ドラゴンクエストⅪ 魔法戦士の男、恋をする   作:サムハル

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ラースの暇な一日

それから、三ヶ月後

 

 

 

デルカダール城 玉座の間

 

 

 

ラース「マルティナ、どうしたんだ?ドレスじゃないなんて」

 

 

 

ラースが鎧を着てくると、マルティナはどこかに出かけるような服装になっていた

 

 

 

マルティナ「ごめんなさい、ラース。私、今日はベロニカ達と女子会なの」

 

 

 

 

ラース「え?そうだったのか?」

 

 

 

 

マルティナ「ええ。前から手紙で知らされてて、お休みをお父様からいただいたの」

 

 

 

 

グレイグ「ラースはまだ知らなかったのだな。ラースも休んでいてもいいのだぞ」

 

 

 

 

マルティナ「うっかりしてたわ。連絡するのが突然でごめんなさい」

 

 

 

 

ラース「いや、構わないさ。マルティナも王女としての仕事ばかりでストレス溜まるもんな。ベロニカ達とたくさん楽しんでこいよ。俺は、どうしようか。バン達に久しぶりに指導しにいくか」

 

 

 

 

グレイグ「ラース、もし予定が無いならブレイブ達と城下町で見回りをしてきてくれ。ブレイブ達と触れ合いたい人もたくさんいるようだ」

 

 

 

 

ラース「そうだな。わかった、任せてくれ」

 

 

 

 

マルティナ「それじゃあ行ってくるわね」

 

 

 

その後、訓練場

 

 

 

ラース「というわけで、久しぶりに俺が指導しよう」

 

 

 

 

兵士達「はい!」

 

 

 

 

ラース「皆がどれくらい強くなってるか見てやるぞ。久しぶりに最後はあの組手をやるか。流石にバン達は一人できてくれ。もうお前らは二人でもキツイからよ」

 

 

 

 

バン「え〜、いいじゃないですか、師匠!俺達に奢ってくださいよ!」

 

 

 

 

ラース「あ?これは指導だ。奢るのはお前らのやる気を出させるためであって、別に奢りたいわけじゃねえんだぞ」

 

 

 

 

ベグル「すみません、ラース将軍。馬鹿の言う事は無視していいですよ」

 

 

 

 

バン「酷え!」

 

 

 

 

ラース「それじゃあ、まずはいつも通りやっていてくれ」

 

 

 

しばらくして

 

 

 

ラース「おお!ダバン、いい捌き方だ!岩石落とし!」

 

 

 

 

ダバン「ありがとうございます!はやぶさ斬り!」

 

 

 

 

ラース「お?油断したんじゃないか?心眼一閃!」

 

 

 

 

ダバン「受け流しの構え!」

 

 

 

 

ラース「わかってきたな、どんどんいくぞ!」

 

 

 

数時間後

 

 

 

ラース「よーし!皆、強くなってるじゃないか!いいぞ!」

 

 

 

 

バン「はい!師匠も変わらずのようでよかったです!」

 

 

 

 

ベグル「.....お前ら、少し疲れすぎだ。もっとしっかりしろよ」

 

 

 

組み手が終わるとバンとベグル以外は少し疲れていた

 

 

 

ガザル「ハァ、ハァ、お前らが体力おかしいんだろうが」

 

 

 

 

ロベルト「そうだぞ。何で多少息が乱れてる程度なんだよ」

 

 

 

 

ギバ「皆、休憩だ。この人達にはついていけんぞ」

 

 

 

 

兵士達「はい.....」

 

 

 

 

ラース「それじゃあ訓練は終わりだ。偶にはこっちに来れるようにしようか」

 

 

 

玉座の間

 

 

 

ラース「ブレイブ、コロ。俺と城下町に行くぞ」

 

 

 

 

ブレイブ「ガウ」

 

 

 

 

コロ「キャン!」

 

 

 

デルカダール城下町

 

 

 

ラース「ブレイブ達と外に出るのは久しぶりだな。またこうやってのんびりとするのもいいよな」

 

 

 

 

ブレイブ「ガウ」

 

 

 

歩いていると、前から来た男性がラース達に気づいた

 

 

 

男性「あ、ラース様!ブレイブ達とお散歩ですか?」

 

