その後、玉座の間
ブレイブが戻るとシルビアがやってきていた
シルビア「あらお疲れ様、ブレイブちゃん。アタシの事わかるかしら?」
ブレイブ「これほどの強烈な方は中々いませんよ。ラース様の大切なお仲間の一人、シルビア様ですよね」
シルビア「ピンポ〜ン!正解よ!流石ね、ブレイブちゃん!しかも結構渋い声してるのね!カッコイイわ!」
グレイグ「急に連絡も無くどうしたのだ、ゴリアテ。普段のお前なら連絡を先にいれるだろう?」
シルビア「そうなの。突然ごめんなさい。実はブレイブちゃんを今度借りたいんだけど、駄目かしら?」
ラース「ブレイブを?どうしたんだよ」
シルビア「実はパレードの新作のネタを考えてたんだけど、今度はグロッタの町でやる事になったの。あそこって結構情熱的な場所じゃない?アタシも普通のとは違う事をやりたくて」
マルティナ「それでブレイブを借りようとしているの?どうするつもりなの?」
シルビア「実は!アタシも前からやってみたかったのよ!火の輪くぐり!」
ブレイブ「火の輪?」
ラース「おいおい、危なくないか?」
シルビア「安心して!絶対大丈夫なようにするから!まだ公演は先なんだけど、話だけでもしておかなくちゃと思って来たのよ」
マルティナ「まあ危なくないなら構わないけど、本当に大丈夫かしら?」
グレイグ「あまり過激なものはよしてほしいのだがな」
シルビア「そこはわかってるわよ!ブレイブちゃんにそんな酷い事させられないもの!」
ブレイブ「私は何やら危険な事をさせられそうなのか?」
シルビア「安心して、ブレイブちゃん!しっかり教えてあげるから」
ラース「まあ.....ブレイブ。他の人に慣れてこい」
ブレイブ「は、はあ。ラース様がそう言うのであれば」
その後、ブレイブは来る人を静かに監視していた
怪しい動き、挙動、魔物の匂いがするかどうかなどを判断していた
いざと言う時のために近づき、撫でてほしいといっているように見せながら
夕方、バルコニー
マルティナ「ハァ、今日も疲れたわ」
ブレイブ「お疲れ様です、マルティナ様。ごゆっくりお休みになってください」
マルティナ「ねえ、ブレイブ。あまりああいう事はしないでほしいわ」
ブレイブ「ん?何の事ですか?」
マルティナ「喋るようになってわかったわ。あなた、あの玉座の間にいる時はずっとお客さんの事を監視してるわよね?しかも、警戒されないように気を使いながら」
ブレイブ「まさか気づかれていたとは。上手く隠せていたはずなんですが」
マルティナ「あなたの目よ。人間の言葉でこういう言葉があるのよ。目は口ほどに物を言うってね。あなたの目はあの時、ずっと疑いの目をしていた。シルビア以外の訪れた人全員ね。とてもありがたいけど私は平気よ。私だってあなたより強いんだから」
ブレイブ「流石です、マルティナ様。ですが、ラース様も仰っています。何かあってからでは遅い、と。私の用心に越した事はないんではないでしょうか」
マルティナ「でも私のそばにはラースもグレイグもいるわ。あまり気を張りすぎないで。警戒するのはわかるけど、あなたにはあの部屋で休んでいていいんだから」
ブレイブ「わかりました。マルティナ様の言う通りかもしれません。これからは少し警戒を解きますね」
マルティナ「ありがとう、ブレイブ。ふふ、ザラザラしてるけど暖かいわね」
マルティナはブレイブを撫でていた
夕食時
ラース「バン達に遠征ですか」
デルカダール王「うむ。ユグノアとさらに交流を深めたくてな。わしからこのデルカダール産のワインを届けようと思っておる。さらに、何か困っていればそのまま助けになってほしいと頼んでくれ」
ラース「わかりました。バンにはこの後伝えます」
マルティナ「本当なら私達が行けばいいのだけど、そうも言ってられないからね。仕方ないわ」
コロ「ハッハッハ!」
コロはまたテーブルの上の料理に興味津々である
グレイグ「また来たのか、コロ。この肉はやれないと言っただろう?悪いがあのご飯で我慢してくれ」
ブレイブ「すみません、グレイグ様。ほら、お前も謝るんだ」
コロ「クゥーン....」
ブレイブ「大体、人間の食べ物を貰うなと教えただろう?どっちにも迷惑になるからやめなさい」
ルナ「ブレイブ、お父さんみたーい!」
マルス「父さんに似てるね!やっぱり子どもがいると似てくるのかな?」
マルティナ「ふふ、よかったじゃないラース。ブレイブに似てるらしいわよ」
ラース「どこがだよ!俺は人間だぞ!」
デルカダール王「そこではなく、おそらく口調の問題だろうな。前に子ども達に似た事を言い聞かせていたのではないか?」
ラース「ああ.....それはあるかもしれません」
ブレイブ「ラース様に似ているなど....。何と嬉しき言葉」
ブレイブは嬉しそうにしている
ラース「あー、何だか面倒な事になったぞ?」
その後、大広間
ラース「なあ、ブレイブ」
ブレイブ「何でしょうか、ラース様」
ラース「お前も遠征についていくんだ」
ブレイブ「わ、私が!?ですが、主と離れるわけには」
ラース「そこは別に大丈夫さ。お前には学ばせてやりたい事もあるしな。兵士達の事、少しずつ気に入ってるんだろ?頼まれてくれないか?」
ブレイブ「......わかりました」
ラース「ありがとな。それとブレイブ。お前、バンの事甘く見てるな?」
ブレイブ「....と、言いますと?」
ラース「バンはお前が思っているよりずっと強い。馬鹿だからと甘く見てるだろうが、あいつは凄いやつだ。何せ、俺に勝つ事だってあるんだからな」
ブレイブ「バンがラース様に勝つですって!!?そんな事あるのですか!?」
ラース「ああ、そうだ。勝率は結構いい勝負してるんだぜ。それに、あいつの強さはそれだけじゃない。遠征でしっかり見極めてきな、バンという俺の自慢の弟子をな」
ブレイブ「......はい。わかりました」