その後、リーズレットの部屋
コンコン
リーズレット「はーい」
シルビア「リーズレットちゃ〜ん、ちょっといいかしら?」
ガチャ
リーズレット「あら、シルビアじゃない。どうしたの?こんな夜に」
シルビア「実はね、ちょっと協力してほしい事があって」
リーズレット「協力?........ああ、もしかしてラースとマルティナの事?」
シルビア「あら、リーズレットちゃんも気付いてたのね。そうなのよ。今だけラースちゃんお借りしてもいいかしら?」
リーズレット「別に問題ないわ。私より王様に話した方がいいと思うけど」
シルビア「グレイグに話をしたからきっと大丈夫よ。リーズレットちゃんにも伝えておかないとって思って。それじゃあ、ありがとう〜」
リーズレット「わかったわ。.......ふふ、勇者の仲間達は変わらず仲良しなのね」
クレイモラン城下町
ラース「..........何で俺まで」
シルビア「まあまあ、お城にベロニカちゃんもいるから一緒にお祭り回りましょう。お祭り好きでしょ?ラースちゃん」
ラース「それはそうだが.......」
クレイモラン城内
シルビア「あら〜?おかしいわね、ベロニカちゃんがいないわ」
ラース「お、エッケハルトさんがいる。少し聞いてみるか。エッケハルトさん、お久しぶりです」
エッケハルト「ん?おお、ラース君ではないか。久しぶりだな。どうしたのだ?」
シルビア「ここにベロニカちゃんがいたと思うんだけど、どこにいったか知らないかしら?」
エッケハルト「ベロニカさんなら結構前にシャール様とマルティナ様を連れて外へ出ていった。何やら天の川を見に行くと話していたな」
ラース「天の川.....?まあ、外なんですね。わかりました」
シルビア「ありがとう〜」
クレイモラン城下町
シルビア「どこにいるのかしら?三人とも」
ラース「.............ん?こっちに誰か向かってくるぞ」
シルビア「え?あれは........シャールちゃんにマルティナちゃんだわ。何やら様子が変だけど」
シャール「ハァ.......ハァ.....」
マルティナ「ここまで来れば大丈夫ね。シャール、大丈夫?」
シャール「な......なんとか...」
シルビア「マルティナちゃん、シャールちゃん、大丈夫?何があったの?」
マルティナ「あ、シルビア。って、ラース!!?」
マルティナはシルビアの隣にラースがいる事に驚いた
ラース「走ってきていたな。何があった」
マルティナ「えっと.......」
マルティナは少し言いにくそうにしている
ラース「??」
シャール「私達、ちょっと天の川を見にシケスビア雪原に行ったのですがそこで盗賊達に襲われて、逃げてきたんです。ベロニカさんが私達の代わりになってくださって、今戦っていると思われます。ラースさん、シルビアさん、どうか救援をお願いします!」
二人「!!?」
シルビア「それは大変!急いで向かわなくちゃ!」
マルティナ「あの...」
ラース「すぐに向かうぞ。マルティナ、シャールを頼む。それと後で言いたい事がある」
マルティナ「......わかったわ」
シケスビア雪原
周囲には誰も見当たらない
シルビア「おかしいわね。ベロニカちゃんが戦ってるなら音でわかりそうなのに」
ラース「......雪が踏み荒らされた跡。魔法の痕跡.....。魔力もベロニカの物だ。ここら辺で戦ったのは間違いないみたいだな」
シルビア「じゃあどこにいったのかしら。もしかして、拐われちゃったとか」
ラース「ベロニカの魔法を凌ぐ方法があれば可能性はある。ただの盗賊がそんな事できるとは思えないが」
シルビア「あ!!あの木の下!赤い帽子よ!」
ラース「何!?ベロニカ、無事か!?」
ベロニカ「ラ....ラース、シルビアさん。ごめんなさい、不覚だったわ」
シルビア「そんなの気にしないの!今どかすわ」
ラース「俺がどかそう。シルビアはベロニカの体に負担がないようにしていてくれ」
シルビア「わかったわ。お願いね、ラースちゃん」
ラース「ふんっ!」
ドスゥン
