ドラゴンクエストⅪ 魔法戦士の男、恋をする   作:サムハル

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153.誕生日2

ロウ「そういえばイレブン。お主あの事を皆に発表したらどうじゃ?」

 

 

 

 

セーニャ「あら、イレブン様。何かあるのですか?」

 

 

 

 

イレブン「うん。実はね

 

 

 

僕、ついにお酒が飲めるようになったんだよ!!」

 

 

 

 

カミュ「おお!本当か!イレブン!!」

 

 

 

 

ラース「やったな!!ついに俺達の仲間入りじゃねえか!!」

 

 

 

 

シルビア「えー!!やったじゃない、イレブンちゃん。それなら早速皆で飲みましょう」

 

 

 

その後

 

 

 

マルティナ「イレブンと一緒にお酒を飲める日が来るなんて」

 

 

 

 

グレイグ「何か飲んでみたことはあるのか?」

 

 

 

 

イレブン「ううん。僕、初めて飲むなら皆と一緒がいいから、この日まで待ってたんだ」

 

 

 

 

ベロニカ「嬉しい事言ってくれるじゃない、イレブン。なら初めてだしそこまで度数強くないやつで様子をみましょう」

 

 

 

 

ロウ「じゃが、わしにお酒を注ぐ事もしてくれなかったんじゃ。少し悲しかったのう」

 

 

 

 

セーニャ「ですが今日から出来るようになりますわ。ロウ様、早速注いでもらってはいかがですか?」

 

 

 

 

ロウ「そうじゃのう。イレブンよ、わしのコップにお酒を注いでくれんかの?」

 

 

 

 

イレブン「うん!もちろんいいよ!僕もずっとやりたかったんだ!」

 

 

 

 

ロウ「ふぉっふぉっ、涙が出るのう」

 

 

 

 

マルティナ「ロウ様の夢の一つでしたからね。ほら、涙を拭いてください。イレブンの顔が見えなくなっちゃいますよ」

 

 

 

 

イレブン「こんな感じでいい?」

 

 

 

 

ロウ「おお、充分じゃ。どれ.....。ああ...孫の入れてくれた酒はどんな酒よりも格別じゃのう。美味しいぞ、イレブン」

 

 

 

 

イレブン「よかった、おじいちゃん。僕は何飲めばいいかな?」

 

 

 

 

シルビア「このカルーアミルクとかで試してみたらどうかしら?イレブンちゃんがお酒に強いかどうかわかんないんでしょ?」

 

 

 

 

ラース「いやいや、シルビアさん。何言ってるんですかね。なあ、弟よ?」

 

 

 

 

カミュ「ああ、本当だな、兄貴。初めはこのホムラの酒で一気にガツンといくのが流儀ってもんだよなあ?」

 

 

 

カミュとラースは互いに肩を組んで呆れた様子でホムラの酒の瓶を見せた

 

 

 

イレブン「あ、それってラースのお気に入りのお酒だよね。僕、興味あるなー」

 

 

 

 

シルビア「駄目よ!イレブンちゃん!あの兄弟の顔見て?悪い事企んでる顔よ?」

 

 

 

 

グレイグ「確かに。ラースがあんなにニコニコしてるのも、カミュがニヤニヤしてるのも普通はない。俺も何か企んでると思うぞ」

 

 

 

 

ベロニカ「さっきこんな兄や弟はいらないって言ってたのに何よ。あの仲良さそうな感じ」

 

 

 

 

マルティナ「うふふ、意外とカミュとラースって似てる所あるのよ」

 

 

 

 

ラース「さあ来いよ、イレブン」

 

 

 

 

カミュ「相棒と一緒にお酒が飲みてえなあ」

 

 

 

 

イレブン「じゃあ少しだけ飲むよ」

 

 

 

イレブンは二人の元へ行った

 

 

 

セーニャ「イレブン様、大丈夫でしょうか?」

 

 

 

 

シルビア「絶対酔わされるわよ。あの二人かなりお酒強いもの」

 

 

 

 

グレイグ「そうだな。俺もラースやカミュとはたまに飲んでいるが、あいつらのペースで飲むと俺もきついものがある」

 

 

 

 

