それから一週間後の早朝、デルカダール城
玉座の間
ブレイブ「クワァ〜......」
ブレイブが目を覚ました
コロ「クゥ......クゥ......」
ブレイブの側ではコロが丸くなって寝ている
ブレイブ「........ペロペロ」
ブレイブはコロを舐めている
それから数時間後
ブレイブ「ガウ?」
ブレイブはとある人が近づいてくるのに気づいた
ガチャ
ラース「よう、ブレイブ、コロ。おはようだな」
ラースが部屋に入ってきた
ブレイブ「ガウ!」
コロ「キャン!」
二人もラースに駆け寄る
ラース「やっぱり起きてたな。さて、朝ごはんだ。今日は特別だぜ?」
二匹「??」
朝食場
ラース「王様、二人とも連れてきましたよ」
ブレイブ「ガウ」
コロ「キャン!」
デルカダール王「おお、来たか。おはよう、ブレイブ、コロ」
グレイグ「ブレイブ、コロあれを見るといい」
ブレイブとコロがいつもご飯を食べる場所にはいつもよりも豪勢な餌が置いてある
ブレイブ「ガウ!?ガウ?」
コロ「キャン!!キャン!!」
ブレイブは驚いて周りを見ており、コロは大喜びで餌に駆けていく
マルティナ「ふふ、驚いた?今日はあなた達の誕生日。ラースとマルスが二人に出会った日よ。いつもよりもたくさんの種類のお肉を使ってるの。どんどん食べてね」
コロ「キャン!!」
コロは夢中で餌を食べている
ルナ「ふふ、コロったらそんなに急いで食べなくてもいいのに」
マルス「ほら、ブレイブの分もあるよ!」
ブレイブ「ガウ!」
ブレイブも喜んで食べ始めた
デルカダール王「ハッハッハ!喜んでくれて何よりだな」
グレイグ「毎年恒例となりつつありますからね。ブレイブ達もそろそろ今日がどういう日なのかわかってきたのでしょう」
ラース「俺は今回が初めてなんだよな。二年間.......いなかったからよ」
ラースは少し申し訳なさそうにしていた
マルティナ「もう。それはいいのよ。今年はラースもいるし、ブレイブにとってもコロにとっても嬉しいはずだわ。何かしてあげたら?」
ラース「そうだな。といっても俺がしてやれる事か.....。マルス達は何かしてたのか?」
ルナ「いっぱい遊んでたよ!」
マルス「コロとブレイブでたくさん駆け回ったりしてたんだ。外に出た方がブレイブ達にもいいからさ」
ラース「そうだよな。どうすっかな」
デルカダール王「折角ならあの薬を使ってみてもよいのではないか?」
グレイグ「しかし、あまり緊急でもないのによろしいのでしょうか」
ルナ「私も久しぶりにブレイブと話したい。ブレイブ、駄目?」
ブレイブ「ガウ、ガウガウ」コク
マルティナ「あら、頷いたって事はいいって事かしら」
ブレイブ「ガウ」コク
マルス「やった!それじゃあご飯の後だね。僕も楽しみ!」
ラース「まあ今日だけな。長くさせる気はこっちもないからよ」
その後、玉座の間
ブレイブは薬を舐め、話せるようになった
ブレイブ「あー、あー。これでよろしいですか?」
マルス「わーい!ブレイブの声久しぶり!」
ブレイブ「そうか。前のバンの偽物の時はマルス達とは話さなかったな」
グレイグ「何だ。あの時もブレイブに使っていたのか」
ラース「少しな。ブレイブが何か言いたそうにしていたんだ」
マルティナ「そうだったの。よくブレイブの事がわかるわね」
ラース「まあな。ブレイブがわかりやすく伝えてくれるからこっちも察しやすいんだ」
ブレイブ「ありがとうございます、ラース様。それと、私から少し試してみてほしい事がありまして」
ラース「ブレイブからなんて珍しいな。どうした?」
ブレイブ「息子にも薬を使ってやってほしいのです。そろそろ息子も大人になってきているので、会話はできると思われます」
