ドラゴンクエストⅪ 魔法戦士の男、恋をする   作:サムハル

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兄貴とお酒

バンが元通りになってから一ヶ月後

 

 

 

夜、デルカダール城下町 酒場

 

 

 

そこではラースとカミュとバンが酒を飲みながら話していた

 

 

 

カミュ「へえ、バンが偽物にねえ。また面白い事起こってんな。少し見てみたかったぜ」

 

 

 

 

ラース「まあ面白いかはよくわからねえけど、結構大変だったんだぜ?」

 

 

 

 

バン「本当ですよ。他人事みたいにしないでください」

 

 

 

 

カミュ「他人事だから仕方ねえだろ。で?偽物は何したんだよ」

 

 

 

 

ラース「頭がいいバンになっててな。兵士長としてバンの代わりになろうとしてたみてえだ」

 

 

 

 

カミュ「バンが?頑張ったってその頭はよくならねえだろ」

 

 

 

 

バン「カミュさんまで!もっと優しく言ってくださいよ。流石に傷つきますよ」

 

 

 

 

ラース「あ、酒が無くなったな。マスター、おかわり頼む」

 

 

 

 

カミュ「.........」

 

 

 

 

バン「カミュさん?」

 

 

 

数時間後、酒場から三人で城に帰る途中

 

 

 

ラース「いやー、やっぱり一人で飲むよりもこうやって誰かと話しながらの方が酒も美味いよな」

 

 

 

 

バン「師匠はいつも飲み過ぎですよ。見ててこっちが酔ってきそうです」

 

 

 

 

カミュ「なあ、兄貴。気になったんだが兄貴って酔った事あんのか?」

 

 

 

 

ラース「俺?うーん......。ある事はあるが、数回くらいだな」

 

 

 

 

バン「師匠が酔ってる姿なんて見たことないですね。どんな感じになるんですか?」

 

 

 

 

ラース「悪いが記憶も飛んでてな。何をしていたかは覚えてねえんだ。飲んだ場所とかは覚えてるんだがな」

 

 

 

 

カミュ「何だか気になるな。今度酔ってる姿見せてくれよ」

 

 

 

 

バン「あ、俺も見たいです!気になりますよ」

 

 

 

 

ラース「ハア!?嫌だぜ、そんなの。何するかわからねえし、第一そんな事して俺に何のメリットがあるんだよ!」

 

 

 

 

カミュ「見てる俺達が楽しめるだろ」

 

 

 

 

ラース「こいつ......」

 

 

 

 

バン「カミュさんって本当いい性格してますよね....」

 

 

 

次の日、玉座の間

 

 

 

ラースは久しぶりに訓練場に行っており、いなかった

 

 

 

カミュは昨日の夜の帰りに出た話をマルティナとグレイグに話していた

 

 

 

マルティナ「ふ〜ん、昨日そんな話になったの。確かに私もラースが酔ってる姿は見た事ないわ」

 

 

 

 

グレイグ「顔が赤くなる事すらありませんからな。そうそう酔うなんて事もないんでしょう」

 

 

 

 

カミュ「だよな。気にならねえか?兄貴の酔った所。どんな感じになるのかとかよ」

 

 

 

 

マルティナ「.......まあ、気にならないと言ったら嘘になるわね」

 

 

 

 

グレイグ「だが、ラースの事だ。普段は鳴りを潜めてる悪戯心などが抑えられなくなるだけかもしれんぞ。そうなれば、厄介な事になるのが想像できる」

 

 

 

 

カミュ「まあ、それもそうだよな。兄貴は無自覚でやらかす事もあるしな」

 

 

 

 

マルティナ「暴れるなんて事はしないと思うけど、実際どうなるのかしら?」

 

 

 

 

グレイグ「第一、どうやってあんな酒豪を酔わせるというのだ。普通に飲んでるだけじゃあ何も変わらんぞ」

 

 

 

 

カミュ「度数が高い酒を飲ませるしかない....か?」

 

 

 

 

マルティナ「でも度数が高いお酒っていったらラースが好きなあのホムラのお酒じゃない」

 

 

 

 

グレイグ「そうですな。そういえば......最近ホムラの方に新しい酒が出来たと聞いたな。なんでも今までより更に度数が高いとか」

 

 

 

 

カミュ「へー、そりゃあいい事聞いた。なら、俺がそれ持って兄貴にプレゼントしてやろう。それといつもの酒も合わせりゃあ多少は変化あるんじゃねえか?」

 