ベロニカ「まあ酔うのも勉強になるでしょ。ほっときましょう」

 

 

 

 

マルティナ「私、子どももいるからあまり最近は飲めて無かったの。今日は多めに飲んじゃおうかしら」

 

 

 

 

ロウ「姫とこうして飲むのも久しぶりじゃのう」

 

 

 

 

グレイグ「姫様、あまり無理はしないようにお願いします」

 

 

 

数時間後

 

 

 

イレブン「うえぇぇぇぇ。気持ち悪い...」

 

 

 

イレブンは机に突っ伏していた

 

 

 

ラース「何だよ、イレブン。だらしないぞ。なあ?カミュ」

 

 

 

 

カミュ「そうだな、兄貴。ほら相棒、まだ残ってるぜ。がんばれよな」

 

 

 

 

イレブン「うううぅぅ。カミュとラースの馬鹿」

 

 

 

 

シルビア「ほーら、二人とも。イレブンちゃんかわいそうじゃない。やめてあげなさい」

 

 

 

 

ラース「まあそれもそうだな。イレブン、酔い覚まししてこいよ」

 

 

 

 

カミュ「楽しかったぜ。また飲もうな」

 

 

 

 

イレブン「もう二人とは飲まないから!」

 

 

 

 

シルビア「ほら、イレブンちゃん。バルコニーで風に当たりましょう」

 

 

 

 

ラース「嫌われちゃったぜ、俺達」

 

 

 

 

カミュ「へへ、想定内だろ?兄貴。次はどんな作戦でいくんだ?」

 

 

 

バルコニー

 

 

 

イレブン「風が気持ちいい。あの二人に騙された。酷いんだよ、二人して。僕の事いじめてくるんだから」

 

 

 

 

シルビア「まあまあ。あの二人だってイレブンちゃんとお酒飲みたいって旅の頃から言ってたもの。少し羽目を外しちゃっただけよ」

 

 

 

 

マルティナ「あら、イレブンも酔い覚まし?よくあの二人に付き合ってて倒れなかったわね」

 

 

 

そこには先にマルティナが来ていた

 

 

 

シルビア「でも、もうヘトヘトよ。しばらくここで覚ましていましょう」

 

 

 

 

イレブン「マルティナも酔い覚まし?」

 

 

 

 

マルティナ「ええ、久しぶりに飲んだら体が慣れていなかったみたいなの」

 

 

 

 

シルビア「ずっと飲んでないとそうなるわよね。わかるわ、アタシも久しぶりに飲む時はたまになるもの」

 

 

 

 

イレブン「ラース達のお酒苦かった。あまり味もしなかったよ」

 

 

 

 

マルティナ「ラースが好きなあのお酒はかなり度数が強いの。私が今飲んでるこのワインの五倍はあるわよ」

 

 

 

マルティナはワインをゆっくりと飲んでいた

 

 

 

イレブン「マルティナの飲んでみてもいい?」

 

 

 

 

マルティナ「ええ、どうぞ」

 

 

 

 

イレブン「......あ、さっきのより全然美味しい。アルコールもあれほど強くないし、ぶどうの味がする」

 

 

 

 

シルビア「普通最初はそういうお酒を飲んで体に慣れさせるのよ。あの二人は最初からイレブンちゃんを潰そうとして誘ってたのよ」

 

 

 

 

イレブン「もうあの二人とは飲まないもん。シルビアの言ってた通りにすればよかった。あー、気持ち悪い」

 

 

 

その頃、大広間

 

 

 

マヤ「あ、兄ちゃん。子ども達が眠そうにしてるんだ。私、部屋に連れて寝させてくるね」

 

 

 

マヤがマルスとルナの手を取っていた。二人はあくびや目を擦ったりしている

 

 

 

ラース「ああ、そうだったのか。悪かったな、世話をさせて。今日は疲れてるだろうからゆっくり寝させてやろう」

 

 

 

 

マヤ「ううん。むしろ楽しいよ。私に懐いてくれてるのも嬉しいし、こうして遊べるのも久しぶりだからね。あ、後で私もお酒飲むね!」

 

 

 

マヤとマルス達は去っていった

 

 

 

