スーパーロボット大戦Tー交差する運命ー   作:カイト・レイン

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第4話の投稿です!

コネクティブ…それではどうぞ!


第4話 覚悟のカップリング

 

ー小田切 拓哉だ。

 

もう少しでブリーフィングルームに集まる時間か…。

 

俺と夏華は廊下で外を眺めていた…。

 

刹那「拓哉」

 

拓哉「刹那・F・セイエイ…」

 

刹那「一つ聞きたい。…お前は何故、ある人物を殺そうとする?」

 

拓哉「…話す必要はない」

 

夏華「…そう言えば、私も聞いてませんね。聞かせてくださいよ、リーダー!」

 

拓哉「話すことでもない」

 

夏華「むっ…!いいから話してください!」

 

拓哉「…奴は…俺の両親と…俺が好きだった女を殺した…」

 

刹那「…!」

 

夏華「えっ…⁉︎」

 

拓哉「…」

 

俺はそのまま立ち去った…。

 

 

 

ー池波 夏華です。

まさか、リーダーの復讐の始まりがその様な残酷な事だったとは…。

 

夏華「リ、リーダー!」

 

刹那「両親や好意を寄せていた女性を殺された…」

 

夏華「私…不謹慎過ぎましたね…」

 

フェルト「そんな事ないよ」

 

…フェルトさんが来ました。

 

フェルト「夏華は拓哉の事を心配して聞いたんでしょ?優しいんだね」

 

夏華「フェルトさん…」

 

刹那「…」

 

フェルト「…刹那、どうかした?何か感じたんでしょ?」

 

刹那「…わからない」

 

そのまま、刹那さんも立ち去ってしまいました…。

 

スメラギ「拓哉と刹那…無口と無愛想なのはそっくりね」

 

フェルト「スメラギさん…」

 

スメラギ「刹那の事が気になるのね?」

 

フェルト「何だか、怖いんです…。刹那がイノベイターになってから、出会った頃の彼に戻ってしまった様で…。誰にも心を開かなかったあの頃に…」

 

スメラギ「変革した自分に戸惑っているのよ。…その能力にも。…私達とは違う自分を強く意識しているのよ」

 

フェルト「私…刹那に何をしてあげれば…」

 

スメラギ「彼を、想って上げて」

 

フェルト「彼を…想う…?」

 

スメラギ「そう。それがわかり合う為に必要な事。例えすれ違ったとしても、想い続けなければ、その気持ちは相手には届かない。強い想いが人と人を繋いでいく。本当の意味でわかり合う為に」

 

想い続ける…。

 

スメラギ「彼への想い…無くさないでね」

 

フェルト「…はい!」

 

夏華「スメラギさん…何だか、お母様みたいです」

 

スメラギ「夏華も…拓哉の事、想ってあげてね」

 

夏華「わかりました!」

 

リーダーを想い続ける…。

それは、私にしかできない事…!

リーダーは…私が支えます…!

 

 

 

 

ー小田切 拓哉だ。

 

俺達はプトレマイオスのブリーフィングルームに集まった…。

 

スメラギ「刹那が目撃したリボンズ・アルマーク。その人物の正体は130年ほど前に行われた木星探査計画の乗組員だったわ。…フェルト」

 

フェルト・グレイスが機械を操作すると、目の前にあるモニターが映し出された。

 

フェルト「木星探査計画は裏でGNドライヴの開発も進めていました。リボンズタイプのイノベイドがいても、おかしくはありません」

 

刹那「それが…金属異性体に取り込まれた…」

 

ロックオン「うん…そう考えた方がいいだろうな」

 

衛「人間を…取り込む…」

 

翔子「まるで…フェストゥムみたい…」

 

イアン「フェストゥムってのは、翔子達の世界で戦っていた異性体の事だよな?」

 

衛「はい。自分たち以外の種族に同化していく存在…それがフェストゥムです」

 

アレルヤ「じゃあ…君達と同じ様にフェストゥムがこの世界に来たという事かい?」

 

翔子「いえ、私達の知る同化現象とは全く違います。そもそもフェストゥムは身体の99%が珪素で構成されたシリコン生命体だと認識されているんです」

 

夏華「では、あの金属異性体はこの世界の異性体…という事になりますね」

 

スメラギ「ヴェーダの情報でもあの基地以外でも同じ様な被害が出ているらしいわ」

 

アレルヤ「異性体の目的は…一体何なのでしょうか?」

 

スメラギ「…わからないわ。そもそも意志があるかどうかもわかっていないのに…。ただ、連邦政府はあの金属異性体の事をELSと呼ぶ事にした様よ」

 

マリー「ELS…?」

 

拓哉「地球外変異性金属体の英訳…Extraterrestrial Livingmetal Shapeshifterの頭文字を取ったものらしい」

 

スメラギ「拓哉…どうしてあなたがその事を?」

 

拓哉「ブリーフィング前に協力者から聞いた」

 

ロックオン「へえ、そりゃ優秀な協力者だな」

 

拓哉「…」

 

ロックオン「仲間の事を褒められているのにもう少し嬉しそうな顔をしろよ」

 

拓哉「仲間などではない。…単なる協力者だ」

 

ラッセ「それにしても、お前の笑った所見た事ないな。…もう少し、顔を柔らかくしたらどうだ?」

 

難しい事を言う…。

 

夏華「あ、あの!…リーダーは…」

 

拓哉「構わない、夏華。…俺と夏華はかつて…人体実験の被験体にされていたんだ」

 

アレルヤ「人体実験…⁉︎」

 

刹那「何の目的の人体実験だ?」

 

拓哉「詳しい事は俺もわからない。…ただ、人間に隠された新たなる力を呼び覚ます…その様な事を言っていた様な気がする…」

 

ラッセ「気がするって…」

 

拓哉「様々な薬などを投与され、俺も意識が朦朧としていた…」

 

マリー「…」

 

拓哉「だが、俺と夏華は人体実験により、通常の人間よりも優れた力を手に入れた」

 

フェルト「優れた力…?」

 

夏華「私は高い狙撃能力又は射撃能力…そして、どの様な難しい言葉や本でもすぐに理解できてしまう理解能力…これが向上しました」

 

