シルビアのショーは無事閉幕した。シルビアがステージからいなくなっても、未だ観客やファンからの拍手は鳴り止まなかった。
住宅地 貴族層
メグ「流石シルビアさんですよね。今回も凄くワクワクさせられました」
バン「だよな!俺、あの大きな風船からスライム達が出てきたのすげーって思った!」
マルティナ「私もとっても楽しかったわ。もっとシルビアの色んな技見てみたくなったわよ」
ラース「シルビアも見ない間に随分色んな技使うようになってたんだな。旅の頃とはまた格段に技術が上がってんな」
マサル「あの人、しゅごい!」
コロ「キャン!キャン!」
ブレイブ「ガウゥ....」
ブレイブの上ではマサルが跳ねていた。横ではコロもはしゃいでいる
メグ「あら、マサルもシルビアさんの事気に入ったみたい」
マルティナ「そうみたいね。マサル君もショーの間ずっとシルビアの方見てたものね」
ラース「二人はこの後店に戻るのか?」
バン「いえ、この後王様達の例のあれ、あるじゃないですか。あれも見ようかなって思ってますよ」
メグ「あれって?この後何かあるの?」
マルティナ「まだ秘密なの。メグさんも楽しみにしててね」
ラース「バン、口滑らすんじゃねえぞ」
バン「はい!大丈夫ですよ!」
メグ「気になるけど、楽しい事なのかな?期待してますね!」
その後、テント内
セーニャ「あ、ラース様達も戻ってきましたね」
マルティナ「よかった。皆ここにいたのね。シルビア、お疲れ様。とっても楽しかったわ」
マヤ「あ、兄ちゃん達も見れたんだ。よかった。凄く面白かったよね!私、火の玉のジャグリングハラハラした!」
マルス「僕も!後、あの笛から紙吹雪が出てきたの凄く面白かった!」
ルナ「私はナイフがお花になったやつが好き!」
シルビア「ウフフ、楽しんでくれたようで何よりだわ!」
ラース「また腕をあげたな、シルビア。よく一人であんなに多彩にできるもんだな」
グレイグ「そうだな。準備なども大変ではなかったのか?」
シルビア「そんなの全然大丈夫よ〜。だって、それで皆が笑顔になれるんだったらアタシは何だって惜しまないわ!」
ベロニカ「シルビアさん、素敵だわ!」
ロウ「ほほ、シルビアは流石じゃのう。努力無くしてあの盛大なショーは生まれんという事じゃな」
イレブン「スターはやっぱり違うね。あ、そうだ。シルビア、この後時間ある?これから祭りを自由に回ろうと思ってるんだ」
セーニャ「先程ここに来る際スイーツ店の宣伝がありましたわ。私、とっても気になってるんです」
シルビア「アタシは少し片付けが残ってるけどその後なら大丈夫よ」
カミュ「じゃあ一旦解散だな。マヤ、俺達は昼食いに行こうぜ」
マヤ「わかった!」
マルス「あ、待ってカミュ、マヤ姉ちゃん!僕も連れてって!」
ルナ「ルナもー!カミュさん、いいでしょ?」
カミュ「何だ?腹減ったのか?二人とも」
マルス「うん!カミュ、僕あのステーキ食べたい」
カミュ「また高いやつねだりやがって」
カミュはマルスに引っ張られる
マヤ「ふふ、それじゃあ一緒にお祭り回ろうか」
ルナ「うん!お父さん、お母さん、行ってくるねー」
マヤはルナと手を繋いで出ていった
ラース「マルス、カミュからどんどん奢ってもらえよー」
カミュ「てめえの仕業か!マルス、お前もあんなやつの言う事聞かなくていいからな!」
マルティナ「迷惑かけないでね」
イレブン「お昼なら僕達も食べようか。シルビア達はどうする?」
ベロニカ「私達はここでシルビアさんを待ってからにするわ」
セーニャ「色んなところにケーキやチョコレートなどが置いてあったので、そちらも食べようかと考えていたんです」
グレイグ「わかった。では、俺達は七人でどこか行くとするか」
ラース「よし!なら、まず出店全部食べ歩くか!」
イレブン「は、はは....。ラースは相変わらずだね」
しばらくして、広場に用意されたテーブルに座って各々がご飯を食べていた
マルティナ「ちょっとラース。買いすぎじゃない?テーブルほとんど埋まってるじゃない」
マルティナが戻ってくると、ラースの料理で一つのテーブルがほとんど埋められていた
ラース「そ、それもそうだな。待ってろ、今空けるからな」
ブレイブ「ガウ!」
テーブルの近くではブレイブ達もご飯を食べている
グレイグ「む?ブレイブ達のご飯などあったのか?」
マルティナ「これはお城でいつも食べてるやつよ。ブレイブ達も外で食べた方がいいかと思って少し持ってきてたの」
コロ「ガッガッ!」
ロウ「ほほ、コロよ。そんな焦らんでもご飯は無くならんぞい」
イレブン「あ、おじいちゃんの持ってるやつ焼き鳥じゃん。どこにあったの?僕も食べたい」
ロウ「そうじゃったか。お店はあそこに見えてる赤い旗が立ってる所じゃ」
グレイグ「焼き鳥ですか。美味しそうですな。前にラースが作ってくれた以来私も好きになりまして。イレブン、俺も買いに行くぞ」
イレブンとグレイグは出店に向かっていった
