ドラゴンクエストⅪ 魔法戦士の男、恋をする   作:サムハル

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15.白の入り江

水門を潜ってしばらくすると霧が発生し始めた

 

 

シルビア「んもうっ!なんなのこの霧!なんにも見えやしない」

 

 

シルビアは困ったように言った

 

 

カミュ「シルビアのおっさん。こんな霧、どこから出てきた?」

 

 

 

シルビア「わからないわ!急に霧が出てきたの!」

 

 

 

ラース「この近くで霧なんて出たか?すぐに抜け出した方がいいかもな!」

 

 

船の周囲には先が見えないほどの霧が出ていた

 

 

シルビア「そうね、気味が悪いし全速力よ!」

 

 

しばらく進み

 

 

マルティナ「見て!あそこに光が出てきたわ!霧が晴れるわよ!」

 

 

その時

 

 

ドシャア!

 

 

大きな音と衝撃が船に走った

 

 

白の入り江

 

 

船は砂浜に乗り上げ、動かなくなってしまった。一先ず場所を確認するために全員降りていた

 

 

イレブン「シルビア、大丈夫?」

 

 

 

シルビア「ごめんなさい、イレブンちゃん。海図を散々調べてみたけど、この場所の事はどこにものってないの。こういう気味の悪い場所は早くオサラバしちゃいたいけど、船が乗り上げちゃって船を出せないのよ」

 

 

 

イレブン「ううん、気にしないで。取り敢えず先の方に行ってみるね」

 

 

イレブンはマルティナとベロニカとラースと共に奥まで来ていた

 

 

マルティナ「不思議なところね。幻みたいだわ」

 

 

 

ラース「そうだな。ここだけ流れが穏やかなように感じるな」

 

 

その時、近くの海辺から誰かが突然現れた

 

 

ザバァァ!

 

 

全員「!?」

 

 

 

???「キナイ!?キナイなの?.....ハァ」

 

 

水飛沫をあげて出てきたのはピンクの髪をした女性だった

 

 

ベロニカ「ちょっとお姉さん、驚かさないでよね!それに人の顔見てため息なんて失礼よ!」

 

 

それを聞いた女性は海から上がってきた

 

 

ザパァァ!

 

 

ラース「この姿はっ!」

 

 

その女性は体から下半分が魚の姿となっていた

 

 

ベロニカ「お姉さん!に...人魚っ!?」

 

 

 

イレブン「........」

 

 

 

???「あら、あなたは叫ばないのね。私を捕まえようとしないし、珍しい人ね....キナイと同じね」

 

 

女性はイレブンを見て少し笑うようにそう言った

 

 

ロミア「驚かせてごめんなさい、私はロミア。キナイが来てくれたのかと思って、つい飛び出してしまったの」

 

 

 

ラース「驚いたな。人魚なんて本当にいたのか」

 

 

 

マルティナ「本当ね。私も御伽噺のものだとばかり思ってたわ」

 

 

 

ベロニカ「でも、そのキナイって人はいったい誰のこと?」

 

 

 

ロミア「キナイはナギムナー村に住む人間の漁師です。私はこの入り江で彼を待っているんです。....私たちは結婚の約束をしたんです」

 

 

 

マルティナ「結婚!?人間と人魚が!?」

 

 

 

ロミア「私もそんな約束叶うわけないと思ってた。私達人魚には、オキテがあるから......陸にあがった人魚は再び海に戻る時、泡となって消える。

 

 

だから、私達人魚は海から離れて生きられない。

でも、それを知ったキナイは私のために海底でくらすと言ってくれたの。海底王国の女王様も許してくださったわ」

 

 

 

マルティナ「なんだか夢みたいな話。素敵ね、ロミア」

 

 

 

ロミア「でも、キナイが来ないの。一緒に海底王国へ行こうって、この入り江で約束をしたのに....キナイが約束を破るなんて、一度もなかったの。

 

 

彼の身に何かあったんじゃないかと思うと、夜も眠れなくて。あの、失礼を承知でお願いがあります!キナイの様子を見てきてもらえませんか?私に出来ることなら何でもします!」

 

 

 

ラース「そう言われてもな.........待てよ、海底王国があるって事は、無理だと思っていたオーブの事も....」

 

 

ラースは顎に手を当て、思い出すようにそう言った

 

 

ベロニカ「ロミア!私達を海底王国へ連れて行ってくれない?」

 

 

ベロニカはそれを聞き、ハッとしたようにロミアに聞いた

 

 

ロミア「はい!あなた方の船を人魚に伝わる秘宝で海に潜れるようにします!」

 

 

 

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