 

 

 

ラース「おう。触ってもいいぞ」

 

 

 

 

男性「いいんですか?なら、コロを触らせてもらいますね」

 

 

 

 

コロ「ゴロゴロ」

 

 

 

コロは撫でられて喜んでいる

 

 

 

男性「皆が言ってる通りもふもふで可愛いですね。癒されます」

 

 

 

 

ラース「怖くは無くなっているみたいだな。嬉しい限りだぜ」

 

 

 

 

男性「最初は凄く怖かったんですけど、子ども達と遊んでいるのを見てどんどん慣れていったんです。最近だと、街の人達が魔物掲示板をブレイブと一緒に変えてるんですよ」

 

 

 

 

ラース「え?それは兵士達の仕事だろ?あいつら、サボってやがるな」

 

 

 

 

男性「いえ、違うんです。俺達がそれを変えるくらい手伝おうと思ってバンさんに頼んだんです。そしたら、ブレイブが見回りに来た時は是非やってくれと言われて」

 

 

 

 

ラース「ほう。ただ、ブレイブは喋れないぞ。どうやってるんだ?」

 

 

 

 

男性「ブレイブは喋れなくても返事はできます。だから順番に板を見せて、こいつ?こいつ?という感じでやるんですよ」

 

 

 

 

ラース「な、なるほど。それならブレイブも街の人と交流できるしいいかもな」

 

 

 

 

女性「あ、ラース様にブレイブちゃんだ!こんにちは」

 

 

 

奥からは女性もやってきた

 

 

 

ラース「よう。よかったら触っていってくれ」

 

 

 

 

女性「ブレイブちゃんは朝も私とお仕事したもんね」

 

 

 

 

ブレイブ「ガウ」

 

 

 

 

ラース「お仕事?朝の見回りか?」

 

 

 

 

女性「いえ!実は私飲食店やってるんですけど、前にブレイブちゃんに手伝ってもらったらお客さんにも大好評で、それから偶にブレイブちゃんに料理を運んでもらっているんです」

 

 

 

 

ラース「ブレイブ、そんな事してたのか!?」

 

 

 

 

ブレイブ「ガウガウ」

 

 

 

 

女性「カッコイイし可愛いし、すっごく言う事聞いてくれるしでもう大助かりなんですよ。ありがとう」

 

 

 

女性はブレイブを慣れた手つきで撫でている

 

 

 

男性「あ!もしかして、あの広場横にある新しいお店の事か!」

 

 

 

 

女性「はい!よかったら、ラース様も来てくださいね」

 

 

 

 

ブレイブ「ガウ」

 

 

 

 

ラース「知らない間に何だかブレイブが街の人気者になってるな」

 

 

 

しばらくして、広場

 

 

 

女の子とその母親が話しかけてきた

 

 

 

女性「あら、ラース様にブレイブ君、コロちゃんも。お散歩ですか?」

 

 

 

 

ラース「今日は少し暇でな。ブレイブ達と遊びにきたんだ」

 

 

 

 

女性「ブレイブ君可愛い。最近、ブレイブ君をよく見るようになって嬉しいですよ」

 

 

 

 

ラース「前の要望で、ブレイブ達と触れ合いたいって声があったからな。ブレイブ達だけで町を出歩かせているんだ」

 

 

 

 

女の子「あ!コロちゃん!」

 

 

 

 

コロ「キャン!ハッハ!」

 

 

 

コロは女の子の方へ走っていく

 

 

 

女の子「お散歩?今日も可愛いね」

 

 

 

 

コロ「ゴロゴロ」

 

 

 

コロは撫でられている

 

 

 

女性「あ、ラース様。いつも娘がお世話になってます。あの、よかったらいつものお礼です。受け取ってください」

 

 

 

 

ラース「おお。美味しそうなお菓子だな。ありがたくもらうな。ありがとよ」

 

 

 

その後、カフェ前

 

 

 

店の前にはcloseの看板が出ていた

 

 

 

ラース「あれ?やってないのか?おかしいな。いつも休みの日なんて無いのに」

 

 

 

 

ブレイブ「ガウ」

 

 

 

ブレイブがメニュー表を指している

 

 

 

ラース「ん?メニュー表に張り紙」

 

