ドラゴンクエストⅪ 魔法戦士の男、恋をする   作:サムハル

137 / 591
137.新婚旅行6

次の日、ソルティコの町

 

 

 

ラース「この前来た時は夜だったが、明るい時のソルティコも綺麗だな」

 

 

 

 

マルティナ「そうだわ!ねえ、ラース。一緒に海で遊びましょう、今度は二人きりで」

 

 

 

 

ラース「え!?だが、俺泳げねえんだぞ?」

 

 

 

 

マルティナ「それの特訓よ。少しくらい泳げるようになっておいた方がいいわよ」

 

 

 

 

ラース「えー.....。別に、そこまでしなくてもいいんだがな」

 

 

 

 

マルティナ「それに、前とは違ってあなたを一人占めできるじゃない」

 

 

 

 

ラース「.......」

 

 

 

ラースは今の発言に固まっている

 

 

 

マルティナ「あ.....。い、今のは忘れてちょうだい」

 

 

 

マルティナは少し恥ずかしがっている

 

 

 

ラース「ハハ、仕方ねえな。かわいいマルティナの願いなら少し頑張るとしますか」

 

 

 

 

マルティナ「も、もう!忘れてよね!」

 

 

 

砂浜

 

 

 

着替えが終わったラースが先にやってきた

 

 

 

ラース「まあ、着替えの影響で俺の方が早いよな。先に飲み物でも用意しておくか」

 

 

 

しばらくして

 

 

 

ラース「マルティナ、やたらと遅くないか?何かあったのか?」

 

 

 

その後

 

 

 

マルティナ「ごめんなさい。私、夫と一緒にきているので」

 

 

 

マルティナの近くには数人の男達がいた

 

 

 

男達「えぇー、そんなの近くにいないじゃん。君みたいな美人さん放っとくやつなんかよりこっちに来なよ、ほら」

 

 

 

そう言って、一人の男が手を伸ばした時

 

 

 

男「ギャッ!」

 

 

 

男は真横に蹴られ飛んでいった

 

 

 

ラース「失礼。俺の妻に何やら虫がたかっているみたいでな。駆除をしないと」

 

 

 

 

マルティナ「あ、ラース!」

 

 

 

 

男達「え.....。あいつすごい速さで飛んでいったぞ。な、何すんだよ!」

 

 

 

 

ラース「あ?てめぇら、人の妻に手を出そうとしていながらその言い草は何だ?あいつと同じようにしてやろうか?」

 

 

 

ラースは男達相手に凄んでいる

 

 

 

男達「ヒッ.....」

 

 

 

 

マルティナ「ちょ、ちょっとラース!やめなさい!あまり暴れないで!私は平気だから、あっちに行きましょう」

 

 

 

マルティナは男達の間から出てラースの手を掴んで戻っていった

 

 

 

ラース「チッ.....。命拾いしたな、二度と来んじゃねえぞ」

 

 

 

その後

 

 

 

マルティナ「もう!ラース!助けてくれたのは嬉しいけど、私だって何とかできたし、あの人の事本気で蹴り飛ばしたでしょ?」

 

 

 

 

ラース「あんなやつらにはあれくらいしないと懲りないからな。まあ、死んではいないだろ。知らないけど」

 

 

 

 

マルティナ「大事になると大変なんだから控えてよね。はい、これ」

 

 

 

マルティナはラースに小さめの板を渡した

 

 

 

ラース「これは板か?何のために持ってきたんだ?」

 

 

 

 

マルティナ「もちろん泳ぐ練習のためよ。これで海に浮いて練習しましょう」

 

 

 

 

 

 

ラース「あ、すげえや。板につかまってれば浮くんだな」

 

 

 

ラースは板を両手で掴み、体を浮かしていた

 

 

 

マルティナ「それじゃあそこから足を動かして前に進んでみましょう」

 

 

 

 

ラース「こんな感じか?お.....少しずつ進めるんだな」

 

 

 

 

マルティナ「そうそう、そんな感じよ。そこから顔を水に入れて、苦しくなったら顔を上げてみて」

 

 

 

 

ラース「...........」

 

 

 

 

マルティナ「ちょ、ちょっと?長くないかしら?大丈夫?」

 

