ナギムナー村 元孤児院
ステラ「まさかグリー君にこんなにたくさんの知り合いがいたなんて」
ステラは全員にお茶を出している
ロウ「グリーの育て親と聞いたのじゃが、少しその事について尋ねてもよいかの?」
ステラ「はい。私に答えられる事であれば」
ロウ「グリーの家族についてなのじゃが、過去に村の皆から恐れられていたという話はあったかの?」
ステラ「.............呪いの事でしょうか」
ベロニカ「そう!呪い!何か知ってるの?」
ステラ「グリー君の先代の親から続く呪いです。海の呪い。不思議な事にグリー君の曽祖父から全員海で死んでしまっているのです。例え砂浜にいたとしても、何故か波に呑まれてそのまま亡くなってしまうのです」
ラース「話と一緒だ。となると、グリーの祖先はあの幽霊って事か」
マルティナ「グリーもその呪いに?」
ステラ「おそらくは。私が幼い頃から海には近づけなかったので、グリー君自身も怖がって海には近づかなかったようです。ですが、そんな呪いのせいでグリー君はこの村から常に邪魔者扱いされていました。親もグリー君が一歳の時に海で亡くなり、孤児となったグリー君をここで私が育てていました」
イレブン「グリーにそんな過去が......」
ロウ「じゃが、それよりももっと前の話は知らんかの?赤い髪をして目に十字の傷痕があるやつがこの村に昔おらんかったかの?」
ステラ「その特徴はわかりませんが、グリー君のお父さんが一度話していた事があります。自分のおじいちゃん、つまりグリー君の曽祖父の方が自身の父を村から除け者にしたそうなんです。その父が亡くなってから海の呪いは始まったとされています」
シルビア「それよ!今、実はその除け者にされたグリーちゃんの高祖父の方が幽霊ちゃんになって暴れまわってるの」
ステラ「ゆ、幽霊!?」
セーニャ「はい。信じ難いかもしれませんが、実際に暴れているんです。そして、その幽霊が言うには自分の息子から呪われていると恐れられた事を根に持ち、自身の家族に本物の呪いをかけて海に引き摺り込んでいるそうなんです」
ステラ「それが........あの呪いの始まり。そうだったんですね。..............お渡ししたい物があります」
ステラは奥に向かっていき、ある古い本のような物を持ってきた
カミュ「これは?」
ステラ「これはグリー君の曽祖父の方が書いたと言われている物です。中身には自身の父に対しての深い謝罪と後悔が綴られています。これを見せれば、もしかしたら収まってくれるかもしれません」
ロウ「なるほど。そんな物があったか。ありがたい。大切に使わせてもらうとしよう」
夕方、デルカダール城 大広間
マルティナ「今日はもう遅くなっちゃったし、皆泊まっていって。お父様には話しておくし、明日はその本を見せにいかないと」
ベロニカ「ありがとう、マルティナさん」
シルビア「また集まるより同じ場所にいた方がいいものね」
その時、グリーとマヤが帰ってきた
マヤ「あ、イレブン達全員揃ってる!兄ちゃん、姉ちゃん、おっちゃんただいま!」
グリー「お疲れ様です、皆様」
ロウ「グリーよ、お主の呪いの原因がわかったんじゃ」
グリー「.........え......そ、それって海の呪いの事ですか?」
マヤ「え?な、何でおじいちゃんがその事知ってるの?」
カミュ「実はな」
カミュはマヤとグリーに今までの事を話した
グリー「.......僕が生まれる前にそんな事が....」
マヤ「でも、だとしたらグリーさんは全く関係ないじゃん!何でその人が悪いのに遠い家族だからってずっとそんな呪いにかからなきゃいけないの!」
セーニャ「マヤ様の言う通りですわ。あの方は少しやり過ぎていますわね」
グリー「あの.....明日僕も連れていってくれませんか?自分の家族が間違ったのなら、僕も同じ血を持つ家族として謝らなきゃいけません。危険なのはわかっているのですが、僕が何とかしなくちゃいけない気がするんです」
グリーは全員に頭を下げている
ラース「実はステラさんからグリーの曽祖父が書いたと言われている謝罪の本を借りた。明日はこれを見せてみて変化を見てみようと思っていたんだ」
グリー「僕がやります。この呪いはもう終わりにしたいんです。これから先、こんな事で苦しむ人が生まれてこないようにするんです。どうか、僕自身の家族の呪いに終止符を打たせてください!」
グレイグ「........どうする?イレブン」
イレブン「......わかった。明日はグリーも来て。それでグリーの高祖父の人にこの本を読んであげて。でも、危ないと思ったらすぐに引き上げるからね」
グリー「ありがとうございます!」
マヤ「グリーさん、大丈夫?」
グリー「少し怖いけど、ちょっとの勇気で長かった呪いが終わるかもしれないなら、僕頑張るよ!」
マヤ「応援してるからね!」
グリー「ありがとう、マヤさん」