ドラゴンクエストⅪ 魔法戦士の男、恋をする   作:サムハル

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番外編
ラースは無防備?


カミュ達兄妹と家族になってから一年後

 

 

 

デルカダール城 玉座の間

 

 

 

マヤ「王様、ただいま!学校がしばらく休みになったから、帰ってきたよ!」

 

 

 

 

デルカダール王「おおマヤ、それにカミュ。よく帰ってきたな。元気にしておったか」

 

 

 

 

マヤ「俺は元気にやってたよ!寮の生活にも少し慣れてきたぜ!」

 

 

 

 

カミュ「すみません、王様。クレイモランでの仕事が多くなり、半年ほど顔を見せていませんでしたね。お久しぶりです」

 

 

 

 

デルカダール王「元気にやっていたのなら構わん。今日はマルティナもグレイグもラースも休みじゃ。ゆっくり過ごしていくといい」

 

 

 

 

マルティナとラースの部屋

 

 

 

コンコン

 

 

 

マルティナ「はーい」

 

 

 

ガチャ

 

 

 

マヤ「姉ちゃん、ただいま!」

 

 

 

 

カミュ「よ!顔出しに来たぜ」

 

 

 

 

マルティナ「カミュ!マヤちゃん!久しぶりね。マヤちゃんは仕方ないけど、カミュも最近顔を出さなくて心配してたのよ。今、グレイグと喋ってたの。入って」

 

 

 

 

グレイグ「カミュ、マヤ。久しぶりだな。マヤ、学校はどうだ?楽しんでるか?」

 

 

 

 

カミュ「よお、おっさん」

 

 

 

 

マヤ「おっちゃんも久しぶりだね。学校楽しめてるよ。この前友達もできて、一緒に遊んだんだ」

 

 

 

 

マルティナ「あら、それはよかったわね。ふふ、たくさん友達増やすといいわよ」

 

 

 

 

カミュ「ラースはいないのか?」

 

 

 

 

グレイグ「普段ならこの時間は訓練しているが、昨日ラースはバンとの訓練で熱が入りすぎて訓練場を壊してな。あいつには罰として、一週間出入り禁止にした所だ」

 

 

 

 

カミュ「アハハハ!ラースのやつ、馬鹿だなー!」

 

 

 

 

マルティナ「笑い事じゃないのよ。バンの治療にまたザオラル使う事になったし、修理費もかかるし何よりラースの落ち込みがすごかったんだから」

 

 

 

 

マヤ「兄ちゃん、相変わらず熱くなるとすごい事になるよね」

 

 

 

 

グレイグ「まあ、本人も悪いと思っているから俺は一週間もする必要はないと思ったのだが、本人がそれでいいと言うのでな。まあ、それで今ラースがどこにいるかはわからないんだ」

 

 

 

 

マヤ「じゃあさ、皆で兄ちゃんの事探しにいこう。二人とも休みなんでしょ?」

 

 

 

 

グレイグ「俺は構わないぞ。ラースが体を動かす以外に何をしているのか気になるしな」

 

 

 

 

カミュ「確かにあいつが休んでる姿は旅の頃もあまり見かけなかったよな。船の上で休んでるのは見た事あるけど、それくらいは皆もやってたしな」

 

 

 

 

マルティナ「うふふ。きっとラースはいつもの場所にいると思うわ」

 

 

 

 

マヤ「姉ちゃん、知ってるの?」

 

 

 

 

マルティナ「ええ。彼の秘密の場所よ。案内するわね」

 

 

 

ナプガーナ密林の近くの滝

 

 

 

マルティナ「あ、ほら。いたわ、ラースはここでよくお昼寝してるのよ」

 

 

 

 

ラース「スゥ...スゥ」

 

 

 

ラースは川の近くの草原で横になり寝ていた

 

 

 

グレイグ「ほう、こんな草原で寝ていたのだな。確かにここは気持ちがいいな」

 

 

 

 

マヤ「周りが草で囲まれてて意外と見えないね」

 

 

 

 

