それから一週間後、デルカダール城
大広間
クレイモランに向かうマルティナはデルカダール王に見送られていた
マルティナ「それでは行ってきます、お父様。数日よろしくお願いします」
デルカダール王「うむ、任せてくれ。だが.....」
マルティナ「?」
デルカダール王「ラースと仲直りはしたのかの?見た所変わっておらんようだが」
マルティナ「いいんですよ。ラースもこれで諦めるはずです。ラースにも仕事があるんですから、そっちに専念してもらわないと」
デルカダール王「ううむ.....。まあ、そうだな。気をつけるのだぞ」
クレイモラン城 玉座の間
シャール「ご無沙汰してます、マルティナ様。数日の間よろしくお願いします」
マルティナ「こちらこそよろしくね。互いに自分の国以外の事も学びましょう」
シャール「はい。あの、実は.....とある方達が来てまして、どうしてもマルティナ様の側につきたい、と言っていまして」
シャールは少し苦笑いしている
マルティナ「え?そうなの?」
シャール「はい。あ、はいってきてください」
シャールがそう言うと、玉座の扉が開いて二人組が現れた
マッシブ「私の名はレディ・マッシブ!」
グレイス「わ、私はレッド・グレイス!」
仮面や髪型、口調が違うがどこからどう見てもシルビアとベロニカである。
マルティナ「..........え?」
マルティナも少し呆然としている
マッシブ「お初にお目にかかります、マルティナ王女様。突然のお願い、誠に申し訳ございません。今回マルティナ王女様に護衛がいないと聞いたのでそれなら私達が護衛させていただこうと思い、志願させていただきました」
グレイス「そう!私達にかかれば怪しいやつらなんて絶対近づかせないわ、です!大船に乗った気分で安心してください!」
マルティナ「..........そ、そう。ありがとう。それじゃあお願いするわね」
シャール「そ、それではまず街の見学や紹介から始めますね」
マルティナ「ええ、お願いするわ。えっと.....あなた達はどうするの?」
マッシブ「私達の事はお気になさらずに。マルティナ王女様のお邪魔になるような事は致しませんので」
グレイス「何かあった時にすぐに動けるくらいの距離にはいるわ」
マルティナ「わかったわ」
その頃、デルカダール城では
リーズレット「お久しぶりです、デルカダール王様。今回はこのような交流の機会を設けていただきありがとうございます」
デルカダール王「なに、わし達も勉強になる。互いによりよい国へと発展させていこうではないか」
グレイグ「リーズレット、お前にはラースが護衛役としてつく。わからない事などは何でもラースに聞いてくれ」
リーズレット「あら、そうだったの。ラースとマルティナが別々なんて珍しい事もあるのね」
デルカダール王「そうじゃな。そのせいで、少し問題も起こっておるのだがな」
リーズレット「そ、そうだったんですか。大丈夫ですか?」
グレイグ「まあ.....何とかなると信じている。ラースは大広間で待機している。これから国の説明をしてもらう事になっているからな。大広間に向かってくれ」
リーズレット「わかったわ。それでは数日よろしくお願いします」
大広間
ラース「よ、リーズレット。久しぶりだな」
リーズレット「ええ、久しぶりね、ラース。これから数日よろしくね」
ラース「ああ。まあ勉強って言うと固くなりそうだから、観光程度に捉えておいた方がいいかもな。マルティナにはそう言ったら少し怒られたけど」
ラースは少し笑っている
リーズレット「ふふ、そうよね。私もシャールにそう言ったら怒られたわ」
ラース「何だ、考え方は同じだったんだな。まあ、まずは街にいくぞ。どんな風なのか見てもらうのが早いからな」
その時
???「しょ、少々お待ちいただいてもよろしいですか!」
二人「え?」
入り口にはある一人の女性が立っていた
ステイロ「わ、私の名前はグリーン・ステイロ!ラース様の不安の種を取り除きにきましたわ!」
仮面をして、髪型も変わっているがどこからどう見てもセーニャである
二人「..........」
ラース「セ、セーニャ?何してんだ?」
ステイロ「わ、わわ私はセーニャではございません!グリーン・ステイロですわ!ラース様がマルティナ様お一人でクレイモランへと行ってしまわれた事を不安に思っていると思い、私達で少し援助をいたしました」
ラース「援助?」
ステイロ「はい!お姉様とシルビ.....レディ・マッシブ様にマルティナ様を護衛してもらう事になりました。なので、ラース様はどうかご安心なさってください」
ラース「(またあの二人が関わってんのか。本当こういうの大好きだよな、あいつら)そ、そうか。それなら少しは安心だ。連絡ありがとな、セーニャ」
ラースはベロニカとシルビアに呆れていた
ステイロ「グリーン・ステイロですわ!」
ラース「........お、そういや部屋にまだチョコレート酒があってな。お礼にセーニャにプレゼントしようかと思ってたんだったなー」
ステイロ「ほ、本当ですか、ラース様!!」
ラース「........」
ステイロ「.......あ」
リーズレット「自分でバラしちゃったじゃない」
ステイロ「そ、それでは私はこれでオサラバですわ」
ステイロは小走りに去っていこうとするが
ステイロ「ふにゃっ!」
速く走りすぎたせいか転んでしまい、仮面が外れてしまった
ラース「おいおい、大丈夫か、セーニャ。勢いよく転んだな」
セーニャ「うう、申し訳ございません、ラース様」
ラース「ほら、仮面」
セーニャ「あ、ありがとうございます。はっ!わ、私の素顔は秘密なんです!私をこれ以上いじめないでくださいー!」
セーニャは走っていき、どこかへ行ってしまった
ラース「........な、何だったんだ、一体」
リーズレット「ふふ、相変わらず面白いことしてるのね。見てるだけでも楽しくて仕方ないわ」
ラース「こっちは楽しくないぞ。まあ、ベロニカとシルビアの目論見なのはわかってる。セーニャはベロニカに釣られてやってるか、前に言ってたヒーローに憧れてるだけだろう。助けてくれるようだし、放っておいて大丈夫だろ」
リーズレット「きっとそうね。この様子だとマルティナの元にはベロニカとシルビアがいるはずね」
ラース「まあ、不思議なことがおこったが、まず街の見学だ。ざっと説明していくからな」
リーズレット「ええ、お願いするわ」
ベロニカ→レッド・グレイス
ベロニカグレースという花があり、そこを由来にさせてみました。
セーニャ→グリーン・ステイロ
ステイロはイタリア語で茎という意味があり、ベロニカとセーニャを合わせて花をイメージしてみました。