数日後、デルカダール城 訓練場
キラーパンサーはブレイブと名付けられ、ラースと手合わせしていた
ラース「おお!ここでガードクラッシュか!やるじゃないか、ブレイブ!」
ブレイブ「ガウ!!」
ラース「いいぞ、ブレイブ!もっとこい!」
ベグル「ラース将軍、最近ずっとブレイブとああやって稽古してるよな。楽しそうだ」
ジール「俺達にお礼言われた時は嬉しかったですよね。覚えててくれてたんだって」
ガク「俺にも懐いてて嬉しいです!」
ギバ「基本来る人拒まずだもんな。本当いいやつだな、ブレイブは」
兵士達にもブレイブは人気のようだ
バン「ムス.....」
バンは不満そうな顔をしてラース達を見ている
マーズ「どうしたんだよ、バン。そんなつまらなさそうにして」
バン「師匠が俺と稽古してくれなくなった....。ブレイブに全部取られた」
ロベルト「ああ、なるほどな。いいじゃねえか、お前が死ぬ可能性が低くなったんだぞ」
バン「そんなのはどうだっていいんだよ。俺は師匠を支えるって決めたのに、急に出てきたあいつに全部取られそうなんだよ!」
ダバン「いや死ぬ事をどうでもいいとか言うな、馬鹿」
ラース「よし、ここまでだブレイブ。疲れただろ?」
ブレイブ「バウッ!」ブルブル!
ブレイブは毛を震わせている
バン「おい、ブレイブ!お前師匠と仲良くし過ぎだぞ!師匠を支えるのは俺なんだからな!」
ブレイブ「ガウッ!ガウガウ!!」
バン「何だとコラ!お前俺にだけ吠えやがって!俺だって強いんだからな!」
ブレイブ「ガブッ!」
ブレイブはバンの腕に噛み付いた
バン「痛え!!こんにゃろ、絶対許さないからな!!」
バンはブレイブと取っ組み合いになった
ラース「お、おい、お前ら」
ベグル「馬鹿が。なにブレイブと張り合ってんだよ」
ガザル「ブレイブはバンだけ仲悪いもんな。まあ、バンもよく思ってないみたいだけどよ」
バン「あ、あれ?意外と強い、こいつ!」
ブレイブ「ガウウッ!」
バン「痛え!!痛根出そうとしてやがる!」
ブレイブはバンの攻撃を素早く避け、背後から奇襲していく
ロベルト「あれ?もしかしてバンのやつ、ブレイブに負けるんじゃねえか?」
マーズ「おいおい、それは笑い事じゃなくなるぞ」
ラース「可能性はあるぞ。ブレイブは普通のキラーパンサーなんかよりよっぽど速いし力も強い。群れを治めてただけあって頭もいいからな。簡単な戦法だと通用しないぞ」
ガク「ええ!?ブレイブってそんなに強かったんですか!?」
ベグル「それならバンが負けたら兵士長の座はブレイブのものだな」
ジール「え、いいんですか?それで?」
ラース「おーい、バン。お前ブレイブに負けたら恥だぞ。だが、ブレイブをあまり傷つけるなよな」
バン「そ、それって俺、勝てなくないですか!?」
ガザル「お前が勝つにはブレイブを傷つけずに勝て。それだけだな」
バン「とんでもねえ無茶振りだ!!んなの無理に決まってんだろ!」
イレブン「ラース!来たよー!って、本当にキラーパンサーがいるよ」
カミュ「マジだったのか。すげえ事するもんだな」
上からイレブンとカミュの声がした
ラース「おおイレブン、カミュ!よお!今そっちに行くぞ」
その後
バン「痛ってえ。くそ!あの爪めちゃくちゃ痛えな!」
ブレイブ「ガオオン!」
ブレイブはバンに勝ってご機嫌のようだ
ベグル「こりゃあ兵士長はブレイブだな。バン、お前はお役御免だな」
バン「まだ諦めねえからな!」
ガク「あ、ブレイブ、ラース達なら玉座の間にいったよ。行っておいで」
ブレイブ「ガウ!」
玉座の間
イレブン「うわ〜、モフモフだよ。可愛い」
コロ「クゥン?」
イレブンはベビーパンサー、コロを撫でていた
マルス「可愛いよね、コロ。イレブンさんも気に入った?」
イレブン「うん。僕もほしくなってきたよ」
カミュ「しかし、さっきのキラーパンサーといいこのベビーパンサーといい、人に慣れてるな。言葉も理解してるしすげえな」
