ドラゴンクエストⅪ 魔法戦士の男、恋をする   作:サムハル

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108.海水浴2

セーニャ「グレイグ様!ロウ様!こっちにいらっしゃってくれたのですね」

 

 

 

 

シルビア「ビーチバレーなんてどうかしら?これならラースちゃんでも楽しく遊べるわ!」

 

 

 

 

ラース「確かにそれならありがたいな。やろうぜ」

 

 

 

 

ベロニカ「でも、男相手だと私達は敵わないわよ」

 

 

 

 

ロウ「それじゃあ、男女別れよう。わしは男側の審判でもするかの」

 

 

 

 

シルビア「アタシは女子側にいくわね!その方が綺麗に別れるわ!」

 

 

 

 

ラース「俺達はチームはどうする?」

 

 

 

 

イレブン「カミュ!やろう!」

 

 

 

 

カミュ「よし、俺達のコンビネーション見せてやろうぜ」

 

 

 

 

グレイグ「ならば、ラース。俺達も姫を守る者としてのコンビネーションを見せなければな」

 

 

 

 

ラース「そうだな、グレイグ!やってやるとするか」

 

 

 

 

カミュ「ただ、勝ち負けだけじゃあつまらねえな。何か罰ゲームつけようぜ」

 

 

 

 

ラース「というと?」

 

 

 

 

カミュ「負けた方が勝った方に今日の晩飯のメニューを2品渡すってのはどうだ?」

 

 

 

 

ラース「それは!!負けられないな!!」

 

 

 

 

グレイグ「そ、そんなにやる気を出すのか...?」

 

 

 

 

ロウ「それじゃあ開始じゃ!」

 

 

 

女性側ではマルティナとベロニカ、シルビアとセーニャとなっていた

 

 

 

シルビア「セーニャちゃん、お願いできるかしら?」

 

 

 

 

セーニャ「わかりましたわ!えい!」

 

 

 

 

シルビア「いい感じよ〜、えい!」

 

 

 

 

マルティナ「はい!」

 

 

 

 

ベロニカ「うんしょ!」

 

 

 

 

マルティナ「ハア!」

 

 

 

バス!

 

 

 

セーニャ「あ!すみません!シルビア様」

 

 

 

 

シルビア「大丈夫よ〜、セーニャちゃん。気にしないで」

 

 

 

オラァ!

 

 

 

ボスゥン!!

 

 

 

っしゃあ!!

 

 

 

マルティナ「男側の方からバレーなのか怪しいくらい、激しい音と声がするわね」

 

 

 

 

ベロニカ「本当男って単純なんだから」

 

 

 

 

セーニャ「観戦しに行きますか?」

 

 

 

男性側では

 

 

 

イレブン「ハアア!」バゴン!

 

 

 

 

ラース「甘いぞ!ハア!」

 

 

 

 

グレイグ「いい高さだ、ラース!行け!」

 

 

 

 

ラース「オラァ!」べゴン!

 

 

 

 

カミュ「くっ....。ラースのやつ、ギリギリを狙ってきやがる。しかもなんてパワーだよ」

 

 

 

 

イレブン「えい!」バゴン!

 

 

 

 

グレイグ「コンビならあっちが上だな。僅かな合図で動いている」

 

 

 

 

ラース「俺らは力で行くぞ!ハア!」パン!

