ドラゴンクエストⅪ 魔法戦士の男、恋をする   作:サムハル

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146.兄貴と兄ちゃん

次の日、デルカダール城

 

 

 

朝食時

 

 

 

マルティナ「じゃあマヤちゃんは特に好きな色はないのね」

 

 

 

 

マヤ「そうだね。そんなの考えてる暇無かったから。強いて言うなら派手な色かな!黄金とか!」

 

 

 

 

ラース「黄金の服かー。すっごい重たいと思うぞ?もうそれは服じゃなく鎧だな」

 

 

 

ラースは少し苦笑いしている

 

 

 

デルカダール王「明るいマヤには似合うのではないか?黄色や赤なども試してみるといい。わしは前の水色や白がかなり似合っていたと思うぞ」

 

 

 

 

マヤ「やっぱそうだよね!俺もその服はもらうんだ!」

 

 

 

 

グレイグ「今日時間があれば、その服を着たマヤちゃんを連れて、城下町の見回りについて行くといいんじゃないか?」

 

 

 

 

ラース「お!いいな、それ。マヤちゃん、一緒に見回り行くか?町の皆にマヤちゃんの姿を見せつけてやろうぜ」

 

 

 

 

マヤ「いいの!?行く行く!」

 

 

 

 

グレイグ「そう言えばラース。師匠から手紙が届いてな。今日の夕方、城に来てくれるそうで、訓練の時間を作ってくれたんだ。だから訓練はいつもの朝ではなく今日の夕方から始めてくれ。俺も向かおう」

 

 

 

 

ラース「了解だ、皆に伝えておくな」

 

 

 

その後、訓練場

 

 

 

ラース「という事だから、訓練は今から自主的にやってていいが、夕方にはジエーゴさんが久しぶりに来てくれる。お前達の強さ、見せてやれ!」

 

 

 

 

兵士達「はい!」

 

 

 

 

ラース「それと、今日の昼の見回りは俺だけでやる事になった。今日の当番だった人は明日にしてくれ。それじゃあ解散!」

 

 

 

 

兵士達「はい!」

 

 

 

マルティナとラースの部屋

 

 

 

コンコン

 

 

 

マヤ「やったーーー!」

 

 

 

マヤが突然出てきた

 

 

 

ラース「うお!マヤちゃん、どうした!」

 

 

 

 

マヤ「ルナが俺の名前呼んでくれたんだ!」

 

 

 

 

ルナ「マーヤ?マーヤ!」

 

 

 

マヤの腕の中にはルナがおり、マヤの手を掴みながら喋っている

 

 

 

ラース「嘘だろ!!俺、とーちゃんすらまだだぞ!!そんな...」

 

 

 

 

マルティナ「あら?ラース、知らないの?前にマルスは一回だけとーちゃんって言ったわよ」

 

 

 

 

ラース「何だって!!?俺、その時いたか?」

 

 

 

 

マルティナ「えっと.....。あ、ナプガーナ密林に行ってた時だわ。ごめんなさい、聞いたのは私とグレイグだわ」

 

 

 

 

ラース「ま、まあそうか。よかった、マヤにすら抜かれるのかと思って涙出る所だったぜ」

 

 

 

 

マヤ「でも、俺呼ばれるまでの期間めちゃくちゃ短いよな!?」

 

 

 

 

マルティナ「そうね。やっぱり赤ちゃんの頃から近くにいた事が多かったからかしらね?」

 

 

 

 

マヤ「へへ、名前呼ばれるとこんなに嬉しいんだな。兄ちゃんと王様の気持ちわかったかも」

 

 

 

 

ラース「あ、マヤ。今日の見回りは昼前だからな。それまでは自由にしてていいが、着替えはすませておけよ?」

 

 

 

 

マヤ「わかったよ、兄ちゃん。へへ、楽しみ」

 

 

その後

 

 

 

ラース「マヤ、準備できたか?」

 

 

 

 

マヤ「うん!見てよ、兄ちゃん!似合うだろ!」

 

 

 

 

ラース「お、おお!!雰囲気見違えたな!髪形も変わって下ろしたんだな。水色の髪と服が似合うな!これは、カミュにも見せてやろうぜ!」

 

 

 

 

マルティナ「私もこれはマヤちゃんに本当に似合ってると思うわ。水色の服に少しだけ入った白の線が綺麗でしょ?黄色の髪飾りでアクセントを出してみたの」

 

 

 

 

マヤ「姉ちゃん、本当センス最高!俺、こんな綺麗な姿するの初めて!なんか緊張してきた」

 

 

 

 

ラース「ハハハ!大丈夫だよ、マヤ。普通にしてればいいんだ。それじゃあ行こうか。まずはカミュに見せに行こう」

 

 

 

カミュの部屋

 

 

 

コンコン

 

 

 

カミュ「ん?誰だ?」

 

 

 

 

マヤ「見ろ!!兄貴!」

 

 

 

マヤは得意げな顔で見せつけている

 

 

 

カミュ「.......。は!マ、マヤか!?お前、どうしたんだよ!!見違えたな!?」

 

 

 

 

マヤ「これで兄貴も俺の事、女の子だって再認識しただろ!」

 

 

 

 

ラース「マヤのこの服、かわいいと思わないか?」

 

 

 

 

カミュ「ハハ、馬子にも衣装だな。似合ってるぜ、マヤ。かわいいぞ」

 

 

 

 

マヤ「.....」

 

 

 

 

ラース「....」

 

 

 

 

カミュ「な、何だよ。急に黙り込んで」

 