マルティナ「ロウ様、見てください。これ、懐かしくありませんか?」
マルティナはそう言って、パエリアを持ってきた
ロウ「おお!このパエリアは.......。姫と二人で旅していた頃、姫の誕生日にわしがいつも買っていたやつじゃのう。何とも懐かしいものじゃ」
ラース「へえ。いつもこれだったのか」
マルティナ「そうなの。あの頃はお金なんてそんな多く使えなかったから大した物は買えなかったんだけど、ロウ様は毎年私の誕生日にはこれを買ってきてくれて少し贅沢な気分を楽しんでいたの」
ロウ「あの頃は姫には辛い思いしかさせられんかった。本来なら姫としてもっと華やかな誕生日になるはずじゃったのに....」
マルティナ「ロウ様、それは思い違いですよ。私はあの頃は確かに辛い思い出が多いですが、楽しかった思い出だってあります。ロウ様がいてくださらなければ、私はどうなっていたか......。
ロウ様、本当に心から感謝しています。ロウ様は私の、もう一人のお父様です」
ロウ「ううっ......姫よ.....」
ロウは涙が溢れている
イレブン「あ、あれ!?おじいちゃんが泣いてる!どうしたの!?」
グレイグ「ど、どうされたのですかロウ様」
ラース「少し懐かしい話題をしてたらこうなっちまってな。まあ、嬉し泣きってやつだ。変な事があったわけじゃないんだ。って、イレブン達焼き鳥たくさん買ってきたな」
イレブン達の手には様々な種類の焼き鳥があった
イレブン「そう。見たら色んなのあったから、どうせなら皆で食べようかってなってさ」
グレイグ「どれにしますか?」
マルティナ「あら、ありがとう。私はこの塩がついてるやつもらうわ」
ロウ「わ、わしは......皿に置いておいてくれ....」
イレブン「ほら、おじいちゃん。涙拭いて」
その時、近くから女性がやってきた
女性「あ!ブレイブちゃんにコロちゃん!どうしちゃったの!?服なんて着て!とっても可愛い!!」
ブレイブ「ガウ」
ラース「ん?ああ、君は確かブレイブが働いてるカフェの人だな」
女性「あ、ラース様、マルティナ様。グレイグ将軍に勇者様、ロウ様まで。こんにちは。ブレイブちゃん達の服どうしたんですか?」
マルティナ「その服私とラースの手作りなの。折角のお祭りだからブレイブ達にも素敵な格好してもらおうと思ってね。
ブレイブは動きにくそうだけど、こうしてればデルカダール以外の人もブレイブ達を怖がりにくくなるかと思って」
女性「これマルティナ様達の手作りですか!凄いですね!とっても似合ってますよ!あの、ブレイブちゃん達借りてもいいですか?」
グレイグ「構わないがどうしたのだ?」
女性「私達のお店で少しだけこの格好で、お客さん達に触れ合って貰おうかと思って。意外と他の所からもブレイブちゃん目当てで来てる人多いんですよ」
イレブン「へえ、それは凄いね。ブレイブ大人気じゃん」
ブレイブ「ガウ!」
女性「コロちゃんもいれば尚更触ってくれる人いそうですし、いいですか?」
コロ「クゥ?」
ラース「大丈夫だぜ。ブレイブ、コロ、ご指名だぜ。少しの間頑張って来いよな」
ロウ「他の人も怖くない魔物がいるという認識が広まるきっかけにもなるのう。いい事だと思うわい」
女性「じゃあブレイブちゃん、コロちゃん、おいで!」
ブレイブ「ガウ!」
コロ「キャン!」
ブレイブとコロは去っていった
その後、ご飯は食べ終わり五人で街を回っていた
ラース「ブレイブがそんなに人気だったなんてな。知らなかったぜ」
マルティナ「でもいいじゃない。実際ブレイブを見て怖がってる人はほとんどいないみたいだったわ」
ラース「あれ?イレブン達はどこいった?後ろについてきてただろ」
マルティナ「あら?本当ね。いつの間に」
見渡すとイレブン達は本屋の前で固まっていた
ラース「おい、イレブン達。何やってんだよ。そんな気になるものでもあったのか?」
グレイグ「うおっ!?ラ、ラースか。俺達はここで少し買いたい物がある。先に姫様と一緒に回っていていいぞ」
グレイグは何かを隠して焦ったように言っている
イレブン「ラース、君も見なよ。おじいちゃんが凄いの見つけてくれたんだよ。これ見ればこの先凄い人になれるんだって」
ロウ「い、いかん、イレブン!ラースに見せては」
イレブンはラースに読んでいたムフフ本を見せた
ラース「............」
ラースは凍えるような眼差しでロウとグレイグを見ている
二人「..........」
ロウとグレイグはラースから目を逸らしている
イレブン「あ、あれ?ラース怒ってる?」
ラース「ハァ。先行ってるからな」
二人「ホッ........」
ラース「(あの馬鹿共、後でよーーく話しておかないとな)」
マルティナ「あら?ラース、イレブン達はなんて言ってたの?」
ラース「イレブンは馬鹿共の手に落ちた。まあ、祭りだからな。夢を見させておいてやろう」
マルティナ「何となくわかったわ。ロウ様ったらいつまで経っても癖が治らないんだから」