ドラゴンクエストⅪ 魔法戦士の男、恋をする   作:サムハル

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あなたへの想い

それから四日後、医療部屋

 

 

 

ベグル「ん.....。ここは、デルカダール城の」

 

 

 

ガチャ

 

 

 

バン「おお!もう起きたのか、ベグル!あの怪我でもう起きるとか化け物だな!」

 

 

 

バンがご飯を持ってやってきた

 

 

 

ベグル「うるせえぞ、馬鹿。どうなったんだ?」

 

 

 

 

バン「あれから四日経ったんだ。ジェーンさんはまだ寝てる。怪我は多いけど、ベグルみたいに大怪我はほぼ無い。

 

 

 

ただ、刃物で左目を切られていたみたいでな。その目は失明こそしないけど、視力は落ちるだろうって」

 

 

 

 

ベグル「チッ!リュウのやつ、そんな事までしていたのか。まあ、失明していないなら幸運だ」

 

 

 

 

バン「俺はベグルの方が大怪我だと思うけどな。肋骨五本の骨折。両腕と右足にヒビだってよ。まだ痛いのか?」

 

 

 

 

ベグル「わかんねえな。普通に動くみたいだが」

 

 

 

ベグルはベッドの上で少し動かしている

 

 

 

バン「え〜。気持ち悪。たった四日で治るわけねえのに。少し力いれてみるぞ?」

 

 

 

 

ベグル「痛え!!!」ゴン!!

 

 

 

 

バン「痛え!!!殴る事ねえだろ!!」

 

 

 

バンの頭にはたんこぶが出来ている

 

 

 

ベグル「うるせえ、馬鹿!加減ってもの考えやがれ!」

 

 

 

ガチャ

 

 

 

ラース「お、騒がしいと思えばバンの仕業か。ベグル、起きるのが早いな。大丈夫か?」

 

 

 

 

ベグル「ラース将軍、ありがとうございました。俺、結局守られてばかりですね」

 

 

 

 

ラース「そんな事ない。お前の覚悟は本物だっただろう。そうじゃなきゃ、あいつに俺は好きにしていいなんて言わないからな」

 

 

 

 

バン「師匠はベグルに任せてたけど、どうしても心配だからマルティナ様に頼んでついていったんだ」

 

 

 

 

ベグル「それのおかげで助かりました。バンとカミュさんにも声をかけたんですね」

 

 

 

 

ラース「本来なら俺とカミュだけだったんだが」

 

 

 

 

バン「俺が兵士長だからベグルも守らないとおかしいって言って無理矢理ついていったんだ」

 

 

 

 

ベグル「......ハァー。全く、馬鹿には困るぜ」

 

 

 

ベグルは少しだけ嬉しそうにしている

 

 

 

バン「な、何でだよ!!感謝しろよな!」

 

 

 

 

ラース「バンには苦労するだろ?お疲れだな」

 

 

 

 

ベグル「本当世話がかかりますよ」

 

 

 

 

バン「師匠まで何言ってるんですか!!」

 

 

 

 

ベグル「そうだ、バン。感謝としてさっき俺の事を化け物と呼んでいたのは無視してやる。次は無いぞ」

 

 

 

 

バン「あ.....。へへ、ベグルさんは優しいですね!助かります!」

 

 

 

バンはヘラヘラしている

 

 

 

ラース「その癖いい加減直せよな」

 

 

 

 

ベグル「だが、あの時俺を何回も殴っていたのは別だ」

 

 

 

 

バン「あ、あれは仕方ないだろ!死ぬと思ったんだからよ!というか起きてたのかよ!」

 

 

 

 

ベグル「バッチリ聴こえてたぜ。日頃のお返しってなぁ?どういう事だろうな」

 

 

 

ベグルはバンを睨みつける

 

 

 

バン「ア、アハ、アハハ。えーっと、言葉の綾というか」

 

 

 

バンは焦っている

 

 

 

ベグル「完全復活したら楽しみにしていろよ?」

 

 

 

 

バン「師匠!俺、しばらくお休みもらえませんか!?」

 

 

 

 

ラース「兵士長が簡単に休み取れるわけねえだろ」

 

 

 

 

バン「ベグルさん!すいませんでした!!」

 

 

 

 

ベグル「この復讐を糧に回復に努めますかね」

 

 

 

 

バン「そんなのを糧にしないでください!!」

 

 

 

二日後

 

 

 

ジェーン「ここは......?」

 

 

 

 

ベグル「ジェーンさん、起きたか?ここはデルカダール城の医療部屋だ」

 

 

 

 

ジェーン「あ.....ベグルさん。私、助かったのね。また、助けられましたね」

 

 

 

 

ベグル「覚えているか?」

 

 

 

 

ジェーン「はい.....。男の人に暴力を振るわれて、ベグルさんが来てくれた所で気を失いました。あの後、男の人はどうなったんですか?」

 

 

 

 

ベグル「その人は洞窟に埋まったさ。あの洞窟は崩れていったんだ。左目はどうだ?」

 

 

 

 

ジェーン「少し見えづらいですけど、大丈夫です。傷つけられた時、失明するんじゃないかと思ってました。今まで見ていた景色や、ベグルさん達が見れなくなるんじゃないかと思って、凄く怖かったです」