拓哉「俺は聴覚と視覚が強化され、身体能力も向上した。…だが、得られたのはメリットだけではなく、デメリットも存在する」

 

スメラギ「そのデメリットというのは?」

 

拓哉「夏華は…かつての記憶を失った」

 

夏華「…」

 

そう、かつての俺達との記憶も…。

 

拓哉「そして俺は味覚と…」

 

そう言い切り、俺はナイフを取り出し…腕に刺した。

 

血が溢れ、ナイフを伝って、地面に血が落ちる。

 

夏華「リ、リーダー⁉︎」

 

拓哉「…見ての通り、俺には痛覚がない。…ナイフでどれだけ刺されようと銃で撃ち抜かれようと、痛みを感じない。…だが、脳が激しく揺れたりすると、気を失ってしまうがな。そして…」

 

まだあるのかとこの場にいる夏華以外の者は俺を見続ける。

 

拓哉「…俺には喜の感情も消失した」

 

刹那「…!」

 

イアン「喜の感情が消失だと⁉︎」

 

衛「それが拓哉さんの言っていた笑わないのではなく、笑えない…って言葉の意味…」

 

拓哉「これも人体実験の影響だ。…俺の中に残っているのは怒りと悲しみの感情だけ…。だから、お前達がどれだけ嬉しい事や笑う事があっても俺は笑う事が出来ない」

 

マリー「そ、そんな…」

 

拓哉「俺は…半分生きて、半分死んでいる…。ただの抜け殻だ」

 

夏華「リーダー…」

 

この場が沈黙に包まれる…。

 

すると、通信が入り、フェルト・グレイスが応答する。

 

フェルト「スメラギさん。ゼロから通信が入りました」

 

スメラギ「繋いで」

 

フェルト・グレイスが通信を繋ぐとゼロが移った。

 

ゼロ『ミス・スメラギ、ELSの件でお忙しいところすまないが、お伝えしたい事がある』

 

スメラギ「どうしたの、ゼロ?」

 

ゼロ『先程、自由条約連合の秘密研究施設がゾギリア軍に襲われた』

 

アレルヤ「自由条約連合の秘密研究施設…?」

 

ゼロ『自由条約連合が極秘で開発していた試作ヴァリアンサーがあった場所だ。ゾギリア軍はそれを狙い、襲撃したのであろう』

 

スメラギ「それで…試作機は?」

 

ゼロ『試作機の2機にパイロットが搭乗し、カップリングシステムという力のおかげで、ゾギリア軍を撤退させた』

 

ロックオン「ん?じゃあ、何も問題ないんじゃないのか?」

 

ゼロ『そうとも限らない』

 

刹那「再び、ゾギリア軍がその施設を襲撃に来る可能性があるという事か」

 

ゼロ『そうだ。それにより、ナナリー皇女の命で私とジノ、それとプリベンターのエージェントは自由条約連合の支援に向かう事になった。そこでソレスタルビーイングのあなた達にも協力を要請したい』

 

スメラギ「わかったわ、ゼロ。すぐにそちらへ向かうわ」

 

ゼロ『感謝する…。それとその時の戦闘で70年前の過去から来たという少年が新型ヴァリアンサーの試作機で戦闘を行ったと聞いた』

 

翔子「70年前の過去、ですか…?」

 

ゼロ『本当かどうかはわからないが、シグナスの艦長である倉光艦長達が彼に聞いているようだ。私も着き次第彼に会おうと思っている』

 

スメラギ「その彼の名前は?」

 

ゼロ『渡瀬 青葉と言っていた。…では、続きは合流した後で」

 

そう言い残し、ゼロは通信を切った…。

 

ラッセ「70年前の過去からタイムスリップか…。別の世界から来た翔子や衛でさえも驚きものなのにな」

 

ミレイナ「カップリングシステムとは何なのでしょうか?」

 

スメラギ「それは行ってみればわかるわ。拓哉達もそれでいいわね?」

 

拓哉「構わない」

 

こうしてプトレマイオスは自由条約連合の秘密研究施設へ向かった…。

 

 

 

 

ーゼロことスザクだよ。

 

ソレスタルビーイングと通信を終えた僕は次にプリベンターの指揮官であるレディ・アンと話をしていた。

 

ゼロ「協力、感謝する、レディ・アン」

 

レディ『あなたには世話になったからな。…それよりも今は仮面を外してもいいんじゃないか、スザク?』

 

僕は仮面を外した。

 

レディ『随分とゼロらしくなったな』

 

スザク「ルルーシュに比べれば、まだまだですよ。…現にゾギリア軍の侵略を食い止められませんでしたし」

 

レディ『あの時は様々な戦闘でこちらの戦力がかなり低下していた。…お前のせいじゃない』

 

スザク「そう言っていただけるだけで、安心します。後、ソレスタルビーイングにも協力要請を出しました」

 

レディ『彼等なら、必ず協力してくれると思った。…こちらからはカトルとノインを向かわせた』

 

スザク「ありがとうございます」

 

レディ『世界の平和の為だ。その為なら、私達は協力を惜しまない…それではな』

 

レディ・アンは通信を切った…。

 

…世界の平和の為、か…。

ルルーシュ…僕はゼロとしての責務を全うできているのかな…?

 

僕は仮面をつけて、倉光艦長の所へ急いだ…。

 

 

 

 

ーエルヴィラ・ヒルよ。

 

私は今、シグナス内でフェルミ先生と通信をしていた。

 

フェルミ「...では、カップリングシステムの実戦での使用の目処が立ったと?」

 

エルヴィラ「ええ...」

 

フェルミ「どうした、エルヴィラ君?そんな顔をすると小じわが増えるぞ」

 

エルヴィラ「...」

 

フェルミ「いつもの冗談にも乗ってこないとなると、深刻な状況のようだね」

 

エルヴィラ「確かにシステムの起動には成功しましたが、あまりにも未知の部分が多すぎて...」

 

フェルミ「そういう時には、目の前で起きた事をあるがままに受け止める事から始めよう。理論が事実を追いかける事になっても良いじゃないか」

 

エルヴィラ「先生...」

 

