ドラゴンクエストⅪ 魔法戦士の男、恋をする   作:サムハル

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初めてのデート3

デルカダール神殿前

 

 

 

ミラ「うわー.....。近くで見ると結構迫力あるわね」

 

 

 

 

ジェーン「凄いです!厳かな感じがあって、いかにも神殿!って感じですね!」

 

 

 

 

ベグル「そうなのか?見慣れてる俺らにはよくわからないな」

 

 

 

 

ジェーン「早く行きましょう、ベグルさん!私、すっごく中が楽しみです!」

 

 

 

ジェーンはベグルの手を掴んで、ウキウキした様子で走っていく

 

 

 

ベグル「(え....手、握ってくれた.....)」

 

 

 

ベグルは顔が緩んでいる

 

 

 

ダバン「(おー、おー、羨ましい事だな。顔がとんでもねえ事になってるぜ)」

 

 

 

 

ミラ「もう!ジェーン!あまりはしゃがないでよ!子どもみたいだと思われるわよ!」

 

 

 

ミラははしゃぐジェーンに声をかけているが、ジェーンとベグルはどんどん先に進んでいく

 

 

 

ダバン「ハ、ハハ。相当楽しみなんだな。いいじゃないか、元気で。ベグルがいれば安心だからな。俺達はゆっくり行こうか」

 

 

 

 

ミラ「ジェーンがごめんなさいね。あの子、こういう所に来るといっつもああなっちゃうの。

 

 

 

いつもは私が振り回されてるけど、今回は私もゆっくりできそうね。ベグルさんには申し訳ないけど頼っちゃおうかしら」

 

 

 

 

ダバン「おう、それがいいと思うぜ。階段はかなり多いから足元に気をつけろよ?もしよかったら、俺の手を握ってくれ」

 

 

 

 

ミラ「あら。手を出してくれるの?やっぱり優しいのね、ダバンさん。悪いけど支えてくれると嬉しいわ」

 

 

 

ダバンはさり気なくミラと手を握った

 

 

 

デルカダール神殿内部

 

 

 

ミラ「中はこんな感じなのね。壁画に文字とか書かれてるのね。あら、下には訳もあるじゃない。助かるわ」

 

 

 

 

ジェーン「あ!ミラー!見て見て!ここの文章、デルカダールが出来た最初の事が書いてあるよー!」

 

 

 

ジェーンはベグルに肩車をしてもらっていた

 

 

 

ミラ「ちょっと、ジェーン!!肩車なんてはしたないわよ!早く降りなさい!」

 

 

 

 

ジェーン「あ、ご、ごめんなさい!ベグルさん!私、そこまで重くないと思うんですけど大丈夫でしたか?」

 

 

 

ジェーンは流石に悪いと思ったのかミラの言葉でベグルから降りた

 

 

 

ベグル「い、いやいや、へへ平気だぜ。兵士はこれくらいな、なんて事ないぜ!」

 

 

 

ベグルは少し顔が赤くなっている

 

 

 

ダバン「ハァー。(焦りすぎだ、馬鹿。全く、羨ましいぜ)」

 

 

 

 

ミラ「ベグルさん、ジェーンのわがままが過ぎてごめんなさい。ほら!ジェーンもちゃんと謝るのよ」

 

 

 

 

ジェーン「う、うん。ごめんなさい、ベグルさん」

 

 

 

 

ベグル「大丈夫だ。ここは高い所の文章も多いからな。見えなかったら、また頼ってくれていいからな」

 

 

 

 

ジェーン「ありがとう、ベグルさん!私、とっても嬉しいです!」

 

 

 

 

ミラ「あまりこの子を甘やかさないでいいのよ?ベグルさん」

 

 

 

 

ダバン「まあまあ、ミラさん。ジェーンさんがこういう場所が好きなら全部くまなく見てみたくなるはずだ。なら、俺達はそれに協力するだけだぜ」

 

 

 

 

ミラ「もう!ダバンさんまでそんな事言っちゃって。まあ、いいわ。ジェーン、あまり一人になっちゃ駄目なんだからね!」

 

 

 

 

ジェーン「わかってるよ、ミラ!えへへ、ベグルさん、下の階も行きましょう!」

 

 

 

 

ベグル「おう!」

 

 

 

 

ミラ「私もここを見終わったら下に行くわ」

 

 

 

 

ジェーン「先に行ってるね〜、ミラー!」

 

 

 

ジェーンとベグルは先に進んでいった

 

 

 

ダバン「ハハハ!ミラさんは何だかジェーンさんの保護者みたいだな。ミラさんは優しいし、面倒見もいいから似合ってるんじゃないか?」

 

 

 

 

ミラ「そうかしら?あの子が子どもっぽいだけかもしれないわよ?でも、私はジェーンに何度も助けられてるわ。あの子の少し強引な所に、私は救われたの」

 

 

 

 

ダバン「.....そっか。ミラさんはその恩返しをしたいんだな」

 

 

 

 

ミラ「ふふ、そんな大層な事私には出来ないんだけど、ジェーンが頼ってくれるのが嬉しいのよ。ジェーンが笑っていてくれれば、私はそれでいいの」

 

 

 

 

ダバン「やっぱりミラさんは優しい人だ。そういう思いがある人は、俺は凄く素敵だと思うぜ」

 

 

 

 

ミラ「え.....。も、もう!ダバンさんったら!恥ずかしいわ。ほ、ほら。私もそろそろ読み終わるわ。早く下に行きましょう」

 

 

 

 

