ドラゴンクエストⅪ 魔法戦士の男、恋をする   作:サムハル

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120.将軍

二ヶ月後、世界は落ち着きを取り戻し、前のような平和が流れていた

 

 

 

訓練場

 

 

 

ラース「そうだ!そこからどうする?」

 

 

 

 

バン「はあ!ふん!でやあ!」

 

 

 

 

ラース「いいぞ!攻めの姿勢が大事だ!相手に反撃の隙を与えないようにするんだ」

 

 

 

恒例になった最後の組手は、ラースが武器を出し、自分に攻撃を当てられたらという条件に上がっていた

 

 

 

ロベルト「!ここだ!」

 

 

 

 

ラース「な!?」

 

 

 

ラースの脇腹に剣が当たった

 

 

 

ロベルト「あ!やった!!ラース将軍に入った!」

 

 

 

 

ラース「あーあ、入っちまったか。仕方ねえな、今日は俺の奢りだ!お前ら、どんどん飲めよ!」

 

 

 

 

全員「よっしゃあああ!」

 

 

 

 

ラース「ハハハ!そんなに嬉しいのかよ。それにしても随分強くなったな。俺もそろそろキツくなってきたぜ。五人はやめてもっと少なくするか」

 

 

 

ロベルトは英雄のように周りに褒められている

 

 

 

ラース「それじゃあ今日の訓練はここまでだ!夜は前にもやったあの酒場に集合な!」

 

 

 

 

兵士達「ありがとうございました!ラース将軍!」

 

 

 

廊下

 

 

 

グレイグ「見ていたぞ、ラース。ついに一本取られたな」

 

 

 

 

ラース「げっ。グレイグ、見てたのかよ。そうだよ、流石に手が回らなかった。まあ、仕方ねえな。そろそろヤバそうだとは前から思ってたからな」

 

 

 

 

グレイグ「心なしか、俺の時よりも兵士達は生き生きとしている気がするな。お前の教えがいいのだろうな」

 

 

 

 

ラース「大した事はしてないんだがな。まあ慕われるのも悪くねえな」

 

 

 

 

グレイグ「兵士達とは随分仲良くやっているな。俺の時は口下手なせいもあってあそこまで馴染めなかった」

 

 

 

 

ラース「そんなに仲よさそうか?まあ、見てたならわかると思うが、今日の夕飯は俺いないからな。王様とマルティナに伝えに行ってくる」

 

 

 

 

グレイグ「ああ、姫様は部屋に、王は玉座の間にいるはずだ」

 

 

 

 

ラース「ありがとな、グレイグ」

 

 

 

マルティナの部屋

 

 

 

コンコン

 

 

 

ラース「マルティナ、いるか?」

 

 

 

返事は返ってこない

 

 

 

ラース「あれ?マルティナ?入るぞ?」

 

 

 

ガチャ

 

 

 

中ではマルティナが机で寝ていた

 

 

 

ラース「ハハ、最近頑張ってるもんな。お疲れ様。ただ、寝るならベッドでな」

 

 

 

ラースはマルティナを抱き、ベッドまで連れて行った

 

 

 

ラース「おやすみ、マルティナ。あ、メモしておかなきゃ」

 

 

 

玉座の間

 

 

 

ラース「王様、少しご報告があります」

 

 

 

 

デルカダール王「ラースか、どうした?」

 

 

 

 

ラース「いえ、大した用事ではないのですが、今日の夕飯は俺が兵士達を奢るのでいない、という事を伝えておこうと思いまして」

 

 

 

 

デルカダール王「という事は、兵士達に一本取られたのだな?」

 

 

 

 

ラース「うっ....。そうです。一本入れられました」

 

 

 

 

デルカダール王「ハッハッハ!ラースから一本取るとは、我らの兵士達も強くなった。お主のおかげだな。今夜は騒いでくるといい」

 

 

 

 

ラース「ありがとうございます、王様」

 

 

 