カミュ「へえ、あいつの寝顔なんてレアじゃないか?それに、少し無防備なんじゃないか?なあ、マヤ。いたずらしてやろうぜ」

 

 

 

 

マヤ「いしし、面白そう。やろう」

 

 

 

気配をなるべく殺して近づいていく

 

 

 

グレイグ「確かに少ないとは言え、魔物もいるのに無防備な気がするな」

 

 

 

 

マルティナ「見てて、グレイグ。ラース、すごいから」

 

 

 

 

グレイグ「???」

 

 

 

カミュはラースのすぐ近くまで来ていた

 

 

 

カミュ「(へ、ここまでくりゃあ何でもできるな。日頃の恨みだ)」

 

 

 

グイッ!

 

 

 

カミュ「な!?」

 

 

 

ドサ!チャキ!

 

 

 

ラース「.....」

 

 

 

ラースは一瞬で起き上がり、カミュの手を掴んだ後引き込んで体に乗り上げ、近くに置いていた剣をカミュの首筋に当てていた

 

 

 

マヤ「え....?」

 

 

 

 

ラース「あ?カミュじゃねえか。んだよ。人の寝込み襲うとか元盗賊とは言え汚くないか?」

 

 

 

ラースは少し眠そうな目をしている

 

 

 

カミュ「....お前、寝てたんじゃなかったのかよ」

 

 

 

 

ラース「ほんの数秒前まで寝てたわ。でも、近くに気配を感じたからな。飛び起きたのさ」

 

 

 

 

マヤ「よ、よお、兄ちゃん、久しぶり!」

 

 

 

 

ラース「マヤ、君もいたのか。久しぶりだな。学校は休みなのか?」

 

 

 

 

マヤ「うん。長めの休みになったから顔を見せに来たんだ」

 

 

 

 

ラース「そりゃあいい事だな」

 

 

 

 

カミュ「いや、いい加減俺の上からどけよ!重いんだよ!首も締めるな!」

 

 

 

 

ラース「あ?寝込みを襲う盗賊にこの程度で許してやってんだから感謝しろよ」

 

 

 

 

カミュ「うるせえ!お前がこんな所で無防備に寝てるのが悪いんだろうが!」

 

 

 

 

ラース「はあ、マルティナ。ここ俺のお気に入りなんだぞ。カミュなんか呼ぶなよ」

 

 

 

 

カミュ「んだと!てめえ!うぐっ....強く締めるな!」

 

 

 

ラースはカミュの首を絞め始めた

 

 

 

マルティナ「あら、やっぱりバレちゃったわね。こっちとしては本当に寝てるのか怪しいわよ」

 

 

 

 

グレイグ「本当は起きてたんじゃないのか?」

 

 

 

 

ラース「げ、グレイグにまで寝顔見られた。それと普通に寝てたからな!近くに気配があったら飛び起きるのは普通だろ!」

 

 

 

 

マヤ「兄ちゃんって無防備な所あるのかと思ってたけど、やっぱり抜け目ないんだね」

 

 

 

 

マルティナ「私と二人の時はずっと無防備よ」

 

 

 

 

ラース「そこはいいだろ、別に。警戒なんてするものないし」

 

 

 

 

カミュ「いいからどけ!そろそろギブ!」

 

 

 

 

ラース「皆もお休みなんだろ?ここで一緒に寝るか?マルティナは寝た事あるからわかると思うが、ここで寝ると気持ちいいんだぜ」

 

 

 

 

カミュ「話聞けよ!」

 

 

 

 

マヤ「俺も寝るー!」

 

 

 

 

マルティナ「私も久しぶりにゆっくり寝ようかしら」

 

 

 

二人はすぐに横になった

 

 

 

グレイグ「しかし、こんな所で....」

 

 

 

 

マルティナ「あら、いいじゃないグレイグ。こういう自然の場所で過ごすのも大事よ?」

 

 

 

 

グレイグ「いえ、そうではなく....」

 

 

 

 

ラース「ああ、ここなら虫はそうそう来ないぞ。だから安心して寝ろよ、グレイグ」

 

 

