ドラゴンクエストⅪ 魔法戦士の男、恋をする   作:サムハル

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126.勇者、未来へ

ベロニカ「すごいわ。きっとセニカ様を救った事で、歴史が少し変わったんだわ。でも、互いの世界からって事は、この世界とあっちの世界で呪文を唱えないといけないのよね?そんなの無理じゃない?」

 

 

 

 

ロウ「確かに。わしらは未来に何か伝える事はできんからのう」

 

 

 

 

シルビア「最高の方法が見つかったと思ったんだけど、そう甘くはないわね」

 

 

 

 

イレブン「.....僕なら。僕なら未来に伝えられるかもしれない」

 

 

 

 

マヤ「え?勇者様って未来に向かって話せるのか?」

 

 

 

 

イレブン「ううん。流石にそんな事はできないかな。でも、僕の夢の中でラースの声に返事すると、返ってくるんだよね」

 

 

 

 

全員「!?」

 

 

 

 

イレブン「だから、そこで僕がこの呪文を伝えれば、もしかしたらラースに伝わるかもしれない」

 

 

 

 

グレイグ「だが、あっちの世界のラースは死んでしまっているのだろう?あいつに伝えても、唱えるのは無理なのではないか?」

 

 

 

 

イレブン「そうだよね。.....でも、今はこれしか方法が無いよ」

 

 

 

 

セーニャ「もう少し探してみましょう。何か見つかるかもしれません」

 

 

 

 

カミュ「そうだな、こんな方法まで載ってたんだ。未来の誰かと話せる方法だって載ってるかもしれねえ」

 

 

 

 

ロウ「それじゃあ皆で探してみるかの。古代文字があったらわしに貸してくれ」

 

 

 

その後、皆で探したが見つからなかった

 

 

 

ロウ「わし達はしばらくここで探そう。グレイグ達は戻ってもらって構わんぞ。また時間があったら来てほしい」

 

 

 

 

セーニャ「そうですわね。私達も何か見つけたら報告しに向かいます」

 

 

 

 

イレブン「うん、ありがとう。僕はまた明日来るよ」

 

 

 

 

カミュ「俺達も旅の道中情報を集めてみるぜ」

 

 

 

 

マヤ「町の人にも聞いてみてやるよ」

 

 

 

 

グレイグ「俺やゴリアテは時間が取れるかはわからん。だが、俺は城に基本いるから、報告はデルカダール城にきてほしい」

 

 

 

 

シルビア「アタシも各地で聞いてみるわね。何かわかったら知らせるわ」

 

 

 

六日後の夜、イレブンの夢

 

 

 

ラース「おーい、イレブン。大分近づいてきたな。お前が前に言ってた呪文はマルティナに伝えたぜ。凄く驚いてたぞ」

 

 

 

 

イレブン「え!本当!?ラース、ありがとう。今よく声が聞こえるよ!」

 

 

 

 

ラース「よかった、俺の声も聞こえてるみたいだな。よし!もう少しだ!こっちに来い、イレブン」

 

 

 

 

イレブン「うん、今行くよ!」

 

 

 

しばらくすると金色の光が見え、八人の人の影が見えた

 

 

 

そこでイレブンは目を覚ました

 

 

 

イレブン「ハッ!.....今の夢は....それにあの姿、もしかして」

 

 

 

朝、デルカダール城 玉座の間

 

 

 

バタン!

 

 

 

イレブン「王様!マルティナとラースとグレイグをお借りしてもいいですか!?大事な話があって、大至急皆を集めてるんです!」

 

 

 

 

デルカダール王「お、おお。勇者の頼みなら仕方あるまい。今日は大事な仕事は無いのでな。連れて行って構わんぞ」

 

 

 

 

イレブン「ありがとうございます!王様!」

 

 

 

古代図書館

 

 

 

イレブン「皆!忘却の塔に行こう!今日の夢で、ラースがマルティナにあの呪文を伝えてくれたって言ってくれたの。それに、光が見えてきて、未来の皆の影も見えたんだ!」

 

 

 

 

ベロニカ「本当!?それなら急いで行きましょう!」

 

 

 

忘却の塔

 

 

 

