ドラゴンクエストⅪ 魔法戦士の男、恋をする   作:サムハル

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友達だから

一ヶ月後、デルカダール城下町

 

 

 

ミラとジェーンがやってきていた

 

 

 

ミラ「また来れたわね。ダバンさん達は元気かしら?」

 

 

 

 

ジェーン「きっと元気に訓練してると思う。宿をとったらお城に向かってみよう」

 

 

 

その後、デルカダール城

 

 

 

ジェーン「案内板なんてできたんだね。おかげで助かっちゃった!」

 

 

 

 

ミラ「そうね。魔物の掲示板なんてのもあったし、どんどん新しくなってるみたいね」

 

 

 

ジェーン達が城に入ると、丁度バンが大広間にいた

 

 

 

バン「ん?あんた達は確か、ダバンとベグルの友達の.....」

 

 

 

 

ジェーン「あ!前に訓練場で見た兵士さん。こんにちは。ベグルさんとダバンさんはいますか?」

 

 

 

 

バン「あー、ダバンはいるんだが、ベグルは今調査の関係で故郷のダーハルーネに行ってるんだ。とりあえず、ダバンを呼んでくるな」

 

 

 

しばらくして

 

 

 

ダバン「ジェーンさん!ミラさん!来てくれたのか!」

 

 

 

 

ミラ「あ、ダバンさん!久しぶりね」

 

 

 

 

ジェーン「また突然すみません。ベグルさんはダーハルーネに行ってるみたいですね」

 

 

 

 

ダバン「いや、気にすんなよな。顔を見れて嬉しいぜ。ベグルのやつはそうなんだ。すまないな。また案内しようか?」

 

 

 

 

ミラ「今日はお休みなの?」

 

 

 

 

ダバン「特に大きな仕事は俺は無いからな。平気だぜ」

 

 

 

 

ジェーン「じゃあお願いします!今度は買い物したくて!」

 

 

 

 

ダバン「おお、いいぜ。なら、こっちだな」

 

 

 

服屋

 

 

 

ジェーン「凄いわよ、ミラ!こんなにいい質なのにかなり安いの!」

 

 

 

 

ミラ「あら!本当ね!折角だし買いましょう!これならあのバッグとも似合うわ!」

 

 

 

 

ダバン「(服などに興味あり....と)」

 

 

 

アクセサリーショップ

 

 

 

ミラ「う、うーん....。綺麗なんだけど、やっぱり私達じゃあ手が出せないわね」

 

 

 

 

ジェーン「お金もっと貯めないとだね。諦めよう。アクセサリーはそこまでほしいわけじゃないし」

 

 

 

 

ダバン「(アクセサリーはプレゼントとしてなら喜びそう....)」

 

 

 

しばらくして

 

 

 

ダバン「ジェーンさん。その服も持つぜ。宿屋に持っていくよ」

 

 

 

 

ジェーン「え!?そ、そんな悪いですよ、ダバンさん。もう片手埋まってるじゃないですか!」

 

 

 

 

ダバン「いやいや、力はこういう所でも使わないとな。よっと」

 

 

 

 

ミラ「流石兵士さんね。私達なんかよりずっと力持ちだわ。カッコイイわ」

 

 

 

 

ダバン「へ、へへ。ありがとな」

 

 

 

 

ジェーン「なら、宿屋に来てください!お礼もしますよ!あ、お茶を出す程度ですけど」

 

 

 

 

ダバン「それならもらっていこうかな。案内頼むぜ」

 

 

 

宿屋 部屋

 

 

 

ダバン「俺まで部屋に入っていいのか?」

 

 

 

 

ジェーン「はい!寧ろ一緒に休憩しましょうよ!私、下でお茶入れてきますね!」

 

 

 

 

ミラ「あ、ジェーン!一人で平気!?火傷に気をつけて!」

 

 

 

 

ジェーン「わかってるよー、ミラ!」

 

 

 

 

ダバン「ハハハ!相変わらず仲良しなんだな、ミラさんとジェーンさんは。幼なじみなんだもんな。昔から仲良しだったんだろ」

 

 

 

 

ミラ「あら。そう見える?」

 

 

 

 

ダバン「ん?違ったのか?」

 

 

 

 

ミラ「......あまり言いたくないけど、実は私は昔、あの子をいじめてたの」

 

 

 

ミラが少し言いにくそうにしている

 

 

 

ダバン「え?ミラさんが?」

 

 

 

 

ミラ「ええ、そうよ。子どもの頃の私はお馬鹿さんでね。ジェーンってよく笑ってるでしょ?ジェーンは昔からよく笑ってたの。私、ジェーンがいつも笑顔なのが怖かったの。

 

 

 

だから、私はあの子の無い事をたくさん言って周りの子をあの子から遠ざけてたの。そうすれば悲しむんじゃないかなんて馬鹿な事を考えて」

 

