサ「艦長!千歳基地上空にギシン帝国の残党と邪悪獣の軍団が現れました!」

 

ケンジ「何故、千歳基地を…?」

 

青葉「考えたって、仕方ないですよ!すぐに行きましょう!」

 

まゆか「待ってください、青葉さん!ルクシオンとブラディオンは調整の為、まだ出撃できません!」

 

ディオ「くっ…!」

 

コーネリア「兎に角、我々は行くぞ!」

 

俺達は出撃の準備をした…。

 

 

 

 

 

第10話 本当のバディと友達

 

 

 

 

 

俺達が出撃すると、既に敵の軍団は展開していた。

 

飛鳥「まだギシン帝国は邪悪獣を…!」

 

仁「俺達が止めてやるぜ!」

 

タケル「気持ちはわかるが、仁。落ち着いていこう!」

 

仁「大丈夫だぜ、タケル兄ちゃん!」

 

スザク「まだ民間人の避難が終わっていない。何としてでも基地を守り抜くぞ!」

 

ジノ「了解!」

 

戦闘開始だ。

 

 

 

 

〈戦闘会話 タケルVS初戦闘〉

 

タケル「(ズール皇帝を失った今のギシン帝国…。邪悪獣を従えて、一体何をするつもりなんだ?)」

 

 

〈戦闘会話 仁VS初戦闘〉

 

吼児「アークダーマを悪用して…ギシン帝国は何を企んでいるんだろう?」

 

飛鳥「さあな。でも、きっととんでもない事だと思うぜ」

 

仁「そんな事、俺達地球防衛組がさせるかよ!」

 

 

〈戦闘会話 拓哉or夏華VS初戦闘〉

 

夏華「フィオナさん…無事に脱出できたでしょうか…?」

 

拓哉「倉光 源吾から彼女の乗った船の脱出が成功したと言う知らせが来た」

 

夏華「良かった…」

 

拓哉「(フィオナ・ヴェインバーグとの出会いで夏華にも何かの変化が起きたという事か…。妹、か…)」

 

 

 

 

 

戦闘から数分後の事だった…。

 

ギシン星兵士「くっ…このままではラチがあかん!お前の出番だぞ…!」

 

タイダー「い、嫌ダ!地球防衛組と戦いたくないダ!」

 

ギシン星兵士「お前に拒否権などない!崩壊したお前達、ジャーク帝国は我々に従えばいいんだ!」

 

ギシン星兵士はタイダーという男にアークダーマを呑みこました。

 

タイダー「グッ…!そ、そんな…!逃げるダ…!地球防衛組の子供達…!」

 

 

 

 

っ…邪悪獣の増援か…!

 

ヒルダ「また来やがったか…!」

 

ロザリー「待て!中心になにかいるぞ!」

 

クリス「アイツが親玉…?」

 

ブラックタイダー「ウェアァァァッ!」

 

マリア『そ、そんな…!』

 

飛鳥「あ、あれは…!」

 

仁「タイダー…⁉︎」

 

タケル「アイツも邪悪獣か…⁉︎」

 

吼児「ち、違うよ!タイダーは…!」

 

仁「アイツは…五次元人だけど、俺達の友達なんだ!」

 

コーネリア「だが、どう見ても暴走しているぞ!」

 

飛鳥「まさか、アークダーマを飲み込んだのか⁉︎」

 

ナオト「嫌、お前達の様子を見るとギシン星の奴等に無理矢理飲まされたに近いだろうな」

 

ミカ「酷い…!」

 

ロゼ「コレが今のギシン星のやり方…!」

 

ブラックタイダー「グアァァァァッ‼︎」

 

アキラ「こ、このままじゃ、千歳基地が危ない!」

 

エルシャ「でも、倒してしまっては彼が…!」

 

レーネ「艦長…」

 

倉光「仁君、君達は一度、彼を救い出しているんだよね?」

 

勉『はい!方法は覚えています!』

 

仁「艦長、俺達が絶対にタイダーを助ける!だから…!」

 

倉光「…わかったよ。でも、このまま被害が広がるなら、倒す事になるけど…いいかな?」

 

飛鳥「はい!時間が惜しい、すぐにでも助け出すぞ!」

 