フェルミ「何はともあれ、君の開発したコックピットシステムを組み込み、カップリングシステムは完成した。そのデータを送ってもらった事でより完成度の高いカップリング機体も開発できよう」

 

エルヴィラ「これで戦局は変わるのでしょうか...」

 

フェルミ「そう信じて、今日まで戦って来たんだろう?」

 

エルヴィラ「はい」

 

フェルミ「では、再会の日を楽しみにしているぞ。達者でな、エルヴィラ君」

 

通信を切った私は軽く息を吐いた。

 

エルヴィラ「あるがままを受け止める...か...。そうは言うけど...。(渡瀬 青葉君...。70年前から来たという彼...どう受け止めればいいというの...)」

 

 

 

 

 

ー渡瀬 青葉だ。

 

俺は今、未来の世界にいた。

2014年の時代で謎のロボットに襲われて…そして、それを…弓原 雛に助けられた…。

 

でも、俺と雛は謎のロボットごと、金色の渦の様なものに入って…そして、俺が目を覚ますと、ルクシオンの中にいて…この2088年の時代にへと来た。

 

あの時は仕方なく戦ったけど…。

 

そして、俺はシグナスという戦艦の艦長室にいて、艦長達から話を聞いた。

 

青葉「今が...2088年...」

 

レーネ「そうだ」

 

青葉「日本は...世界は、この74年の間にどうなっちまったんだ...」

 

レーネ「現在、日本と合衆国日本という二つの日本は自由条約連合に加盟しており、この艦もその所属だ」

 

自由条約連合...か...。

 

レーネ「連合は一昨年から、大ゾギリア共和国と戦争状態にあり、戦況は厳しい状態にある」

 

青葉「それが...未来の世界...」

 

ディオ「また、それか」

 

ディオ...!

 

青葉「まだ信じてくれないのかよ、ディオ!俺は2014年の日本から来たんだ!」

 

ディオ「人を気安く名前で呼ぶな」

 

青葉「でも、ディオなんだろ?」

 

ディオ「お前にそう呼ばれる筋合いはない」

 

青葉「だって雛が...!」

 

倉光「そこまでにしよう。え〜と...渡瀬 青葉君...」

 

青葉「はい」

 

倉光「君の話は、なかなかに信じがたいものだが、事実は小説より奇なり...という言葉もある。こちらも取り込み中でね。君の話は追って検討するのでまずは休息を取ってくれたまえ」

 

青葉「あ...はい...」

 

倉光「では、ディオ...。当面、彼の事は、君とコンラッド大尉に任せるから」

 

ディオ「自分にですか?」

 

...何で嫌そうな顔するんだよ。

 

倉光「君と彼はバディだからね」

 

ディオ「...あれは緊急避難です。では、隼鷹・ディオ・ウェインバーグ少尉...。渡瀬 青葉を連行します」

 

...はぁ⁉︎

 

青葉「連行って...!」

 

ディオ「自分の立場をわきまえろ」

 

青葉「1つだけ聞かせてくれ、ディオ。お前...弓原 雛っていう子を知らないか?髪の長い子で...」

 

ディオ「知らない」

 

青葉「...そうか」

 

ディオ「では、行くぞ。...失礼します」

 

ディオに連れられ、俺は艦長室を後にした...。

 

 

 

 

ー倉光 源吾だよ。

 

僕と少佐、エルヴィラ先生はディオと渡瀬 青葉君を見送った後、彼について話し合う。

 

倉光「...どう思う、彼の事?」

 

エルヴィラ「ルクシオンのコックピット内に彼の所持品が落ちていましたが...。それらは全て70年前に存在したものです。とはいえ、模造が可能なものも多く、言葉を信じるのは無理があります。何しろ、時間旅行...ですから」

 

倉光「そうだよね。僕も簡単に信じる事は出来ないよ」

 

レーネ「渡瀬 青葉について、いかがいたします?」

 

倉光「僕等を救ってくれたヒーローなんだけど、ルクシオンの事を知られてしまったのはちょっと困ったね...。となれば、ルクシオンとブラディオンを本部基地に移送するまでは、付き合ってもらうしかないだろう」

 

レーネ「妥当な判断だと思います」

 

倉光「だが、もし彼が本当に過去から来たのなら、人権にも配慮しなくてはならない。出発まで、まだ時間がかかるのなら、その間に彼にも最低限の事は学んでもらおう。ついでにエルヴィラ先生にもお願いしたい事があるのだけど...」

 

エルヴィラ「私にですか...?」

 

倉光「うん、実は…」

 

ゼロ「失礼する」

 

ゼロ君とジノ・ヴァインベルグ君が入って来た…。

 

倉光「初めまして、ゼロ君。…この度はありがとう」

 

ゼロ「礼には及ばない。自由条約連合のヴァリアンサーがあるからこそ、ゾギリア軍の全侵略を防げているのだからな」

 

ジノ「実際、ヴァリアンサーの性能には驚かされますからね。…それも前回の戦闘の時に見させていただいた二機の新型ヴァリアンサーのあの性能…素晴らしいですね」

 

エルヴィラ「ルクシオンとブラディオンの事?」

 

ゼロ「あの時の二機の力…普通のものではなかったが…あれはいったい?」

 

レーネ「すまないが、それを機密事項でそれはお教えする事は出来ない」

 

ジノ「機密事項って…それはないんじゃないですか!俺達だって、そちらに協力を…」

 

ゼロ「よせ、ジノ」

 

ジノ「だけど…!」

 

ゼロ「我々はあくまで協力者に過ぎない。彼等の秘密事項にまで踏み込む必要はない。すまない、倉光艦長」

 

倉光「こちらもすまないね。何せ上の人が黙っていろとうるさいんだ」

 

ゼロ「それと、勝手ながら、プリベンターとソレスタルビーイングにも協力要請を出させてもらった」

 

レーネ「プリベンターはともかく、ソレスタルビーイングだと…⁉︎」

 

エルヴィラ「彼等…まだ活動を続けていたの?」

 

ゼロ「連邦軍が再編された後でも彼等は影でテロなどの行為を鎮圧している」

 

倉光「まさに影のヒーローだね」

 

ゼロ「それより、倉光艦長の仰っていた未来から来たという少年は何処に?」

 

倉光「あー、渡瀬 青葉君の事かな?彼なら、部下と共に休んでもらっているよ」

 

ゼロ「彼に会ってもいいか?」

 

倉光「それは構わないよ」

 

ゼロ「では、失礼する」

 

ゼロ君達は部屋を出た…。

 

新生黒の騎士団にプリベンター、それからソレスタルビーイングか…。

何か、とてつもない事が起こる様な気がするね…。

 

 

ー渡瀬 青葉だ!

