数日後、クレイモラン城 玉座の間
イレブン「シャール様、お久しぶりです」
シャール「お久しぶりです、皆様。全員揃ってどうされたのですか?」
マルティナ「実は先日デルカダールが襲撃されて、私やお父様が殺されそうになったの」
グレイグ「そこをリーズレットに助けてもらってな。今日はそのお礼を言いに来たのだ」
リーズレット「皆で来なくても大丈夫だったのに」
シャール「そんな事があったのですか!?もしかして、リーズレットが急に用事があると言って飛び出していった日の事かしら?」
リーズレット「その日であってるわ、シャール。少し皆と話すから部屋に通してちょうだい」
シャール「ええ、わかったわ。誰も入れないようにするわね」
リーズレット「ありがとう、シャール。それじゃあ皆、ついてきて」
別室
リーズレット「まず、皆の傷はもう癒えたのかしら?特にラースね」
ラース「ああ、もう平気だ。話は全部聞いた。俺が気絶してる間に皆を助けてくれてありがとな、リーズレット。恩にきるぜ」
リーズレット「あら、よかったわ。ラースが一番重傷みたいだったから心配してたの。王様もお元気で?」
マルティナ「ええ、無事よ。お父様からも心から感謝している。ありがとうと伝言を預かってるわ」
リーズレット「ふふ、本当優しいのね。さて、ムジーナ達の事と私の関係を話すわね。私が何百年も前に本に封印されたのは知ってるわよね?」
ベロニカ「そりゃあもう一度封印しようとしたのは私達だもの」
リーズレット「その封印される時よりずっと前に、私はムジーナ達と世界を旅していたの。魔物同士で気が合ったのよ。魔物だからやはり魔や邪の力を強くしたいと思ってたの。そのためにチームとして一時期は少し有名だったのよ」
カミュ「魔物でも強くなりたいとかあるんだな」
ロウ「わしらと会話できるレベルの魔物なら確かにそう考えてもおかしくはない」
リーズレット「流石ロウ様、博識ね。そうして私達は闇のルビーというものがこの世界のどこかにある、という事を知ったの。闇のルビーは魔物にとって邪気や魔力の塊。それを取り込んだり、力を浴びる事で信じられないくらいの強さを得られる」
セーニャ「確かにあのルビーからは邪な力を感じていました」
ベロニカ「でも何で今になって出てきたの?しかもバラバラになって」
リーズレット「前どこにあったかを知らないから私の推測でしかないけど、おそらく何者かに持ち出されて壊されたのかもしれないわね。
その欠片が、デルカダールとクレイモランに運ばれた。特にデルカダールの方はクレイモランより大きいサイズだったから、ムジーナ達が目をつけたのね。代償の事を知らずに」
シルビア「でもリーズレットちゃんは代償の事を知ってたのよね?」
リーズレット「このクレイモランでの闇のルビー騒動の後、私は古代図書館で調べていたの。そこで代償について書いてある本を見つけて真実を知ったの。その後にムジーナ達を見つけられていたらあんな事には.....」
グレイグ「つらい事をさせてすまなかった、リーズレット。仲間を手にかけさせるなど、俺にはできん」
全員「ごめんなさい」
リーズレット「いいのよ、そんな謝らないで。仕方なかったと思っているの。私みたいに邪の力が無くなった魔物はこんな事はもうできないし、考えられない。
それに、あれは魔物としての本能なの。私がこの町を氷漬けにしたように、人の悲しみなんて全くわからないの。寧ろ、ムジーナ達は過剰な力により人間の絶望や叫び声を楽しんでいたわ。
昔はそんな事無かったのに、力により変わってしまった。ああなってしまったらもう、死ぬしか魔物には道がないの」
ロウ「確かに残酷さを隠しもせず楽しんでおった。あれは闇のルビーによるものだったか」
リーズレット「他に知りたい事はあるかしら?」
ラース「知りたい事では無いがお願いをしてもいいか?」
リーズレット「構わないわよ。何かしら?」
ラース「マルスやルナがまたリーズレットに会いたがっていてな。お礼も本人に直接言いたいそうだ。またいつかお城に来てくれ」
リーズレット「あら、嬉しいお誘いね。それじゃあまたシャールを連れて遊びに行くわ」
マルティナ「お父様も待ってるわ。いつでも来てちょうだい、歓迎するわ」
イレブン「それじゃあリーズレット、本当にありがとう。ムジーナ達も昔はいいやつらだったのも知れたよ。また来るね」
リーズレット「ええ、迷惑かけてごめんなさいね。いつでも来てちょうだい」