 

 

グレイグ「そう、俺はそこを気にし....。なぜ貴様が知っているのだ!!」

 

 

 

 

ラース「マルティナや兵士達から聞いたんだ。グレイグは虫が大の苦手ってな」

 

 

 

 

グレイグ「ぐぬぬ。貴様、人の恥ずかしい所を....」

 

 

 

 

ラース「苦手なものは仕方ないだろ。恥ずかしがるなよ。まあ、これで心配は無くなったな」

 

 

 

 

カミュ「もう....マジ.....本当.......落ち......る」ガク

 

 

 

カミュは気絶した

 

 

 

ラース「さて、悪い盗賊へのお仕置きも済んだし、皆で寝ますかね」

 

 

 

 

グレイグ「カミュは寝ているではなく気絶というんだぞ」

 

 

 

 

ラース「まあ、細かい事は気にすんなよ」

 

 

 

数時間後

 

 

 

ラース「いやーよく寝た」

 

 

 

 

マルティナ「やっぱりここは気持ちいいわね」

 

 

 

 

グレイグ「確かに思っていたよりも快適だったな」

 

 

 

 

マヤ「いいね、ここ。俺もまた来る!スッキリした!」

 

 

 

 

カミュ「俺だけ苦しい思いしたんだが」

 

 

 

 

ラース「こんなに気持ちいい場所なのに変なやつだな」

 

 

 

 

カミュ「誰のせいだと思ってやがる!ふざけやがって」

 

 

 

その夜

 

 

 

マルティナとラースの部屋

 

 

 

ラース「よかったな、カミュ達も泊まってくれて」

 

 

 

 

マルティナ「ええ。ゆっくり休んでほしいわね」

 

 

 

 

ラース「マヤはまた騒いでそうだけどな」

 

 

 

 

マルティナ「いいじゃない。兄妹水入らずの時間も必要だわ」

 

 

 

 

ラース「それにしても、俺ってそんな抜け目ないように見えるか?」

 

 

 

 

マルティナ「そうね。私と出会ってからも、私はラースは常にしっかりしてると思ってたわ」

 

 

 

 

ラース「いや、俺結構雑だからな?抜け目なんてありまくりだぞ?」

 

 

 

 

マルティナ「私は最近わかるようになってきたけど、他の人はそうもいかないわ。結構しっかりしてるように見えるわよ」

 

 

 

 

ラース「だって俺、考えてても出来ない事だってあるし、料理だって適量とか知らないし、休んでる時なんて周りまったく見てないからな」

 

 

 

 

マルティナ「それでも周りには他の事で綺麗に見えてるわ。それに、そんな所ずっと一緒にいないとわからないわよ」

 

 

 

 

ラース「そ、そうか?あ、マルティナといる時は確かにずっと無防備だな。今とか」

 

 

 

 

マルティナ「それは私もよ。いいのよ、近くには子ども達以外いないんだから」

 

 

 

 

ラース「まあ、ずっと警戒してるなんて馬鹿らしいもんな」

 

 

 

 

マルティナ「そうよ。こうやって気を抜いている時間も大切よ。だから私の前では抜けてていいの」

 

 

 

 

ラース「それじゃあ喜んでゆっくり寝ますかね。あ、俺明日も訓練場行けないじゃん...」

 

 

 

ラースは少しショックを受けている

 

 

 

マルティナ「やっぱり結構応えてたのね」

 

 

 

 

ラース「バンには謝ったけどよ、やっぱり動かしてないと落ち着かないんだよな。あ、明日カミュのやつ引きずって外で体動かそう!」

 

 

 

 

マルティナ「程々にしてあげてね」

 

 

 

 

ラース「流石にな。また暴れてどこか壊れたら多分俺、しばらく城来れないと思うぜ」

 

 

 

 

マルティナ「それは私も困るわ。そうならないでね」

 

 

 

 

ラース「ああ、そうだな。さて、寝るか。おやすみ、マルティナ」

 

 

 

 

マルティナ「ええ、おやすみ、ラース」

 

 

 

 

 

 

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