 

 

 

マルティナ「ラースも喜びそうだけど、本当に酔わせるの?」

 

 

 

 

カミュ「まあな。どうせなら飲み会みたいな感じで賑やかにした方が兄貴も楽なんじゃねえか?兄貴、そういうの好きだろ」

 

 

 

 

マルティナ「それもよさそうね。私もお酒は最近飲めてないし」

 

 

 

 

グレイグ「数年前に兵士達と飲み会をしてみたいとラースも言っていたな。姫様、どうされますか?」

 

 

 

 

マルティナ「じゃあ明後日には仕事も一段落つけられるし、その日の夜少し考えてみましょう。自由参加にして大広間で皆で騒ぎましょう。あ!皆にも声かけてみましょう」

 

 

 

 

グレイグ「了解しました。王に話をしてきますね」

 

 

 

 

マルティナ「ええ、お願いするわ。カミュはそのお酒があったら持ってきて」

 

 

 

 

カミュ「ああ、任せろよな。仲間達への連絡は俺がやろうか?」

 

 

 

 

マルティナ「あら、助かるわ。お願いしてもいい?」

 

 

 

 

カミュ「おう。任せておけ」

 

 

 

その後、ユグノア城 玉座の間

 

 

 

カミュ「ってわけでよ。イレブン達は明後日空いてるか?」

 

 

 

 

イレブン「うん、行く行く!久しぶりにバン達とも話したいし」

 

 

 

 

ロウ「そうじゃな。その日の夜、お邪魔させて貰おうかの。そういえば、ホムラの酒といえば住民からホムラの酒をユグノアに置いてほしいとの要望があったの」

 

 

 

 

イレブン「あ、確かに。カミュ、ホムラに行く時は僕に連絡して。僕もついていくよ」

 

 

 

 

カミュ「なるほど。いいぜ、じゃあ明日になるな」

 

 

 

 

イレブン「うん。わかった」

 

 

 

ソルティコ ジエーゴの屋敷

 

 

 

シルビア「そうなの!?そんな楽しそうなのアタシも行くに決まってるじゃな〜い!」

 

 

 

 

カミュ「まあ、シルビアのおっさんはそうだろうと思ったぜ。それと、いいワインとかあるか?あったら持ってきてほしいんだが」

 

 

 

 

シルビア「そうね!折角だし、持っていって皆で飲みましょう。とっておきのやつ持っていくわ」

 

 

 

 

カミュ「ああ、よろしく頼むぜ」

 

 

 

聖地ラムダ ベロニカとセーニャの家

 

 

 

ベロニカ「へえ、皆も来るのね!私達もいくわ!」

 

 

 

 

セーニャ「お酒はそこまで強くありませんが、皆様と楽しくお喋りしたいですわ」

 

 

 

 

カミュ「まあ、酒だけじゃねえだろうからな。全然大丈夫だと思うぜ。あ、何か食べたい物とか酒とかあったら持ってきても大丈夫だぜ」

 

 

 

 

ベロニカ「そうなの?じゃあお父さん達が前に持ってきたんだけど、度数が強すぎて誰も飲めなかったお酒があるの。持っていってもいい?」

 

 

 

 

セーニャ「そういえばそうでしたね。どうしようか困ってたんです」

 

 

 

 

カミュ「おお、そうだったか。こっちには俺も兄貴もいるからな。どんどん持ってきてくれ」

 

 

 

 

セーニャ「ありがとうございます。それでは明後日の夜、楽しみにしてますわ」

 

 

 

 

ベロニカ「マルティナさん達にもお礼として何か持っていきましょう。王様も喜んでもらえるように甘いものがいいかしら」

 

 

 

 

カミュ「それじゃあな。明後日にまた会おうぜ」

 

 

 

デルカダール城下町 ビル達の店

 

 

 

マヤ「へー、明後日ね。わかった、私も参加する」

 

 

 

 

カミュ「おう。それにしても中々出来上がってきたな」

 

 

 

店は外装も変わり、中も黒を基調としたオシャレな雰囲気になっていた

 

 

 

グリー「そうなんです。もうそろそろ開店できるかもしれないんですよ」

 

 

 

 

マドリー「二人が本当よく手伝ってくれて助かってるんです」

 

 

 

 

ビル「全くだ。グリーとマヤがいなければこんな早くはならなかっただろうな」

 

 

 

 

カミュ「だってよ。頑張ってんだな、二人とも」

 