 

 

 

ビーチボールが割れてしまった

 

 

 

四人「え?」

 

 

 

 

ロウ「ラース、グレイグペアがボールを壊したため、カミュ、イレブンペアの勝ちじゃ!」

 

 

 

 

カミュ「よっしゃ!やったぜ、イレブン!」

 

 

 

 

イレブン「夕飯増えるね!やった!」

 

 

 

 

ラース「ぐっ....。すまない、グレイグ。力が入りすぎたようだ」

 

 

 

 

グレイグ「いや、ラースの気迫は凄かったからな。俺もいつか破れるんじゃないかとずっと思っていたんだ」

 

 

 

 

マルティナ「お疲れ様、ラース、グレイグ。凄い迫力だったわね、どうしてそんなに本気になっていたの?」

 

 

 

 

ラース「ありがとな、マルティナ。今の戦いは勝った方に今日の夕飯のメニューの2品を譲るってルールだったんだ」

 

 

 

 

マルティナ「あら。それはラースにとって一大事じゃない。だから誰よりも必死だったのね」

 

 

 

 

グレイグ「ラースはよく食べるのか?キャンプではそんな事ないが」

 

 

 

 

ラース「俺は元々食べるのが好きなんだ。でも、キャンプだと食べる物は限られてるからな。俺ばかり食べるわけにもいかない。だから、こういう宿でのご飯は多く食べるんだが......」

 

 

 

 

マルティナ「よかったら私の分、分けてあげましょうか?」

 

 

 

 

ラース「いや、そこまでしなくていいぞ、マルティナ。勝負に乗ったのは俺達だ。負けは負けだ。認める」

 

 

 

 

グレイグ「潔いな。男らしいぞ、ラース」

 

 

 

その後は全員で海で水を掛け合ったり、泳ぎの競争をしたりした

 

 

 

その夜

 

 

 

カミュ「へへ、悪いな、グレイグ。ありがたく食わせてもらうぜ」

 

 

 

 

グレイグ「ああ、俺の分までしっかり食べるんだぞ」

 

 

 

 

イレブン「何かごめんね、ラース。一品だけでもいいよ?」

 

 

 

 

ラース「....いや、俺は負けたんだ。情けはいらない。さあ、食べろ」

 

 

 

 

グレイグ「ラース、俺達はロウ様と一緒に酒でも飲むか」

 

 

 

 

ラース「そうしよう。ソルティコはどんな酒があるんだ?」

 

 

 

 

ロウ「ソルティコはワインが上物での。このハムとの相性は抜群なんじゃ」

 

 

 

 

グレイグ「ロウ様もそう思いますか。私もワインにはここのハムが一番だと思います」

 

 

 

 

ラース「どれどれ?....おお!これは、うめえな!」

 

 

 

イレブン側では

 

 

 

イレブン「何か今さらになって申し訳なくなってきたよ」

 

 

 

 

カミュ「そんなの気にするなって。あいつらだって乗ってきたんだからよ」

 

 

 

 

ベロニカ「それにしても、そんな単純な事であんなに凄いバレーしてたのね。本当よくわからないわ」

 

 

 

 

セーニャ「皆様、かっこよかったですわ」

 

 

 

 

シルビア「ラースちゃん、意外と食べる事好きなのね。ちょっとかわいいわね」

 

 

 

 

マルティナ「そうよね。お祭りや楽しい事も好きだし、かわいい所もあるのよ」

 

 

 

 

カミュ「あいつが?かわいい?どこがだよ。悪かったとはいえ、俺なんて今日ボコボコにされたぜ?」

 

 

 

 

ベロニカ「そういえば、私ラースに次のキャンプでは当番俺だから覚悟しとけよって言われたんだった」

 

 

 

 

イレブン「でも、ラースの作るご飯いつも美味しいから大丈夫じゃない?」

 

 

 

 

セーニャ「見た目も綺麗ですよね。よくホムラの方の料理を作ってますわね」

 

 

 

 

シルビア「アタシ、あれ好きだわ。天ぷらってやつ。お酒にもあって美味しかったわ」

 

 

 

 

ベロニカ「何出るのかしら。ちょっと怖いわ」

 

 

 

 

カミュ「まあ、俺みたいに鉄拳制裁じゃないだけマシだろ」

 

 

 

その後、宿にて

 

 

 

マルティナの部屋

 

 

 

コンコン

 

 

 

マルティナ「はーい、どなたかしら?」

 

 

 

 

ラース「マルティナ、今いいか?」

 