カミュ「マヤのやつ、学校入ってから随分変わったよな。昔とは大違いだな」

 

 

 

 

ラース「ハハハ、いいじゃないか。昔のマヤは、目に少し絶望があった。未来を....考えていない感じだった。今はとっても明るくなった。どこかのお嬢様なんて言われても違和感ないぞ?」

 

 

 

 

カミュ「あいついろんな事やってるんだぜ。学校内でクラスをまとめたり、学園代表として学年関係なく皆が遊べるような企画を作ったりしてるらしい」

 

 

 

 

ラース「学園代表って....主席ってことか!?マジかよ!!」

 

 

 

 

カミュ「そう、あいつはこの城に帰ってくるためにもっと賢くなりたいし、いろいろ学びたいって言って勉強頑張ってんだ。それに、王様にたくさんチャレンジするって言った事を実現させてる。すげえやつだよ、あいつは」

 

 

 

カミュはマヤを優しく見つめている

 

 

 

ラース「カミュ......」

 

 

 

 

ベロニカ「ほーら、二人とも。イレブンいなくなったんだから、こっちで皆と飲みましょう。ほら、そのお酒はまた後で」

 

 

 

 

ラース「わかったよ、ベロニカ。ほら行くぞ、カミュ」

 

 

 

 

カミュ「ああ、そうだな」

 

 

 

その後

 

 

 

マヤ「私、お酒飲むの久しぶりだなー。学校じゃあ飲めないからさ」

 

 

 

 

セーニャ「マヤ様はどんなお酒がお好みですか?」

 

 

 

 

マヤ「私、あんまり種類わからないんだよ。昔は安いお酒しか飲めなかったから」

 

 

 

 

ベロニカ「それならこのライムのお酒はどうかしら?久しぶりならこういう爽やかなやつで行ってみましょう」

 

 

 

 

マヤ「へー、美味しそう。ありがとう」

 

 

 

 

ロウ「おお、いい飲みっぷりじゃな。ほれ、おつまみも食べなさい」

 

 

 

 

マヤ「ふう。これ美味しい!どんどん飲めそう!あ、私この豆好き」

 

 

 

 

セーニャ「喜んでいただけてよかったですわ。私のこのお酒も美味しいですわ」

 

 

 

 

マヤ「セーニャ姉ちゃんのそれってワイン?」

 

 

 

 

セーニャ「いえ、これはトウモロコシのお酒なんです。少し濁りはあるんですが、甘みもあるんですよ。飲みますか?」

 

 

 

 

マヤ「うん!私、それ飲んだ事ないや」

 

 

 

 

グレイグ「今度、城の皆で飲み会をしてもよさそうだな」

 

 

 

 

ラース「お!いいな、それ!兵士達も巻き込んで騒ごうぜ!」

 

 

 

 

カミュ「お前の所の兵士達、酔うの早ええんだよ。あっという間に酔っちゃうじゃねえか」

 

 

 

 

ラース「そうなんだよ。俺が前に鍛えてやったら、皆ぶっ倒れてよ。次の日訓練にならなかったんだぜ」

 

 

 

 

グレイグ「ああ、あの日か。あれは最早一種の事件だったぞ。城に兵士が立ってないんだからな」

 

 

 

 

ベロニカ「あんたその時何飲ませたのよ」

 

 

 

 

ラース「ん?俺のよく飲んでるやつだ。皆してどんどん青ざめていってよ。不味いだの何だの言いやがって」

 

 

 

 

ロウ「ほほ。お主に付き合わされる兵士達もさぞ大変じゃのう」

 

 

 

ロウは少し苦笑いしている

 

 

 

マヤ「兄ちゃんは酒強いんだから、あまり周りを巻き込んじゃ駄目でしょ」

 

 

 

 

カミュ「そうだぞ。お前無自覚でそういう事やるのタチ悪いからすんな」

 

 

 

 

ラース「えー。だけど、それのおかげもあってか多少の耐性は付いたみたいだぜ」

 

 

 

 

バン「俺達にとってその日は悪夢のようだったんですからね」

 

 

 

バンが横から話しかけてきた

 

 

 

グレイグ「おお、バン。お前もこっちに来るといい」

 

 

 

