カミュ「特技が無くたって攻撃はできる!オラァ!」
バン「俺もいきます!ハア!」
カミュとバンが一直線に魔物に向かって攻撃する
魔物「グフフフ。無駄じゃ」
セーニャ「びくともしてませんわ!」
マルティナ「私もいくわ!テイヤァ!」
イレブン「僕も!えい!」
グレイグ「俺も行くぞ!ふんっ!」
魔物「何人来ようと無駄じゃ。わしには効かん」
全く動きもせず、魔物は嘲笑っている
ベロニカ「三人がかりでも駄目なの!?どうなってるのよ」
ロウ「やはりここは夢の中。いつもとは勝手が違いすぎるようじゃ」
シルビア「でも、あの中にはラースちゃんがいるわ!何とかして助け出さないと!」
魔物「鬱陶しいのう。それ、どこかに消えてしまえ」
魔物がそう言うとどこからか津波が襲ってきた
全員「ええええっ!」
バン「どうなってるんですか!水なんて何も無いのに!?」
カミュ「くっ!流されちまう!!」
全員は流されていった
魔物「グフフフフ」
その後
マルティナ「ん....。ここは?」
マルティナが目を覚ますと、近くにはカミュ達もいた
カミュ「お、マルティナ。起きたみたいだな。仲間達と逸れちまったみたいなんだ」
バン「ここにはマルティナ様とカミュさんとロウ様と俺しかいなかったんです」
ロウ「どこかに流されてしまったようじゃな。探しに行かなければ、大変な事になるぞ」
マルティナ「それは大変だわ。急いで探しましょう」
道中
バン「何も見えてきませんね。ずっと真っ暗ですよ」
カミュ「この道がどこに続いてるかもわからないのにこれは不安だな」
ロウ「じゃが、今はこの道がどこかに繋がっておる事を信じるしかあるまい」
マルティナ「あ!あそこに光が見えるわ!行ってみましょう!」
しばらくして
マルティナ「ここは...デルカダール城のご飯を食べている所だわ」
バン「あ!師匠!」
マルティナ達の前にはテーブルの前に座るラースがいた
夢ラース「マルティナー!ご飯できたかー?」
夢マルティナ「ええ!ほら、ラースのためにたっくさん作ったわ!」
夢マルティナ「私もよ!ほら、ラース。一緒に食べましょう!」
夢マルティナ「ラース、食べすぎないようにね」
どんどんマルティナが料理を持って出てくる
マルティナ「キャーッ!な、何よ、これ!?」
ロウ「姫がたくさんおるのう。これはええのう」
夢ラース「最高だぜ、マルティナ!やっぱりマルティナの作る飯は美味いな!」
ラースは喜びながら料理を食べている
カミュ「呆れたぜ。ここはラースの夢の欲求の部分か?」
バン「ハ、ハハハ。つまり、師匠はマルティナ様にたくさん囲まれて、ご飯をたくさん食べたいという事ですかね?」
カミュとバンは苦笑いしている
マルティナ「は、恥ずかしすぎるわ!皆、見ちゃ駄目!」
マルティナが顔を赤くして皆の前に立ちはだかる
ロウ「ラースらしいのう。じゃが、ラースはこんな事を望んでおったのか。普段はそんな事あまり言わんというのに、やはり欲求では思っておるという事じゃな」
カミュ「何だかいい弱味を握れた気がするぜ。もう少し見ててもいいか?何か新しい発見があるかもしれねえぞ」
マルティナ「駄目に決まってるでしょ!!ほら、さっさと次に行くわよ!こんな所、すぐに抜けるわ!」
ロウ「ああ、姫よ。あまり押さんでくれ」
その後
バン「あれ?次はさっきのガラッシュの村の広場ですね」
ロウ「おお、ラースがギルグードと戦っておるのう」
ラース「これでどうだ、ギルグード!」
ギルグード「くっそう!今日は俺の負けだ、ラース!無駄に知恵ばかり付けやがって!」
ラース「やったぜ!久しぶりにギルグードに勝てた!」
ギルグード「しかし強くなったな、ラース。初めは魔法以外できなかったくせによ」
ラース「へへ、いつまでも弱い俺じゃないからな。いつか絶対にギルグードを超えてみせるぞ!」
ギルグード「ふっ。なあ、ラース。俺と約束してくれないか?」
ラース「ん?どうしたんだよ、いきなり」
ギルグード「ラースは俺のライバルだ。他の友達や大人でも、俺とここまで張り合えるやつはお前の爺さんを除いていない。俺の夢は知ってるよな?」
ラース「ああ、この村の守人になるんだろ?父ちゃんの夢を継ぐって話だよな」
ギルグード「本当なら俺一人で充分だと思ってた。だが、ラース。お前は俺の足りない所をたくさん持ってる。俺は、お前も守人になるのに充分だと思ってる。さらに俺の親友でもある。なら、二人で守人にならないか?」