仁「ああ!タイダー…俺達が助けるから我慢してくれよ!」

 

戦闘再開だ。

 

 

 

 

 

ー渡瀬 青葉だ。

俺とディオ、フロムはエルヴィラさんから話を受けていた。

 

フロム「ディオのエンファティア波形が変わった…?」

 

エルヴィラ「ええ、そうよ。それだけでなく、調整の為に試した影響でフロムのエンファティア波形にも変化が生まれた…」

 

青葉「どうしてそんな事が…?」

 

エルヴィラ「どうしてかは、わからないわ。つまり、ディオもフロムも違う人とはカップリングできなくなった…それだけは確かよ」

 

ディオ「…でも、青葉とならできる」

 

エルヴィラ「その通りよ、ディオ。でもね、それは逆に言うと青葉君以外とのカップリングは出来ない…。再訓練をすれば、何とかなると思うけれど…」

 

すると、まゆかちゃんから通信が入った。

 

まゆか『エルヴィラさん。ルクシオンとブラディオンの調整が終わりました』

 

エルヴィラ「…ちょうどいいわ。ねえ、三人とも。時間がないから素早く決めましょう。今後、誰と誰がバディを組むのかを」

 

…つまり、選ばれなかった人はバディから外れる、って事か…。

 

フロム「わかった。じゃあ、1、2の3で決めよう!」

 

ディオ「…わかった」

 

青葉「ああ…」

 

俺達は指を上に向ける。

 

青葉&ディオ&フロム「「「1、2の3!」」」

 

俺達はそれぞれ決めた相手に指を刺した…。

 

エルヴィラ「…!」

 

そして、指を刺した方を確認すると…。

 

青葉「ディオ…」

 

ディオ「…!」

 

俺はディオに、ディオは俺に指を刺し、フロムは指を上に掲げたままだった。

 

エルヴィラ「決まりね。バディは青葉君とディオよ」

 

ディオ「フロム…」

 

フロム「あの訓練を無駄にはしたくないんだ。…わかるだろ?」

 

ディオ「ああ…」

 

フロム「僕はベルリで出撃するよ!」

 

そう言いフロムは格納庫へ向かった。

 

青葉「ディオ!お前はいいのかよ?」

 

ディオ「…確かに訓練が無駄になるのは惜しい。だが、不確定なフロムとのカップリングを戦場で行うわけにはいかない」

 

青葉「ディオ…」

 

ディオ「…再訓練が出来ないと決まったわけじゃない。それに、お前をベルリに乗せても戦力にならないだろ?」

 

青葉「…それどう言う意味だよ⁉︎」

 

ディオ「そう言う意味だ!」

 

俺達も格納庫へ向かった…。

 

 

 

 

 

 

 

ー小田切 拓哉だ。

 

ブラックタイダー「ウオオオオオッ‼︎」

 

タイダーの攻撃に俺達は苦戦を強いられていた。

 

ヒルダ「くそっ!何てやろうだ!」

 

リー「このままでは千歳基地が…!」

 

アリス「!この反応は…!」

 

ルクシオンとブラディオン、それからベルリが現れた…?

 

タケル「青葉!ディオ!」

 

青葉「遅れてすみません!」

 

ディオ「俺達もやります!」

 

フロム「初陣だからね…派手に行こうか!」

 

ベルリにはフロム・ヴァンタレイが…。

 

青葉「仁!あの敵の動きを止めればいいんだよな?任せろ!」

 

仁「ま、待ってくれ、青葉兄ちゃん!」

 

ディオ「待つんだ、青葉!」

 

ルクシオンはタイダーに接近したが…。

 

ブラックタイダー「ウガァァァァッ‼︎」

 

青葉「うっ…!」

 

タイダーの攻撃にルクシオンは吹き飛ばされた。

 

夏華「青葉さん!」

 

一鷹「ルクシオンの動きに追いつくなんて…!」

 

ディオ「体制を立て直せ、青葉!」

 

ブラックタイダー「ウガァァァァッ‼︎」

 

タイダーがルクシオンに接近する。

 

青葉「まずい…!」

 

間に合わない…!