ルナ「コロとも話せるの!?」
マルス「いいの!?コロが何て言ってるのか気になってたんだ!」
ラース「しかし、大丈夫なのか?前は止めてただろ?」
ブレイブ「前より成長しましたし、おそらくもう問題はないかと。それに、息子も前から皆様と話したがっていたのでちょうどいい機会かと思いまして」
マルティナ「そんな事言ってたのね。ふふ、それならぜひ使ってみましょう」
グレイグ「コロ、これを舐めてみてくれ」
コロ「??ペロペロ」
グレイグ「どうだ?」
コロ「あれ?美味しくない。って、ああ!?喋れてる!」
ルナ「コロが喋ったー!」
コロ「やったー!俺も皆と話せる!マルス、ルナ、いっぱいお話ししよー!」
コロは喜びながらマルスとルナの周りを走っている
マルス「うん!コロ、皆に見せにいこうよ!」
コロ「いいじゃん!皆を驚かせちゃえ!」
三人ははしゃぎながら出ていった
ブレイブ「まあ......あんな感じです。私の息子は」
ブレイブは少し申し訳なさそうにしている
ラース「予想を裏切らなかったな。まあ可愛らしくていいじゃないか」
マルティナ「そうね。性格からしてもコロらしいわ」
グレイグ「ブレイブも子どもの頃はあんな感じだったのか?」
ブレイブ「わ、私ですか!?そうですね.......。いや、流石にあそこまで人に懐いてはいませんでした。走り回るのは好きでしたが、どちらかというと戦いも多かったですからね」
ラース「なるほど。コロとは少し違うのか。まあ環境が違うからな。当然といえばそうか」
グレイグ「ブレイブもあのような子ども時代があったのかと思ったが違ったか」
マルティナ「あ、そういえば毎年バン達もブレイブとコロにプレゼント渡してたわよね。今年は何をくれるのかしら」
ブレイブ「去年の料理も美味しかったです。ですが、もう腹は先程ので満たされているので、できれば別の物がいいのですが」
グレイグ「コロもどこかに行ってしまったからな。訓練場に行ってみてはどうだ?」
ブレイブ「いいのですか?」
ラース「そりゃあ今日は記念日だ。ブレイブとコロの好きなようにしていいぞ」
ブレイブ「ありがとうございます。ラース様も来ていただけませんか?」
ラース「ん?俺か?構わないぜ」
ブレイブ「ありがとうございます」
ブレイブは嬉しそうにしている
二人は出ていった
マルティナ「グレイグ、もしかしてなんだけどブレイブにとって一番のプレゼントって」
グレイグ「姫様も同じ事を考えていましたか。私もそう思います」
マルティナ「やっぱりそうよね。まあブレイブらしいわ。ちょっと羨ましいけど」
訓練場 二階
ラース「お、やってるな。少し見ててもいいか?」
ブレイブ「はい。構いませんよ」
訓練場
バンはかくとう技を教え、動きを見ていた
バン「お!回避の仕方がよくなってきたな!体幹が鍛えられてきた証拠だな!もっと足に力をいれて、ガツンと繰り出せ!」
ジール「はい!」
他の見習い達は槍をギバから教わっている
ギバ「ここまでは槍が戦いやすい間合いだ。この距離感ってのを覚えてもらう。有利な距離感で戦えばそれだけ相手に負担をかけられるからな。槍の先端と相手の武器が触れるくらいの距離だ」
見習い達「はい!」
二階
ブレイブ「まとまってきてますね。随分前に見た時はまだバラバラだったように見えていたのですが」
ラース「そうだな。それだけ慣れてきたって所だ。バンもようやく自分のあり方に気づいたようだしな」
ラースは少し嬉しそうにバンを見ている
バンを見ているラースをブレイブは見つめている
ブレイブ「ラース様.........」
ラース「ん?どうした?」