マルティナ「そうなの。今の所何も困った事が無いのよ。前にお客さんが来た時も自分から隅に移動して、怖がらせないようにしてたの」
ラース「本当できたやつらだよ。ブレイブもかなり強いしよ」
ブレイブ「ガウ!」
マルス「あ!ブレイブ、お帰り。特訓お疲れ様ー」
ブレイブ「ガウガウ」ペコ
ブレイブはイレブンとカミュにお辞儀した
カミュ「おお、もしかして挨拶してくれたのか?よろしくな」
イレブン「凄いね、本当に賢いよ。やっぱりキラーパンサーっていいよね。凛々しくてカッコイイ。僕も旅の時に乗ってて気に入ったもん」
マルティナ「そう言えばイレブン。何か用があったんじゃないかしら?」
イレブン「そうそう、今僕はイシの村に帰ってて、そこで母さんからカボチャをマルティナ達にあげるって言われて持ってきたんだ。よかったら食べてよ」
ラース「おお、わざわざありがとな。ありがたく貰うぜ」
マルティナ「カミュは私からの手紙を見て来てくれたのかしら?」
カミュ「まあな。気になったし、こっちにもそろそろ帰らないといけないなって思ってたからちょうどよかったんだ」
マルティナ「そうなの。それじゃあまた何日かいてくれるのね。お父様も喜ぶわ。他の皆も近々ブレイブ達を観に来るみたいなの。楽しみだわ」
マルス「母さん、皆にお手紙出したもんね」
イレブン「そういえばルナちゃんはどこにいるの?珍しくマルスと一緒じゃないみたいだけど」
ラース「ルナは最近、魔法の勉強を始めてな。お城にある書物庫で魔導書をよく読んでるんだ」
カミュ「マジか。勉強熱心だな。努力家なのはラースの血なのかもな」
マルティナ「まあ、そこまで長く続かないの。一時間か二時間もしたら出てくるわ。まだそれくらいでいいのよ。ゆっくり覚えていけばいいの」
ラース「そういえばブレイブ。お前、バンと戦ってたがどうなったんだ?」
ブレイブ「ガウッ!」
マルス「あ、何か胸を張ってるよ」
ラース「この反応だとブレイブが勝ったな。全く、バンのやつめ。さてはキラーパンサーだからって舐めてたな」
カミュ「げ。マジか。こいつ、バンに勝ったのかよ」
イレブン「え!下手すると僕より強いんじゃない?ブレイブって」
マルス「ブレイブ凄いんだよ!シュッて動いて、思いっきり飛びつくの!」
ラース「賢いからよ、魔法の隙やガードの隙を縫って攻撃してくるんだぜ」
カミュ「こりゃまたとんでもねえ戦力だな。やるな、ブレイブ」
ブレイブ「ガウ!」
カミュはブレイブを撫でている
コロ「....スゥ」
コロが眠くなったようで丸くなった
ブレイブ「!」カプ
それを見たブレイブはコロをくわえて窓の方へ向かった
イレブン「あ、コロが寝始めた。窓辺に連れていってるね。日向ぼっこかな?」
マルティナ「コロが寝るとよくあそこに行くの。日が当たって暖かいんだと思うわ」
マルス「僕ものんびりしてこよーっと!」
夕食時
イレブン「ごめんね。わざわざ泊まらせてくれるなんて」
デルカダール王「気にするな、イレブン。お主はいつだって歓迎するぞ」
コロ「クゥン?ハッハッ!」
コロはテーブルの上の料理に興味津々である
カミュ「あ、コロ。悪いがこれはやれねえんだ」
グレイグ「最近コロが俺達の食事に興味を持ってな。こうやって覗いて少し貰おうとしてくるんだ」
ルナ「あげちゃダメなの?」
マルス「お魚やお肉じゃないと駄目なんだっけ?」
マルティナ「ええ。それもほとんど味がないやつね。この子達には濃い味は毒になっちゃうの。気をつけてね」
ブレイブ「ガウ」カプ
ブレイブは椅子にしがみ付いているコロをくわえて戻っていった
ラース「あ、ブレイブがコロを咥えていったな。ありがとな、ブレイブ」
カミュ「やっぱり賢いな、ブレイブ。隅でしっかり待ってるしよ」
イレブン「また乗せてもらおうかな。久しぶりで僕も楽しかった」
デルカダール王「イレブン達もブレイブ達と仲良くしてくれてありがとう。この子達はわしらの大切な家族になりつつある。どうかこれからも仲良くしてやってくれ」