 

仁「ウオオオオオッ!」

 

だが、ルクシオンとタイダーの間にライジンオーが割り込み、タイダーの攻撃を防いだ。

 

仁「青葉兄ちゃん、無事か⁉︎」

 

青葉「仁…!」

 

仁「タイダーは…俺達が…!」

 

タイダーの攻撃を防ぐライジンオーだったが、タイダーが力を込め、徐々に押され始めた。

 

飛鳥「不味いぞ、仁…!」

 

仁「まだまだ…!タイダーの苦しみに比べたら…!」

 

青葉「仁、お前はそこまで…!」

 

仁「タイダー!アークダーマに負けるな!お前は…俺達の友達だ!」

 

ブラックタイダー「…!」

 

タケル「アイツの動きが止まった…⁉︎」

 

吼児「タイダー…!」

 

ブラックタイダー「ウオオオオオッ‼︎」

 

いや…やはり、言葉だけでは止まらないか…!

 

仁「ぐっ…!」

 

青葉「仁!」

 

ディオ「もういい!離れろ!」

 

仁「い、嫌だ!」

 

拓哉「日向 仁…」

 

仁「俺達は絶対に逃げない!タイダーを…友達を助けるんだ!」

 

?「その心意気、感謝するぞ!地球防衛組の子供達…!」

 

仁「そ、その声は…!」

 

現れたのは紫の機体…?

 

ベルゼブ「行くぞ、ファルゼブ!」

 

ファルゼブ「ええ、ベルゼブ!」

 

紫の機体は攻撃を仕掛けた…。

 

ベルゼブ「タイダー…!必ず救い出してみせる…!ジャークフラッシュ!」

 

ブラックタイダー「ヌアァァァァッ⁉︎」

 

紫の機体は頭部からクリスタルを撃ち出し、タイダーにダメージを与えた…。

 

ブラックタイダー「グウゥゥゥッ…!」

 

ファルゼブ「やはり、あの程度では戻らないか…!」

 

吼児「グレートサタン…という事は…!」

 

飛鳥「ベルゼブとファルゼブか!」

 

ベルゼブ「久しいな、地球防衛組の子供達」

 

仁「どうして2人が…?」

 

ファルゼブ「今は話している場合じゃないわよ!」

 

ベルゼブ「それもそうだな。行くぞ、ライジンオー!タイダーを助け出すのを手伝ってくれ!」

 

仁「おう!行くぜ、ベルゼブ!」

 

リー「あの機体は一体…?」

 

倉光「どうやら、味方のようだね。フロム、君はリーの指揮に入って!」

 

フロム「了解です!」

 

ディオ「おい、青葉。俺達も負けてられないぞ!」

 

青葉「ああ!仁達と一緒に、タイダーって奴を助け出すぞ!」

 

…戦闘再開だ。

 

 

〈戦闘会話 ベルゼブVS初戦闘〉

 

ベルゼブ「ギシン帝国…!我らが受けた屈辱、倍返しにして、返す!」

 

ファルゼブ「私達の部下に手を出した事も含めてね!」

 

 

〈戦闘会話 リーVS初戦闘〉

 

ヤール「おい、やれんのかよ?フロム」

 

フロム「勿論、いつでも行けますよ!」

 

リー「よし!合わせていくぞ、ヤール!フロム!」

 

 

〈戦闘会話 青葉VS初戦闘〉

 

青葉「(ディオ…最初は薄情な奴だと思っていたけど、本当は違うんだな…。俺はこれからも戦う…!お前が選んでくれた事を無駄にしないように!)」

 

 

〈戦闘会話 ディオVS初戦闘〉

 

ディオ「(フィオナ、ありがとう。…そして、待っていてくれ。俺は必ずお前の下に帰る。その時は父さんとも…!)」

 

 

 

〈戦闘会話 タケルVSブラックタイダー〉

 

タケル「すまない、君もギシン帝国の被害者なんだな…。必ず、救い出してみせる!」

 

 

 

〈戦闘会話 仁VSブラックタイダー〉

 

飛鳥「くっ、こんな時にゴッドライジンオーになれないなんて…!」

 

仁「苦戦はするけど、そんな事は関係ない!友達は絶対に助ける!待っていてくれ、タイダー!」

 

 

 

〈戦闘会話 ベルゼブVSブラックタイダー〉

 