 

俺は奈須 まゆかちゃんにこの時代の戦争などを聞いた後、シグナスの中を案内されていた。

 

まゆか「青葉さん、この時代について、理解してもらえましたか?」

 

青葉「うん、唐突過ぎてビックリしたけど、まゆかちゃんの説明が分かりやすかったから、わかったよ。それにしても、まゆかちゃんって、凄いな。俺とそんなに変わらない歳なのに、物知りで」

 

まゆか「こう見えても技術担当ですからね。戦史も勉強しています」

 

青葉「まゆかちゃんは偉い人なの?」

 

まゆか「ほんとは技術士官のエルヴィラさんのアシスタントなんですけどね」

 

青葉「という事は、あの…ヴァリアンサー?って、ロボットについても詳しいの?」

 

まゆか「はい、それなりには。…それにしても、青葉さん...70年近く前から来たのにヴァリアンサーの存在にはあんまり驚いてませんね」

 

青葉「雛が乗っていたからな」

 

まゆか「雛...?女の子の名前…お付き合いなされている人ですか⁉︎」

 

青葉「そ、そんなんじゃないよ!」

 

雛は彼女じゃなくて…その…!

 

リー「70年近く前から来たなんて突飛な事を言ってたが、そういう所は普通の人間だな」

 

リー「とりあえず、君がシグナスを救ってくれたのは事実だ。礼を言う。俺はリー・コンラッド大尉。シグナスのヴァリアンサー隊の隊長だ」

 

ヤール「俺はヤール・ドゥラン中尉。いつまでの付き合いか、わからんがよろしくな」

 

青葉「は、はい!よろしくお願いします!リーさん、ヤールさん!」

 

リー「君には暮らしにくい時代だと思うが、何かあったら、俺達に言ってくれ」

 

青葉「ありがとうございます!」

 

まゆか「では、青葉さん。お次は格納庫へ行きましょう」

 

俺はまゆかちゃんに連れられて、格納庫の前に来た。

 

まゆか「そうだ。青葉さんが言っていた雛…という方は何者なんですか?」

 

青葉「…同じクラスの弓原 雛…。未来から来たみたいで、俺のこの時代に送った子だよ。…雛はどうなったんだろうか…」

 

まゆか「…もし、青葉さんが嘘をついていないんだとしたら…」

 

青葉「したら…⁉︎」

 

まゆか「夢、ですかね…」

 

青葉「えっ…し、信じてくれてないのかよ…」

 

俺はため息を吐きながら、格納庫に入り、目の前に一機のヴァリアンサーが見えた。

 

青葉「これは…」

 

まゆか「これが青葉さんが乗って、戦ったヴァリアンサー…ルクシオンです」

 

青葉「ルクシオン…」

 

…あれ?

 

青葉「俺が乗っていたヴァリアンサーとは違う…?」

 

まゆか「だって、試作機ですから、他にはありませんよ。今、エルヴィラさんが青葉さん用にデータを書き換えています」

 

青葉「データ?俺の?」

 

まゆか「カップリング用のヴァリアンサーはパイロット毎にデータを書き換えているんです。次に乗る時は青葉さん的にフィットしていると思いますよ」

 

青葉「え…またこれに乗るの⁉︎」

 

まゆか「え?乗らないんですか⁉︎あれ…?じゃあ、なんで…データを書き換えようと…」

 

青葉「俺…また戦う事になるのか…?」

 

ディオ「何をしている?」

 

この声は…ディオ…!

 

青葉「ディオ!」

 

ディオ「名前で呼ぶな。…奈須伍長、この場は機密指定を受けている。艦内を民間人が歩く事を禁止されているはずだ」

 

まゆか「わ、私…エルヴィラさんに頼まれて、青葉さんに艦の案内を…」

 

青葉「まゆかちゃんは悪くないだろ!何で俺に直接言わないんだよ!」

 

ディオ「軍人でない者に軍規を守れとは言わない」

 

青葉「軍人は女の子を責めるのかよ⁉︎」

 

ディオ「奈須伍長は軍人だ」

 

こいつ…!

 

まゆか「あ、あの…2人とも!」

 

ゼロ「取り込み中の所、すまない」

 

ん?仮面をつけた人と金髪の男の人が来た…?

 

まゆか「く、黒の騎士団の…!」

 

ディオ「ゼロ…⁉︎」

 

青葉「…誰だ?」

 

まゆか「先程、話したではないですか!反逆の皇帝、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアを討ち取った英雄で、新生黒の騎士団のCEOのゼロさんです!」

 

ディオ「何故、あなたがここに?」

 

ゼロ「渡瀬 青葉君とは君かな?」

 

青葉「あ、はい。…えっと、俺に何の用ですか?」

 

ゼロ「倉光艦長から聞いたが、君は70年近く前の過去から来たのだな?」

 

青葉「そ、そうなんですよ!」

 

ディオ「ゼロ、こいつの言葉を真に受けない方がいいですよ」

 

青葉「何だと⁉︎」

 

ゼロ「信じる信じないを前に…私は彼が嘘をついている様に見えない。そもそも、この世界には我々の知らない事もある」

 

ジノ「現に5次元人などいるからな」

 

ディオ「…俺は信じる事は出来ませんね」

 

ゼロ「それはあくまで君の考えだ」

 

ディオ「…」

 

どうして信じてくれないんだよ…!

