次の日、デルカダール城下町 広場
グリー「マヤさん、早いね。もしかして待たせたかな?」
マヤ「あ!グリーさん、おはよう。ううん、大丈夫。たった今来たばかりだから」
グリー「そっか、よかった。早速向かうけど大丈夫?」
マヤ「うん。あ、でもどこにその孤児院があるのか聞いてなくて。何か準備必要だったかな?」
グリー「そういえば言ってなかったね。場所は知ってるかな?ナギムナー村って所なんだ。特に必要なものはないかな。これから僕がキメラの翼でいくよ」
マヤ「ナギムナー村かー。前に兄貴と一度行った事あるよ。海がすっごく綺麗で暖かかったよね」
グリー「そうだね。かなり温暖な土地だから。さ、掴まっててね」
ナギムナー村
マヤ「うわー!やっぱり海が綺麗だね!青い空、透明な海、白い砂浜。最高だよ」
グリー「そう?僕はここで育ったからそこまで感動するものはないけど、それでも故郷が褒められると嬉しいな」
マヤ「あ!いけない、このまま海で遊びそうになっちゃった。孤児院は?」
グリー「こっちの高台を登った先にあるよ。ついてきて」
その時
おばさん「まあ、グリー君だわ。まだ生きてたのかい」
おばさん「本当ね。私はてっきりもう呪いで親の後を追ったものだと」
コソコソとこちらを見て話す人達
マヤ「.........」
グリー「.......マヤさん、気にしないで。あんなの僕は気にしてないから」
グリーは少し苦しそうな顔で笑っている
マヤ「.....うん。わかった」
孤児院前
そこには周りの家より少し小さめな小屋があった
マヤ「これが、孤児院なの?どう見ても小屋みたいだよ」
グリー「ここが僕が育った孤児院だよ。孤児院なんてのは名前だけで見た目はこの通りボロ小屋。お金を稼ぐ事が厳しくてね。この村では漁業でお金を稼ぐんだけど、子どもを世話しながらなんてとても難しい事なんだ。でも、中には自分みたいな子ども達がそれなりにいるんだよ」
マヤ「........そっか、入ってみよう」
孤児院内
グリー「ただいまー」
???「まあ、グリー君じゃない。久しぶりね。元気そうで何よりだわ」
グリー「あ、ステラさん。久しぶりだね。今日はお手伝いしてくれるって言ってくれたマヤさんを連れてきたんだ」
マヤ「マヤといいます。よろしくお願いします」
ステラ「あらまあ可愛い子ねぇ。私はここで子ども達を世話してるステラといいます。おばさんだけどよろしくね」
男の子A「あ!グリー兄ちゃんだ!皆〜、グリー兄ちゃんが帰ってきたよー」
女の子A「ええ!?本当!行くー!」
男の子B「僕も僕も!また一緒に遊ぶ約束したんだもん」
奥からは子ども達がやってきた
女の子B「あれ?このお姉ちゃんは?初めて見た」
グリー「やあ、皆。ただいま。このお姉ちゃんは僕の友達のマヤさんっていうんだよ」
マヤ「皆、初めまして。私はマヤっていうの。よろしくね」
女の子B「マヤお姉ちゃんか〜。よろしくー」
男の子A「マヤ姉ちゃん!あっちで一緒に遊ぼう!俺、キャッチボールしたい!」
ステラ「はいはい。ちょっと待ってなさい。今二人は来たばかりだから、少しゆっくりさせてあげなさい。グリー君、マヤちゃんに空いてるお部屋貸してあげて」
グリー「わかった。マヤさん、こっちだよ」
マヤ「いいの?ありがとう」
グリー「ありがとうはこっちのセリフかな。まあ見て分かったと思うけど、遊びたい盛りの子ども達ばかりだからその子達と一緒に遊んでほしいんだ。僕一人だといつも大変で」
マヤ「元気いっぱいだったもんね。私も頑張るね」
