イレブン「おじいちゃん!僕が一旦回復役になるから、セーニャを蘇生させてほしい。ベホイミ!」
イレブンは回復の呪文を唱えながら、ロウに指示を出す。緑色の魔法陣はベロニカの体に描かれると治癒の力がベロニカにかかり、傷が瞬時に塞がっていく
ベロニカ「ありがとう、イレブン。でも、イレブンやおじいちゃんは」
ベロニカが心配する通り、先程のラースの猛攻によりイレブンは服や顔、腕などに傷が多く目立っていた。また、ロウも少し傷がついている
ロウ「セーニャが戻れば、セーニャにイレブンの回復は任せよう。ベロニカはそのまま攻撃しておるのじゃ。ザオラル」
ロウが倒れたセーニャの元で祈りを捧げ、魔力を込めると緑色の魔法陣がセーニャの上空に浮かび上がり、セーニャの体が光ると同時に聖なる力によってセーニャがゆっくりと立ち上がった
セーニャ「ありがとうございます。ロウ様」
ベロニカ「わかったわ。ラース!あんた、セーニャに何するのよ!第一、レディに向かって傷を作らせるなんて最低よ!」
ラース「ベロニカ、今は戦いの最中だ。そんなん気にしてられん」
ベロニカは挑発的な言葉でラースの注意を向け、イレブン達からも少し離れていく
ベロニカ「これでも食らいなさい!メラミ!」
ベロニカは赤い魔法陣を目の前に描き、炎の塊を呼び起こした
更にその炎の塊はベロニカの強い感情と結びついたのか、普通のメラミよりも大きく燃え盛っている
ラース「!?マジか!暴走してやがる!グハアッ!」
その大きな炎の塊はラースが防ごうとしていたよりも大きく、ラースをそのまま飲み込んでその姿を焼いていく
ラース「熱いだろうが!ミラクルソード!」
ラースは黒く燻った状態で出てきて、ベロニカ目掛けて素早く距離を詰めると癒しの力を込めた剣で斬りかかった
ベロニカ「痛っ!」
ベロニカは避けようとするが、ラースの素早さに反応出来ず腕が斬られ、倒れ込む
ラース「ばくれつきゃく!」
ラースはそのままベロニカに強力な蹴りの連打をお見舞いする
ベロニカ「(全部直撃はまずい!)」
ベロニカはなんとか立ち上がりながら、数発をギリギリで避けていく
しかし、それでも躱しきれずに直撃する事も多く、かなりの蹴りが体に当たっていく
ベロニカ「くうっ!ごめんなさい、体力がかなり少なくなってきたわ」
ベロニカがなんとかイレブン達の元まで下がる
ラースはそのまま攻撃を続けていこうと、蹴りの体勢を取ろうとしている
イレブン「ベロニカ、無理しないで下がってくれ!シルビア、頼める?かえん斬り!」
イレブンは向かってくるラースに炎を纏った剣で斬りかかり、ベロニカとシルビアが交代する隙を作り出す
ラース「ぐっ!」
ラースも攻撃の動作に移っていたため、避けられず足に剣が当たり、やむを得ず下がった
シルビア「わかったわ、ラースちゃんは強敵みたいね」
無事にベロニカとシルビアは交代し、シルビアも警戒しながら出てきた
ロウ「ドルクマじゃっ!」
ロウはラースが距離を取った場所目掛けて黒い魔法陣を描いて、闇の塊を爆発させた
ラース「見えてたぜ!」
ガンッ!
ラースは予想していたと言わんばかりに盾を構え、防いだ
セーニャ「ベホイミ!」
セーニャは復活するとすぐに回復の呪文を唱え、イレブンの足下に描かれた緑色の魔法陣がイレブンに治癒の力がかかり、瞬時に傷が塞がった
ラース「ミラクルソード!」
ラースは向かってきたシルビアに癒しの力を込めた剣を鋭く突き刺した
シルビア「ふふっ!当たらないわよ!」
シルビアはラースの攻撃を華麗に躱した
ラース「ヒャダルコ!」
ラースはそのままイレブン達全体に水色の魔法陣を描き、イレブン達に氷の刃が降り注ぐ
ラース「(シルビアさんがこれで下がってくれれば.......駄目か)」
ラースの思惑とは違い、シルビアはその場に留まっていた
シルビア「ラースちゃん、片手剣かなり使えるみたいね。お相手してもらうわ。はっ!」
シルビアは距離を取ろうとしたラースに逆に距離を詰め、攻撃を仕掛ける
ラース「ふっ!」
キンッ!
