それから四年の月日が流れた。ラースの子ども達は五歳になろうとしていた
朝食時
マルス「おじいちゃん、グレイグさん。おはよー」
ルナ「おはよー!」
デルカダール王「おお、マルス、ルナ。おはよう。母さん達はどうしたのだ?」
ルナ「えっとね、先に行っててって言われたの。すぐに行くって言ってたよ」
マルス「おじいちゃん、グレイグさん。僕、気になる事があるの!」
グレイグ「どうした?マルス」
マルス「父さんと母さんとグレイグさんって誰が一番強いの?」
ルナ「あ、私も気になる。お母さんはお父さんの方が強いって言ってて、でもお父さんはお母さんやグレイグさんの方が強いって言ってるのよ。どっち?」
デルカダール王「ハッハッハ!そういう事か。お主達の親とここにいるグレイグはどちらも勇者が世界を救った時のメンバーじゃからな。三人とも強いはずだぞ」
マルス「え!?そうなの!!グレイグさんすごい!」
グレイグ「王よ、恥ずかしいのでおやめください。マルス、ルナ。俺はお前達の母さんや父さんには敵わないぞ」
ルナ「え〜。グレイグさんも違う事言ってる。もうわかんない」
デルカダール王「お主達は誰が強いと思うのだ?」
二人「お父さん!」
グレイグ「それでいいと思うぞ。それを伝えてやるんだ」
マルティナ「お父様、遅れてすみません」
ラース「おはようございます、王様、グレイグ」
マルス「父さん!やっぱり父さんが一番強いんだね」
ラース「ん?またその話か?マルス」
ルナ「おじいちゃんが私達が一番強いと思ってる人でいいって言ったの」
ラース「王様、俺そこまで強くないですよ」
デルカダール王「ハッハッハ!子ども達の期待くらい背負ってやらんか、ラースよ」
マルティナ「私達のお父さんは国一番の戦士よ。強いに決まってるわ」
ルナ「お父さん、強ーい!」
グレイグ「ハハハ!ラース、よかったな」
ラース「やれやれだぜ、まったく」
訓練場
マルス「えい!やあー!」
バン「ああ、いいじゃないか、マルス。昨日よりよくなってるぞ」
マルス「本当!バンさん、ありがとう」
違う場所ではラースが魔法の指導をしていた
ラース「よし!今日はこの後、魔法を使えるやつは残れ。魔法の訓練もするからな」
兵士達「はい!」
マルス「ねえねえ、バンさん。バンさんはここで一番強いのは父さんだと思う?」
バン「そりゃあそうだろうな。俺は師匠が一番強いと思うぞ。あ、でもグレイグ将軍も強いし、マルティナ様もすごいな。うーん、難しい質問だな」
マルス「僕はね、父さんが一番強いと思うんだ!」
バン「ハハハ!マルスが思うならそうかもしれないな」
その後
マーズ「ラース将軍、見ていてください!マヒャド!」
ラース「ああ、いいぞ、マーズ。ただ、氷を出す位置に気をつけろ?避けられるような間隔でおくなよ。お前の魔法のレベルなら周りに教えても大丈夫だぞ」
ルナ「マーズさん、すご〜い!私、メラしかできないよ?」
マーズ「ルナちゃんか。その年でメラができるならルナちゃんの方がすごいと思うぞ?俺はできなかったからな」
ルナ「本当!?私もいつかお父さんみたいにたくさん魔法使えるかな?」
マーズ「ルナちゃんならできるさ。魔法好きなんだろ?」
ルナ「うん!好き!」
ラース「それじゃあルナ。メラの訓練やってみるか?」
ルナ「え、いいの、お父さん!やる!」
ラース「マーズは周りの奴らに教えていてくれ。よし、それじゃあこの手に向かって打ってみろ」
ルナ「え?でも、お母さんが人に向かって魔法は打っちゃダメって言ってたよ?」
