次の日、訓練場
バン「という事で、ユグノアに行く事になった。まあお使いみたいなものだろ。気楽に行こうぜ」
マーズ「まあ簡単に捉えすぎな気はするが、バンの言う通りだ。すぐに終わらせるぞ」
ブレイブ「俺も行くぞ」
バン「なに!!?ブレイブ、何で来るんだよ!」
ブレイブ「いちいちうるさいやつだな。ラース様から俺も行けと言われたのだ。俺が好きで来たんじゃない」
ロベルト「ラース将軍が言ったならいいか。よろしくな、ブレイブ」
バン「今回ばかりは俺の言うことを聞いてもらうからな!!いいな、ブレイブ!」
ブレイブ「考えておこう」
ギバ「ほら、バン。騒いでないでさっさと行くぞ」
ユグノア城 玉座の間
イレブン「やあ、バン達!やっぱり君達だったんだね。あれ?ブレイブもいるじゃん」
バン「イレブンさん、ロウ様、お元気でしたか。こちら、デルカダール王様からの贈り物です。どうぞ受け取ってください」
ロウ「おお、このワインを持ってきてくれたか。ありがとのう。わしはこのワインがお気に入りでのう」
ブレイブ「お久しぶりです、イレブン様、ロウ様。私が喋るようになったのはご存知でしたか?」
イレブン「うん。マルティナからの手紙で聞いてはいたよ。何だかカッコいいよ、ブレイブ!」
ロウ「渋い声をしておるのだな。それに、そんな話し方でなくともよいぞ」
ブレイブ「いえ、我が主の大切なお仲間に下手な言葉使いはできません。それに、勇者様ともあればなおさらです」
イレブン「あ、僕が勇者なのも知ってるんだっけ」
バン「何かお困りな事はありますか?デルカダール王様から何かあれば力になってくれと言われております」
ロウ「ふむ。イレブンよ、様子を見ていたあそこを頼むのはどうかな?」
イレブン「あー、あの屋敷の事ね。そうだね。お願いしようかな」
バン「何でしょうか?」
イレブン「実はね、ここに来る途中に山があったと思うんだけど、その中に魔物が住んでる屋敷があるんだ。そこの調査をお願いしたくて」
ブレイブ「お言葉ですが、魔物の一人として意見をさせて頂きます。そこはもしや魔物の家となっているのではないですか?そうでしたら、あまり人間が近づいてはなりません。興奮させ、暴れだすやつらもいると思われます」
ロウ「ほ、ほほ。やはり賢い子じゃな。じゃが、それはわし達もわかっておる。問題なのは、そこが前の密猟者達の住処ともなっていたようなんじゃ。
今はもう捕まっておるのじゃが、中の調査はまだしてなくてのう。こんな事を他国に頼むのは気が引けるんじゃが、頼まれてはくれんかのう?」
バン「はい!お任せください!」
ブレイブ「そういう事であれば私もお手伝いいたします」
イレブン「わざわざごめんよ。よろしくね」
大広間
バン「よし。屋敷とやらに潜入するぞ!マーズ、作戦は任せた」
マーズ「ハァ。もういいや。えっと、あまり大人数ではいけないな。森の中だし、屋敷がアジトなら何があるかわからないからな。もしものために控えも必要だ。行くのは数人だな。ふむ.....。
バンとロベルトとダバンとガザルだな。このメンバーなら屋敷内で多少暴れても平気だろう。バンを除いて」
ギバ「だが、その屋敷はどうやって見つけるんだ?場所は聞いたんだろうな?」
バン「山の中だ!」
ダバン「だから、山の何処だって言ってんだろうが!」
バン「ハッハッハ!悪いな、皆!」
バンは笑って誤魔化している
ベグル「おい、馬鹿。あまりにもふざけてるとどうなるかわかってんのか?」
ベグルが大剣をバンの首筋に当てた
バン「すみませんでした」
ロベルト「たくっ!ブレイブ、お前は何とかなるか?」
ブレイブ「ああ。近くに行けば俺の鼻でわかると思うぞ」
バン「そう!俺はブレイブを信じてだな」
全員「あぁ?」
ベグル達全員に睨まれてバンは縮こまる
バン「あ、あの....マジの殺気はやめてください。すみません」
ブレイブ「全く。なら、山の中に入ったら俺が先導しよう。それでいいか?」
ダバン「頼んだ、ブレイブ」
ガザル「おい、バン。俺は昨日の件まだ怒ってるからな?またふざけてみろ?昨日よりももっと酷い目に合わせてやるからな」
バン「ええ!?俺をあんなにボコボコにしといてまだ怒ってんのかよ!今だってまだ傷があるんだぞ!」
ガザル「返事は?」
バン「はっ!必ずや、ガザル様のご機嫌を損ねないように致します!」
ギバ「あーあ、ガザルのスイッチが入ったよ。ありゃあしばらくバンはガザルのおもちゃだな」
ダバン「ほら、さっさと行くぞ。他の皆はここで待っててくれ。何かあったらすぐに撤退する」
山の中
ブレイブ「それじゃあ匂いを嗅ぎ分けていくから俺についてこい」
ロベルト「バンよりよっぽとリーダーの素質あるじゃねえか、ブレイブは」
バン「俺はこういう事が苦手なだけだ!」
ダバン「誇るな、馬鹿」
しばらくして
バン「おい、ブレイブ。もしかして、あの少し遠くに見えてる家か?」
ブレイブ「む?バン、お前あの距離が見えているのか?」
ガザル「ん〜?どこだよ、バン。木ばっかりで何も見えねえぞ」
バン「え〜。ガザルの目がおかしいだけじゃ」
ガザル「あぁ?」
バン「いえ!何でもありませんよ、ガザル様!」
ダバン「俺にもわからないな。バン、どの方角だ?」
バン「こっちだ。ほら、少し見えてるだろ?」
ロベルト「方角を言えって言ったのに。まあいいが。うーん、もしかして、あの小屋みたいなやつか?」
バン「そうそう!」
ブレイブ「しかしよく見えているな。バン、目は優れているのだな。まだかなり遠いぞ」
ガザル「頭の足りない所が目にいったんだな」
バン「うるさいぞ!人の事を馬鹿にすんな!」
ガザル「それは昨日のお前にも言えるよな?あ?」
バン「そうでしたね!昨日の俺は本当、馬鹿でした!」
ダバン「ガザル、楽しいのはわかるがそろそろ許してやれ」
バン「ありがとう、ダバン!ガザル様、本当許してください!お願いします!」
ガザル「まあ、充分楽しめたからこれくらいで許してやるよ」
バン「やったーー!!」
屋敷前
ロベルト「小屋、にしては大きいな」
バン「中からあまり気配を感じない。どうやら魔物すらもいなさそうだぞ。だが、危険だから俺が先行する。皆はついてきてくれ」
三人「了解!」
ブレイブ「(さて、そろそろ見極めさせてもらうとしよう)」