カミュ「いきなり現れてビックリしたぜ。マヤにほとんど何も言わずに来ちゃったじゃねえか」

 

 

 

 

イレブン「ごめんね、カミュ。焦ってたんだ、チャンスは少ないと思ってさ」

 

 

 

 

シルビア「アタシもあんなに焦ってるイレブンちゃんは初めて見たわ。でもそれなら仕方ないわよね。さあ、割れ目があった場所に行ってみましょう」

 

 

 

時の祭壇

 

 

 

裂け目はあれから凄く大きくなっていた

 

 

 

セーニャ「まあ!こんなに大きいのですね!」

 

 

 

 

カミュ「おいおい、急にでかくなりすぎだろ」

 

 

 

 

イレブン「中から声が聞こえるよ」

 

 

 

 

マルティナ「この声はラースじゃない!」

 

 

 

 

ラース「俺、こんな声なのか?」

 

 

 

 

イレブン「ラース!僕らの声聞こえる?」

 

 

 

 

未来ラース「おお!やっと来たか、イレブン!あっちはもうベロニカが準備して待ってるぜ。お前も早く準備して帰ってきてくれよ、皆、待ってるんだぜ」

 

 

 

裂け目からはラースの声が聞こえた

 

 

 

グレイグ「お前は本当に未来の死んでしまったラースなんだな!?」

 

 

 

 

未来ラース「その声はグレイグか。そうだ、俺は大樹から皆を守って死んだラースだ!俺がイレブンの橋渡し役になる!さあ、開けてくれ」

 

 

 

 

ラース「本当に俺は死んだんだな。何か不思議な感じだな」

 

 

 

 

ベロニカ「それじゃあ私も準備できたわよ、ラース」

 

 

 

 

未来ラース「待ってろ、伝えてくる。.......よし、唱えてくれ」

 

 

 

ベロニカが呪文を唱える

 

 

 

すると裂け目は扉の形になり、開かれた

 

 

 

その向こう側には、未来の仲間達がいた

 

 

 

未来の皆「イレブン!!」

 

 

 

 

イレブン「皆!!よかった!僕、戻れるよ!」

 

 

 

 

未来ロウ「おお....。この日をどれだけ待ちわびたか」

 

 

 

 

未来マルティナ「ラース!!よかった....。生きてるのね」

 

 

 

 

ラース「マ、マルティナの髪が短くなってる。それに、俺の姿は本当に無いんだな」

 

 

 

 

未来セーニャ「ああ、ラース様。生きてる姿をまたこの目で見られるなんて...」

 

 

 

 

未来グレイグ「そちらの世界の俺よ。お前はちゃんと勇者の盾であったのだろうな?」

 

 

 

 

グレイグ「もちろんだ。俺は最後まで勇者の盾だった。未来の俺もそうだったのだろう?」

 

 

 

 

未来カミュ「どうだった、俺。未来から来た俺の相棒は頼りになっただろ?」

 

 

 

 

カミュ「ああ、別人かと思うくらい頼りになったさ。ありがとな」

 

 

 

 

ベロニカ「ちょっと!あんた達!イレブンに何て事させてるのよ!もっとしっかり考えなさいよね!!そうすればこの子はこんなに抱え込むことなかったのよ!」

 

 

 

 

未来ベロニカ「仕方ないじゃない!私達だって行かせたくなんて無かったわよ!でも、イレブンが絶対に行くって聞かないんだから、私達はそれを信じたのよ!」

 

 

 

 

セーニャ「フフ、あっちのお姉様、少し大きくなったみたいですわ」

 

 

 

 

マルティナ「ねえ、未来の私はどうして髪を短くしてしまったの?」

 

 

 

 

未来マルティナ「私はラースが守ってくれたと知ったあの日、皆と共に絶対に魔王を倒してみせると、皆でラースの墓の前で誓ったの。その時の私の決意を示したのよ。だから髪が短いの。戦闘でも短い方が役に立つのよ?」

 

 

 

 

マルティナ「私も切ってみようかしら?」

 

 

 

 

未来ロウ「わしよ、こっちはユグノアも少しずつだが、村程度には復興してきた。そっちはどうじゃ?まだそこまで進んではおらぬか」

 

