子供達が笑顔で遊んでいる様子を俺はリンゴを食べながら眺めていた。
エリドゥは理想の楽園と呼ばれるほど豊かで巨大な城壁に結界が張ってあるおかげで魔獣が入ってこれないこれによって人々は安心して暮らしている。
都市にある城はとても大きく、白き壁も相まって壮大であり自分は魅いられたであろう。
俺がそこの王でなかったらの話だが、俺の名はアルリム。
人類最古の王に転生した転生者だ。
転生後、女神と人間の男との間に産まれた後は、母は天界に帰り父は自分が産まれる前に亡くなっていた。
産まれた後この世界のことについて色々と知った。
自分が今いる世界は10万年以上前の過去の地球であること、神々や架空の生物が多くいて人が生きていくには厳しい世界であることに自分の予想を遥かに越えていた。
俺がある程度成長したら、神から「王権」とやらのよくわからんものを寄越された後、その後神の指示に従っていたら気付いたら王になっていた。
だが、だからと言って俺が例えば後に生まれるであろうどこぞの英雄王のようになりたいとは思わないというかなりたくない。
そんな訳だから、当然傲慢にもなれようはずもなかった。
まあそんな感じなので、元一般人である俺が、完全に王になりきれるはずもなかった。幼少の頃から俺に遣えているオアンネスという半人半魚人や他の臣下も優秀だし、そもそもやる事なんて殆どない。
一応、民衆や臣下の前で威厳ある王のフリをしているため大丈夫だと思いたい。
ただ、人を超えた能力を持っているということは自分でも理解している。
まずは千里眼だ。この眼は相手の精神や感情、心さらには過去や未来、並行世界も視ることができるので転生後、色々と助けられた。
俺の体は元々神々が作りだした最高傑作であるため、全人類の持つ技術や知識などは全て習得可能だ。だからその気になれば名画を書くことだってできるし、格闘技で竜なんかを殴り殺すことだってできる。
最後に魔法を習得できた。この魔法というのは便利で今までできなかったことが出来るようになった。
エア神、俺が唯一信仰する神から錫杖と、ドリルみたいな剣?を渡された。なんでも錫杖は都市の中心にある巨樹から作りだしたもので、俺のために魔術を行使しやすくするために作ったとのこと。ドリルみたいな剣はエア神の権能を具現化した武器らしくこれさえあれば世界を滅ぼすことができるらしい。
エリドゥの外に出て妖精や幻想種達を使い魔にすることが出来た。当初は手間取るかと予想したんだが、出会った瞬間に恭順してきたので最初は戸惑った。ついでにティアマトが産み出した神々でさえ倒すのができず封印されてた神竜ウシュムガルを使い魔にできたのは予想外だった。
この前、学校を作ったことで、識字率が向上した。
他にダムや橋を造ったり、道路や川を整備したりした。
これによってエリドゥは大きく発展出来た。
俺は幼少の頃から神々の身勝手な振る舞いに危機感を感じた。エア神のような良識を持つ神は少なく自分も寿命でそろそろ亡くなるから、俺は星と人の防衛機構であるガイアとアラヤを作った。
ガイアとアラヤを作ってしばらくたった頃
今日で俺は死ぬのだとわかった。
「逝ってしまわれるのですね、王よ」
「ああ、達者でなオアンネス。エリドゥを任せた」
目を閉じ、暗闇に身をまかせた。
心残りはあるが、満足をいく人生だった
アルリム王 28800年以上治めた王はこの世を去った。
エリドゥのジッグラト・・・バベルの塔の原典になった城