 

 

 

グリー「へ、へへ、何だか照れますね」

 

 

 

 

マヤ「いしし、だね。あ、グリーさんも来なよ。皆とも顔見知りだしさ。少しくらい騒ごう」

 

 

 

 

グリー「いいのかな?僕も行って。あまり関係ないんだけど」

 

 

 

 

カミュ「そんなの気にすんなよ。こっちだっていろんな人がいた方が楽しめるからよ。それに兄貴、ラースやマルティナ達に店の事とか教えてやれよ」

 

 

 

 

グリー「そ、そうですかね。じゃあお言葉に甘えて」

 

 

 

 

マドリー「楽しそうね。あ、でも飲むんだったらその次の日は手伝わなくて平気よ。ゆっくりしてて」

 

 

 

 

マヤ「え?大丈夫だよ」

 

 

 

 

ビル「なに、折角の飲み会とやらなんだろ?人間は夜、それをいつも楽しそうにしてるもんな。明日仕事があると思えばあまり楽しめなくなるだろ?若いんだからもっと騒げ。こっちは一日くらいどうだってなる」

 

 

 

 

マドリー「つまり、二人を休ませる口実がほしいの。ね?働き詰めはよくないわ」

 

 

 

 

グリー「そ、そうですか。心遣い感謝します」

 

 

 

 

マヤ「そこまで言うなら.....。ありがとう、マドリーさん、ビルさん」

 

 

 

 

カミュ「そんじゃマルティナ達に参加だって伝えておくな」

 

 

 

その頃、デルカダール城 玉座の間

 

 

 

ラース「俺がちょっと離れた間に知らない話が進んでたんだな」

 

 

 

 

マルティナ「まあね。でも、反対はないんでしょ?」

 

 

 

 

ラース「当たり前だろ。そんな楽しそうなの反対する理由なんかねえよ。むしろ、どんどんやっていこうぜ」

 

 

 

 

グレイグ「まあ、ラースならそうだろうと思っていた。王も喜んで許可してくれたぞ」

 

 

 

 

マルティナ「それじゃあ兵士達にも声かけておいて。ラース、よろしくね。明後日までに仕事片付けてね」

 

 

 

 

ラース「おう。あ、そのついでにバンから書類もらっておかねえと」

 

 

 

訓練場

 

 

 

ラース「急に集まってもらって悪かったな」

 

 

 

 

バン「いえ、大丈夫ですよ。大事な話なんですよね?」

 

 

 

 

ラース「い、いや。期待させて申し訳ないが、大事な話ってわけじゃねえんだ。明後日の夜、大広間で少し飲み会を開こうと思っていてな。

 

 

 

最近あまり騒げていなかっただろ?皆もたまには気休めとして参加してみないか?俺もマルティナも楽しみにしてるんだ」

 

 

 

 

バン「飲み会ですか。俺は大丈夫ですよ!」

 

 

 

 

ベグル「また随分急な話ですね。まあ、構いませんが」

 

 

 

 

ダバン「マルティナ様達と飲む機会なんて滅多にないですからね。俺も行きますよ」

 

 

 

 

ギバ「だな!楽しそうだよな。俺も参加しますね!」

 

 

 

 

ガザル「酒を飲むのは久しぶりですね。酔わないといいんですが」

 

 

 

 

マーズ「新入り達にはまだ未成年もいますからね。その人達は出れないからなー」

 

 

 

 

ロベルト「ですがラース将軍、かなり前ですけど俺達はラース将軍ほどお酒強くないんで、鍛えようとしないでくださいね?」

 

 

 

 

ラース「わ、わかってるよ。あれはまあ.....ほんの出来心だ」

 

 

 

 

バン「(そういえば、昨日カミュさんが師匠の酔った姿を気にしてたな。もしかしたら見れるかもしれない!)」

 

 

 

 

ラース「ああ、それとバン。書類がまだ出てないぞ。明日までなんだから早いとこ片付けてくれ」

 

 

 

 

バン「うぐっ.....。は、はい。師匠、皆の前で言わないでくださいよ」

 

 

 

 

ラース「何言ってんだ。早く出さないお前が悪いんだろ。バレたくないなら頑張って早く終わらせろ」

 

 

 

 

ベグル「全くの正論だな」

 

 

 

 

バン「ううっ......。ベグル、また手伝ってくれー!」

 

 

 

 

ベグル「ハァ.....。困った兵士長だぜ」

 

 

 

 

 

 

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