ファルゼブ「タイダー…!」

 

ベルゼブ「すまない。私の不甲斐なさでお前は…!その責任はしっかりと取る!だから、堪えてくれ、タイダー!」

 

 

 

〈戦闘会話 青葉VSブラックタイダー〉

 

青葉「戦いたくない奴を無理やり戦わせて…。許さないぞ、ギシン帝国!その前に、仁の為にもあんたは必ず助け出すからな!」

 

 

 

〈戦闘会話 ディオVSブラックタイダー〉

 

ディオ「お前は助ける。…二度と誰かを悲しませない為にも!」

 

 

 

〈戦闘会話 拓哉or夏華VSブラックタイダー〉

 

拓哉「奴を止める」

 

夏華「(リーダー…!仁君の為に戦うなんて、感動モノです!)はい!行きましょう、リーダー!」

 

 

 

 

俺達はブラックタイダーにダメージを与えたが…。

 

ブラックタイダー「グアァァァァッ‼︎」

 

サリア「ダメ、止まらない!」

 

ヒルダ「これ以上じゃ、消耗戦になるぞ!」

 

ファルゼブ「お腹部分を狙えば、何とか大量のアークダーマを吐き出させられるのだが…!」

 

ロザリー「でも、どうやってアイツの出す触手を避けるんだよ⁉︎」

 

青葉「俺が…嫌、俺達がやる!」

 

ディオ「青葉…」

 

ジノ「俺達って…青葉とディオでか⁉︎」

 

スザク「だが、奴の攻撃…!幾ら、カップリングシステムがあったとしても…!」

 

ディオ「いえ、心配はありませんよ、ゼロ。俺は大丈夫です。少なくとも俺は」

 

青葉「いやそこは俺達が、だろうが!」

 

ディオ「…怒鳴るな。だったら、見せてみろ!青葉!」

 

青葉「言われなくてもやってやる!お前こそ、遅れんなよ!」

 

ディオ「誰に言っている!いいからやるぞ!」

 

ルクシオンとブラディオンはブラックタイダーに攻撃を仕掛けた…。

 

青葉「タイダー!仁達の為にも助け出すから待ってろ!コネクティブ・ディオ!」

 

ディオ「アクセプション!遅れるなよ、青葉!」

 

青葉「まかせろ、ディオ!」

 

青葉・ディオ「「うおおおおおおっ‼︎」」

 

ルクシオンとブラディオンの合体攻撃でタイダーを斬り裂いた。

 

ブラックタイダー「グォアァァァッ‼︎」

 

ルクシオンとブラディオンの攻撃でタイダーの腹に斬り目が入り、そこから大量のアークダーマが飛び出て、塵となり消滅した…。

 

アークダーマが身体から完全に消えた瞬間、タイダーの身体は縮小化していき、人間と同じサイズになった。

 

ベルゼブ「まずい…!」

 

ジャークサタンは落下しそうになったタイダーを受け止めた…。

 

仁「エグゼブ、タイダーは⁉︎」

 

ファルゼブ「安心して。息をしているわ」

 

吼児「良かった…」

 

飛鳥「コレで一件落着だな!」

 

ちょうど他の敵も撃墜できたな。

 

コーネリア「増援は無さそうだな」

 

ファルゼブ「艦長、タイダーをお願いするわ!」

 

倉光「了解です」

 

スザク「取り敢えず、各機は艦に戻り、すぐさまこの地域から離脱する」

 

サリア「いつギシン帝国やゾギリアがまた攻めてくるかわかりませんからね」

 

夏華「了解しました!」

 

ディオ「おい、青葉」

 

青葉「どうした?ディオ」

 

ディオ「妹が世話になった」

 

それだけを言い、ディオ・ヴェインバーグは通信を切った。

 

青葉「素直じゃないやつ」

 

 

 

 

俺達は帰艦し、五次元人であるエグゼブとファルゼブと顔を合わせた。

 

タケル「タイダーという人の容体は…?」

 

エルヴィラ「生命には別状はないようよ。暫くすれば起きるわ」

 

青葉「良かった…」

 

ベルゼブ「これで一安心だ…。地球防衛組の子供たちはタイダーの所か」

 