そんな話をしていると、警報が鳴った。

 

まゆか「これは…敵襲⁉︎」

 

ディオ「ゾギリアか…!」

 

すると、リーさんとヤールさんが来た。

 

ヤール「どうやら、こっちの離脱より、向こうの奇襲の方が早かった様だな…!」

 

リー「ディオ、ヤール!出撃の準備だ!」

 

ディオ「了解!」

 

ゼロ「ジノ、我々も出よう」

 

ジノ「はい!」

 

リー「君はどうするんだ?」

 

青葉「お、俺は…」

 

リー「俺達は行くが、君はこの部屋にいればいい。それなりの安全は保証される。扉は、ここを押せば開く。だけど、艦の中は広いから迷子に注意しろよ」

 

青葉「はい...」

 

まゆか「では、青葉さん...。また後ほど」

 

リーさん達は走って行った。

 

青葉「みんな...行っちまった...。また、戦いになるのか...」

 

俺は…どうすればいいんだ…?

 

 

 

 

 

 

第4話 覚悟のカップリング

 

 

 

 

ーゼロこと枢木 スザクだよ。

 

シグナスが発進した。

 

アネッサ「ゾギリア軍、来ます!」

 

ゾギリア軍のヴァリアンサー部隊が出現した。

 

倉光「想定以上にゾギリアの仕掛けが早いと思ったけど、彼なら、それも納得だよ」

 

ジノ「彼...?」

 

倉光「敵の指揮官機...あれはアルフリード・ガラントのものだよ」

 

レーネ「ゾギリアのエース...!」

 

倉光「彼は油断ならない男だ…。ヴァリアンサー部隊に出撃の指示を!」

 

アネッサ「了解です!」

 

ゼロ「我々も出るぞ!」

 

僕達は出撃して、シグナスからもブラディオンとベリルコマンダーが出撃した。

 

アルフリード「出てきたか。新型の片方は出てきていないか。…それに黒の騎士団のナイトメア・フレームまでいるのか。彼等に対してはどうしますか、マルガレタ特務武官殿」

 

マルガレタ『何者であろうと連合の味方となるなら、我々ゾギリアの敵です。連合と共に相手をしてください』

 

アルフリード「了解しました」

 

来るか…!

 

アネッサ「艦長、この付近に二機の熱源体が…!」

 

レーネ「ゾギリアの増援か!」

 

いや、どうやら来てくれたようだね。

 

現れたのはガンダムサンドロック改とトーラスが現れた。

 

ノイン「こちらはプリベンター所属のルクレツィア・ノインとカトル・ラバーバ・ウィナーだ。要請に従い、そちらを援護する」

 

倉光「感謝します。プリベンター…それもコロニーのガンダムが味方してくれるのは心強いです」

 

ノイン「…との事らしいぞ、カトル」

 

カトル「僕はそこまで大きな人間ではないですが…誰かを救えるなら、戦います!」

 

スザク「その純粋さが心強いのだ、カトル」

 

カトル「ゼロの方が一番心強いですよ!」

 

アルフリード「プリベンターのモビルスーツにコロニーのガンダムも彼等につくか…ならば、彼等も撃墜する!」

 

リー「問答無用で来るか!」

 

スザク「来るぞ、倉光艦長!」

 

倉光「ああ、わかっているよ!各機、戦闘開始!」

 

戦闘開始だ!

 

 

 

〈戦闘開始 カトルVS初戦闘〉

 

カトル「ゾギリアとの戦いの後…みんなとは連絡が付かない…。みんな、世界の為に戦っていると思うんだ…だからこそ、僕も世界のために戦う!」

 

 

〈戦闘開始 ノインVS初戦闘〉

 

ノイン「私は死ぬつもりはない。あの人に…ゼクスに再び会うため…そして、平和を取り戻す為にな!」

 

 

〈戦闘開始 スザクVS初戦闘〉

 

スザク「ゾギリア…。あの時は遅れを取ったが、今度は負けない!ゼロとして…今度こそ、平和な世界を取り戻してみせる!」

 

 

〈戦闘開始 ジノVS初戦闘〉

 

ジノ「来いよ、ゾギリア!あの時の俺とは一味も二味も違うから、覚悟しておけよ!」

 

 

〈戦闘開始 ディオVS初戦闘〉

 

ディオ「ゾギリア…!戦果を広げるお前達の好きにはさせない!今度こそ…俺が…!」

 

 

〈戦闘開始 リーVS初戦闘〉

 

ヤール「敵さんが来るぜ!」

 

リー「そのようだな…。よし、ヤール!ディオに負けずにやるぞ!」

 

 

〈戦闘開始 倉光VS初戦闘〉

 

アネッサ「敵機がシグナスの射線状に入りました!」

 

レーネ「艦長!」

 

倉光「ああ。僕達は負けるつもりはないよ。…シグナス、攻撃開始!」

 

 

 

 

戦闘開始から数分後の事だった…。

 

アネッサ「艦長、戦艦が一隻向かってくる反応があります!」

 

現れたのは…プトレマイオスだった…。

 

 

 

 

ー小田切 拓哉だ…。

 

どうやら、自由条約連合の施設はゾギリア軍の攻撃を受けていた様だな

 

スザク「来てくれたか、ソレスタルビーイング!」

 

スメラギ「遅くなって、ごめんなさいね」

 

ラッセ「だが、まあ…何とか間に合った様だな」

 

フェルト「各機、出撃してください!」

 

俺達は出撃した…。

 

カトル「ソレスタルビーイングのみんな!久しぶりだね!」

 

アレルヤ「カトルもね」

 

ロックオン「ここからは俺達も参加するぜ!」

 

刹那「了解、ゾギリアを鎮圧する」

 

拓哉「…」

 

スザク「(日本で見た赤紫の機体…。スメラギさんが言っていた事は本当だったのか)」

 

倉光「感謝します、ソレスタルビーイング。何せ、戦力はこちらが不足していますから」

 

夏華「何せ、世界のほとんどを取り込んだゾギリア軍が相手ですからね…」

 

スメラギ「みんな、あくまでも目的は連合の新型ヴァリアンサーの死守よ!」

 

拓哉「その邪魔をするゾギリアを潰す…それだけだ」

 

衛「拓哉さんらしいですね」

 

夏華「(リーダーを想い続ける…。たとえ、世界が敵に回っても、私はリーダーの味方です…!)」

 

戦闘開始だ…。

 

 

 

 

〈戦闘会話 刹那VS初戦闘〉

 

