少し残酷な描写があります。苦手な方はお気をつけください
会議から四日後
デルカダール城 大広間
仲間達が全員集まっていた
ベロニカ「なるほどね。そいつらのアジトに乗り込むために私達が選ばれたのね」
セーニャ「緊急の集まりと聞いて何が起こったのか不安でしたが、少し安心しました」
イレブン「心配させてごめんね。やっぱりこのメンバーが一番いいと思ってね」
マルティナ「大丈夫よ、イレブン。私も戦力やチームワーク的にも何も問題無いと思ったわ」
シルビア「それじゃあ悪い密猟者ちゃん達を懲らしめに行くわよ〜」
城門前
そこではバンとブレイブが言い合っていた
バン「だーかーらー、駄目だって言ってるだろ、ブレイブ!」
ブレイブ「ガウ!ガルルル!」
ラース「おい、何してんだよブレイブ、バン」
バン「あ、師匠!聞いてくださいよ。ブレイブが皆さんについて行きたいみたいで、ここから動かないんです」
ブレイブ「クゥーン」
ブレイブはラースに擦り寄ってきた
ベロニカ「この子が手紙に書いてあったキラーパンサーね。結構可愛いじゃない」
カミュ「だが、危険だしこことは気温も違う。ブレイブには少し厳しいんじゃないか?」
ラース「悪いな、ブレイブ。お前はお城で待っててくれ」
バン「ほら見ろ、ブレイブ。お前は今回は無理だ。俺も行きたいけど我慢するんだから、お前も我慢だ。師匠、せめて見送りだけはさせてください」
ラース「それは全然構わないぜ」
ブレイブ「ガウ.....」
ブレイブは残念そうにしている
ロウ「それでは向かおうかの。ブレイブよ、無事に帰ってくるから待っておるんじゃぞ」
イレブン「それじゃあクレイモランまで行くね。皆、くっ付いたよね?ルーラ!」
ブレイブ「ガウ!」
ブレイブはマルティナに飛びついた
マルティナ「え!?ブレイブ!?」
シュン!
バン「あー!?ブレイブのやつ、何してんだよ!」
クレイモラン城下町
ラース「おい、ブレイブ!!お前、わがまま言ってついてきやがって!」
ブレイブ「クゥーン....」
ブレイブはラースに怒られ、しょんぼりしている
シルビア「そこまでして付いてきたかったのね。ラースちゃんに忠誠心があっていいじゃない」
ラース「イレブン、悪いがもう一回ルーラを頼む。お城に戻ろう」
マルティナ「ねえラース。ここまで来たならもういいんじゃないかしら?」
セーニャ「そうですわ。それにこのまま帰すのも何だか心苦しいです」
ロウ「ほほ、元気でいいではないか」
ラース「マジか......ハァー。全く、ブレイブ。次からはこんな事するなよ?今回だけだからな」
ブレイブ「ガウ!!」
ブレイブはラースの了承が取れて顔が明るくなった
グレイグ「ハハ、喜んでいるようだな。尻尾を振っているではないか」
カミュ「ブレイブは寒くないのか?」
ブレイブ「ガウ」コク
イレブン「まあ毛皮あるもんね。それにラースの話通りならブレイブは普通のキラーパンサーより結構強いんだよね?戦力としても問題無いんじゃない?」
シルビア「あら、そうなの?ブレイブちゃん凄いじゃない」
ベロニカ「へー、あんた結構できるみたいね」
マルティナ「それじゃあアジトのある方に行きましょう」
山内
ガサガサ
山の中を雪や草を掻き分けて進んでいた
セーニャ「結構草木が生い茂っていますが、人が踏み荒らしたような跡がありますわね」
グレイグ「この道を歩いていけばアジトに繋がっているのかもしれんな」
ブレイブ「!!ガウ!」
ブレイブは地面を見て吠え始めた
カミュ「ん?どうした、ブレイブ。何か見つけたか?」
シルビア「あ!これ、靴の跡よ。しかも周りより新しいわ」
マルティナ「凄いじゃない、ブレイブ!お手柄よ!」
イレブン「でも跡が多くてどれがそうなのか判断しにくいね」
ブレイブ「ガウ、ガウ!」クイ
ブレイブは一つの靴の跡を追い始める
ラース「流石ブレイブ。そこの判断はできるみたいだ。ついて行ってみよう」
しばらくして
ブレイブ「ガウ!」
ブレイブは突然身を隠した
ベロニカ「え?身を伏せたけどどうしたのかしら」
カミュ「!?皆、身を隠せ!近くに人がいるぞ!」
全員「わかった!」
男「よし、合言葉は775、と」
男が岩の前でボタンを押すと岩は形を変え、大きな小屋になった
