旅行から帰ってきて、数ヶ月後
マルティナ親子の部屋
そこではラースを除いた仲間達全員とバンが集まって話していた
マルティナ「皆、考えてきてくれたかしら?」
イレブン「うん。バッチリだよ」
カミュ「最高のものを思いついたぜ」
ベロニカ「驚かせてやるんだから」
セーニャ「喜んでいただけるといいのですが」
シルビア「アタシもとってもいいものを思いついたの」
ロウ「皆の意見も楽しみじゃのう」
グレイグ「俺はあまりいいものとは思えなかったが、これ以外考えつかなくてな」
バン「師匠の事ならお任せください!」
マルティナ「それじゃあまず、来月のラースの誕生日プレゼントをイレブン達から聞いてもいいかしら?」
イレブン「うん!カミュの意見が面白そうで採用したんだ」
カミュ「兄貴にはパイ投げをプレゼントしてやろうと思ってな!」
ベロニカ「ちょっと。何考えてるのよ」
イレブン「やっぱり驚かせてみたいじゃん?カミュ曰くパイ投げをするとすっごく驚くんだって」
カミュ「しかも、パイは兄貴の好きな味噌をいれてやるんだ。どうだ?サプライズとプレゼント両方を兼ね備えてるぜ」
マルティナ「却下よ」
マルティナは考える間もなく、即答する
カミュ「な、何でだよ!」
バン「ハ、ハハ。カミュさん、また恨みをはらそうとしてるんですか?」
バンは苦笑いしている
マルティナ「魂胆が丸見えよ。喧嘩になるからやめて」
イレブン「え!?カミュ、そうなの?」
イレブンは気づいていないようで、カミュに驚きながら聞いた
カミュ「チッ!ダメだったか」
ベロニカ「やっぱりラースと言えば食べ放題でしょ!」
セーニャ「私達はたくさんのデザートを集めて、目一杯食べてもらおうと思ったんです」
ロウ「おお、それはいいのう」
マルティナ「いいわね。候補に入れましょう」
シルビア「次はアタシね!アタシはマルティナちゃんに踊ってもらおうと思ってるの」
マルティナ「え?私に?」
シルビア「ええ。マルティナちゃんは旅の時に踊ってるのを見せてくれた事があったでしょ?その時ラースちゃんも喜んでたから、また見せてあげるのよ。セーニャちゃんやベロニカちゃんと一緒にアタシは演奏してるわ」
グレイグ「姫様は確か旅の頃、踊り子として旅していましたね」
ロウ「懐かしいのう」
イレブン「僕もまたみたいな」
マルティナ「今も踊れるかしら?恥ずかしいけど、頑張ってみようかしら。これも候補に入れるわね」
ロウ「わしとグレイグは同じ意見でのう」
グレイグ「私とロウ様のおすすめのお酒を数本用意してみようと思ったのです。ラースはいろんな酒を飲みますからね」
カミュ「お!いいじゃねえか!おっさん達の酒は美味いよな」
マルティナ「うーん。あまりサプライズには欠けるけど、候補に入れましょう」
バン「最後は俺ですね。やはり師匠は何より体を動かす事が好きなんです。なので!俺が一週間、師匠の好きな時に組み手に付き合うというのはどうでしょうか!」
ベロニカ「確かにあいつは体を動かすのが好きだけど、それはどうなの?」
マルティナ「言ってる事はわかるんだけど、それだとバンもつらくないかしら?」
カミュ「そうだぞ、バン。たまに勝てるからと言っても、兄貴も手は抜いてる。そんな事させると、兄貴は止まらなくなるぞ」
バン「俺の修行にもなるのでいいかなと思って」
グレイグ「それはいいのだが、あいつは一度訓練場を壊しているからな。また激しくされて壊されるのも困るのだ」
マルティナ「ごめんなさい、バン。少し外させてもらうわね。でも意見を出してくれてありがとう」
バン「いえ、気にしないでください」
マルティナ「今の所の候補は、スイーツ食べ放題と私の踊り、お酒数種類の三つね。お酒とスイーツは合わせてもいいかもしれないわね」
セーニャ「マルティナ様は何か考えておられるのですか?」
マルティナ「私も考えたんだけど、どうしても簡単なのしか思いつかなくて」
ロウ「簡単というと?」
マルティナ「二人でまた旅をしたいって考えがあったんだけど、もう流石に難しいわ」
イレブン「確かにラースも喜びそうだけど、うーん.....」
シルビア「確かにマルティナちゃんやラースちゃんの事を考えると難しいわね」
マルティナ「ごめんなさい、大した事思いつかなくて」
ベロニカ「ううん、気にしないで。いつも支えてあげてるんだから、こういうのは近しい人ほど考えつかないのよ」
カミュ「だが、どれもサプライズにはあまりならないよな。兄貴は相当な事がないと驚かないぞ」
マルティナ「そうなのよね。どうしましょうか」
バン「あ....。今思い出したんですけど、師匠って城下町の人と触れ合うのが好きなんですよ」
バンは少し考えた後、何かを思いついた
グレイグ「確かによく合間をぬって町の方に行っているな」
ロウ「ほほう。それはいい事じゃな」
バン「師匠の行くルートって大体決まってるんですよ。この道を通って、あの店に入ってって感じで。だからその店の人に、ドッキリみたいなのを頼んでみたらいいんじゃないですか?
町の人達は師匠に対してかなり好感を持ってるので、誕生日のドッキリとあれば喜んで引き受けてくれると思いますよ」
シルビア「バンちゃん、それとってもいいわ!」
マルティナ「確かにそれならラースもきっと驚くわ!行く先々の場所で何か仕掛けておけばいいのね」
グレイグ「町ぐるみでのサプライズか。民達も楽しめるし、いい事は多いな」
セーニャ「これならラース様もきっと喜んでいただけますわ!」
カミュ「へへ、いいじゃねえか、バン。ルートはある程度はわかってるのか?」
バン「はい。見回りの時とかに聞いたり、町の人が言ってたりするのでわかりますよ」
カミュ「それなら内容は俺達で考えるか。イレブンと俺とじいさんとバンはこれから一緒に考えようぜ」
ロウ「そうじゃな。お酒はグレイグに伝えてあるから、わしはそっちに移ろう。悪いが、グレイグよ。お酒を買うのは頼んだぞ」
グレイグ「お任せください、ロウ様」
ベロニカ「それじゃあ私達はデザートを集めてくるわ」
セーニャ「終わり次第、私達もすぐにお手伝いいたします」
シルビア「ええ、お願いね。マルティナちゃんはアタシと一緒に練習しましょう。少しでも感覚を取り戻しておかないと」
マルティナ「そうね。シルビア、お願いね。マルスやお父様達にはお城の飾り付けを頼んであるの。それも手伝わないとね」
バン「あ、それなら俺達兵士も手伝います。人数が多ければすぐですよね」
マルティナ「ええ、助かるわ。それじゃあ一ヶ月後を目指して頑張っていくわよ」
全員「おー!」
全員が1ヶ月後のラースの誕生日に向けて動き始めた