刹那「ゾギリア…戦争行為を続けると言うのなら、俺達は何度でも武力介入をする…。ガンダムと共に!」

 

 

〈戦闘会話 ロックオンVS初戦闘〉

 

ロックオン「ダメージを受けていた俺達に勝ったからって、調子に乗るんじゃねえぞ、ゾギリア!戦争を続けるんだったら、俺達が相手だ!」

 

 

〈戦闘会話 アレルヤVS初戦闘〉

 

アレルヤ「マリー、ごめんね…また戦う事になって…」

 

ピーリス「いいえ、ここで戦わなければ、ゾギリアの攻撃で多くの人達の生命が失われるわ」

 

アレルヤ「マリー…。わかった。アレルヤ・ハプティズム、ソーマ・ピーリス…ゾギリアの迎撃に入る!」

 

 

〈戦闘会話 スメラギVS初戦闘〉

 

スメラギ「ゾギリアの進行をここで食い止めなければ…!戦争がいつまでも終わらない!いくわよ、みんな!」

 

 

〈戦闘会話 翔子VS初戦闘〉

 

翔子「ELSの事もあるのに…人間同士で争い合っている場合じゃないんですよ!ゾギリアが誰かを傷つけると言うのなら、私も戦うわ!」

 

 

〈戦闘会話 衛VS初戦闘〉

 

衛「人と人とが戦い合うなんて、間違っているよ!僕が絶対に止める!」

 

 

〈戦闘会話 拓哉or夏華VS初戦闘〉

 

夏華「ゾギリアのヴァリアンサー…動きが素早いです…!」

 

拓哉「ならば、動きを読めばいいだけの話だ。素早さを捉える」

 

 

 

やはり、ゾギリアの戦力は面倒だ…。

 

 

 

 

ー渡瀬 青葉だ。

 

俺は一度、部屋に戻ったが、いてもたってもいられずに格納庫に戻ってきた。

 

まゆか「青葉さん!」

 

青葉「よう...まゆかちゃん」

 

まゆか「今は戦闘中なんですよ。それなのに格納庫なんかに来て」

 

青葉「そう言うまゆかちゃんは何してるの?」

 

まゆか「ルクシオンの最終調整です」

 

青葉「ルクシオンの...」

 

すると、攻撃を受けたのか、シグナスが揺れた。

 

まゆか「きゃあっ!」

 

青葉「まゆかちゃん!」

 

ドン「若いの!ぼさっとしているなら、部屋に行ってろ!」

 

青葉「お、俺の事?」

 

ドン「ああ、そうだ。...と言っても、今日の敵の場合、部屋にこもっていても危険かも知れんがな」

 

すると、倉光艦長から通信が入った。

 

倉光『ドン整備長、ちょっといいかな?』

 

ドン「おう、艦長。戦闘中に何の用だ?」

 

倉光『そこにいるなら、丁度いい。青葉君も聞いてくれ』

 

青葉「俺も?」

 

一体…何だ…?

 

 

 

 

ー小田切 拓哉だ。

 

俺達はゾギリアの猛攻に苦戦していた…。

 

フェルト「新たな敵機を感知!」

 

アネッサ「シグナスに急速接近しています!」

 

レーネ「伏兵か!」

 

倉光「やはり、来るか」

 

くっ、2機のゾギリア増援だと...⁉︎

 

倉光「アネッサちゃん、ディオを戻して」

 

アネッサ「ブラディオンはシグナスの援護を!急いでください!」

 

ディオ「了解!」

 

ロックオン「来るぞ!」

 

ディオ「敵の方が速いか...!」

 

アレルヤ「このままでは、シグナスがやられてしまう!」

 

ピーリス「だけど、この数じゃ援護に回れない…!」

 

刹那「待て、何か出て来る」

 

シグナスから出て来たのは...白いヴァリアンサー…?

 

ディオ「ルクシオン...!渡瀬 青葉か!」

 

倉光「青葉君...。再び民間人の君を頼る事になってしまって本当にすまない。とは言え、四の五の言ってられない状況でね。僕等の艦を救うには、君に戦ってもらうしかないんだ」

 

青葉「いえ...俺だってこんな所で死ぬわけにはいかないから...!(でも、やっぱ怖えなぁ...)」

 

エルヴィラ「青葉君!あなたは、この前のカップリングで既にディオの操縦知識を共有したわ!問題なく飛べるはずよ!」

 

青葉「問題ないって...簡単に言われても...!」

 

ディオ「出来ないのなら、引っ込んでいろ!」

 

青葉「誰が出来ないって言った!」

 

ルクシオンという機体はブラディオンという機体の横に並んだな...。

 

ビゾン「出て来たな、新型の片割れ!昨日の借りを返すぞ!」

 

青葉「やるぞ、ディオ!」

 

まゆか「ルクシオン、ブラディオン、互いのセブンスコード受信範囲内です!」

 

エルヴィラ「プロポージング!」

 

ルクシオンとブラディオンは紫のヴァリアンサーに攻撃を仕掛けた。

 

青葉「これが俺の役目なら...!コネクティブ・ディオ!」

 

ディオ「アクセプション!俺の指示に従え!」

 

青葉「やるぞ!やるんだ!」

 

ディオ「これで決める...!」

 

青葉・ディオ「「うおおおおおおっ‼︎」」

 

ルクシオンとブラディオンの合体攻撃で敵ヴァリアンサーを斬り裂いた。

 

ビゾン「これが連合の新型の力か...!」

 

あのスピードは一体…?