グリー「この部屋だね。荷物はここに置いて大丈夫だから」
マヤ「わかった。あの子達は孤児って事だから、やっぱり皆親がいないの?」
グリー「まあ、そうなるね。僕もそうだったけど、基本親に捨てられたか見放されて育てて貰えなかった子とか、そんな子の集まりだよ」
マヤ「そっか.....。どこもそういう事はあるんだね」
グリー「まあ仕方ないよね。親だって人間だもの。嫌になる事だってあるから」
マヤ「よし、暗い話はやめよっか。これから遊んでくるね」
グリー「そうだね。ごめんね、こんな話して。僕も遊びにいこうかな」
マヤ「遊び場はどこなの?」
グリー「大体はこの裏手に外に繋がってる広い空間があってそこで遊ぶかな。でも、外に出て海で遊んだりもするよ。僕達がしっかり見ておかないとだけどね」
マヤ「じゃあ、私は外に出て海で遊んでこようかな」
グリー「いいと思うよ。皆も外は大好きだからね。行きたい人を聞いてみようか」
裏手
グリー「皆!今からここにいるマヤ姉ちゃんと海に行きたい人ー」
女の子B「海!?行く!」
男の子C「僕も!」
数人手があがっている
マヤ「じゃあこれから海に行こっか!私、この村ほぼ初めてだからいろいろ教えてくれると嬉しいな」
女の子B「いいよ!案内してあげる」
男の子C「僕に任せて」
グリー「それじゃあ悪いけど、よろしくね。ある程度遊んだら帰ってきてね」
マヤ「うん。じゃあまた後でね」
男の子B「マヤ姉ちゃん、早くー」
マヤ「はーい」
マヤは子ども達と元気に出ていった
グリー「.....ハァ。なんだか申し訳なくなってきたな」
男の子A「ねえねえ、兄ちゃん。マヤ姉ちゃんって兄ちゃんの彼女?」
グリー「か、かか彼女!?違うよ!!急に何言い出すんだ」
グリーは赤くなっている
男の子A「あれ?違うの?だって仲良さそうじゃん」
グリー「マヤさんは僕が働いてる所で知り合ったんだよ。それに仕事仲間でもあるしね。だから関係ないの」
女の子A「グリーお兄ちゃん、絵本読んでー」
グリー「あ、いいよ。これかい?」
男の子A「あ!兄ちゃん、それ終わったら僕とキャッチボールね!」
グリー「うん、わかったよ」
その頃、マヤ達は
女の子B「ここが海!とっても気持ちいいんだよ」
マヤ「じゃあ一緒に入ろうよ。足だけこうやってさ」
男の子C「いいの!?僕達いつも駄目って言われてたんだよ」
マヤ「え?そうだったの?じゃあ少しだけね。乾かしてから戻ろうか」
女の子B「やったー!」
マヤ「危ないからあまり海の中で走ったら駄目だよ」
男の子B「ねえ、マヤ姉ちゃん。どうしてここに来てくれたの?」
マヤ「どうして.....か。グリーさんは仕事の先輩でね。一緒に働いてたんだ。偶然グリーさんが孤児院のために働いてるって知って私も協力したくなっちゃったんだ」
男の子B「やっぱりグリー兄ちゃんは僕達のために働いてたんだ」
マヤ「あ、知ってたの?」
男の子B「なんとなくだよ。数年前まではグリー兄ちゃんは毎日ここにいてくれたのに、急に何処か行っちゃったからどうしたのかなって」
マヤ「そうだったんだ。グリーさんいないと寂しい?」
男の子B「うん。僕達といつも遊んでくれたから。それに優しいもん。でも、グリー兄ちゃんは村の人達に嫌われてるからあまりこうやって外に出てはくれなかったんだ」
マヤ「そう......」
女の子B「マヤお姉ちゃん!見て〜、ヒトデー」
マヤ「ええ!?ちょっ、ちょっと持ってこないで!海に返してあげて!」
男の子C「マヤ姉ちゃん触らないの?僕のナマコは?」
マヤ「それも駄目!!返して!」