ケンジ「聞かせてくれないか?何故、君達のアークダーマがギシン帝国の残党の手に渡ったのかを…」

 

ファルゼブ「ワルーサを倒して、五次元世界へ帰還した私達の前にギシン帝国の残党が現れ、私達は襲撃を受けたんだ」

 

ベルゼブ「情けない話…ジャークパワーが少なくなった私達では奴等の襲撃には敵わず、大量のアークダーマを奪われてしまい、タイダーも…囚われてしまった…」

 

倉光「そうだったのか」

 

サリア「これからあなた達はどうするの?」

 

ベルゼブ「勿論、ギシン帝国の好きにさせるわけにはいかん。私達もお前達と共に戦うぞ」

 

ファルゼブ「迷惑をかけてしまったお礼もしないといけないしね」

 

タイダー「ワシもやりますダ!」

 

アイツは…タイダー…。

 

タケル「タイダー!」

 

ヒルダ「もう動いて大丈夫なのかよ?」

 

仁「エルヴィラの姉ちゃんも大丈夫だってよ!」

 

ベルゼブ「タイダー、すまない。私は…」

 

タイダー「気にしないでくださいダ、ベルゼブ様。あなたはこうやってワシを助けてくれたじゃないですダ!」

 

ファルゼブ「タイダー…」

 

ベルゼブ「ふっ…私は素晴らしい部下を持ったな…。では、タイダー。これからも私達についてきてくれるか?」

 

タイダー「勿論ですダ!」

 

フロム「あ、ついでにですけど、僕も皆さんと同行する事になりました!」

 

アネッサ「ホントに⁉︎」

 

フロム「うん、この艦は可愛い子も多いしね。だから、これからもリー大尉の直庵で戦うのでよろしくお願いします!」

 

ベルゼブ「改めて、よろしくと言わせてもらうぞ、日向 仁」

 

仁「仁でいいぜ?これからもよろしくな!ベルゼブ!」

 

ベルゼブ「ああ、仁!」

 

新しい仲間が増えた所でゼロに向けて通信が入った。

 

ゼロ「私だ」

 

カレン『ゼロ、カレンです』

 

ゼロ「カレンか。お前が私に通信をするという事はツツジ台で何かあったのか?」

 

ツツジ台…確か、霧に囲まれた街、だったな…。

 

カレン『はい。実は突然、街の至る所に動きを見せない怪獣が出現しました』

 

ゼロ「怪獣だと…?」

 

ジノ「動きを見せないとはどういう事だ?」

 

カレン『言葉通り、街を破壊しようともせずにその場で立ち止まっているの。…一応生体反応を調べた所、生きている事は確認しました』

 

ゼロ「了解。では、私達もすぐに向かう」

 

カレン『待っています』

 

ゼロは通信を切った。

 

ゼロ「話した通りだ、倉光艦長」

 

倉光「わかったよ。シグナスはこれからツツジ台へ向かうよ」

 

俺達はツツジ台へ向かう事にした…。

 

 

 

 

 

ー新条 アカネだよ。

 

アカネ「あー、何か楽しい事はないかなー?」

 

アレクシス『怪獣のフィギュアを作りながら、言う事じゃないよ、アカネ君。…えーっと、イントライザーだったかな?その怪獣』

 

アカネ「インペライザーだよ。ウルトラマンメビウスと戦ったロボット怪獣の!」

 

アレクシス『それにしても…凄い量を作っているね』

 

アカネ「インペライザーは沢山いるからね。それに…何か起きるような気がしてるんだ!」

 

アレクシス『それは、嬉しい事だね。(そろそろ、彼も目覚める事だと思うしね…)』

 

ウフフ、楽しくなりそうだよ!

 





ー中断メッセージ
〈次回予告〉

仁「な、なあんと⁉︎古今東西のスーパーロボットが集結⁉︎これで悪い奴等なんか目じゃねえぜ!ええ⁉︎そいつらと同じ世界にいた、悪い奴らもたくさん現れたって⁉︎こうなりゃ、俺も男だ!どんな奴が相手だって、俺達地球防衛組がやっつけてやる!次回、スーパーロボット大戦『再開の無敵合体』。ゲーム中でも、出動OK⁉︎」

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