 

デルカダール王「お主は知らんかもしれんが、何やら兵士達は夜な夜な集まって打倒、ラース将軍!というのを掲げて対策を練っているらしいぞ」

 

 

 

 

ラース「.....あいつら、いつの間にそんな事を」

 

 

 

 

デルカダール王「ハッハッハ!仲がよくていいことだ。それもお主の人柄なのだろう!」

 

 

 

 

ラース「そうなんですかね?それでは報告は以上です。失礼します」

 

 

 

夜、酒場にて

 

 

 

酒場には既に兵士達が全員集まっている

 

 

 

ラース「(ん?何やら集まっているのが早くないか?)」

 

 

 

ラースは兵士達が何かをしているのを見ていた

 

 

 

ラース「(あ、あいつら本当に俺の事ノートにびっしり書いてやがる)」

 

 

 

ラースは気配を殺して近づく

 

 

 

ラース「ほう?いつの間にそんな事してたんだね?君達?」

 

 

 

 

兵士達「ラース将軍!?いつの間に!」

 

 

 

 

ラース「よく書かれてるなあ?剣の時、体術の時、ねえ。その時に合わせた対策を考えるのはいい事だな。だが、明日が楽しみだなあ?」

 

 

 

 

兵士達「ひいっ!」

 

 

 

 

ラース「まあ、今は飲もうぜ。ほら、片付けな。今日は俺に一撃入れたロベルトに乾杯だ!」

 

 

 

その後

 

 

 

ラース「そういえば、お前らなんで俺の事将軍ってつけて呼ぶようになったんだよ。何て呼ぼうが別にいいけどよ」

 

 

 

 

ダバン「俺達はグレイグ将軍から、ラース将軍は勇者様のパーティーを頭脳と力で支えていたと聞いて、グレイグ将軍と同じで尊敬したんです。だから、グレイグ将軍と同じく将軍をつけるようにしたんです」

 

 

 

 

ラース「グレイグめ、余計な事を。別に俺は大した事はしていないぞ。一緒にいただけだ。尊敬してくれるのは嬉しいが、お前らだって頑張れば俺みたいになれるぞ?」

 

 

 

 

マーズ「俺でもなれますかね!?」

 

 

 

 

ラース「マーズは魔法もできるからな、俺と似た道を辿れるんじゃないか?ただ、魔法と剣術をどっちも極めるのはかなり至難の業だからな。どっちかに重きを置いたほうがいいぞ」

 

 

 

 

バン「そういえば、前に聞いたガラッシュの村はラース将軍の故郷なんですよね?」

 

 

 

 

ラース「ああ、そうだ。知ってるのか?」

 

 

 

 

バン「いえ、聞いた事なかったんですけど、何でラース将軍はその村に帰らなかったんですか?勇者様だって故郷に帰ったのに」

 

 

 

 

ラース「俺の故郷のガラッシュの村は魔物に滅ぼされてな。俺が到着するのが遅かったせいで、村の全員も失ったんだ。だから俺に帰る場所はなかったんだ」

 

 

 

 

バン「あっ.....。そんな事が、すみません!嫌な事を聞いてしまって」

 

 

 

 

ラース「いやいや、気にするなよ。俺が気にしてないんだからな。そうだ、明日ダーハルーネに遠征に行くだろ?その近くに俺の村があるんだ。よかったら寄っていこうぜ。村の皆に俺の自慢の教え子達だって教えてやらないとな」

 

 

 

 

ロベルト「ありがとうございます!」

 

 

 

その後

 

 

 

ラース「おい!お前ら!酔いすぎだろうが!たくっ!マスター、すまねえ、金はここに置いていく!」

 

 

 

ラースは酔って歩けない人を五人ほど背負い、城まで歩いて帰った

 

 

 

ラース「おーい、このアホ共部屋に連れて行ってくれ。そして伝えとけ。明日お前らだけ特別メニューだってな」

 

 

 

 

 

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