ドラゴンクエストⅪ 魔法戦士の男、恋をする   作:サムハル

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ラース、未来へ

一週間後、デルカダール地方

 

 

 

ラースは一人で見回りをしていた

 

 

 

ラース「よし、見回りはこんな感じで大丈夫だな。魔物掲示板にも書いておかないと。あと、ブレイブ達のプレゼントどうするかな」

 

 

 

その時、突然近くに裂け目が現れる

 

 

 

ブワッ!

 

 

 

ラース「え!?な、何だこれ!?吸い込まれる!うわあああ!!」

 

 

 

シュン!

 

 

 

裂け目は消えていった

 

 

 

デルカダール地方

 

 

 

ラースは気を失っていた

 

 

 

ラース「.......あれ?ここ、は?デルカダール地方...だよな?でも、何となく雰囲気が違う?城に行ってみるか」

 

 

 

デルカダール城

 

 

 

ラース「おかしいな。掲示板が無くなってるし、街も変わった?お城も何だか違うしな。どうなっているんだ?」

 

 

 

玉座の間

 

 

 

ガチャ

 

 

 

ラース「おーい、マルティナー」

 

 

 

 

マルティナ「............」

 

 

 

玉座にいるマルティナは髪が短くなっている

 

 

 

ラース「え?マルティナ?だよな?髪が短い.....」

 

 

 

 

グレイグ「..........」

 

 

 

 

ラース「グレイグはそこまで変わってないな。あれ?マルティナ、いつの間に髪の毛切ったんだよ」

 

 

 

 

マルティナ「嘘......ラース、なの?」

 

 

 

マルティナはずっと驚いた表情から動かない

 

 

 

ラース「ん?俺がラース以外に見えるのか?」

 

 

 

 

マルティナ「何で.....だって、あなたは.....」

 

 

 

 

グレイグ「貴様....本物か?魔物ではなさそうだが」

 

 

 

グレイグからは疑心の目を向けられている

 

 

 

ラース「な、何だよ、失礼だな。何だか全部おかしいぞ。街も兵士も人も、グレイグもマルティナもどうしたんだ。俺の知ってる状況じゃないんだが、ここはどこだ?」

 

 

 

 

マルティナ「もしかして......過去のラース?」

 

 

 

マルティナはラースの発言にハッとしたように呟いた

 

 

 

ラース「え?過去?.......まさか!君は未来のマルティナか!?俺の死んだ世界のマルティナか!?」

 

 

 

 

マルティナ「ええ!私は未来の世界のマルティナ。あなたの世界とは違うマルティナよ」

 

 

 

合わなかった話が噛み合った

 

 

 

ラース「嘘だろ!!え?じゃあここは、俺の死んだ世界!?どうしてだ!?」

 

 

 

 

グレイグ「何があったのだ。落ち着いて話してみてくれ」

 

 

 

 

ラース「おう。今日は俺、いつもの見回りをしていてな。デルカダール地方の魔物の様子を見ていたんだ。それも終わって城に帰ろうとしている時に、変な裂け目が現れてな。それに飲み込まれてここに来たんだ」

 

 

 

 

マルティナ「そっか。ラースはあっちでは私と一緒にお城にいるのよね。その裂け目が怪しいわね。イレブン達に連絡してみましょう」

 

 

 

 

グレイグ「お任せください、姫様」

 

 

 

 

ラース「何だかすまない。皆を混乱させるよな」

 

 

 

 

マルティナ「ふふ、気にしないの。私はこうやって、またあなたと話せるだけで嬉しいのよ。だって、代わりでもラースはラース。ずっと.....会いたかったんだから」

 

 

 

マルティナはとても嬉しそうに目を細めている

 

 

 

ラース「マルティナ.....」

 

 

 

数時間後、全員が集まっていた

 

 

 

イレブン「ほ、本当だ!ラースだ!!」

 

 

 

 

カミュ「マジかよ。化けてるんじゃねえのか?」

 

