それから、半年以上の月が流れたある日
玉座の間
バタン!
ガザル「王様!至急の連絡が入りました!デルカコスタ地方の西にある山から、魔物の群れが湧いているそうです。それがこちらに向かってきているとの事です」
デルカダール王「何じゃと!それはまずい。すぐに兵士を派遣する」
ラース「王よ、ここは俺にお任せください」
デルカダール王「うむ、それが適任であろう。だが、無理はするなよ。回復のできる衛生兵も連れて行くのじゃ」
ラース「はっ!」
マルティナ「ラース!無事で帰ってきてね」
ラース「ああ、俺の帰る場所はこの城だ。お前達、聞いていたな!すぐに支度をしろ!魔物どもを倒すぞ!」
兵士達「はっ!」
デルカコスタ地方 関所
ラースと他の兵士達は関所にたどり着いた
ラース「状況はどうなっている?」
ベグル「あ!ラース将軍!来てくださいましたか!怪我人や巻き込まれた者はまだいらっしゃりません。ですが、魔物達は何やら一つの場所に集まって、こちらに向かってきているようです。親玉のような存在がいると予想されます」
ラース「了解した。少し様子を見てこよう。行くぞ、皆!」
兵士達「はっ!」
デルカダール神殿近く
ラース「ふむ、かなりの量がいるな。皆、一人ではあまり戦うなよ。仲間とペアで倒していけ。普段から言っているが、油断はするな!これは命に関わる事だからな!」
兵士達「はっ!」
ラース「バン、お前は俺と来い。最前線で戦ってもらう。お前の腕なら平気だ」
バン「わかりました、師匠」
ラース「俺とバンが真ん中から攻め込む。お前達は両側から倒していけ」
兵士達「はっ!」
ラース「行くぞ!イオグランデ!」
兵士達「うおおおっ!」
ギャアー、ギィィィ!
魔物達はこっちに向かってくる
ラース「デュアルカッター!」
ギィィィ!
少しして
ラース「ちっ!数が多いな。バンともはぐれちまった。あいつが無事だといいが。しんくうげり!ん?」
バン「うおおお!なぎはらい!せいけんづき!しんくうげり!一閃突き!」
ギャアー、ギィィィ!
ラース「ハハ、あいつ囲まれてんのに物怖じすらしてねえな」
しばらくして
ラース「俺の所はもういなくなったな、皆は無事だろうか」
ギバ「なぎはらい!」
バン「ギバ、伏せろ!一閃突き!マーズ、三本下がれ!しんくうげり!」
ラース「おいおい、バンのやつ、仲間達のサポートにまで回ってるな。これは俺の出番はねえな。だが、原因は何だ?親玉らしきやつはいなかったが」
その時、遠くで光る物があった
ラース「これは.....何やら怪しい力を感じるな。この宝石が原因なのか?」
魔物達は一掃された
ラース「よくやった、お前達。すぐに関所に戻るぞ。怪我人がいれば、そこで医療班に手当てしてもらえ。行くぞ!」
その後、玉座の間
ラース「王よ、ただいま戻りました......。何してるんですか?」
ラースが戻るとデルカダール王は四つん這いになり、背中にはマルスが乗っていた
デルカダール王「おお、ラースよ、無事帰ってきたか。よかった。すまぬが、報告の前にマルスをどけてはくれぬか?」
マルス「とー!とー!」
マルスはラースに向かって手を伸ばしている
ラース「ハハ、マルス、じいちゃんに何やってんだよ。ダメだろ?背中で跳ねたら」
ラースはマルスを抱き上げた
マルス「キャッ!キャッ!」
デルカダール王「すまんな、ラースよ。それでどうだった?」
ラース「は!魔物の群れは一掃し、全滅しました。原因と思しき物はこちらのルビーかと思われます。何やら邪悪な気配を感じます」
デルカダール王「ふむ、流石じゃな。だがそのルビーはわしもわからん。調査班に調べさせるのがよかろう」
ラース「そうですね。そちらの方に預けさせてもらいます」
デルカダール王「それでは兵士達もご苦労じゃったと伝えてくれ。ゆっくり休んでくれ」
大広間
ラース「おい、バン!お前カッコよかったぞ!俺の近くからいなくなった時は心配したが、勇ましかったなあ!」
バン「はい!俺、師匠のおかげで全力を出せました。ありがとうございます」
マーズ「ありがとう、バン。俺達のサポートに入ってくれて」
ダバン「ああ、助かったぜ!やっぱりお前はすごいやつだな!」
ラース「よし!今日はいつもの酒場でバンの成長を祝って乾杯だ!奢ってやるぞ!」
兵士達「イェーーイ」
酒場
ラース「よし!お前ら!今日の任務怪我人ゼロ、さらにバンの成長を祝い、かんぱいだ!」
兵士達「かんぱーい!」
しばらくして、酒場は騒がしくなった
ラース「いや、マスター。いつもすまねえな、騒がしくしてよ。こいつら騒ぐのが好きで仕方ねえんだ。また少し金は多めに置いていくぜ」
店主「いえ、ラース様達がよく使う酒場としてうちも鼻が高いですよ。それのおかげで、売り上げも上がってきているんです。本当にありがとうございます。
お金の方は気になさらないでください。それに、私も騒いでいるのを見ると楽しくなってくるんですよ」
ラース「そうだったのか。じゃあお言葉に甘えさせてもらうとするかな」
バン「ラース師匠!俺、今日、カッコよかったですか!」
顔が赤くなったバンがラースに声をかけてきた
ラース「おい、バン。お前、酔ってんな?全く、お前達はすぐ誰かを酔わせるんだからやめろよな。バン、お前は今日カッコよかったぞ。今日の主役だ」
バン「やったーー!師匠が褒めてくれたー!」
ラース「あーー!何してんだコラ!脱ぐんじゃねえ!!」
夜中
ラースはまた数人酔い潰れたり、そのまま寝てしまった人を抱えて城へと帰っていた
ラース「たくっ!何で俺がいつもこうやって、酔い潰れた奴らを連れて帰んなきゃならねえんだ。こういう時ばっかりうまく甘えてきやがって」
バン「うぐっ!師匠、すみません。もう少し優しくお願いします」
ラース「ああん?ってバカ!やめろ!ここはまずいだろ!トイレだ!耐えろよ!」
ラースは猛スピードで走り出した
しばらくして
バン「いやー師匠、吐いたらすっきりしました。ありがとうございます」
バンはスッキリしていた
ラース「ゼェ、ゼェ、おう....。そいつはよかったなぁ」
ラースは息苦しそうにしている
バン「.....師匠、もしかしなくても怒ってますか?」
ラース「いやぁ、明日がすっごく楽しみだなぁ?バン?覚えてろよ」
ラースの額には青筋が立っている
バン「ひいっ!!」
次の日、訓練後に何故か血まみれで医療室に運ばれるバンの姿があった
それを見ていた兵士達は皆、口を揃えて言った
「あれは死ぬ」と