 

 

 

ラース「ふう。いやぁ、落ち着いて海の中を見る機会なんてムウレア以外なかったから、つい見とれちゃったぜ」

 

 

 

 

マルティナ「あ、なるほどね。確かに海の中を見る機会なんて、ほとんどなかったものね」

 

 

 

数時間後

 

 

 

ラースは何も無しで海に浮こうとしている

 

 

 

マルティナ「平気よ、落ち着いて。ゆっくりで大丈夫だから、そのまま足と手を動かしてバランスをとってみて」

 

 

 

 

ラース「よっ.....ほっ....。すげえ、俺、何も無しで海に浮いてる」

 

 

 

 

マルティナ「やったわね。苦手を一つ克服できたじゃない」

 

 

 

 

ラース「ハハ!やった、初めてできたぜ!!あ、やべっ、沈む!」

 

 

 

 

マルティナ「ああ!力加えないで!沈んじゃうから!ラース!」

 

 

 

浜辺

 

 

 

ラース「ゴホッゴホッ!あーあ、結局溺れかけた」

 

 

 

 

マルティナ「もう少し力を抜く事が出来れば、泳ぐ事だってできるようになると思うわよ」

 

 

 

 

ラース「ただ、腹空いたな。なんか食べようぜ」

 

 

 

 

マルティナ「そうね。屋台もいろいろ出てるし、そこで何か買って食べましょうか」

 

 

 

その後、焼きそばとたこ焼き、お好み焼きを買った

 

 

 

ラース「全部美味そうだな!マルティナも食べようぜ」

 

 

 

 

マルティナ「そうね。いただくわ」

 

 

 

 

ラース「おお!マルティナ、このたこ焼きってやつ美味いぞ!ほら」

 

 

 

 

マルティナ「あ、ありがとう。.....美味しい!それじゃあ、こっちの焼きそばも分けてあげるわ、はい」

 

 

 

 

ラース「ありがとな。このソースがいい味してるぜ、酒もほしくなるな」

 

 

 

 

マルティナ「この旅行中、お酒はあまり飲めてないものね。お城に帰ったら色々あるんだし、それまで楽しみにしてましょう」

 

 

 

 

ラース「それもそうだな。あ、たこ焼き最後の一個になっちまった。マルティナ、ほら」

 

 

 

 

マルティナ「あら、早いわね。ありがとう」

 

 

 

 

ラース「次はお好み焼きってやつだな!これも楽しみだ!」

 

 

 

 

マルティナ「そういえば、確かにお腹は出てるようには見えないわね。少し摘んでみてもいいかしら?」

 

 

 

 

ラース「おお、いいぜ。.....って痛え痛え。マルティナ、それは皮膚だ」

 

 

 

 

マルティナ「あ、ごめんなさい。そうね、無駄な肉は少ないわ」

 

 

 

 

ラース「だから言っただろ!出ていないって!帰ったらグレイグのやつ覚えてろよ。ぶっ飛ばしてやる」

 

 

 

 

マルティナ「まあまあ、グレイグだって悪気があったわけじゃないんだから、あまり怒らないであげて」

 

 

 

 

ラース「まあ.....おかわりが多かったりしたのは、事実だからな。動いていたからお腹が空いていたと考えてもいいが、食う量が多ければ心配するか」

 

 

 

 

マルティナ「そうよ。お父様も私が子どもの頃、お母様にお腹がだらしないって言われてるのを何回か見たわ」

 

 

 

 

ラース「王様もそうだったのか。まあ、城の飯は美味いからな。それが悪いって事で」

 

 

 

 

マルティナ「褒めてるのか貶してるのかよくわからないわよ、それ」

 

 

 

夕方、リゾートホテル

 

 

 

ラース「す、すげえ。オーシャンビューってやつだな。景色がよく見えるぜ。こんな立派な場所いいのかよ」

 

 

 

 

マルティナ「これは想像以上ね。でもとっても素敵だわ。あの店長さんに今度お礼持っていかなくちゃ」

 

 

 

 

ラース「マルティナ、見ろよ。風呂が外にあって、海を見ながら入れるぜ」

 

 

 

 

マルティナ「それはすごいわね。楽しみだわ」

 