 

 

 

ロウ「おお!そこまで進んでおるのか。楽しみじゃのう。お主の世界のわしの孫はとても頼りになったわい。やはりどこであってもイレブンはわしの自慢の孫じゃのう」

 

 

 

 

未来マルティナ「ねえ、ラース。そっちの私とは、今でも一緒にいてくれてる?」

 

 

 

 

ラース「もちろんだ。俺があの約束を生きてるのに破るわけがないからな。この間結婚したんだぜ。そっちのマルティナは俺がいなくて平気か?」

 

 

 

 

未来マルティナ「あら!私もね、ラースからこの指輪を貰ってるのよ。私はこれのおかげで寂しくないわ。これから私はデルカダールの王女として国を支えていくの。そっちもいつまでも仲良くいてね」

 

 

 

 

未来シルビア「そっちのアタシ!ちゃんとイレブンちゃんの笑顔も守ったんでしょうね!?」

 

 

 

 

シルビア「あったりまえじゃな〜い。イレブンちゃんはこの世界で最も守らなきゃいけない笑顔の一つよ。世界中を笑顔にさせるまでアタシ今頑張ってるわ!」

 

 

 

 

未来シルビア「そうよね。アタシの方も色んな人達が心の底から笑ってくれるようになったわ!アタシも頑張るわよ〜!」

 

 

 

 

イレブン「皆、そろそろ行くよ。僕はあっちに帰るけど、僕の中にいる本来の僕がここに残るはず。だから安心して。それじゃあまたね」

 

 

 

そう言い、イレブンは扉を渡っていく

 

 

 

未来ラース「きたな、イレブン。俺が引っ張るから、お前はそのままでいろよ?」

 

 

 

 

ラース「未来の俺!死んでもお前は、ちゃんとマルティナの事守っているんだろうな!?」

 

 

 

 

未来ラース「愚問だぞ!俺!いつだって近くにいてやってるさ。マルティナも最近わかってきてるんだからな、俺が近くにいるのを」

 

 

 

 

ラース「それでこそ俺だな。絶対に幸せにしてやるんだぞ!」

 

 

 

 

未来ラース「任せておけ!」

 

 

 

 

全員「イレブン!ありがとう!」

 

 

 

 

イレブン「皆!どっちの皆も大好きだよ!僕の方こそ、たくさん助けてもらえて力になってもらえて嬉しかった!さようなら!」

 

 

 

 

未来の皆「それじゃあな!!」

 

 

 

そう言い、扉は閉められた

 

 

 

扉は無くなり、その場所にはイレブンが立っていた

 

 

 

イレブン「あ.....。僕は帰ったんだね」

 

 

 

 

カミュ「ああ、おかえり、イレブン」

 

 

 

 

イレブン「ふふ、知ってた?途中で僕とあっちの僕で入れ替えっこしてたんだよ?」

 

 

 

 

ベロニカ「え!そんな事してたの!全然気づかなかったわよ!」

 

 

 

 

イレブン「だろうね、僕達も面白くなってたくさんやってたもの」

 

 

 

 

ラース「まったく、うちの勇者様はイタズラ好きで困るぜ」

 

 

 

 

イレブン「ラース、マルティナ、結婚おめでとう。僕の口からはまだ言えてなかったからさ。とってもお似合いだと思うよ」

 

 

 

 

ラース「おう、ありがとな、イレブン」

 

 

 

 

マルティナ「嬉しいわ、イレブン。ありがとう」

 

 

 

 

イレブン「それじゃあ帰ろうか。ごめんね?急に呼び出して」

 

 

 

 

シルビア「いいのよ!気にしないで。それに未来のアタシ達と喋れて楽しかったわ!」

 

 

 

 

ロウ「やはり長生きはするものじゃのう。未来の自分まで知れてしまうとは」

 

 

 

 

ラース「そうだよな、グレイグ、未来のお前、何だか髪が少なくなってなかったか?」

 

 

 

 

グレイグ「な!?何を言う!ラース!そんな事....無い!!」

 

 

 

 

全員「ハハハハ!」

 

 

 

その後、皆はまたいつもの生活に戻っていった

 

 

 

 

 

 

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