小蒔-Komaki- 100式(小蒔は京太郎専用ダッチ〇イフ)   作:おこそとのほもよろを

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〇ーメンって何でしょう?


流れ二十三本場:〇ーメンが美味しい

 その日の夜のことだ。

 慕は、あるマンションのエントランスにいた。

 たまたま人が出てきてドアが開いた時に、ドサクサまぎれでエントランスに入ったのだが、別にこのマンションの住人では無い。

 結局のところ、行き場が無い。

 それで、そのエントランスに置かれていたソファの上に腰を降ろして、ただボーっとしていた。

 

 

 慕「それにしても、おなかがすいた。ダッ〇ワイフなのに、なんでおなかがすくの?」

 

 

 取扱説明書:慕110式は、人間と同じ食生活でエネルギー補給が可能です。ロボ〇タンAを用意する必要はありません。

 

 取扱説明書:慕110式は、エネルギーがフルチャージされていれば、一週間は不眠不休でHができます。

 

 取扱説明書:慕110式は、エネルギーが一定量以下になると自動的にスリープモードに入ります。

 

 

 慕「もう、動けないよ…。」

 

 

 慕は、ソファーにもたれかかると、まるで死んだように動かなくなった。スリープモードに入ったのだ。

 どうやら博士は、慕に大してエネルギーを補給してくれていなかったようだ。

 傍目には、ただ眠っているように見える。

 

 

 夜中の一時を回った。

 そのマンションに暮らす一人の美しい女性が夜の仕事からタクシーで帰ってきた。

 彼女の名はナナ。麻雀が大好きな女性だ。

 今は関東に一人暮らし。ホステスの仕事をしているが、出身は島根県とのことである。

 弟の耕介は島根県在住である。

 

 ナナは、エントランス内で見知らぬ少女の姿を見かけた。

 

 

 ナナ「この子、何処の子かしら?」

 

 ナナ「このマンションの子じゃないみたいだけど、このままじゃ風邪引いちゃいそうだし、一旦、私の部屋で寝かせた方がイイわよね。」

 

 

 ナナは、慕をおんぶして自分の部屋へと急いだ。

 

 

 夜食は太ると言うが、ナナは太らない体質だったし、なによりもお腹がすいた。それでナナは、部屋に戻ると買い置きのインスタントラーメンを茹で始めた。

 

 

 取扱説明書:慕110式は、成長途上(小学生型)の場合、食事の匂いで自動的にスリープモードから解除されます。スリープ解除後は、速やかに食事をお与えください。

 

 取扱説明書:成長を終えて大人型になりますと、スリープモードの解除方法が変わります。胸を三回揉むことでスリープ状態から目覚めます。

 

 取扱説明書:大人型になりましても、スリープ解除後は、速やかに食事をお与えください。

 

 

 ラーメンが出来た。

 特に野菜等は入れていない。

 はっきり言って、ナナは料理をするのが苦手だった。料理は作るものではなく食べるものと主張するタイプである。

 

 

 ナナ「いただきます。」

 

 慕「(なんか、いい匂い。)」

 

 

 ラーメンの匂いで慕が目を覚ました。傍目には、色気よりも食い気の小学生の反応に見えるだろう。

 

 慕が辺りを見回した。

 ここは、さっきまでいたエントランスではない。誰かの家の中だ。

 

 

 ナナ「ズズズ………。」←ラーメンをすする音

 

 

 慕が音のするほうに視線を向けた。

 ふと、慕の目にナナの姿が飛び込んできた。少なくとも、そこにいるのはエロ丸出しの阿笠博士ではない。

 

 

 慕「あっ!」

 

 ナナ「起こしちゃったかな?」

 

 慕「ここは?」

 

 ナナ「私のマンション。エントランスの前で眠りこけていたから、風邪引いちゃマズイと思って連れてきたの。」

 

 慕「あ…有難うございます。」

 

 ナナ「あなたも食べる?」

 

 慕「いただけると有難いです。」

 

 ナナ「じゃあ、ちょっと待っててね。」

 

 

 ナナは、御椀を持ってくると、ラーメンを半分、御椀に移した。

 

 

 ナナ「どうぞ。」

 

 慕「あ…有難うございます。」

 

 

 慕はテーブルに着くとラーメンを食べ始めた。

 これが、慕にとっての初めてのエネルギー補給だ。

 

 

 慕「美味しいです。(ダッチ〇イフなのに味が分かるんだ、私。)」

 

 ナナ「まあ、インスタントだけどね。でも、あなた、このマンションじゃ見かけたこと無いけど?」

 

 慕「私は、都内から逃げて来ました。」

 

 ナナ「逃げて来たって、なんだか尋常じゃないわね。名前は?」

 

 慕「慕110式です。」

 

 ナナ「はっ? 110式?」

 

 慕「はい。昨日誕生したばかりのAI搭載式、汎用人型性欲処理具。成長機能付の超高性能自律型ダッ〇ワイフです。」

 

 ナナ「なにそれ?」

 

 慕「ちなみに百合機能はありません。」

 

 ナナ「百合機能って………。あのね、そんな設定の遊びしてるの?」

 

 慕「遊びじゃありません。それで、発明家のお爺さんに使われそうになって逃げてきたんです。」

 

 ナナ「都内で、その手の発明家って言うと、阿笠博士かしら?」←阿笠ブランドのオモチャを客からプレゼントされたことがあって博士の名前を知っていた

 

 慕「そうです。でも、あそこには帰りたくありません。」

 

 ナナ「でも、本当にダッチ〇イフなの?」←阿笠ブランドのオモチャは、飽くまでもプレゼントされただけであって使ったことはない

 

 慕「はい。少なくとも人間でないことは、これで分かっていただけると思います。」

 

 

 慕がナナの耳を自分の左胸に当てさせた。

 まだオモチは無いので、オモチに阻まれて音が聞こえない………なんてことは無い。

 たしかに心臓の音がしない。別の音が聞こえる。

 

 

 ナナ「なんか、モーター音みたいなのがしてるけど………。」

 

 慕「はい。これで私が人間では無いと理解していただけたと思います。」

 

 ナナ「マジだったのね。でも、阿笠博士の発明品か…。」

 

 慕「あそこに連れ戻すのは勘弁してください。」

 

 ナナ「成長機能付って言ってたわよね。」

 

 慕「はい。」

 

 ナナ「(普通に大人になれるってことかな?)じゃあ、私が施設から引き取ってきた娘ってことにして、ここに暮らす?」

 

 慕「イイんですか?」

 

 ナナ「ええ。」

 

 

 一先ず、慕は扶養者をゲットした。




〇ーメンは、ラーメンでした。
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