 

 

ミラは椅子に座り、下を向きながら話している

 

 

 

ダバン「......」

 

 

 

 

ミラ「でもね、ジェーンはそれでも笑ってたの。一人で森で遊んでる時も、本を読んでる時も。怖かった私は......あの子に暴力を振るったわ。化け物って言ってね。

 

 

 

ジェーンは悲しそうな顔をしていたし、私を怖がっていた。でも、歪でも笑顔は絶やさなかったわ。それから少し経って、私の父が浮気で離婚したの。

 

 

 

その時の親同士の喧嘩は怖くてね。家に一日中帰れなかったのよ。それで雨の中、外で一人で泣いてる時ジェーンが来たの。

 

 

 

ジェーンを殴ったり、暴言を吐いていた私を馬鹿にしに来たと思っていたら、ジェーンは私を傘に入れて自分の家に招いてくれたの」

 

 

 

 

ダバン「.......」

 

 

 

 

ミラ「ジェーンの行動がわからなかった私は「どうして優しくしてくれるの?私はあなたをいじめてたのよ」って聞いたわ。その時の答えは、今でもはっきりと覚えてるわ。絶対に忘れない。ジェーンは、「泣いていたから。ミラが悲しそうだったから」って言ったの。

 

 

 

その後に、「何か嫌な事があったんだよね?私もつらい事があったら泣きたくなる。でもね、死んじゃったおばあちゃんが、つらい時こそ笑いなさい。そうすれば力が湧いてくるって言ってた。

 

 

 

だから、私はつらい時こそ笑うの。ミラもつらいなら少しでも笑ってみてよ」って言われたの」

 

 

 

 

ダバン「なるほど。ジェーンさんの笑顔にはそんな意味もあったのか」

 

 

 

 

ミラ「それを聞いた私は、自分がどれだけ愚かな事をしていたか思い知ったの。あの子の笑顔は強さの証。それを怖がっていた自分は何て馬鹿なの、ってね。それから私はジェーンに謝って友達になったの」

 

 

 

 

ダバン「そうだったのか。昔は今と真逆だったんだな。何だか聞いて悪かった」

 

 

 

 

ミラ「ううん。私こそ変な話したわね。私の事、嫌いになったんじゃないかしら?ジェーンだって、内心はどう思っているのかしら。きっと、昔の事を憎んでいるかもしれないわね」

 

 

 

 

ダバン「ミラさん、安心するんだ。俺はミラさんを嫌いになんてなってない。ジェーンさんだって、ミラさんを嫌いになんて思ってないはずだぜ」

 

 

 

 

ミラ「お世辞をありがとう。正直に言ってよかったのに、ダバンさんったら本当に優しいのね」

 

 

 

 

ダバン「お世辞なんかじゃない!!」

 

 

 

ダバンははっきりと言った

 

 

 

ミラ「え.....。そ、そんなわけないでしょ、ダバンさん。だって....私....最低な事したのよ。人をいじめて.....暴力を振るった。こんな最低女を、嫌いにならない人なんて」

 

 

 

 

ダバン「ミラさん!!!」

 

 

 

ダバンはミラの言葉を遮った

 

 

 

ミラ「!!」

 

 

 

 

ダバン「自分の事を最低女なんて言うな!!ミラさんは最低なんかじゃない!!自分の悪い所を理解して、それを謝罪してジェーンさんの助けになり続けている!そんな事ができる人は多くないんだ!

 

 

 

そんな優しいミラさんを、嫌いになんてなるわけないだろう!!」

 

 

 

ダバンはミラの肩に両手を置き、強く言い放った

 

 

 

ミラ「ダバンさん.....。でも、私は何もないあの子を傷つけた!!それは揺るがないわ!私はそんな自分が.....許せないのよ!この罪は、あの子が幸せになるまでずっと背負い続けるの!そう誓ったわ!!

 

 

 

私は!!ジェーンが幸せになればそれでいいの!!自分なんて後回しよ!あの子には、それだけの事をした!!夢も目標も全部捨てた!ジェーンの幸せのためなら、私は何だってやってやるんだから!」

 

 

 

パリィィン!!