 

 

 

ラース「なら、後で一緒に入ろうぜ」

 

 

 

 

マルティナ「え!?な、何言ってるのよ、ラースったら」

 

 

 

夕食時

 

 

 

ラース「凄い豪華なご飯だな。もしかして俺、いつの間にか城に戻ってたのか?」

 

 

 

ラースは目の前に用意されたご飯の内容に驚いている

 

 

 

マルティナ「勘違いするのも仕方ないわ。このアワビとかサザエって貝は高級食材なはずよ」

 

 

 

 

ラース「なんかいきなり新婚旅行感が湧いてきたな」

 

 

 

 

マルティナ「本当ね、少し緊張しちゃうわ」

 

 

 

しばらくして

 

 

 

ラース「マルティナ!この魚、美味いぞ。食べたか?」

 

 

 

 

マルティナ「それなら私も食べたわ。美味しくてすぐ食べてしまったけど」

 

 

 

 

ラース「それなら俺の分少しわけてやるよ。ほら」

 

 

 

 

マルティナ「え!?(ラースがご飯をあげるの!?)」

 

 

 

 

ラース「.....今、失礼な事考えてるだろ。俺だって飯くらい分けるからな!」

 

 

 

 

マルティナ「あ、あら。顔に出ちゃってたかしら。ごめんなさい、初めて見たものだから、つい」

 

 

 

その後、部屋内

 

 

 

マルティナ「結構お腹いっぱいになっちゃったわ」

 

 

 

 

ラース「俺はまだ入るな。ただ、この旅行では動くよりも食べた方が多いからな。城に帰ったら訓練の量増やさねえと」

 

 

 

 

マルティナ「そうね、私も付き合うわ。このままだと私も太っちゃうわ」

 

 

 

 

ラース「じゃあまた組手やろうな。そろそろ風呂入ろうぜ」

 

 

 

 

マルティナ「わかったわ。いってらっしゃい」

 

 

 

 

ラース「え?来てくれないのか?」

 

 

 

 

マルティナ「ええ!?さっきの本気だったの!?」

 

 

 

 

ラース「当たり前だろ。なんでそんな嘘つかなきゃいけないんだよ。ほら、行こうぜ!」

 

 

 

 

マルティナ「.....わかったわよ。先に入ってて」

 

 

 

しばらくして

 

 

 

ラース「おお!これは綺麗な景色だな」

 

 

 

 

マルティナ「え、ええ。そうね。星空もすごく綺麗だわ」

 

 

 

 

ラース「.....何で少し離れてるんだよ」

 

 

 

 

マルティナ「恥ずかしいのよ!一緒に入ってるんだからいいでしょ」

 

 

 

 

ラース「チェッ.....つまらないなー」

 

 

 

その夜

 

 

 

ラース「.....」

 

 

 

 

マルティナ「もう、ラース。何すねてるのよ」

 

 

 

 

ラース「マルティナが一緒に湯船に入ってくれなかった」

 

 

 

 

マルティナ「あ、あれは仕方ないでしょ!」

 

 

 

 

ラース「そんなマルティナには罰を執行します!」

 

 

 

 

マルティナ「キャッ!どうしたのよ、ラース」

 

 

 

 

ラース「今日の夜、マルティナは俺の抱き枕です。マルティナはこのまま寝てください」

 

 

 

 

マルティナ「もう!子どもみたいな事言わないでよ、ラース」

 

 

 

 

ラース「たまには俺から甘えたっていいだろ?な?」

 

 

 

 

マルティナ「知らないと思うけど、朝とかたまに私、あなたの抱き枕にさせられてるんだからね。それで起きれないんだから」

 

 

 

 

ラース「え.....。それは知らなかった。無意識かも知れん。悪かったな。だが、それはそれ、これはこれだ」

 

 

 

 

マルティナ「わかったわよ。明日はお城に帰るんだから、少し早めに起きるわ」

 

 

 

 

ラース「だな。俺もそのつもりだ。おやすみ、マルティナ」

 

 

 

 

マルティナ「ええ、おやすみ、ラース」

 

 

 

 

ラース「(マルティナ、前みたいにもう少し俺に甘えてきてくれよ)」

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。