 

 

 

ベロニカ「魔力も昔のラースとそっくりだわ。成長しているけど」

 

 

 

 

セーニャ「ラース様......また会えるなんて」

 

 

 

 

シルビア「過去から来たって言ってたわよね。大丈夫なの?」

 

 

 

 

ロウ「お主の世界に早く戻してやらんとな」

 

 

 

 

ラース「よう、こっちの世界の皆。話すのは初めてになるのか?イレブンは久しぶりだな。懐かしいぜ」

 

 

 

 

イレブン「やっぱりわかるんだ。どう?あっちの僕は元気?」

 

 

 

 

ラース「おう。今はユグノアの王だ。たくさん頑張っているぞ」

 

 

 

 

グレイグ「.......」

 

 

 

グレイグは少し離れてこっちを見ている

 

 

 

ラース「な、何だよ、グレイグ。険しい顔して。ほら、そんな顔してるから表情固いんだろ。もっと笑えよ。ほら、ここをこうして」

 

 

 

ラースはグレイグに近づき、グレイグの顔や口を引っ張る

 

 

 

グレイグ「な、何をする!ひゃめろ、貴様!」

 

 

 

 

ラース「ハハハハ!いい顔してるじゃねえか!」

 

 

 

 

マルティナ「うふふ、グレイグ、あなた今凄い顔してるわよ」

 

 

 

 

カミュ「おっさんらしくねえ顔だな。いいじゃねえか」

 

 

 

 

イレブン「あ、このやり取り懐かしい。あっちの世界でもやったよ」

 

 

 

 

グレイグ「貴様!人がどう話したらいいか悩んでいたら遊びおって!」

 

 

 

 

ラース「何だよ、俺とグレイグは前からよく話してただろ。って、そうか。俺が死んだ世界だから、グレイグと俺の関わりはほぼ無いのか」

 

 

 

 

グレイグ「そうだ。ラースと話した事は数回しかないのだ。それなのに、貴様は馴れ馴れしく」

 

 

 

 

ラース「いいじゃねえか、楽しかったぜ」

 

 

 

 

グレイグ「ぐぬぬ、反省のかけらもなしか」

 

 

 

 

ラース「面白い事はどんどんやっていかないとな。あ、そうだった。イレブン、前は色々あって言えてなかった事があるんだ」

 

 

 

 

イレブン「え?僕に?どうしたの、ラース」

 

 

 

ラースは突然イレブンに向かって土下座をした

 

 

 

全員「!?」

 

 

 

 

ラース「俺を、いや、俺達の世界を救ってくれて、ありがとうございます。イレブンがいなかったら、きっと俺はこの世界のように死んでいただろうし、世界も崩壊していたはずだ。こっちの世界のイレブンから聞いた。俺とマルティナに幸せになってほしいって言ってたってな」

 

 

 

 

イレブン「それは......うん。言った。僕は世界もそうだけど、ラースに何回も救われた。それなのに僕は何も出来ないまま、ラースは死んでしまった。だから、僕は君に必ず幸せになってほしかった。そうすれば、これまでのお礼に少しはなるんじゃないかと思って」

 

 

 

 

ラース「ハハ、そうか。俺はイレブンの助けになれていたのか。.......全く、俺は馬鹿だったな」

 

 

 

 

イレブン「どうしたの?」

 

 

 

 

ラース「俺はずっと皆と共にいるには相応しくないと思っていたんだ。大した助けにもなれず、皆みたいにはなれないと考えていた。恐らくこっちの世界の俺も同じ考えを持っていたはずだ」

 

 

 

 

全員「そんな事ない!!」

 

 

 

 

ラース「そうだよな。俺達の世界の皆にも同じ事言われた。昔はよく自分を責めてたけど、もうそれは大丈夫だ。俺は、皆の仲間だもんな」

 

 

 

 

イレブン「うん!ラースは絶対に僕達の大事な仲間だよ。間違えたら駄目だからね!」

 

 

 

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