ドラゴンクエストⅪ 魔法戦士の男、恋をする   作:サムハル

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祝福の鐘を再び

ソルティコの街

 

 

 

ロウ「おお!皆も戻ってきたか!丁度よい所じゃった。あの塔についてジエーゴ殿と調べたのじゃが色々とわかったぞ」

 

 

 

 

カミュ「じいさんの方もわかったか。俺達も色々進展があったんだ」

 

 

 

その後、兵士達とロウに塔での出来事を説明した

 

 

 

バン「竜が祝福.....ですか。何だか凄い話になったんですね」

 

 

 

 

ミラ「その竜さんがジェーン達をお祝いしてくれたのね。何だか不思議な出来事だわ」

 

 

 

 

ロウ「ふむ。伝承の通りじゃな。遥か昔にここで王女と兵士が結婚をしたらしい。その時の二人を緑色の竜が塔から巨大な鐘を鳴らし、祝福していたという」

 

 

 

 

グレイグ「なるほど。王女と兵士の結婚。だからベグルはジェーンに忠誠のポーズをしていたのか。バースがその者達と同じ事をしたと言っていたしな」

 

 

 

 

ラース「それで本題なんだが」

 

 

 

ラースは竜と共にもう一度祝わないかと提案した

 

 

 

ミラ「だ、大丈夫なんですか?騙してるとか」

 

 

 

 

ジェーン「多分大丈夫だよ。帰る時も私達をここまで乗せてくれたの」

 

 

 

 

ダバン「だけどよ、念のためってのもある。人数とかは限った方がいいんじゃないですか?」

 

 

 

 

ベグル「まあな。ジェーン、誰を呼びたい?兵士達も全員向かうか?イレブンさん達がいればもしもの時も十分何とかなりそうだが」

 

 

 

 

ジェーン「私のお父さん達は大変だろうから呼べなくても仕方ないけど、兵士さん達は全員来てほしいかな。もちろん、ミラもね。

 

 

 

それに私ね、あのバース様の気持ち少しわかったかもしれないの。多分バース様は、鐘の音もそうだけどそこで私達が愛を誓い合う瞬間も好きなんだって」

 

 

 

 

シルビア「そうね。確かにそうじゃないとわざわざあそこでベグルちゃん達にあんなポーズまでさせる必要ないものね」

 

 

 

 

ベロニカ「バースってやつも中々ロマンチストじゃない。素敵だしいいんじゃないかしら」

 

 

 

 

ロベルト「俺達はどうやってあの塔に行けばいいんですか?」

 

 

 

 

セーニャ「それはバース様が乗せていってくれるそうです」

 

 

 

 

ガザル「え!?りゅ、竜に乗るんですか!?」

 

 

 

 

マーズ「落とされたら敵わないですよ!」

 

 

 

 

ベグル「それが意外とガッシリしてて落ちなかったぜ。まあ暴れたらどうなるか知らねえけど」

 

 

 

 

イレブン「今あの丘で待ってくれてるんだ。行くのは兵士達とミラさんだけでいいかな?」

 

 

 

 

ジェーン「そうですね。あまり大勢でもバース様が大変ですし、混乱を防ぐためにもなります」

 

 

 

 

ギバ「確かに竜に乗って、なんて俺達でさえ信じられねえからな。普通の人からしたら倒れるんじゃねえか?」

 

 

 

 

ロウ「おそらくそうじゃろうな。ミラさんは大丈夫かの?」

 

 

 

 

ミラ「ちょっと現実離れしすぎてて実感わかないけど、ジェーン達が行くなら私もいきます」

 

 

 

 

ジェーン「ありがとう、ミラ!」

 

 

 

謎の塔 頂上

 

 

 

ミラ「ほ、本当に乗れちゃった....」

 

 

 

 

ガザル「なんか夢見てるみてえだったな」

 

 

 

 

バン「俺、勇者様になったかと思った!」

 

 

 

 

イレブン「ふふ、バンなら似合いそうだけどね」

 

 

 

 

ベグル「駄目ですよ、イレブンさん。こんな馬鹿に勇者なんて称号あげたら世界が滅びます」

 

 

 

 

バン「そこまでかよ!」

 

 

 

 

ジェーン「バース様、今度は私達が自分の意思で愛を誓います。どうかご覧になっていてください」

 

 

 

 

バース「ああ。祝福はもう一度した方がいいか?」

 

 

 

 

ジェーン「出来たらお願いします。どうかここの人達にも見てほしいのです」

 

 

 

 

バース「承った。ここの者達はお主達にとって大切な人達なのだな。なら、今我が出来る最高のもてなしをしてやろう」

 

 

 

 

ジェーン「ありがとうございます!」

 

 

 

 

ロウ「お主の事は伝承として残っておった。わしらがよく調べなかったせいで混乱を招いたようじゃ。すまなかったのう」

 

 

 

 

バース「気にするな。元より我は魔物。その中でも力は上の方だ。人間から怖がられても何もおかしくなどない」

 