グレイグは空いている椅子を出した

 

 

 

バン「ありがとうございます。皆様、お久しぶりです。お元気そうですね」

 

 

 

バンもそこに座って話し始めた

 

 

 

マヤ「バンさん、久しぶり!」

 

 

 

 

バン「おお、マヤちゃん。見ない間にまたかわいくなったね。お酒も飲めるんだ」

 

 

 

 

セーニャ「バン様、大分お姿変わりましたね。この数年でまた鍛えられたようですわ」

 

 

 

 

バン「そりゃあもう師匠から....本当に」

 

 

 

バンは苦笑いしている

 

 

 

ベロニカ「あー、まだ続いてるのね。ご愁傷様ね」

 

 

 

 

ラース「おい、バン。最近、師匠の俺に対しての扱いが雑になってきてるぞ」

 

 

 

 

バン「カミュさんから師匠だからって何でも許していいわけないって言われたので、つらい所はつらいって言うようにします」

 

 

 

 

ラース「あ......おう」

 

 

 

 

ロウ「ふぉっふぉっ、兵士に勝てなくなってきたのう、ラースよ」

 

 

 

 

ベロニカ「最近だとどっちが強いの?まだラースなのかしら?」

 

 

 

 

ラース「......」

 

 

 

 

グレイグ「それが意外とわからなくなってきたのだ。ラース、お前たまに負けているな」

 

 

 

 

全員「ええ!!」

 

 

 

 

ラース「.......」

 

 

 

 

バン「たまに俺が勝てる時があるんですよ。その日はめちゃくちゃ師匠落ち込むんですけど」

 

 

 

 

ラース「俺、マジで本気出さないとうっかり負けるんだよ、バンに」

 

 

 

 

ベロニカ「驚いたわ。もうそんなレベルなの?私達より絶対強いわ」

 

 

 

 

カミュ「アハハハハ!!!ラース、ダッセーー!」

 

 

 

 

ベロニカ「ちょっとカミュ!笑いすぎよ!」

 

 

 

 

ロウ「しかし、バンよ。それならもう師匠と呼ばなくてもいいのではないか?」

 

 

 

 

ラース「そうだぞ、バン。俺、お前に負けた事何回かあるのに何で師匠って呼び続けてるんだよ」

 

 

 

 

バン「いえ、もう慣れってのもあるんですけど、俺の人生を変えてくれ、俺をここまで強くしてくれました。そんな人を師匠以外で呼ぶなんて俺にはできません」

 

 

 

 

セーニャ「素敵ですわ、バン様。師弟の絆というものですね」

 

 

 

 

マヤ「しかし、兄ちゃんが本気を出して負ける姿か....。想像できないな」

 

 

 

 

ベロニカ「確かに....。私も想像できないわ。見てみたいけど」

 

 

 

 

グレイグ「俺も初めて知った時は驚いた。おそらくもう俺もバンには敵わないだろうな」

 

 

 

 

ロウ「もしや、この城最強の座はバンになるかもしれんの」

 

 

 

 

ラース「まだ....まだ、勝率的には俺だ!まだ....」

 

 

 

 

バン「師匠に鈴鳴流を使われると、俺勝ちにくくなるんですよね」

 

 

 

 

カミュ「攻撃が全く意味なくなるあれか」

 

 

 

 

グレイグ「俺もあれを使われるとこっちとしては手が出しにくくなるな」

 

 

 

 

ラース「逆に言えば、あれは俺が勝つための最終手段だ。そこまで追い詰められてるんだよ」

 

 

 

 

カミュ「今度皆で見てみないか?」

 

 

 

 

ベロニカ「私、ラースが負けるのみたいわ!」

 

 

 

 

マヤ「私も見に行く!!バンさんを応援する!」

 

 

 

 

ラース「そんな気持ちで見にくるな!」

 

 

 

 

バン「それじゃあ俺、勝てるように頑張りますね!」

 

 

 

 

ラース「お前はたまには手加減しろ!」

 

 

 

 

バン「訓練で手加減なんかいらないって言ったのは師匠です!!」

 

 

 

 

ラース「ぐっ....」

 

 

 

 

全員「アハハハハ!」

 

 

 

 

 

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