 

 

すみませんが子どもができそうな為、お店はしばらくお休みさせていただきます

 

 

 

ラース「ハァァ!?バンのやつ、こんな事言ってなかったぞ!マジかよ!」

 

 

 

ガチャ

 

 

 

メグ「あ!やっぱりラース様でしたか!しかもブレイブ君達も!」

 

 

 

 

ラース「おお、メグ。子どもができるのか。おめでとう!確かに少しお腹大きいな」

 

 

 

 

メグ「バンから聞いてなかったんですね。結構前にわかっていたのですが、忘れているんでしょうね」

 

 

 

 

ブレイブ「ガウ....」

 

 

 

ブレイブはメグを見て少し警戒している

 

 

 

メグ「ふふ、怖がらなくても破裂とかしないから大丈夫よ」

 

 

 

 

コロ「キャン!キャン!」

 

 

 

コロはメグに飛びついた

 

 

 

メグ「あら、飛びついてきたわ。可愛い。もふもふね」

 

 

 

 

ラース「急に悪かったな。ゆっくりしていてくれ」

 

 

 

 

メグ「暇だったんで平気ですよ。また来てくれると嬉しいです」

 

 

 

デルカダール城 大広間

 

 

 

バン「あ、師匠!ブレイブ達と散歩に行ってたんですね!」

 

 

 

 

ラース「おい、バン!お前、メグが子どもできそうなら伝えろよ!メグが暇そうにしてたぞ!」

 

 

 

 

バン「ああ!!伝えるの忘れてました!メグに会ったんですか?」

 

 

 

 

ラース「おう。全く、大事な時なんだぞ。明日からお前、城に来るな。メグと一緒にいてやれ」

 

 

 

 

バン「ええ!?確かにそうですけど、メグが大丈夫って言ってるんですよ。それに、師匠を支える役目は!?」

 

 

 

 

ラース「今優先するのはメグの事だ。マルティナ達には言っておくから休め」

 

 

 

 

ブレイブ「ガウガウ」

 

 

 

 

バン「ブ、ブレイブまで!ブレイブ、俺がいないからって調子に乗るなよ!」

 

 

 

 

ブレイブ「ガブ!」

 

 

 

ブレイブはバンの腕を噛んだ

 

 

 

バン「痛え!!だから噛むなっていつも言ってるだろ!」

 

 

 

 

ブレイブ「ガウ!」

 

 

 

 

バン「何だよ!ブレイブまで馬鹿にしてきやがって!」

 

 

 

 

ラース「はいはい、ブレイブと会話してて羨ましいがさっさと帰れ」

 

 

 

 

バン「雑じゃありませんか?まあ、わかりました」

 

 

 

その夜、マルティナ親子の部屋

 

 

 

マルティナ「バン達に子どもねぇ。おめでたいわ。それなら休みは必要ね。わかったわ」

 

 

 

 

ラース「あいつも何でもっと早く言わないんだか」

 

 

 

 

マルス「父さん、バンさんに子どもできるの?」

 

 

 

 

ルナ「男の子?女の子?」

 

 

 

 

ラース「まだわからないぞ。もっと時間が経ってからだな」

 

 

 

 

ルナ「楽しみー!私、いっぱい遊んであげる!」

 

 

 

 

マルティナ「ふふ、ぜひそうしてあげて。きっと喜ぶわ」

 

 

 

 

マルス「そういえば父さん。ブレイブ達の誕生日が近いよ。なにする?」

 

 

 

 

ラース「お、そういえばもうそんな時期だな」

 

 

 

 

マルティナ「城下町の皆もブレイブ達を気に入ってくれてたんでしょ?なら、街全部でパーティーにしましょう」

 

 

 

 

ラース「おいおい。やたらと規模が大きくないか?大丈夫なのか?」

 

 

 

 

マルティナ「私達も民達と一緒に騒いで交流を深めたいわ。ユグノアみたいにね」

 

 

 

 

ラース「なるほどな。まあ、王様にも話してみよう」

 

 

 

 

マルス「パーティー!やったー!」

 

 

 

 

ルナ「ルナ、前のドレス着たーい!」

 

 

 

 

マルティナ「楽しみにしてましょうね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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