シルビア「怪我はない?どこか折れたりしてない?」
ベロニカ「折れてはないと思うわ。ただ、体力が少なくなってるから回復しないと」
ラース「それならまずは何とかなりそうだな。持ち前の物で悪いが、特薬草だ」
ベロニカ「十分よ、助かるわ。ありがとう」
ベロニカは特薬草を口にした
シルビア「はい、杖。盗賊ちゃん達はどこにいったの?」
ベロニカ「盗賊達は私が木に巻き込まれた後、静かにしてたら死んだと思ってどこかにいっちゃったわ」
ラース「なるほど。そうすれば余計なダメージが無くて済むってわけか。考えたな」
シルビア「それじゃあお城に戻りましょう。ドクターちゃんに一応見てもらわないと」
クレイモラン城内
ラース「よかったな、何も問題なくて」
ベロニカ「ええ、薬草で回復もできたし、もう何ともないわ」
シャール「よかったです、ベロニカさん。お助けいただき本当にありがとうございます」
マルティナ「ごめんなさい、ベロニカ。あなたに任せてしまって」
ベロニカ「いいの、私は今回は護衛役なんだから当然よ」
ラース「どうして危険とわかっている夜の雪原に行った?天の川....とやらを見に行くと聞いたが、わざわざ雪原に行かないといけなかったのか?」
ラースは少し怒っているように言った
マルティナ「そ、それはね。クレイモランで一年に一度見れるかどうかの星空でちょうど満点の星空だからって事で」
マルティナは申し訳なさそうにしている
シャール「すみません、ラースさん!私がマルティナ様とベロニカさんを誘ったのが始まりなんです」
ベロニカ「シャールさんは悪くないわよ。私が雪原に行けばいいって言ったのが悪かったんだわ。ちょっとなら平気って舐めてたから」
マルティナ「待って、ベロニカ。私もそれに賛成したもの。私だって油断してたわ」
三人の謝り合いが始まった
シルビア「大体はわかったわ。それに、誰が悪いなんてないのよ。そんな気にしないで」
ラース「..........」
ラースは外に出ていった
マルティナ「あ、ラース......」
マルティナはラースを追いかけようとしたが、足が動かなかった
シャール「何かあったのですか?ラースさん、マルティナ様に随分怒っているように感じたのですが」
ベロニカ「ちょっと喧嘩してる最中だったの。そんな時にこんな事起こしちゃった.....。お祭りで仲直りさせようと思ってたのに......」
シルビア「これは......どうしましょう。作戦失敗かしら」
マルティナ「......迷惑かけてごめんなさい、ベロニカ、シルビア、シャール。私がちょっとラースに強情になり過ぎたのが原因なの。ラースも........失望したかもしれないわ」
シャール「.......マルティナ様、ラースさんと喧嘩されたのは初めてですか?」
マルティナ「え?ええ、そうなの」
シャール「それでしたら、よくリーズレットと喧嘩になる私から少しアドバイスを。お互いの意見が合わない時はまず、お互いに落ち着いてください。ゆっくり互いの言い分を聞いて、納得できる箇所を探してみてください。きっと相手の気持ちもわかってくると思います」
シルビア「そうね。私達が話を聞いて伝えるより、マルティナちゃん達が互いに素直になって話すのが一番解決になると思うわ」
ベロニカ「マルティナさん、ラースの事追いかけてみたら?」
マルティナ「でも......怒らせちゃったわ。話を聞いてくれるかしら」
シルビア「大丈夫よ、マルティナちゃん。ラースちゃんは相手の話を聞かない人じゃないわ。きっと耳は傾けてくれるはず。仲直りの気持ちを伝えてみましょう。絶対伝わるわ」
マルティナ「..........そうね。少し話してくるわ。皆、面倒な事をしてごめんなさい」
ベロニカ「いいのよ、気にしないで。私達は早く仲直りしてほしくて行動してたんだから」
シャール「一刻も早く仲直りできるといいですね。きっとラースさんもマルティナ様と仲直りしたいと思っているはずです」
シルビア「ファイトよ、マルティナちゃん!」
マルティナはラースを追いかけた