ドラゴンクエストⅪ 魔法戦士の男、恋をする   作:サムハル

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バンの悩み

それから二ヶ月後、デルカダール城

 

 

 

ラースとマルティナの部屋

 

 

 

城にメグがやってきており、ラースに相談があるようだった

 

 

 

メグ「すみません、ラース様。突然押しかけてしまって」

 

 

 

 

ラース「いや、気にするな。それにメグが城に来るなんて珍しいしな。バンじゃなくて俺に用事なんてどうしたんだ?」

 

 

 

 

メグ「実はバンの事で相談がありまして」

 

 

 

 

ラース「バンについて?何かあったのか?」

 

 

 

 

メグ「あまり確証がなくて申し訳ないんですが、最近バンがおかしくありませんか?」

 

 

 

 

ラース「うーん.......。特段そういったようには思えないけどなぁ」

 

 

 

 

メグ「やっぱり私の勘違いでしょうか......。最近家で考え事が多いみたいで、私が話してる時もボーッとしてるんです。食事の時もまるで無心で食べてるみたいで......。前までは必ず美味しいと言ってくれていたんですが」

 

 

 

 

ラース「なるほど。それはバンらしくないな。わかった、俺も様子を見てみよう。何かあったらまた連絡する。メグはバンの体調の方にも気を配っていてくれるとありがたい」

 

 

 

 

メグ「はい。そこはお任せください。私一人だけだとあまり自信なくて」

 

 

 

 

ラース「まあ、そうだろうな。バンは城にいる時間も長い。なら、俺も様子を見た方が確証は取れるもんな」

 

 

 

 

メグ「ご協力ありがとうございます。迷惑かけるようですみません」

 

 

 

 

ラース「何言ってんだよ。バンらしくないのは俺達にとっても問題だからな。あの無鉄砲さがいいんだ。今の変なバンの方が迷惑だからな」

 

 

 

 

メグ「ふふ、そうですね。それではよろしくお願いします」

 

 

 

 

ラース「ああ、それじゃあな」

 

 

 

その後、ラースは兵士達に聞き込んでいた

 

 

 

ベグル「え?バンですか?特に変化は無いと思いますけど」

 

 

 

 

ダバン「特に変化とかはないと思いますよ。バンなら何かあればわかりやすいですし」

 

 

 

 

ロベルト「バンが?俺はわからないですね。今日もいつも通りに見えましたけど」

 

 

 

 

ガザル「本当ですか?それ。今日も元気でしたよ」

 

 

 

 

ギバ「バンに限ってそんな事。朝も残って練習してたんですよ」

 

 

 

 

マーズ「わからないですね....。最近ノートを片手によく全員を観察してますが、変化と言えばそれくらいですかね」

 

 

 

 

ガク「バンさんがですか?うーん.....。俺には普通に見えました」

 

 

 

 

ジール「俺もガクと同じです。体術を教えてる時も普通でしたね」

 

 

 

大広間

 

 

 

ラースは聞き込んで全員同じ結果で少し驚いていた

 

 

 

ラース「駄目かあ。まさか全員わからないとは思わなかった。城だと気を配ってんのか?家だから気を抜いているとかなのか?」

 

 

 

その時、バンが話しかけてきた

 

 

 

バン「あ、師匠!見回り行ってきますね!」

 

 

 

 

ラース「お、おう、頼む。あ、そうだ。バン、見回りなんだがデルカコスタ地方の方まで頼む。魔物の生態を確認しておきたいんだ」

 

 

 

 

バン「デルカコスタ地方ですね、わかりました!」

 

 

 

バンは元気よく出ていった

 

 

 

ラース「......いつも通りだよな。うーん、わからん!」

 

 

 

玉座の間

 

 

 

ラースはマルティナとグレイグにも相談していた

 

 

 

マルティナ「へえ、バンが少しおかしいのね。それなのに、メグさん以外変化に気づかない.....と。バンが隠し事が上手には見えないんだけど」

 

