ドラゴンクエストⅪ 魔法戦士の男、恋をする   作:サムハル

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舞踏会

夜、デルカダール城下町 広場

 

 

 

夜になっても祭りは賑わっており、外ではまだ騒いでいる人達も多く見られた。お城や周りの広場はライトアップされ明るくなっていた。広場にあった大量のテーブルや椅子は隅に行き、中央で舞踏会の準備が進められていた

 

 

 

カミュ「しかし、本当に俺らも踊らねえとなのか?俺、こういうの苦手なんだが」

 

 

 

 

グレイグ「俺も同じだ。俺は笑われそうで乗り気ではないんだがな」

 

 

 

 

ベロニカ「駄目よ、二人とも。もう出るって決めたんだからさっさと腹括りなさい」

 

 

 

 

マルティナ「音楽が流れるし、適当でも相手に合わせてればそれっぽくなるわ」

 

 

 

 

カミュ「大体男女ペアって俺の相手はどうすんだよ。イレブンが一番近いのに、イレブンはセーニャとなんだろ?」

 

 

 

 

ベロニカ「あら、カミュのペアは私よ」

 

 

 

 

カミュ「ハァ?お子さまと俺の身長が近いって?笑わせんなよな」

 

 

 

 

ベロニカ「これでもそう言えるかしら?えいっ!」

 

 

 

ベロニカは首にかけたペンダントに魔力を込めて、大人の姿へと戻った

 

 

 

ベロニカ「どう?」

 

 

 

元の姿に戻ったベロニカはカミュより少し小さい程度だった

 

 

 

カミュ「......マジかよ」

 

 

 

 

シルビア「グレイグ、あなたのペアはアタシ。アタシに合わせてれば大丈夫よ」

 

 

 

 

グレイグ「ゴリアテか。合わせるだけでも自信ないが、やってみよう」

 

 

 

 

周りの人達も続々とペアになっていき、周りは踊る人達だけになっていた。隅にあるテーブルや周りの地面にはたくさんの人達が座りながらそれを見て、お酒や料理を楽しんでいた

 

 

 

 

マルティナ「ラース、ダンスなんて久しぶりなんじゃない?大丈夫?」

 

 

 

 

ラース「大丈夫だと言いたいんだがな.....。まあ、努力はする」

 

 

 

 

ミラ「あら、ラース将軍、マルティナ様。こんばんは」

 

 

 

 

ダバン「やっぱりお二人も出ますよね」

 

 

 

隣には黒のドレスを着たミラとスーツを着たダバンがペアになっていた

 

 

 

マルティナ「あら、ミラさんにダバン。あなた達も舞踏会に出てくれるのね。嬉しいわ」

 

 

 

 

ミラ「この街に住んで初めての大きなお祭りですからね。全部楽しんでおきたいんですよ」

 

 

 

 

ラース「ダバン、お前踊れたのか?」

 

 

 

 

ダバン「それなりには。まあ、社交ダンスは初めてなんで全く違うものなんですけどね」

 

 

 

 

ラース「なるほど。それは知らなかったな。じゃあダバンの踊り楽しみにしてるからな」

 

 

 

 

ダバン「え!?そんな大したものじゃないですよ。それに、ラース将軍だって踊るんですよね?見れないじゃないですか」

 

 

 

 

ラース「いやいや、踊りながら見る事できるだろ」

 

 

 

 

ミラ「そんな事もできるんですね」

 

 

 

 

マルティナ「踊る時って周りに気をつけてないとぶつかったりするからね。だから周りを見ながらってのはいい事なのよ」

 

 

 

 

ダバン「ミラ、俺達はマルティナ様達から離れようか」

 

 

 

 

ラース「おい!」

 

 

 

 

ミラ「え?ダバン、ちょっと!す、すみません、ラース将軍、マルティナ様!」

 

 

 

ダバンはミラを連れていってしまった

 

 

 

マルティナ「あらあら、ダバンったら耳が赤くなってたわ。結構恥ずかしがり屋なのね」

 

 

 

 

ラース「そうみたいだな」

 

 

 

その後、音楽が流れ皆がゆっくりと踊り始めた

 

 

 