 

 

 

マヤ「兄ちゃん、どうしよう。兄貴が変だよ」コソコソ

 

 

 

 

ラース「これはヤバいぞ。ちょっと気持ち悪いな」コソコソ

 

 

 

二人でコソコソと話している

 

 

 

カミュ「てめえら、人が素直に褒めりゃあ何だ、その態度?特にラース!!てめえ、聞こえるようにやってるだろ!!」

 

 

 

 

ラース「あ、バレた。だが、マヤにはその言葉くらい素直に言えよ?」

 

 

 

 

カミュ「うるせぇ!余計なお世話だ!!マヤ、その服もらうのか?俺は貰った方がいいと思うぞ」

 

 

 

 

マヤ「うん!俺、この服気に入った!」

 

 

 

 

カミュ「フッ....。そうか、よかったな」

 

 

 

カミュはマヤを撫でている

 

 

 

マヤ「(あ、この目、兄ちゃん達も俺に前に向けてくれてた目と同じだ)」

 

 

 

デルカダール城下町

 

 

 

ラース「見回りは町の中と、外も少しやるんだ。外はもうあまり危険じゃないけど、あまり離れすぎるなよ?」

 

 

 

 

マヤ「うん。旅の時にも兄貴にたくさん言われた。慣れたから離れないよ」

 

 

 

 

男性「え!?ラース様!そちらの子はどなたですか?すごい綺麗ですけど」

 

 

 

 

マヤ「え.......」

 

 

 

 

ラース「この子は今お城に泊まってるマヤちゃんだ。カミュの妹なんだ。かわいいだろ?」

 

 

 

 

マヤ「よろしく!マヤと言います」

 

 

 

 

男性「カミュって確か勇者様の仲間の方ですよね!うわー!すごい子じゃないですか!かわいいね、マヤちゃん。その服似合ってるよ」

 

 

 

 

マヤ「本当!?ありがと...!!」

 

 

 

 

男性「元気だね。この町を楽しんでね」

 

 

 

噴水前

 

 

 

女性「あら?ラース様!そちらの子はどなたですか?見慣れない方ですね」

 

 

 

 

女性「まあ、かわいい。この服とっても似合ってるわ」

 

 

 

 

女の子「お姉さん、綺麗だね。私もその服ほしい」

 

 

 

 

マヤ「あわわわわ」

 

 

 

マヤに皆が注目しており、人がどんどん集まってくる

 

 

 

その後、デルカダール地方

 

 

 

マヤ「俺.....あんなに沢山話しかけられたの初めて」

 

 

 

 

ラース「すまなかったな。町の人達は俺を見ると喜んで話しかけてくるんだ。その影響もあるかもな。でも、皆口々に言ってたな。綺麗だ、とか、かわいいとか」

 

 

 

 

マヤ「ありがとな、兄ちゃん。俺、変わろうと思わなかったら、きっとこんな気持ちには絶対になれなかった。城の皆のおかげだ」

 

 

 

 

ラース「俺達はマヤの背中を少し押してあげただけだぜ。戻る事だってできたはずだ。だが、マヤは自分で一歩を踏み出したな。その少しの勇気がマヤをここまで変えたんだぜ」

 

 

 

 

マヤ「いしし。俺、本物の兄貴がいるけど、兄ちゃんはやっぱり兄ちゃんだよ!兄貴だって俺の自慢の兄貴だけど、兄ちゃんも俺の自慢の兄ちゃん!兄貴とはまた少し違う優しさを持ってる。

 

 

 

それに、姉ちゃんの言う通りだった。兄貴がさっき俺の事を兄ちゃん達が前に俺に向けてた、愛が篭ってるような目で見てた。俺、兄貴から愛を貰えてたんだ」

 

 

 

 

ラース「そうだろ?カミュはマヤと話してる時に、よくあの顔をするんだ。今度よくみてるといいぜ?それと、ありがとな。俺はマヤの自慢か。へへ、嬉しいぜ。俺もマヤは自慢の妹だな!」

 

 

 

その後、デルカダール城下町 貴族階層

 

 

 

ミル「あら!グラン坊っちゃま!お久しぶりです」

 

 

 

 

ラース「あ、ミルさん。久しぶり」

 

 

 

 

マヤ「(グラン?)」

 

 

 

 

ミル「流石グラン坊っちゃまですね。沢山のよい噂を耳にしますよ。私もギン様も鼻が高い思いです。そういえば、伝えておかなければならない事があるんです」

 

 

 

 

ラース「俺に?どうしたんだ?」

 

 

 

 

ミル「グラン坊っちゃまには大した事ないのですが、実は私達ダナー一家は引っ越しする事になったのです」

 

 

 

 

ラース「え....。引っ越し?そうか。どこに行くんだ?」

 

 

 

 

ミル「魔法大国クレイモランになります」

 

 

 

 

ラース「なるほどな....。まあ、ミルさんに会いづらくなるのは残念だな。そうだ、そのクレイモランには俺達の仲間の青い髪をしたカミュっていう男が住んでるんだ。

 

 

もしミルさんにどうしても何か起こったら彼の所に訪ねてくれ。絶対に力になってくれるよ。もしくは、彼の妹であるこのマヤちゃんに頼ってくれ。絶対だよ?」

 

 

 

 

マヤ「えっと....よろしく」

 

 

 

 

ミル「まあ、可愛らしい子ですね。よろしくね、マヤちゃん。ミルと言います。それではグラン坊っちゃま、お仕事頑張ってください」

 

 

 

 

 

 

 

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