ブレイブ「.........いえ、何でもありません」
ラース「?そ、そうか」
訓練後
ラース「よう、お疲れ様。見てたぜ」
バン「あ、師匠!と、ブレイブ。誕生日だな!おめでとう!」
ブレイブ「ああ、おまえ達も覚えているのだな。日付というものの感覚か。俺にはわからんな」
マーズ「それじゃあ毎年恒例のプレゼントだな」
ダバン「今回は少し違うやつだ。ブレイブも反応してくれるんじゃねえか?」
ラース「(バン達まで毎年あげていたのか。俺は........何がしてあげられる?)」
ダバン「これだ!」
ダバンは袋から猫じゃらしを出した
ブレイブ「何だこれは。棒....?」
バン「これでこうやってパタパタすると......」
ブレイブ「むむ!?」
ブレイブは猫じゃらしに向かっていった
ブレイブ「な、何だ!?体が勝手に.....あれを捕まえろと言っている」
バン「アハハハハハ!!ブレイブが可愛い!!」
バンは壁などのいろんなところで猫じゃらしを動かし、ブレイブもそれを追いかける
ベグル「へえ、こりゃあ凄え。あんな大きなブレイブでも反応するんだな」
ラース「あれってただの猫じゃらしだろ。少し大きいがブレイブにしたらまだ小さいな。あんなものであそこまでの反応をするとは」
ダバン「ベビーパンサー用なんです。サマディー王国に売られていてそれを買ってきたんですよ」
ガザル「コロにも試してみたいな。ブレイブであれならこれは期待できるぞ」
ロベルト「面白そうだな。ダバン、いいものを見つけてきてくれたな」
ギバ「バンー、次は俺だー!」
バン「アッハッハッハ!!最高!!あのブレイブが俺の手に踊らされてる!!」
ブレイブ「ぐ、ぐうっ.....。何故だ。何故ここまで反応する」
バン「ほれほれ、ブレイブちゃーん。こっちですよー」
ブレイブ「貴様.......俺を馬鹿にするな!!」ブチッ!
ブレイブは猫じゃらしを持つバンの手ごと思いっきり噛み付いた
バン「ギャアアアア!!痛ええ!!!」
バンの手は血まみれになっている
ブレイブの口にはバンの血がついている
ブレイブ「ぷっ。全く、こんな........ふざけたやつに......遊ばれるとは」
ブレイブは床に落ちている猫じゃらしを度々いじっている
バン「手が千切られたかと思った......」
ダバン「流石に調子に乗りすぎたな。ほら、ベホイミだ」
ギバ「次は俺だぜ、ブレイブ!それ!」
ブレイブ「むう!またか!」
ブレイブはまた猫じゃらしを追いかける
ギバ「こりゃあ面白え!」
ラース「楽しそうだな。噛みつかれたりしなければ安全そうだがな」
バン「結構危ないですよ、師匠!」
ガザル「あれはお前がブレイブを馬鹿にしたからだろ。自業自得だ」
ダバン「あ、それとブラシも買ったんです。今度使ってみてください」
ラース「お、それはありがたい。ブレイブ達の毛って結構固くてすぐボロボロになるんだ」
ベグル「やっぱり身を守るためのものだからですかね」
ラース「だろうな。定期的にブラシをかけないと触ろうとした時固まって大変なんだ」
マーズ「そうだったんですか。知らなかった」
ギバ「そーれ!ジャンプだ!」
ブレイブ「くっ.......」
ギバ「いやー、俺達も楽しめてブレイブも思わぬ運動になっていいな、これ!」
ブレイブ「貴様ら......俺を面白がっているな!ふざけるなー!!」
ブレイブはギバの手を狙って爪で引っ掻こうとする
ギバ「うおおっ!!危ねえ!!!」
ブレイブ「チッ!」
ラース「........やっぱりブレイブには危ないんじゃないか?怪我じゃすまない一撃が飛んでくるぞ」
ロベルト「そ、そうかもしれませんね」