 

 

 

部屋の前から何かが割れる音がした

 

 

 

二人「!?」

 

 

 

 

ジェーン「ミ....ミラ。何で......そんな事言うのよ.....」

 

 

 

 

ミラ「ジェーン!!大丈夫!?怪我は!?」

 

 

 

ミラはジェーンに駆け寄った

 

 

 

ジェーン「そんなのどうだっていいの!!ミラ!!あなたの小さい頃の夢を、私のために捨てたって本当なの!!?」

 

 

 

 

ミラ「そ、そうよ。私はあなたに救われたあの雨の日から、考古学者の夢を捨てたわ」

 

 

 

 

ジェーン「何でよ!!私.....そんな事ミラに頼んでない!!私は....確かにミラがいないと何もできないけど、そのためにミラが犠牲になるなら!私は大丈夫!!ミラがいなくても何とかなるわよ!」

 

 

 

ジェーンは泣きそうになっている

 

 

 

ミラ「でも、私はジェーンのためを思って」

 

 

 

 

ダバン「ミラさん。その行動は間違っている。誰かの為を思って行動するのはとても素晴らしい事だ。だが、誰かの思いを踏みにじってまで行動するのは違う」

 

 

 

 

ミラ「え?私は....誰の思いも踏みにじってなんて」

 

 

 

 

ジェーン「ミラの馬鹿!!馬鹿!!馬鹿!!私、そんな事されたって全っ然嬉しくない!!寧ろ最悪よ!!私は、ミラに幸せになってほしいの!!夢を叶えてほしかったの!!この旅は私の夢だけじゃなくて、ミラの夢のためでもあると思ってた。ずっと.....そう思ってたんだよ....」

 

 

 

 

ミラ「嘘.....。だって.....私は、あなたを傷つけたのよ。心にも、体にも傷をつけた。何で.....そんな事を思ってくれるのよ」

 

 

 

 

ジェーン「何で?そんなのもわからないの、ミラ!私達、友達じゃないの!?友達の幸せを、どうして願っちゃ駄目なのよ!!」

 

 

 

 

ミラ「友達......」

 

 

 

 

ダバン「ジェーンさんはずっと、ミラさんを嫌いになってなんかいないんだ。寧ろ逆だ。ジェーンさんはミラさんの事が大好きなんだぞ」

 

 

 

 

ジェーン「そうだよ!私はミラの事が大好き!!真面目で、しっかりしてて、私を守ってくれる大事な、大事な友達!嫌いになんて絶対にならないんだから!」

 

 

 

 

ミラ「ジェーン.....私、ずっと間違ってた。あなたを守り続けていれば、それでいいと思ってた。私、馬鹿ね。ずっと隣にいたあなたの思いすら気づかないなんて。本当に、馬鹿」

 

 

 

 

ジェーン「本当だよ!もう、勝手に勘違いしたら駄目だからね!私、すっごく悲しかったんだから!はい!仲直り!」

 

 

 

 

ミラ「ええ。仲直りね。私も大好きよ、ジェーン」

 

 

 

二人は泣きながらも抱き合っている

 

 

 

二人とも顔は少し笑っている

 

 

 

ダバン「ミラさん、やっといつもの笑顔になってくれたな。俺はミラさんのどんな顔も好きだが、笑顔が一番好きだぜ」

 

 

 

 

ミラ「え......。あ.....ありがとう」

 

 

 

ミラは顔が赤くなっている

 

 

 

ダバン「あ......。い、いや、これはその、変な意味じゃなくてだな.....」

 

 

 

ダバンも自分の発言に気付き、顔が赤くなっている

 

 

 

ミラ「え?.....ち、違うんですか?ダバンさん」

 

 

 

 

ダバン「........。いや、もう正直に言おう。ミラさん。俺はミラさんが好きです」

 

 

 

 

ミラ「ダバンさん......。何となく、そんな気はしてました。でも、私なんかでいいんですか?」

 

 

 

 

ジェーン「あー!駄目だよ、ミラ!また卑屈になってる!」

 

 

 

 

ダバン「そうだぞ、ミラさん。俺はミラさんじゃないと嫌だ。ミラさんのその優しい心が、俺は何よりも好きなんだからな」

 

 

 

 

ミラ「私も....ダバンさんが好きです。ソルティコで助けてくれたあの日から、ずっと気になっていました」

 

 

 

 

ダバン「ほ、本当か!?じゃ、じゃあ!付き合ってもらっても....」

 

 

 

 

ミラ「はい。よろしくお願いします」

 

 

 

 

ダバン「よっし!!!しゃあ!!!」

 

 

 

ダバンはガッツポーズを取っている

 

 

 

ジェーン「やったね、ミラ!!私、めちゃくちゃ嬉しいよ!」

 

 

 

 

ミラ「も、もう!どうしてジェーンがそんなに喜ぶのよ!」

 

 

 

 

ジェーン「だって、ずっと気になってるって前かモゴモゴ」

 

 

 

ジェーンの言葉をミラが口を押さえて遮ろうとした

 

 

 

ダバン「え.....。へへ、嬉しいぜ、ミラさん」

 

 

 

 

ミラ「もう!付き合ったんだから、そのよそよそしい呼び方お互いにやめましょう!ミラって呼んで。私もダバンって呼ぶわ」

 

 

 

 

ダバン「へへ、そうだな!これからよろしくな、ミラ!」

 

 

 

 

ミラ「こっちこそよろしく、ダバン」

 

 

 

 

 

 

 

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