 

 

 

マルティナ「あら、ラース。どうしたの?」

 

 

 

 

ラース「今星空が綺麗でよ。海に映ってすごくいい景色なんだ。一緒にみようぜ」

 

 

 

海辺

 

 

 

マルティナ「すごい、こんなに沢山星が見えるのね」

 

 

 

 

ラース「だよな。俺もさっきシルビアに教えてもらったんだ。海も見てみろよ。この星が海に映ってるんだ」

 

 

 

 

マルティナ「本当だわ。幻想的ね。デルカダールではここまで綺麗に星は見えなかったわ」

 

 

 

 

ラース「それじゃあ、これからも偶には一緒に見に行こうな」

 

 

 

 

マルティナ「あ....。ふふ、そうね。楽しみにしておかなくちゃ」

 

 

 

 

ラース「それでは、マルティナにプレゼントがあります!」

 

 

 

 

マルティナ「プレゼント?いいの?何もない日よ?」

 

 

 

 

ラース「まあ、俺があげたいからマルティナにあげるだけなんだけどな。これを、君に」

 

 

 

ラースは小さな箱をマルティナに差し出した

 

 

 

マルティナ「箱?.....これって!」

 

 

 

そこには銀色のリングに淡い紫の宝石が入った指輪がはいっていた

 

 

 

ラース「これからずっと一緒なのに、指輪がないのはおかしいなと思ってな。マルティナに似合いそうなのを少し前に買ったんだ。つけてくれるか?」

 

 

 

 

マルティナ「もちろんよ、ラース!ありがとう!ずっと大切にするわ!」

 

 

 

 

ラース「よかった。喜んでもらえて俺も嬉しい。.....そしてお二人さん?いい加減に出てこいよ」

 

 

 

 

マルティナ「え?」

 

 

 

宿の隅からベロニカとシルビアが出てきた

 

 

 

ベロニカ「もう!気づいてたのね」

 

 

 

 

シルビア「まあ、睨まれてるのは感じてたけど、邪魔はしなかったじゃない?」

 

 

 

 

ラース「シルビアは最初からこのつもりだったんだろうが。俺が今日指輪を渡そうとしてる事までわかっていたな?」

 

 

 

 

シルビア「大正解よ〜。流石ラースちゃんだわ」

 

 

 

 

ベロニカ「私達は二人の事を応援してるの!だから、影で見てたっていいでしょ?」

 

 

 

 

マルティナ「ありがたいけど、私はすこし恥ずかしいわ」

 

 

 

 

ラース「ほら、見ろ!マルティナが恥ずかしがってるじゃないか。もう覗き見すんのやめろよ!」

 

 

 

 

ベロニカ「....マルティナさんがそう言うなら」

 

 

 

 

ラース「俺の時もすぐに引き下がれよな」

 

 

 

 

シルビア「マルティナちゃん、ラースちゃん!いつまでもお幸せにね!」

 

 

 

シルビアとベロニカは楽しそうに戻っていった

 

 

 

ラース「まったく!あの二人は...」

 

 

 

 

マルティナ「私達応援されてるのね。........ねえ、ラース。邪神を倒して、世界を救ったら.........私と結婚してくれる?」

 

 

 

 

ラース「おいおい、マルティナ。俺がどういう意味でその指輪を贈ったと思ってるんだよ。好きな女性に指輪を贈るなんて、一つしか意味はないんじゃないか?」

 

 

 

 

マルティナ「え?......あ」

 

 

 

マルティナは顔が赤くなった

 

 

 

ラース「ハハハ。顔赤いぞ?」

 

 

 

 

マルティナ「私.....すっごく嬉しいわ」

 

 

 

 

ラース「二人でどこまでも歩いて行こうな」

 

 

 

 

マルティナ「ええ、よろしくね」

 

 

 

その後、二人は手を繋いで星空を見ていた

 

 

 

 

 

 


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