 

 

 

グレイグ「確かにそうですな。昔からバンは嘘が下手だったからな。それと、よく周りを賑やかにさせていた。中心になっていたとも言えるな」

 

 

 

 

ラース「そこは今でも大して変わらないよな。バンの性格上そうなるんだろう。バンのやつ、何か変な思い違いをしていないといいが」

 

 

 

 

マルティナ「きっと大丈夫よ。バンはラースの事をとっても慕ってるもの。何かあったら自分から相談に来るわ。前もよく来てたじゃない」

 

 

 

 

グレイグ「そうだな。よくラースとバンは話しているからな。兵士と騎士であそこまで仲がいいのも珍しいな。いい事ではないか」

 

 

 

 

ラース「まあ、あいつは放っておけないからな」

 

 

 

その頃、デルカコスタ地方

 

 

 

バン「ふう......。魔物調査はこんなものかな。きりかぶこぞうが少し見られなくなってきてるのか?偶然の可能性もあるけど。さて.....」

 

 

 

バンは岩に座り込んだ

 

 

 

バン「(俺、兵士長に向いてないのかな.....。師匠みたいにまとめられないし、リーダーっぽくなれないしな。師匠に近づくにはどうしたらいいんだろうか)」

 

 

 

バンが遠くを見ながら考え事をしていると、背後から魔物が寄ってきていた

 

 

 

魔物「お前、悩み事か?」

 

 

 

 

バン「へ?うおっ!!?な、何だお前!」

 

 

 

バンの背後にはインプがいた

 

 

 

魔物「すまない、驚かせたな。お前の心の声が聞こえてきてな」

 

 

 

 

バン「お、俺の心の声が?」

 

 

 

 

魔物「ああ。師匠という男に憧れているのだな」

 

 

 

 

バン「そ、そうなんだ。師匠は俺にいろんな事を教えてくれたんだが、どうしても近づけなくて.....どうしたらいいのかわかんねえんだ」

 

 

 

 

魔物「ふむ。なら、これを使ってみろ」

 

 

 

そう言い、魔物はネックレスを取り出した

 

 

 

バン「これは?」

 

 

 

 

魔物「最近魔物界の中で出てきた望みのネックレス。これを付けて一つ願うとその願いは叶うと言われている物だ」

 

 

 

 

バン「うさんくせえなぁ。それに代償がいるんだろ?」

 

 

 

 

魔物「それが何もいらない。自分だって人間の言葉が喋れるようになりたいと願ってこれを付けたら今のようになっているのだ」

 

 

 

 

バン「マ、マジか.....」

 

 

 

 

魔物「だが、一つだけだぞ。複数すればその分代償が必要となるらしいからな」

 

 

 

 

バン「あ、ああ。いいのか?貰っても」

 

 

 

 

魔物「ああ。自分はまだ代わりがあるからな」

 

 

 

 

バン「ありがとな」

 

 

 

バンはネックレスを受け取った

 

 

 

魔物「それじゃあな。師匠に近づけるように頑張れよな」ニヤ

 

 

 

魔物は去っていった

 

 

 

バン「まあ早速つけてみるか。願いはそうだな.....。兵士長らしくなれますように!」

 

 

 

キラン

 

 

 

ネックレスは光った

 

 

 

バン「......何か変わったのか?まあ、いいか。城に戻って急いで報告しないと。師匠に迷惑かけちまう」

 

 

 

デルカダール城 大広間

 

 

 

ラース「おお、バン。お帰り、どうだった?」

 

 

 

 

バン「魔物は大きな変化は見られませんでした。少し数が増えたり減少していたりしますが、そこまで気憂するほどでもないかと」

 

 

 

 

ラース「わかった。お疲れ様だな。ありがとな」

 

 

 

 

バン「いえ、大丈夫です!では!」

 

 

 

 

 

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