ラース「.....入って行ったみたいだな」
ロウ「岩がこんな小屋になるとは。これは身を隠すのに持ってこいじゃな」
グレイグ「しかし、ここからどうしたものか。正面から行っても得策ではないだろう」
シルビア「そうね。罠や侵入者対策はされていて当然のはずよ」
カミュ「ここは俺に任せな。気配を消して周りの様子を見てきてやるよ」
ラース「カミュ、俺も行くぞ。お前ほどではないが、俺も気配を消して行動するのは得意な方だ。二人でやった方が効率も上がる」
カミュ「そうだな。皆はここで待っててくれ。兄貴、行くぞ」
セーニャ「あまり無茶はなさらないでくださいね」
カミュ「(兄貴は右回りを頼む)」
ラース「(了解、十分後に建物の後ろで合流だ)」
カミュ達は指で合図を出していく
アジトの周り
ラース「(罠は特に無し。中の様子は確認できないか。窓はついてないしな。ん?この下から嫌な気配を感じるな)」
カミュ「(.....人の話し声。壁越しだとよく聞き取れねえな。だが、三人は確定か)」
十分後
カミュ「兄貴、どうだった?」
ラース「俺の方は特に何も無かったな。罠も見当たらなかった。中は確認できなかったしな。ただ、下の方から嫌な気配を感じた。魔物とは違う変な気配だ」
カミュ「それは俺はわからなかったな。俺は人の話し声が聞こえた。内容は聞き取れなかったが、中に三人はいる事がわかった」
ラース「三人か。先程の男を入れると考えると四人かもしれないな。よし、報告に戻るぞ」
アジト前
イレブン「あ、よかった、二人とも無事で。どうだった?」
カミュは先程の報告をした
マルティナ「そう。なら、固まって動くのは得策じゃないかもしれないわね。四人同時に相手するのは狭い部屋内だと慣れている相手が有利だわ」
シルビア「そうね。それに中は確認できなかったなら、どんな罠があるかわからない。分散しましょう」
グレイグ「二人が三つ。三人が一つだな。ブレイブは好きな所に入ってもらおう」
ベロニカ「それじゃあ、潜入開始よ!」
アジト内
ガチャ
扉を開けると、そこにはバラバラになった魔物の死体が至る所に落ちていた
血の匂いや、腐ったような匂いがあたりに広がっている
ラース「お前ら、女性陣の目を塞げ!」
マルティナ「ラ、ラース!?」
ベロニカ「ちょっと、カミュ!急にどうしたのよ!」
セーニャ「イレブン様?どうされたのですか?」
シルビア「アタシは大丈夫。ただ、匂いはキツいわね」
ロウ「わしらもあまり直視できんのう。何と惨いものじゃ」
グレイグ「ブレイブ、お前は戻って待っていろ。ここはお前には無理だ」
ブレイブ「.....ガウ」ダッ!
カミュ「とりあえず、これはこのまま進もう。分かれている場合じゃなくなった」
イレブン「そうだね。皆、行こう」
マルティナ「ちょっとラース、私は大丈夫よ」
ラース「いや、駄目だマルティナ。我慢してくれ、刺激が強いものは見るべきじゃない」
セーニャ「何があったのですか。足元が変な感じしますわ」
ロウ「扉は一つだけのようじゃな」
グレイグ「私が開けます。皆、準備はいいな!」
ガチャ!
男「な!?どうしてここが!」
男達は部屋で作業をしていた
シルビア「ここに四人いたのね!こんな所で何してるのかしら」
男「誰が教えるものか!見られたからには生かしておけねえ!」
数分後、男達は全員縄で縛られていた
ベロニカ「さあ、教えてもらうわよ。ここで何してたの!」
男「くそっ!おい、お前ら。覚悟はできたな」
男「ああ!」
ラース「待て、まさかお前ら!」
男達は全員舌を噛み切った
セーニャ「キャアッ!」
カミュ「チッ!自分から死にに行きやがって」
マルティナ「そこまでして喋らないと言うの?」
グレイグ「先程の場所といいこいつらといい、やはり狂気じみている。何がそうさせているというのだ」
イレブン「僕達は....こんな事していいのかな」
ベロニカ「イレブン.....。でも、魔物達を無闇に殺す事は関係ないわ。こいつらがやってる事は明らかに悪い事よ。悩む必要はないわ」
ロウ「そうじゃな。わしらは誰かの野望を止めねばならぬ。世界のためにもな」
シルビア「先に進みましょう。まだ何かあるかもしれないわ」