 

ラーシャ「ビゾン!」

 

タルジム「なんてスピードだ、あいつ等!」

 

倉光「すごいもんだね、あれ...」

 

ジノ「やるな、あいつ等!」

 

スザク「これで問題はないな、青葉」

 

エルヴィラ「カップリング機なら、当然の事です。2機の機体のパイロットを含んだ、全てのポテンシャルを共有するのがカップリングシステムです。リンケージにより、パイロットは脳だけでなく、すべての感覚をも遅延劣化ゼロで共有しあい...」

 

それが…あの二機のヴァリアンサーに搭載されているカップリングシステム…。

 

エルヴィラ「互いのヴァリアンサーの能力を級数的に高め合います。ゾギリアのパイロットは今、通常の技術限界をはるかに超えたヴァリアンサーを目前にしているのです!」

 

衛「よ、よくわからないけど…凄いシステム、って事だよね!」

 

アルフリード「あの速度、あのパワー...!連合のヴァリアンサーの技術を見誤ったのか...!」

 

ビゾン「中佐!自分がもう1度、仕掛けます!」

 

アルフリード「待て、ビゾン...!新型2機を引っ張り出せば、作戦の第一段階は成功だ。まずは態勢を立て直せ!」

 

ビゾン「...了解です」

 

二機は態勢を立て直した。

 

翔子「敵のヴァリアンサーにダメージを与えましたよ!」

 

スザク「やはり、あのカップリングとかいうのが連合の秘密兵器らしい」

 

スメラギ「あの2機を軸にして戦えば、何とかなるわ!」

 

ディオ「行くぞ」

 

青葉「行くぞって...」

 

ディオ「その機体に乗った以上、お前にはゾギリアを叩く義務がある」

 

青葉「わかったよ!」

 

ビゾン「新型め...!これまでの借りを返してやる!やるぞ、ヒナ!準備はいいな!」

 

ヒナ「いつでもいいわ」

 

ビゾン&ヒナ「「ゾギリアの敵に死を...!」」

 

俺達は戦闘を再開した...。

 

 

 

〈戦闘会話 青葉VS初戦闘〉

 

青葉「元の時代に帰る方法なんて、わかっていない…。だからこそ、生きて、雛に会って…元の世界に帰るまで、俺は死ねないんだよ!」

 

 

 

〈戦闘会話 青葉VSヒナ〉

 

青葉「こいつ…早い!」

 

ヒナ「(お父様…祖国ゾギリアのため、私の手で連合の新型を叩きます!)」

 

 

〈戦闘会話 ディオVSヒナ〉

 

ディオ「高機動タイプか…。だが、このブラディオンならば!」

 

ヒナ「(連合の新型…!こいつを野放しにしていては、祖国ゾギリアが危険に晒される事になる…!)」

 

 

 

 

 

ルクシオンはゾギリアのピンクの機体にダメージを与えた。

 

ヒナ「まだフォルトナは戦える...!」

 

倉光「気をつけるんだ。あのピンクの機体、こちらに突っ込んでくるよ」

 

レーネ「回頭、急げ!」

 

青葉「シグナスは...やらせない!」

 

ピンクの機体がシグナスに接近したが、それをルクシオンが攻撃して防いだ。

 

青葉「まずい!コックピットに当たった⁉︎」

 

ヒナ「くっ...!ハッチが吹き飛んだか!」

 

青葉「雛!そこにいるのは、雛なのか⁉︎」

 

ルクシオンはピンクの機体を掴んでいた...。

ルクシオンのパイロット…敵のパイロットのことを知っているのか…?

 

ヒナ「は、離せ...!」

 

青葉「俺だ、雛!今、顔を見せる!」

 

あの男…一体何を…?

 

アネッサ「ルクシオン、コックピット開放処理、開始!」

 

ディオ「貴様、戦闘中に何をしている⁉︎」

 

青葉「雛が...雛がいるんだ!」

 

ヒナ「連合のパイロット...!何故、私の名前を...⁉︎」

 

青葉「俺だよ!渡瀬 青葉だ!」

 

ヒナ「青葉...?」

 

青葉「そうだ!青葉だ!今、そっちに行く!」

 

ヒナ「近寄るな!お前はゾギリアの敵だ!」

 

そう言うと、ピンクの機体はルクシオンから離れた。

 

ヒナ「ヒナ・リャザン、撤退します...!」

 

青葉「雛!」

 

撤退したか…。

 

レーネ「敵に情けをかけたのか...⁉︎」

 

倉光「どうかな...。彼は相手を敵だと思っていないんじゃないか...?」

 

ビゾン「貴様...!よくもヒナを!」

 

青葉「(雛...どうして...)」

 

ディオ「貴様...!さっきの真似はなんだ⁉︎」

 

青葉「...」

 

ディオ「おい!戦えるのか⁉︎」

 

青葉「...大丈夫だ。(あれは...絶対に雛だった...!それを確かめるためにも俺は死ねない...!)」

 

 

 

 

〈戦闘会話 青葉VSビゾン〉

 

ビゾン「何なんだ、こいつは…!操縦技術はともかく、状況判断はまるでシロウトではないか!」

 

青葉「そうだよ!俺はシロウトだよ!だけどな!俺の事を信じて、俺を送り出してくれた人達の為にも、やらなきゃならないんだよ!」

 

 

〈戦闘会話 ディオVSビゾン〉

 

ビゾン「白いやつとの連携攻撃が厄介ならば、片方ずつ潰すだけだ!」

 

ディオ「いい判断だ…!だが、その相手に俺とブラディオンを選んだのは迂闊だったな!言っておく…!奴の乗るルクシオンと俺の乗るブラディオンを同じだと思うな!」

 

 

 

 

ブラディオンの攻撃で敵ヴァリアンサーにダメージを与えた…。

 

ビゾン「新型め…!1度ならずに二度までも…!次の機会には、俺とヒナの借り、纏めて返してやるぞ!」

 

敵ヴァリアンサーは撤退した…。

 

っ…!ディシェイドのレーダーに反応…!

という事は…!