ラースも負けじと盾で防いだ
シルビア「どんどんいくわよ〜、それっ!はいっ!」
シルビアはそのまま連続で攻撃を続けていく。突き刺したり、横に斬り裂いたりしてラースを攻撃の動作に移させないようにしている
ラース「(シルビアさん、片手剣こんなに上手いのかよ!)」
ガンッ!カンッ!
ラースは防ぐ事に手一杯になりつつあり、シルビアの剣技に驚いている
シルビア「今よ!イレブンちゃん!」
ラース「!?しまった!!」
ラースの背後にはイレブンが迫っていた
イレブン「かえん斬り!」
イレブンの炎を纏った剣がラースの背中を斬り裂いた
飛びかかりながら背中を勢いよく斬られる
ラース「ガハッ!」
ドサ
ラースをたおした
イレブン「ふう、何とかなったね。よかった」
イレブン達は安心したように戦闘態勢をやめた
ロウ「ラースよ、すまんかったのう。ベホイムじゃ」
ロウはすぐさまラースの体に緑色の魔法陣を描き、強い治癒の力をかけ、傷を塞がせた
ラース「ああ、ありがとな。じいさん」
ラースはそのままゆっくり立ち上がり、イレブン達の前にひざまづいた
ラース「さて、勇者様。あなた方の力、拝見させていただきました。
仲間達との絆、連携力、その場による判断力。
どれも十分であると判断しました。
村一番の戦士ラースにより、村の宝シルバーオーブをお渡しします。こちらをどうぞ」
ラースは自身の鞄から銀色に光り輝くシルバーオーブを取り出して、イレブンに捧げた
イレブンはシルバーオーブを手に入れた
ラース「このシルバーオーブの他に、残り5つのオーブがあります。それを全て集め、始祖の森という場所にある祭壇に捧げると命の大樹に行くことができるそうです。
ですが、オーブは悪しき者の手に渡ると様々な力を与えるとの事ですので、十分お気をつけを」
ラースはひざまづいたまま、イレブンに忠誠の構えを取って話している
その口調は今までのラースとは違いかなり真面目な話し方をしており、大事な事なのだろうと全員が静かに見ていた
イレブン「うん。ありがとう」
ラース「ふう、それじゃ堅苦しいのは終わりだな。俺には似合わねえし」
ラースは息を抜いたように元に戻り立ち上がった。少し伸びもしているため、ラースも疲れるような仕草だったのだと予想される
ロウ「ふぉっふぉっ、中々似合っておったぞ」
ラース「そうか?それならいいんだが.....
なあ、イレブン。俺もみんなの旅について行ってもいいか?
昨日のやつが言ってたウルノーガっていうのを倒すんだよな?俺もそいつを倒してこの村の仇をとるんだ。そのためにはもっと強くならないといけないからな。みんなと行けばもっと強くなれると思ってな。
頼む!俺も連れて行ってくれ!」
ラースはイレブンに頭を下げている
イレブン「うん。全然構わないよ。ラースはかなり強いみたいだし、戦力としてもありがたいよ。よろしくね」
イレブンは笑顔でラースに手を差し伸べた
ラース「へへ、ありがとな、イレブン」
ラースもその答えに笑顔でイレブンの手を取った
ラースが仲間にくわわった
マルティナ「ふふ、またあなたと一緒に旅ができるのね。あの時の恩もまだ返せてないし、この旅のどこかで返すわね」
マルティナはどこか嬉しそうに話しかけてきた
ラース「まだ気にしてたのか。あれは俺の善意でやったことだ。まあ、俺がピンチになったら助けてくれ。それでおあいこだな」
ラースも少し顔を穏やかにして答えている
カミュ「それで次の目的地はどこに行く?ラースは他のオーブの場所は知らないのか?」
ラース「知らないわけじゃあないが、ほとんどは伝説のような扱いで場所が明らかになっていないからな。今オーブはいくつあるんだ?」
ベロニカ「今私たちはレッドオーブとイエローオーブを持ってるわ」
ラース「おお!イエローオーブの場所は知らなかったが、レッドオーブはデルカダールの国宝だったはずだ。よく手に入れられたな!俺があと知ってるのは、確かブルーオーブがここより北にある魔法大国クレイモランの国宝だって事ぐらいだな」