ラース「俺が...この村の守人に?」
ギルグード「ああ。俺達が二人で守れば、この村は何が来ても絶対に大丈夫だろ?一人では難しくても、二人なら何とかなると思うんだ。どうだ?俺と一緒に守人になろうぜ」
ラース「ギルグード...。へへ。いいな、それ。乗った!俺もギルグードと一緒に守人になる!それでこの村や皆を守ってみせるんだ!」
ギルグード「よし!約束だぞ!俺達は最強になれる!」
ラース「ああ!約束だ!もっと俺は強くなってやる!見てろよ?」
ギルグード「楽しみにしてるぜ、ラース!」
ラースとギルグードは互いに手を握っている
バン「師匠はこんな約束をしてたんですね」
マルティナ「でもこの数週間後に、ラースは村長さんに一足先に村最強の戦士だと言われ、シルバーオーブを勇者に授ける使命を持たされて、村を出て行くのよ。ギルグードやラースのお爺様にも言わずにね。この約束は、叶わないのよ」
ロウ「ラースにとってこの村の最後の思い出という事か。親友との約束を守れなかった事をラースは悔やんでおるのじゃな」
カミュ「先に行こうぜ。ここにいても、悲しい気持ちになるだけだ」
その後
またあの暗く何もない場所にやってきて
バン「あ!あそこにいるのは師匠ですよ!師匠ー!」
ラース「また来たのか。もう来るなと言っただろうが」
ロウ「あの魔物はおらんようじゃな。あれも夢の世界だからかのう」
カミュ「兄貴!俺達は簡単には諦めねえからな!」
ラース「もういいんだ。俺は何もできない」
ロウ「やはりラースは闇に飲まれておる。今のラースは簡単には話をさせてはくれんのか」
イレブン「あ!マルティナ達だ!」
ベロニカ「よかったわ、マルティナさん!カミュ達もいたのね!」
違う場所からイレブン達がやってきた
バン「あ!イレブンさん達も無事だったんですね!よかったです!」
カミュ「セーニャ達はどうした?」
ベロニカ「わからないわ。まだどこかを迷っているのかも」
マルティナ「皆、無事だといいんだけど」
ラース「諦めの悪い奴らだな。これでもうこっちには来れねえだろ」
ラースがそういうとラースの前に壁があらわれた
ロウ「またか。何とかできんものかのう」
グレイグ「イレブン!皆も無事か!?」
シルビア「マルティナちゃん達もいるわ!よかったわ!」
また別の場所からセーニャ達がやってきた
ベロニカ「セーニャ!無事だったのね!」
セーニャ「はい!心配おかけしました!」
カミュ「全員集合だな。さあ、ラース!お願いだ!目を覚ましてくれ!」
マルティナ「ラース!思い出して!私達との思い出を!あなたのその腕につけたミサンガも忘れてしまったの?私との、初めてのお揃いの物だったじゃない!」
シルビア「そうよ、ラースちゃん!あなた、そのミサンガをずっと大事にしてたじゃない!それにまだ切れてないって事は何かお願い事があるんでしょ?思い出して!」
ラース「....これか。もうどうでもいいんだ。こんな願いは叶わない。マルティナ、さようならだ」
ブチッ!
ラースはそう言うとミサンガを引っ張り、ちぎってしまった
マルティナ「!!!?そんな....」
マルティナは信じられない顔で座り込んだ
セーニャ「あ!マルティナ様、しっかりしてください!」
グレイグ「貴様!何て事をする!!」
ラース「これで諦めもついたんじゃねえか?もう構うな。俺はこのままでいいんだ。お前達と関わっても迷惑をかけるだけだ。さあ、出ていってくれ」
マルティナ「ううっ...。ラース....。もう、もう知らないんだから!!!」
マルティナは涙を流して走り去っていった
イレブン「あ!マルティナ、待ってよ!!」
イレブンはマルティナを追いかける
ベロニカ「ラース!マルティナさんを泣かせるなんて何してんのよ!」
シルビア「ラースちゃん!あなたはマルティナちゃんの笑顔が好きだったんじゃないの!?」
ラース「......」
バン「師匠!こんな事はやめてください!」
ロウ「いい加減素直になるんじゃ!まだ謝ればすむ!」
ラース「謝る?お前達がしつこいから、俺は諦めさせただけだ。謝らなくてもいいだろ」
セーニャ「ラース様....」
グレイグ「何てやつだ!ラース、見損なったぞ!一先ず、姫様を追いかけよう」