イレブン「セーニャ、大丈夫?」

 

 

 

 

セーニャ「な、何とか。イレブン様は苦手だと仰ってましたが、慣れてるみたいですね」

 

 

 

 

イレブン「ほんの少しだけね。一応習ったんだけど、どうしてもできなくて。だから出来るのは一部だけなんだ、ごめんね」

 

 

 

 

セーニャ「いえ、私も不慣れですので大丈夫ですわ」

 

 

 

 

ロウ「どうかの?マヤちゃん。社交ダンスとはこんな感じなんじゃ」

 

 

 

 

マヤ「この踊り方なら私も学校で習った。そこまで得意じゃなかったけど出来るよ。おじいちゃんも上手いね」

 

 

 

 

ロウ「わしは昔から踊ってたからのう。なら、少し大きめに動いてみてもいいかの?」

 

 

 

 

マヤ「私は大丈夫!まだどうやるのか覚えてるから」

 

 

 

 

ロウ「ほほ、それは頼もしいのう」

 

 

 

 

マルス「ルナ、こんな感じだよね?」

 

 

 

 

ルナ「そうそう。マルスカッコいいよ。私ももっと激しくやる!」

 

 

 

 

マルス「うわぁ!ルナ一旦ストップ!ストップ!」

 

 

 

 

カミュ「あー、ここはこうか?」

 

 

 

 

ベロニカ「そうね。次は少し横に手を合わせて、足を踏み出して見ましょう」

 

 

 

 

カミュ「(あー.....。慣れねえ)」

 

 

 

 

ベロニカ「ほら、足が合ってないわよ。もっと前に出して」

 

 

 

 

カミュ「意外と出来るんだな、ベロニカ。知ってたのか?」

 

 

 

 

ベロニカ「基本的な事だけよ。手を合わせてステップを踏むだけ。それ以外は知らないわ。まあこれくらいでも様にはなるでしょ」

 

 

 

 

シルビア「そうそう、ゆっくりで大丈夫よ」

 

 

 

 

グレイグ「む、むぅ.....。感覚がわからん」

 

 

 

 

シルビア「足の次は手を動かして、また足を動かす。どう?」

 

 

 

 

グレイグ「こ、こうか?」

 

 

 

 

シルビア「そうね。そんな感じよ。後はアタシが合わせるわ」

 

 

 

 

ミラ「な、なるほど。ステップがあるのね。色んなのがあるみたいよ」

 

 

 

 

ダバン「へえ、なるほどね。なら、俺達も勝手にやってもいいのか」

 

 

 

 

ミラ「自由で面白いわね」

 

 

 

 

ダバン「ミラ、俺についてこいよ?」

 

 

 

 

ミラ「ふふ、わかったわ。頑張るわね」

 

 

 

 

マルティナ「皆、思い思いにやってるわね。どう?ラース。不安がってたけど、結構出来るじゃない」

 

 

 

 

ラース「そうみたいだな。体が覚えていたみたいだ。何回も練習させられた成果だな。マルティナ、どんどん行こうぜ」

 

 

 

 

マルティナ「ええ、任せて。踊るのも久しぶりで楽しいわ」

 

 

 

三十分ほど曲が続き、終わる頃には周りの人達は疲れてテーブルなどで休んでいた

 

 

 

ラース「よし、曲が終わるみたいだぜ」

 

 

 

 

マルティナ「そうみたいね。なら、カッコよく終わりましょう」

 

 

 

 

二人「はあっ!」

 

 

 

曲が終わると同時にマルティナとラースは同時に手を合わせてダンスを止めた

 

 

 

パチパチパチ!