 

 

 

 

ベグル「すまなかった.....。俺の問題に、ジェーンさんが意味もなく巻き込まれた.....。どれだけ謝罪しても足りないよな」

 

 

 

ベグルはジェーンに深く頭を下げる

 

 

 

ジェーン「そ、そんな事ありません!ベグルさんが来なければ、間違いなく殺されていました。片目が見えにくくなったくらいで済んだのは奇跡です。

 

 

 

生きて、また皆やベグルさんを見る事ができているんです。これは間違いなくベグルさんのおかげです。本当にありがとうございます」

 

 

 

 

ベグル「ジェーンさん.....ありがとう。こんな所で言うのも何だけど、ずっと前から言おうと思っていた事がある」

 

 

 

ベグルは顔が赤くなっている

 

 

 

ジェーン「はい。なんでしょう?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ベグル「俺と付き合ってもらえませんか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジェーン「え?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ベグル「俺は、ジェーンさんの明るい所や、夢を必死に追いかける姿がとっても素敵で眩しかった。その光は、俺に力をくれたんだ。

 

 

 

だから!俺はジェーンさんの隣で君を護りたい!もう怖くないように。どこにだってジェーンさんが行っても、俺が守ってやる!世界のどんなやつからも守ってやる!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジェーン「ベグルさん......。はい、私もずっと好きでした。よろしくお願いします」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ベグル「え?や.....やった......。いいのか?」

 

 

 

 

 

 

 

ジェーン「ふふ、私も好きだったんですよ?いいに決まってるじゃないですか」

 

 

 

 

 

 

 

ベグル「俺.....過去の事とか、全然話してないんだぞ?気にならないの?」

 

 

 

 

 

ジェーン「ベグルさんが話したくないなら、話さなくていいです。私は全然気にしません。昔に何があっても、何をしていても、今のベグルさんになるために必要な時だったんです。なら、全く気になりません」

 

 

 

ジェーンは優しく答えた

 

 

 

ベグル「ハハハ!立派だな、ジェーンさん。ありがとよ。もう動けるか?」

 

 

 

 

ジェーン「すみません、まだあまり動けなくて。ベグルさんは動けるんですね」

 

 

 

 

ベグル「まあ、少し前からな。俺も激しくは動けないさ。そうだ。折角付き合ったし、呼び方も変えようか。さんはもういらないな。ジェーン。こう、呼んでもいいか?」

 

 

 

 

ジェーン「はい、喜んで。ベグル君」

 

 

 

 

ベグル「ハハ。君か。少し慣れないが大丈夫だぜ」

 

 

 

ガチャ

 

 

 

バン「あ!ジェーンさんも起きたのか!げ!!ベグルが立ってる!ヤベエ!」

 

 

 

 

ベグル「チッ!うるせえのが来たよ」

 

 

 

 

ジェーン「えっと、確かバンさんでしたよね。お世話になりました」

 

 

 

 

バン「いやいや、気にしないで。無事で本当によかった!目も大丈夫みたいだな」

 

 

 

 

ジェーン「はい。少し見えづらいですけど大丈夫です」

 

 

 

 

ベグル「おい、もう帰れ。邪魔すんな」

 

 

 

 

バン「何だよ、今来たばっかじゃねえか。ベグル、立って大丈夫なのか?」

 

 

 

 

ベグル「少し歩けるようになっただけだ。まだてめえの処刑は無理だ」

 

 

 

 

バン「それはずっと無理でお願いします!あ!ジェーンさんの分のご飯持ってくるな」

 

 

 

 

ベグル「お、馬鹿のくせに気が利くじゃねえか。普段もそうしていろ」

 

 

 

 

バン「うるせえぞ、化け物!」

 

 

 

 

ベグル「その呼び名を許した覚えは無いが?次は無いとも言ったよな?」

 

 

 

ベグルは間髪入れずにバンを睨みつける

 

 

 

バン「ベグル様!!聞き間違いですよ!へへ、それでは失礼します」

 

 

 

バンは逃げるように出ていった

 

 

 

ベグル「チッ!」

 

 

 

 

ジェーン「ふふ、楽しそうだよ。ベグル君」

 

 

 

 

ベグル「まあずっとここにいるとつまらないが、バンが来れば賑やかになるからな。少しは紛らわせるんだ。あいつもそれをわかってるんだろうな。ありがたいぜ」

 

 

 

 

ジェーン「私も早く治してラムダに帰らないと。皆心配してるよね」

 

 

 

 

ベグル「多分バンから連絡行くと思うぜ。ミラさんあたりは飛んでくるんじゃねえか?」

 

 

 

 

ジェーン「ふふ、多分そうね。ミラはすぐに来ると思う」

 

 

 

 

ベグル「急いで治そうな。そうしたら、俺もラムダに行ってジェーンさんの親に謝罪しないとだしな」

 

 

 

 

ジェーン「もう!気にしなくていいって言ったのに!」

 

 

 

 

ベグル「まあ、少しだけでもだ。それと、付き合っている報告もな」

 

 

 

 

ジェーン「そ、そうね。それはするわ」

 

 

 

 

ベグル「数日はゆっくりしてるか」

 

 

 

 

ジェーン「うん、ベグル君」

 

 

 

 

 

 

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