 

俺達の前に数機の骸骨の機体が現れた。

 

ヤール「な、何だあいつ等⁉︎」

 

ディオ「骸骨…⁉︎」

 

青葉「あれもゾギリアのヴァリアンサーか?」

 

エルヴィラ「ゾギリアにも新型機がある情報なんて聞いてないわよ!」

 

レーネ「では、あれは…」

 

すると、骸骨の機体は俺達やゾギリア軍にも撃ってきた。

 

カトル「撃ってきた…⁉︎」

 

ノイン「だが、ゾギリアにも攻撃を仕掛けたぞ!」

 

タルジム「何なんだよ、あいつ等⁉︎」

 

アルフリード「連合の機体ではない様だが…」

 

ラーシャ「どうしますか、中佐?」

 

アルフリード「攻撃してきたのならば、奴等もゾギリアの敵と言えよう。連合と共に倒す」

 

ジノ「ゾギリアの奴等…お構いなしに来るみたいだな!」

 

拓哉「…あちらから来るとは手間が省けた」

 

翔子「え…」

 

夏華「リーダー、あの機体は私達が初めて出会った時に襲ってきた機体ですよね?」

 

拓哉「ああ。…見たところ、無人機の様だが、関係ない。…奴等を破壊し、残骸を調べる」

 

夏華「わかりました!」

 

スメラギ「拓哉、あの機体の事を知っているの?」

 

拓哉「詳しくは知らない。…だが、俺が探している奴の物だという事は知っている」

 

スザク「話は後で聞かせてもらう。今は対処を急ごう」

 

戦闘再開だ…。

 

 

 

 

〈戦闘会話 拓哉or夏華VS無人機〉

 

夏華「どうして彼等はここで仕掛けてきたのでしょうか…?」

 

拓哉「そんな事知った事ではない。奴等を潰し、情報を得る…それ以外の事には興味はない」

 

 

俺達は骸骨の機体を全て、破壊した…。

 

夏華「骸骨の機体を全て撃墜しました!」

 

拓哉「調べるのは後だ…。まずはゾギリアを潰す」

 

夏華「(意外です…。リーダーなら、真っ先に期待の残骸を調べるのかと思いました…)」

 

 

 

 

〈戦闘会話 青葉VSアルフリード〉

 

アルフリード「機体の性能は素晴らしい物だが、パイロットの腕がそこまでではな」

 

青葉「言ったな!あんたが指揮官だろうが、俺は負けねえからな!」

 

 

〈戦闘会話 ディオVSアルフリード〉

 

アルフリード「新型機は鹵獲させてもらう」

 

ディオ「それは俺とブラディオンを倒してから言うんだな、アルフリード・ガラント…!」

 

 

〈戦闘会話 拓哉or夏華VSアルフリード〉

 

夏華「ゾギリアの指揮官機が来ます!」

 

拓哉「他のヴァリアンサーとは動きが違うが…捕らえられないものではない」

 

アルフリード「(行政局が危険視している赤紫の機体…どれ程のものか、試してやる)」

 

 

 

俺達はゾギリアの指揮官機にダメージを与えた…。

 

アルフリード「鹵獲には失敗したが…新型機の性能を再び、見る事が出来た。それだけでもいいとしよう」

 

敵指揮官機は撤退した…。

 

 

全ての敵を足し終えた俺達…。

 

青葉「な、何とか勝てた…!」

 

倉光「(あのアルフリード・ガラントにしてはずいぶん早い引き際だったね)」

 

スザク「増援はないな。…後は…」

 

俺はディシェイドを骸骨の機体の残骸の下まで移動させた。

 

夏華「よかった…!これで心置きなく調べる事が出来ますね!」

 

拓哉「回収するぞ」

 

すると、機体の残骸が音を立て始めた。

何だこれは…!

 

刹那「…!2人とも、そこから離れろ!」

 

刹那・F・セイエイの言葉を聞き、俺達は反射的に動くと、機体の残骸は一機残らず、粉々に爆散した。

 

ロックオン「おいおい…爆散しやがったぞ!」

 

ピーリス「今になって、残骸が爆発したの…?」

 

スメラギ「いえ…恐らく、遠隔操作で爆散させたのだと思うわ。…秘密を知られない様に…」

 

衛「爆散させようとすれば、いつでも出来てた…。でも、拓哉さん達が回収しようとした時に爆散させたという事は…」

 

拓哉「…!」

 

倉光「彼等を期待させて、あえて爆散させたという事だね」

 

拓哉「奴は…あいつは…!どこまで俺を嘲笑えば気が済むんだァッ‼︎」

 

翔子「た、拓哉さん…⁉︎」

 

夏華「リーダー…」

 

俺達はそれぞれの艦にへと戻った…。

 

 

 

戻った後、俺と夏華、スメラギ・李・ノリエガはシグナスという戦艦の艦長室にへと来ていた…。

そこには黒の騎士団のゼロとプリベンターのエージェントもいる。

 

倉光「改めて、はじめまして…僕はこのシグナスの艦長、倉光 源吾です」

 

スメラギ「ソレスタルビーイングの戦術予報士、スメラギです」

 

倉光「この度は支援していただきありがとうございました」

 

スメラギ「いいえ、ゾギリアの戦争行為には私達も見逃せませんから」

 

ゼロ「こちらとて、あの新型機があろうと戦力に差がある事は変わりはない」

 

ノイン「倉光艦長、これからどうするのですか?」

 

倉光「後ろ盾を作ろうと思うんだ」

 

夏華「後ろ盾…?」

 

倉光「うん。日本のJUDAコーポレーションという会社から手を組まないかという通信が来たんだ」

 

ゼロ「ほう…」

 

スメラギ「JUDAなら、信用はできます」

 

レーネ「どうしてそんなことがわかるのですか?」

 

スメラギ「私達もJUDAとはコネクションがあるのです」

 

倉光「それなら、心強い。…それで、あなた方はどうしますか?」

 

ノイン「プリベンターは引き続き、あなた達にご協力します」

 

ゼロ「我々も同じ意見だ」

 

スメラギ「ソレスタルビーイングもお手伝いします。そろそろJUDAにも向かおうと思っていましたので。…拓哉達は?」

 

拓哉「奴についての情報は得られなかったからな…。引き続き、お前達と行動を共にする」

 

倉光「助かります。これからもよろしくお願いします」

 

こうして、俺達は日本へ向かう事になった…。





ー中断メッセージ。

〈青葉とディオ1〉

青葉「よう、プレイヤーのみんな!休憩か?」

ディオ「厳しい戦いが続いたからな。だが俺達の戦いは、まだ終わってはいない。しっかり休んだら、また出撃してくれ」

青葉「俺達とプレイヤーでカップリングすれば、どんなピンチも乗り越えられるからな!」

青葉「それじゃディオ!あれ、やるぜ!」

ディオ「…あれだけは嫌だ」

青葉「え⁉︎そんな…!」

ディオ「では、プレイヤーのみんな、また会おう」

青葉「ちぇ…つまんねえの…」

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