 

 

 

カミュ「だが、あんたはいい魔物だ。優しい魔物を怖がる理由なんてねえよ」

 

 

 

 

ギバ「そうですね。俺達はあなたを怖がるなんてしませんよ」

 

 

 

 

バース「........変わっておるのだな。人間など我らからすればほんの粒に過ぎん。それはお主達もわかっておろう。なぜ、それでもこうして近づこうとする」

 

 

 

 

イレブン「なぜ....って言われても。バースさんは僕達を襲わないじゃん。それに、魔物だからって人間と仲良くなれないなんて決まってないじゃん」

 

 

 

 

ラース「イレブンの言う通りだな。俺達は特に魔物とは縁があってな。悪いやつともいいやつともたくさん関わってきた。だからこそ少しわかる事がある。魔物と人間はわかりあえる。種族や言葉、生態が違くとも心を通わせる事ができる」

 

 

 

 

バース「.........そうか。やはり人間も変わったな。我らと心を通わせるなど、我が眠る前はそんな事考えもしていなかったはずだ。だが.....悪くない」

 

 

 

 

ロベルト「皆さん、準備は終わったみたいですよ」

 

 

 

 

グレイグ「そうか。では、もう一度見させてもらうとしよう」

 

 

 

大きな鐘の前ではベグルとジェーンが向き合っている

 

 

 

ベグル「ジェーン、不思議な事になったがもう一度ここで約束しよう。俺はこれからも君と共に過ごす。世界のどんなやつからも必ずジェーンを守ってみせる。何も怖がらなくて平気だからな」

 

 

 

 

ジェーン「うん、大丈夫。それ、告白してくれた時も言ってくれたよね。私はベグル君の隣なら何も怖くないよ」

 

 

 

二人はゆっくりとキスをした

 

 

 

ゴォーン!ゴォーン!ゴォーン!

 

 

 

鐘がひとりでに鳴り始め、同時に周りの花達も光り輝き、七色のアーチを作り出した

 

 

 

ミラ「わぁ......綺麗....」

 

 

 

 

バース「ギャオオオ!!」

 

 

 

バースが咆哮を上げると空から眩い白い光が二人を覆った

 

 

 

光が無くなると二人の着ていたドレスとスーツはキラキラと輝いていた

 

 

 

ジェーン「綺麗だね、ベグル君。バース様のおかげだね」

 

 

 

 

ベグル「だな。ジェーンも綺麗だ。ジェーンみたいにドレスも輝いているぞ」

 

 

 

 

バン「凄え.....。二人とも最高だぞー!」

 

 

 

 

ギバ「お似合いだぜー!」

 

 

 

 

マルティナ「ふふ、これは私達も忘れられないわね」

 

 

 

 

ロウ「うむ。こんな体験などありえんからの」

 

 

 

その後、皆は騒ぎベグル達を祝っていた。それをバースを目を細めて優しく見ていた

 

 

 

夕方 ソルティアナ海岸

 

 

 

ジェーン「バース様、本日は本当にありがとうございました。私、あなたの事を忘れません。必ず後世に残していきます」

 

 

 

 

バース「こちらこそ勘違いをしてすまなかった。それなのに許しを貰えただけでなく、またあのように鐘の音や人間が愛し合う光景を見れた。こちらこそ礼を言わねばならん。恩にきる」

 

 

 

 

ベグル「バースさんはこれからどうするんだ?」

 

 

 

 

バース「また我は眠りにつく。次に目を覚ますのはいつかわからぬが、その時はまたあの塔でお主達のような人間を待っておる」

 

 

 

 

ジェーン「わかりました。それではまたいつかお会いしましょう」

 

 

 

バースはベグルとジェーンが去っていくのを最後まで見届けていた

 

 

 

バース「.........」

 

 

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バースの回想

 

 

 

兵士「バースさんだったか。俺は兵士として誓う。あなたにまたあのような光景を見せるとな」

 

 

 

 

王女「私も誓わせていただきます。バース様、私達はあなたの事を忘れません。どうかまたバース様にあの祝福の鐘が届きますように」

 

 

 

 

バース「我にまた聞かせてくれるというのか?」

 

 

 

 

王女「もちろんです。この赤い花が目印ですよ。この場所で再びこれをつけた男女がいたら、あの塔で儀式を行なってください」

 

 

 

 

兵士「これが俺達に出来るあんたへの感謝だ。何百年先までも残るんだ。人間にしたら頑張ってるだろ?」

 

 

 

 

バース「赤い花か。覚えておこう。我もお主達の事、いつまでも覚えていよう」

 

 

 

 

王女「ありがとうございます。それではまたいつかお会いしましょう」

 

 

-----------------------

 

 

バース「懐かしい.......。やはりあの二人と今回の二人はどこか似ている。人間の血は争えぬのかもしれぬな。さて......次の鐘はいつ聞けるのだろうか」

 

 

 

バースは塔へと戻っていった

 

 

 

 

 

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