イレブン「それじゃあ手分けしようか。ベロニカとセーニャはゼーランダ山から探して。僕とおじいちゃんもそっちに行くよ。
カミュとマヤちゃんは始祖の森。シルビアとグレイグはここ、ラムダから探してみて。マルティナとラースはどうする?」
ラース「それなら、俺達はもっと上に行こう。天空の祭壇付近から探してみる」
マルティナ「それがいいわね」
イレブン「わかった。それじゃあ皆、頑張ろう!」
全員「オー!」
グレイグ「ひ、姫様、あまり冷やさないようにお願いします!ラース!貴様、しっかり姫様を守るのだぞ!」
ラース「そんなの当たり前だろうが!任せておけ!」
マルティナ「ラース、グレイグみたいに過保護を通り越さないでね。いつも通りで大丈夫だから」
マルティナは少しうんざりした様子で伝えた
シルビア「ほら、グレイグ。いつまでもマルティナちゃんを追いかけてないで少し探すわよ」
カミュ「マルティナも大変だな。あそこまでくると騎士じゃなくてメイドかなんかじゃねえのか?」
マヤ「おっちゃんには悪いんだけど、鬱陶しそうだよね。王女様だから守らなきゃなのはわかるんだけど、それでも.....ね?」
マヤも少し苦笑いしている
マルティナ「本当よ。はっきり言ってしつこいのよ。ありがたいんだけど、どうしても少し面倒だわ」
ラース「俺、騎士の勉強してる時にグレイグから散々言われたけど、どうもマルティナには合わねえ気がしててよ。そんな事しなくたってマルティナは平気だろうし、俺がさせるわけねえのによ」
マヤ「おお、兄ちゃんカッコいい。兄ちゃんの方が姉ちゃんには合ってるんだよね。まあ、夫だもんね!当たり前だったね」
マルティナ「そうね。ラースは私の気持ちを重視してくれる事も多いから助かってるわ」
カミュ「おう、おう。これ以上はやめておくぜ。マヤ、ここの始祖の森の道から探してみるぞ。マルティナ達はもっと上だな」
マヤ「気をつけてね!」
ラース「おう。さあ、行こうか、マルティナ」
マルティナ「ええ」
二人は上へ向かっていった
カミュ「........さて、おそらく兄貴は見当がついてて祭壇を指定したんだろうな。なら、俺達は少し違う所から見ますか」
マヤ「いしし、やっぱりそうだよね」
イレブン達は
ベロニカ「ねえ、イレブン。思ったんだけど、ラースの事だからもしかして見当ついてるんじゃない?」
ロウ「それもそうじゃな。そうでなければ祭壇など思いつかん。わしらも違う所で見たいのう」
セーニャ「でも、お邪魔になりませんか?」
イレブン「そうだよね。なんだか僕もそんな気がしてきた。でも、セーニャの言い分も最もだし......。よし!高い所から見た方がいいからやっぱり戻って、少しでもいい所から見ようか。もちろん、祭壇には近づかないでさ。森の入り口あたりならバレないよね」
ロウ「そうするかの。わしらも拝んでみたいからのう」
ベロニカ「それにしても、ラースったら結構ロマンチストだったのね。意外とムードとか気にするのね。前にも何度かそういう現場を見た時は中々いい感じの雰囲気だったわ」
セーニャ「お姉様、そんな所を見ていたのですか!?私も見たかったですのに」
イレブン「ええ......。ラースに怒られなかった?」
ベロニカ「怒られたわ。まあ本気ではなかったけど、迷惑そうにはしてたわね。というか、何でいつも気付かれてたのかしら?頑張って身を隠してたのに」
ロウ「ラースは気配に敏感じゃからのう。カミュくらい上手く隠さないと、すぐにバレてしまうんじゃ」
ベロニカ「そんなの無理よ。私、盗賊じゃないもの」
セーニャ「盗賊のお姉様......。カッコイイです!とってもお似合いですわ!」
ベロニカ「想像しないでよ、セーニャ!」
イレブン「まあ、ラースが本気で怒らないのは女性だからってのもありそうだよね。多分、見たのが僕とかカミュだったら速攻でボコボコだよ」
ロウ「わしもそんな気がするのう。ラースは恐ろしいからのう。わしも何度死にかけた事か」
ベロニカ「おじいちゃんのはどうせ自業自得でしょ。ラースの反応は正解よ」
その頃、ラース達は
ラース「そろそろ祭壇の近くだな。ここらへんから探しはじめよう」
マルティナ「わかったわ。色とかは変化ないの?」
ラース「まあ、夜だから黒く見えるぜ。それでも7色だ。見えるといいんだが」
マルティナ「星は綺麗なんだけど、虹は......どこかしら」
ラース「もう少し待ちながら探してみよう。絶好のチャンスだから一目見たいんだ」
マルティナ「何だか随分必死じゃないかしら?確かに見たいけど、何だか普段と少し違う気がするんだけど」