ダバン「お、おう。そんな焦るなよ、危ないからな」

 

 

 

 

ミラ「(やだ!私ったら一人で照れて何してるのかしら。ダバンさんにそんな気があるわけないのに)」

 

 

 

 

ダバン「(今の照れてる顔、可愛かったな。しかし、恥ずかしいセリフだったな。あまり言えないな)」

 

 

 

二人は少し顔や耳が赤くなっている

 

 

 

その頃、ベグルの方は

 

 

 

ジェーン「少し魔物が増えましたね。でも、隅にいる程度ですし問題なさそうですね」

 

 

 

 

ベグル「そうだな。あ、ジェーンさん。足下の機械みたいなのは、メタッピーという魔物が寝てる姿なんだ。踏んで驚かせないように頼んだぜ」

 

 

 

 

ジェーン「あ、そうだったんですね。何だろうとは気になっていたのですが、魔物だったんですか。忠告ありがとうございます」

 

 

 

 

ベグル「ジェーンさんは古代文字が読めるのか?」

 

 

 

 

ジェーン「え?ああ、私は流石に読めないです。でも、ミラが少し読めるんですよ。ただ、どうしても読めなかったり気になる物は紙に写して、里の長老に見せて要約してもらうんですよ」

 

 

 

 

ベグル「なるほどな。だからその紙とペンがあるのか。叶えたい夢を真っ直ぐ追いかけるのはいい事だよな。......やりたい事をやれるってのはいい事だもんな」

 

 

 

ベグルは最後の方をボソボソと呟くように言った

 

 

 

ジェーン「ベグルさん?」

 

 

 

 

ベグル「ん?どうした?」

 

 

 

 

ジェーン「あ、いえ、何でもないです。あ!この文、命の大樹の事について書かれてるのね(何だか暗い雰囲気を感じた。私の気のせいかな?)」

 

 

 

 

ベグル「俺達は探索では壁画なんて見てられなかったからな。こうやってまじまじと見るのは初めてだな。色んなことが書かれてるんだな」

 

 

 

 

ジェーン「そう言えば、命の大樹で思い出したんですけど、最近命の大樹がおかしいんです。元気がないというか、少ししおれてるような感じがするんです。長老様も違和感を感じてるみたいなんですよ。何か知ってますか?」

 

 

 

 

ベグル「命の大樹が?そうだったのか。俺達からは離れてて、いつもと変わらないように見えてるけどな。その事は初めて聞いた。情報ありがとな。ラース将軍やマルティナ様に伝えておくぜ」

 

 

 

 

ジェーン「はい。まあ、ベロニカさん達がこれから調べに行くみたいなので安心なんですけどね」

 

 

 

 

ベグル「そう言えば、ベロニカさんもセーニャさんもラムダの出身だったな。その二人なら安心だな」

 

 

 

 

ジェーン「え?ベロニカさんとセーニャさんをご存知なんですか?あ!そう言えば、ラース様もマルティナ様もグレイグ様も勇者様の仲間の方でしたね!なら、ご存知ですよね」

 

 

 

 

ベグル「そういう事だ。偶にお城に来た時に話した事や、数年前に模擬戦もやった事あるんだ。その時は敵わなかったけどな」

 

 

 

 

ジェーン「凄い!勇者様のお仲間に鍛えられているなんて!それなら最強と謳われるのも当然ですね」

 

 

 

 

ベグル「へへ、よしてくれよジェーンさん。照れるぜ」

 

 

 

 

ジェーン「あら?あの隅の魔物は?」

 

 

 

 

ベグル「ん?ああ、あの魔物の名前はインプ。少しイタズラ好きだが、臆病だからな。威嚇しておいてやろうか?」

 

 

 

 

ジェーン「いえ、何だかあの子、周りと少し変じゃないですか?」

 

 

 

 

ベグル「変?んー.....。おお!よく見たら頭にある触覚が無えな。あの部分でイタズラできるのに、どうなってんだ?」

 

 

 

 

ジェーン「怪我で取れたんでしょうか?かわいそう....」

 

 

 

ジェーンはインプに近づく

 

 

 

ベグル「あ、ジェーンさん。いくら何でも近づくのは危険だぞ」

 

 

 

 

インプ「!?キ、キキッ!」

 

 

 

インプはジェーンとベグルに気付き、震えている

 

 

 

ジェーン「え?私達に怯えているんでしょうか?」

 

 

 

 

ベグル「......まさか、こいつの触覚が無い原因は人間によるものか?」

 

 

 

 

ジェーン「ええ!?そんな!酷い!」

 

 

 

 

ベグル「だが、どうしたものか。このままだとこいつは、ずっと群れから遠ざかって生きていかなきゃいけねえ。俺達はこの触覚は治してやれねえんだよな」

 

 

 

 

ジェーン「......ごめんなさい、インプちゃん。驚かせちゃったわね。その触覚を何とかしてあげたいけど、私達にできる事.....何も無いの」

 

 

 

 

ベグル「.....行こう、ジェーンさん。このままにして、自然の成り行きに任せるんだ」

 

 

 

 

ジェーン「うっ....うう.....ごめんね、ごめんね、インプちゃん」

 

 

 

ジェーンは涙ぐんでインプを見ていた

 

 

 

ベグル「泣かないでくれ、ジェーンさん。ほら、ハンカチで拭いていいぜ」

 

 

 

 

ジェーン「あ....ありがとう...ございます....」

 

 

 

 

インプ「?.....」

 

 

 

ベグル達はインプから離れていった

 

 

 

 

 

 

 

 

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