 

 

 

見ていた人達から拍手が送られる

 

 

 

遠くのテーブルにはイレブン達が集まっていた

 

 

 

マルティナ「皆ここにいたのね。どうだった?ダンスは楽しめたかしら?」

 

 

 

 

イレブン「皆が自由に踊ってたから僕達も気が楽だったよ。セーニャも途中から上手だったんだよ」

 

 

 

 

セーニャ「ありがとうございます、イレブン様。イレブン様のリードや教えがあったからですわ」

 

 

 

 

ロウ「マヤちゃんも随分と上手になったのう。身のこなしが軽やかで羨ましかったわい」

 

 

 

 

マヤ「本当?いしし、ありがとう、おじいちゃん」

 

 

 

 

カミュ「まあまあ楽しめたぜ。最初はどうなるかと思ったけどな」

 

 

 

 

ベロニカ「本当ね。でも流石カミュね。飲み込みが早いし、周りの人達の踊りを真似するなんて凄かったわ」

 

 

 

 

マルス「ハァ.....ハァ.....」

 

 

 

 

ラース「どうした?マルス。随分疲れてるな」

 

 

 

 

ルナ「私がマルスの事振り回しちゃったの。自由にやってたらマルスが目を回しちゃって」

 

 

 

 

マルティナ「あら、そうだったの。大丈夫?マルス」

 

 

 

 

マルス「めちゃくちゃ疲れた.....」

 

 

 

 

シルビア「皆最後の方は上手になってたわよね。どこかの誰かさんは最後まで感覚掴めなかったみたいだけど」

 

 

 

 

グレイグ「ぐっ......。人には誰しも苦手なものがあるのだ」

 

 

 

 

シルビア「それはそうだけど、もう少し頑張りましょうよ。マルティナちゃんとラースちゃんなんて凄く息もあってたし、綺麗だったわよ」

 

 

 

 

イレブン「そうだよね。ラースってあんなに踊れたんだ。知らなかったよ」

 

 

 

 

ラース「まあな。この城に来てから教わってな。後は......マルティナに見劣りされたくなかったからだな」

 

 

 

 

マルティナ「あら、そんな事思ってたの?」

 

 

 

 

カミュ「まあ確かにマルティナは踊りが上手いから、ペアになる可能性の高い兄貴が下手だと余計目立つよな」

 

 

 

 

ラース「そういう事だ。結構頑張ったんだぜ?」

 

 

 

 

セーニャ「最後まで踊り切るのも凄いですわ。最後のポーズもピッタリでした」

 

 

 

 

マルティナ「ありがとう、皆。これでお祭りは終わりなの。お城に各自の部屋を用意したから泊まっていって」

 

 

 

 

ベロニカ「ありがとう、マルティナさん。お城に泊まるなんて久しぶりだわ」

 

 

 

 

シルビア「そうね。アタシも久々」

 

 

 

 

マヤ「兄貴は私と同じ部屋?」

 

 

 

 

マルティナ「ええ。そうしてあるけど、何か問題あれば別々にもできるわよ」

 

 

 

 

マヤ「ううん。大丈夫、聞いただけだよ」

 

 

 

 

グレイグ「周りはまだ騒いでいるな。問題を起こさないといいのだが」

 

 

 

 

ラース「そればかりは本当にやめてほしいな。こんな時にまで面倒な事はごめんだ」

 

 

 

 

ロウ「まあそれは皆わかっておるじゃろう。イレブン、カミュ、ラース、グレイグ、よかったらこの後わしと飲まんかのう?」

 

 

 

 

カミュ「おお、いいなじいさん。久しぶりに飲み明かそうぜ」

 

 

 

 

イレブン「僕も?いいけど、最近飲んでないからなあ。少しだけどいい?」

 

 

 

 

グレイグ「ロウ様とは久しぶりですな。またゆっくり語り合いましょう」

 

 

 

 

ラース「酒のつまみはたくさんあるからな。グレイグの部屋にある酒も持ってこいよな」

 

 

 

 

シルビア「え〜、何よ。アタシも混ぜてほしいわ〜」

 

 

 

 

マルティナ「男達で集まるならこっちは女子だけで集まりましょう。シルビア、ベロニカ、セーニャ、マヤちゃん、私達で少し飲みましょう?」

 

 

 

 

シルビア「もっちろんよ〜、マルティナちゃん!たっくさんお話しましょう」

 

 

 

 

ベロニカ「私もお酒なんて久しぶりだわ。大人に戻ってるし、何とかなるかしら?」

 

 

 

 

マヤ「私もいいの?」

 

 

 

 

セーニャ「もちろんですわ、マヤ様。色んなお話しましょうね」

 

 

 

 

マヤ「うん!」

 

 

 

 

 

 

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