ドラゴンクエストⅪ 魔法戦士の男、恋をする   作:サムハル

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夫婦喧嘩3

その頃、クレイモラン城下町

 

 

 

城下町はくす玉や木の部分や家の周りなどに綺麗な装飾がされている。周りも人やお店が多く並んでいる

 

 

 

マルティナ「随分と華やかね。何かお祭りでもやってるの?」

 

 

 

 

シャール「そうなんです。七夕が近いのでこの数日間、丁度クレイモランでは星祭りというものをやっていまして。ずっと前からある伝統的なお祭りなんですよ」

 

 

 

 

マルティナ「七夕....?聞き慣れない言葉ね。何なのかしら」

 

 

 

 

シャール「七夕はクレイモランに伝わるお伽話の一つなんです。空の世界のお話なんですよ。その昔、織姫という国王の娘がいました。織姫は大層働き者で、織物をたくさん作っていたそうです。その仕事ぶりに感謝した国王が彦星という方に嫁がせて幸せに暮らすようにしました。

 

 

 

その後、二人は恋人同士になったのですが、仕事もせず二人で遊んでばかりだったそうです。それに怒った国王が二人を引き剥がし、一年に一度、天の川が出る夜にしか会えなくさせてしまいました。それから二人はその日を待ちわびながら過ごし、それから何百年と経った今でも天の川が出ると、二人が会える光景が星空になって見えるみたいです」

 

 

 

 

マルティナ「素敵なお話ね。だけど、一年に一回だけ。しかもその天の川?ってやつが出ないといけないなんてかわいそうね」

 

 

 

 

シャール「そうですよね。私もこのお話は好きなんですけど、どうしても幸せになれない二人がかわいそうだなって思います。あ、天の川というのは夜になると、夜空に大量の星達が集まってまるで川のようになるんです。

 

 

 

その川を挟んで反対側に織姫と彦星それぞれの星座もあるので、もしよかったら今夜でも見てみてください。クレイモランでも一年に一度見れるか見れないかなんですよ」

 

 

 

 

マルティナ「へえ、それは見てみたいわね。ぜひ見てみるわ」

 

 

 

少し離れた所では

 

 

 

マッシブ「聞いた?ベロニカちゃん。星祭りに天の川、とってもロマンチックじゃな〜い?」

 

 

 

 

グレイス「ええ、これは楽しみだわ。お祭りをやってるなんてよかったわ。このままずっとマルティナさんについてるだけだと本当に暇なんじゃないかと思ってたもの」

 

 

 

 

マッシブ「ウフフ、アタシいい事思いついちゃった」

 

 

 

 

グレイス「なーに?シルビアさん。私にも教えて」

 

 

 

その頃、デルカダール城下町

 

 

 

ラース「まあ、こんな感じだな。わからなかった所はあるか?」

 

 

 

 

リーズレット「いいえ、大丈夫よ。寧ろわかりやすかったわ。色々頑張ってるのね。特にこの魔物の掲示板なんていいわ。帰ったらシャールにも教えてあげないと」

 

 

 

 

ラース「クレイモランも旅人多いもんな。よくここでチェックしてる人多いんだぜ」

 

 

 

 

リーズレット「そうなの。それに、ここ数日はお祭りで旅人も凄い多いのよ」

 

 

 

 

ラース「お祭り?」

 

 

 

 

リーズレット「そう。昔からあるお祭りで星祭りっていうのをやってるの。詳しいことはシャールが知ってるから私はあまり説明できないけど、天の川とか言ってたわね」

 

 

 

 

ラース「へえ、そんなのやってるのか。そんな時期にお城閉めちゃっていいのか?」

 

 

 

 

リーズレット「まあ、普段からお城は人をあまり入れてないからそこまで問題は無いと思うわ。でも、ラース達を見てると開けてもメリットは多そうよね。私達も検討してみようかしら」

 

 

 

 

ラース「城下町にはあまり行かないのか?」

 

 

 

 

リーズレット「そうね。たまーに私が酒場に行くくらいでほとんど出ないわ。ラースは周りの人達からたくさん話しかけられてるけど、そんなに城下町に来てるの?」

 

 

 

 

ラース「まあな。マルティナ達には悪いんだが、俺はお城の中でずっと生活してたら気持ちが苦しくなるんだよな。それの発散ってのもあるが、国民達の様子を見てどんな感じかとかを報告して、王様達にも城下町の現状を知った方が話し合いもしやすくなると思ってな。

 

 

 

それに、デルカダールも今まではあまり王族の人達は城下町に来なかったみたいで少し距離があったんだ。そんな距離を開けられてたら、いい国にするには連携が取りにくいだろ?だから、俺が橋渡し役だ。何かしてほしい事とか他愛もない話とかして国民達に寄り添っていってるんだ」

 

 

 

 

リーズレット「へえ、とっても興味深いわ。私達も確かに国民達とで距離は感じてるわ。でも、ラース達にはあまり感じられなかったの。それが理由だったのね。よりよい国にするためには、国民達に寄り添う事も大切。メモしておくわね」

 

 

 

 

ラース「こんな事でいいなら色々あるぜ。だが、王族らしさはなくなったかもしれないけどな。王族らしさが必要ならあまりするべきではないかもな」

 

 

 

 

リーズレット「王族らしさねえ。シャールがそんなのを求めてたら、私達の国が掲げている魔物との共存なんてまず無理だと思うけど」

 

 

 

 

ラース「それは確かに。まあ、少しでも参考になれたらよかったぜ」

 

 

 

その後、デルカダール城

 

 

 

リーズレット「一つ聞いてもいい?」

 

 

 

 

ラース「ん?なんだ?」

 

 

 

 

リーズレット「マルティナと何かあったんでしょ?どうしたの?」

 

 

 

 

ラース「ああ......。ちょっと喧嘩してな。解決もせずこの日になったってわけだ」

 

 

 

 

リーズレット「そうだったの。ラースとマルティナも喧嘩なんてするのね」

 

 

 

 

ラース「初めてなんだよな。こんなにマルティナと意見が割れたのは」

 

 

 

 

リーズレット「あら、仲良しさんね。それで、初めてだからどうしたらいいかわからないって感じかしら?」

 

 

 

 

ラース「.......ま、まあそんな感じだ。よくわかったな」

 

 

 

 

リーズレット「ふふ、あまり舐めないでほしいわね。相談なら乗るわよ」

 

 

 

 

ラース「うーん.......。ありがたいが、こっちの問題に付き合わせるわけにもいかない。何とかするさ」

 

 

 

 

リーズレット「そう、わかったわ。ただ、困ったら頼っていいのよ。協力してあげるから」

 

 

 

 

ラース「まあ、そうだな。ありがとな、リーズレット」

 

 

 

 

 

 

 

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