ラース「そうか?珍しいから少し興味あるんだ。宝探しみたいでなんだかワクワクしないか?」
マルティナ「ああ、そういう感じなのね。それならラースらしいわ。ふふ、宝探しなんて子ども以来ね。懐かしいわ」
ラース「お、この木なんてよさそうだな。よっと!」
ラースは木を掴み、足を引っ掛け上の枝に飛び乗った
マルティナ「あら、ラースったら木登りうまいのね。流石山の近くで育っただけあるかしら」
ラース「まあな。木なんて登れて当たり前だったからな。動物みたいだったか?」
マルティナ「少しね。でも、よく折れないわね。ラース結構重そうなのに」
ラース「体重のかけ方だな。まあ、慣れだ。それよりも虹は......おお!!あったぞ、マルティナ!!」
マルティナ「ええ!本当!?どこ!?」
ラース「上からよく見えるぞ。ほら、手を出すんだ。引っ張ってやるよ」
マルティナ「ええ、お願い」
ラース「よっと!」
マルティナ「はあっ!ふう。あら、いい景色。って、本当だわ!!虹が見える!!少し黒いけど、あれは間違いなく虹ね。それに明るい方にあるわね。あれは、太陽かしら?」
ラース「なるほど。日が沈んだ方向に見えるのか。しかし、マルティナと見れてよかった〜」
マルティナ「え?」
ラース「実はこの虹は月虹と呼ばれていて、男女で見ると幸せが訪れるって言われてるんだ」
マルティナ「ええ!?初めて聞いたわよ。どうして最初に言ってくれなかったの?」
ラース「マルティナに言おうとしたら、皆と探そうって言われてよ。俺もそう言われたら反論できないさ」
マルティナ「あ.......。ごめんなさい。私と見たかったのはそのためだったのね。ふふ、ありがとうラース。とっても嬉しいわ」
ラース「どういたしまして。それにしても幻想的だな」
マルティナ「ええ、本当。またこうやって二人で過ごす事ができて嬉しいわ。もしかしたら、なんて思っていた少し前じゃあ想像できなかったわ」
ラース「.....悪かった。それは、ムグ」
マルティナはラースの口を閉じさせた
マルティナ「それはいいの。過去は過去。私は今を真っ直ぐみつめてるの。たまに後ろを向くけど、それでも決して迷わないわ。だって、今隣にはこうやってあなたがいてくれるでしょ?それなら、何だって怖くないわ」
ラース「マルティナ......。へへ、そうだな。俺も、隣にはいつもマルティナがいてくれる。もう二度と迷わないし、下も向かない。皆が俺を必要としてくれている。あの日、マルティナ達からわけてもらった勇気と村の皆の誇りがある。
俺は、ガラッシュの村の誇り高き戦士。マルティナ、これからも頼むぜ。君がいてくれれば、俺は無敵だ」
マルティナ「もちろんよ。私達はずっと一緒」
マルティナとラースはゆっくりとキスをした
その頃、イレブン達は始祖の森の入り口付近に集まっていた
イレブン「ああ!!あれじゃない?ほら、あの少し明るい所にあるやつ!虹だよ!」
カミュ「おお!しっかり見えてるな!」
マヤ「凄い!!本当に虹だ!少し黒いけどはっきりしてるね!」
ベロニカ「これが月虹。想像より綺麗だわ」
セーニャ「星々の中、少し輝く夜の虹。素晴らしいですわ」
シルビア「ロマンチックね〜。アタシ、こういう風景大好き」
ロウ「こんな現象が起こるのじゃな。やはり世界は、自然は美しい。ずっと大事にしていかんとな」
グレイグ「姫様達もご覧になっているでしょうか。俺達だけ見てしまったなら非常に申し訳ないのですが」
全員「ふふ....」
グレイグの発言に全員が少し笑っている
グレイグ「む?なぜ皆して少し笑っているのだ?」
イレブン「グレイグ、多分ラース達は僕らより先に見つけてるよ」
カミュ「ああ、違いねえ」
グレイグ「そ、そうなのか?俺にはわからなかったな」
シルビア「うふふ、あの二人なら心配ご無用よ、グレイグ。ほら、月と星と虹っていうとても珍しい組み合わせよ。もっとこの星空の下、楽しみましょう!」
シルビアは少し楽しそうに踊り始めた
セーニャ「そうですわね!幸せになれるかもしれません!」
ベロニカ「私も!どうせなら少しお願い事してみようかしら」
マヤ「あ!私もする!」
ロウ「ほほ、楽しそうじゃな。どれ、わしも少し踊ろうかの」
イレブン「僕も踊る!カミュもあのカッコいいダンスやって!」
カミュ「俺は別にいいだろ」
シルビア「んもう!カミュちゃん、折角楽しい雰囲気が台無しになっちゃうわ!ほら、グレイグも!皆で踊るわよ〜!」
グレイグ「お、おい、ゴリアテ!引っ張るな!俺はバンデルフォン音頭しかできんぞ!」
そうして、皆で踊り楽しんでいた
ハワイなどで見られる現象だそうです。本当は白く光って見えるとか....。ロマンチックですよね。