ラース「これは訓練だからな。それに、父さんなら打ったって平気なんだぞ?ほら、打ってごらん」
ルナ「え〜、お父さんすごい!じゃあ行くよ。メラ!あれ?お父さんまで届かない」
ラース「メラってな、炎を出すイメージよりも、炎を飛ばすイメージでやると遠くに届きやすいんだ。こんな感じでな、メラ!」
ルナ「すっごーい!天井まで届いてる!わかった、私もやる!メラ!」
ラース「お、いい感じだぞ。そのままどんどん打ってみようか」
その後、マルティナ親子の部屋
マルス「ただいまーお母さん」
ルナ「私も訓練してきたー」
マルティナ「あら、お帰りなさい。どうだった?」
ラース「成長が早いな。流石マルティナの子だ。飲み込みや理解が早くて助かるよ」
マルティナ「あら、賢いのはきっとあなたの子だからよ。体を動かすのが好きな所とかね」
ラース「それは君もだろ?」
そう言い、二人がハグをすると
ルナ「あー、お母さん達またラブラブしてる」
マルス「僕、グレイグさんに聞いたんだ。母さん達がラブラブしてると子どもができるんだって。ルナ、僕達に弟ができるかもよ!」
ルナ「え!?本当、マルス?やったー!」
ラース「マルティナ、すまねえな。大至急でグレイグに大事な話をしてこなくちゃいけなくなったみたいだ」
マルティナ「どうやらそうみたいね。これはコテンパンに話をしてきてちょうだい。衛生兵はいらないわ」
ラース「グレイグーー!貴様、どこにいやがる!!」
ラースは部屋から出ていった
マルス「母さん、父さん急にどうしたの?」
マルティナ「今からお父さんはね、グレイグに大事なお話をしに行くのよ。それと、そのグレイグが言っていた子どもができるってのは嘘なのよ?」
ルナ「え〜、グレイグさんに嘘つかれたー!」
マルス「でも母さん、僕弟欲しい」
マルティナ「それはあなた達がいい子にしてたらきっとできるわ。だから、いい子にしてましょうね」
グレイグの部屋
バタン!
グレイグ「む?ラースか、どうし....。何をそんなに怒っているのだ?」
ラース「よお、グレイグ。どうやら俺の子供たちに、とっても素敵な事を教えてくれたみたいだな?ラブラブしてると子どもができるってどういう事かな?」
ラースは指を鳴らしながらグレイグに詰め寄る
グレイグ「ぐっ....!なぜ、それを。いや、決して変な意味では言ってはいない!それに、間違ってはいないだろう!!だから落ち着くのだ!」
ラース「てめえ!!変な事教えやがって!覚悟しやがれ!!」
グレイグ「やめろ!!ラース!!待て!俺は、悪くない!!」
夕食時
デルカダール王「先程、グレイグが部屋でボコボコにされて倒れていたそうだ。今、急いで医療部屋に連れ込んだが何かあったのか?」
マルティナ「いえ、お父様。子ども達に悪い事を教えた者への罰が当たったんですよ。何も心配いりません」
ラース「そうですよ。悪い輩には制裁が必要ですからね」
デルカダール王「(グレイグよ、かわいそうに)」
マルティナ「そういえばお父様、今度のマルス達の誕生日パーティーはかなり豪勢に祝うんでしたよね」
マルス「僕、もうすぐで五歳!」
ルナ「私も!」
デルカダール王「ああ、各国の王達も呼んで孫達を自慢しようと思ってな」
ラース「本当ですか。まあ、この子達なら平気でしょう。でも、正装にならないといけないな。面倒だな」
マルティナ「そんな事言わないで。折角似合ってるんだから。それに、イレブン達からも参加するって手紙が届いてるわ。とっても楽しみじゃない」
ラース「確かにな、マヤも大型休みで帰ってくる時だもんな。皆、久しぶりだな。一年くらい会ってないからな」