ドラゴンクエストⅪ 魔法戦士の男、恋をする   作:サムハル

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グレイグとマルス3

その後

 

 

 

医者「風邪だと思いますが、原因はおそらく本人の成長かと思われます。マルス様の体は今は成長時期。その時に体に強い負担をかけてしまった事でバランスが崩れたのだと思います」

 

 

 

 

マルティナ「強い負担.......。わかりました。このまま休ませれば治るという事ですよね?」

 

 

 

 

医者「はい、それで間違いありません。体が充分に休まれば体調も良くなっていきます」

 

 

 

 

マルティナ「ありがとうございました」

 

 

 

 

医者「いえいえ。でも、まさかブレイブ君に連れてこられるとは思いませんでした。椅子からひっくり返るかと思いました」

 

 

 

 

マルティナ「そ、そうだったんですか?ブレイブ、急いでたのは仕方ないけど驚かせちゃ駄目じゃない」

 

 

 

 

ブレイブ「ガウゥ.......」

 

 

 

 

医者「マルティナ様、大丈夫ですよ。ブレイブ君はマルス様を心配していたんだよね?私は大丈夫だからこれからも頼ってね」

 

 

 

 

ブレイブ「ガウ!」

 

 

 

その後

 

 

 

ラース「え!?マルスが熱!?」

 

 

 

 

グレイグ「そ、そんな変化などわからなかった.....。最近は私が一番近くにいたというのに」

 

 

 

 

マルティナ「原因がね、成長時期の体に強い負担をかけたせいらしいから、まさかとは思うけどグレイグ、訓練やり過ぎたとかは無いわよね?」

 

 

 

 

グレイグ「いえ!しっかり休むようにしていましたし、本人にも休むように言っていました」

 

 

 

 

ラース「........となると、マルスが無茶したか?」

 

 

 

 

マルティナ「考えられなくはないわね。取り敢えずどっちかマルスについていてほしいの」

 

 

 

 

ラース「グレイグ、教えてくれてありがとな。もう大丈夫だからグレイグにマルスを見ていてほしい」

 

 

 

 

グレイグ「わかった」

 

 

 

マルスとルナの部屋

 

 

 

グレイグ「マルス、大丈夫か?」

 

 

 

ガチャ

 

 

 

マルス「う、う〜ん........」

 

 

 

 

グレイグ「うなされているか。どれ......確かに熱いな。やはり俺の訓練も悪かっただろうか。濡れたタオルを替えておこう」

 

 

 

グレイグがマルスの額にタオルを置くと

 

 

 

ギュッ

 

 

 

グレイグ「マルス......」

 

 

 

マルスがグレイグの手を掴んだ

 

 

 

マルス「父......さん...」

 

 

 

 

グレイグ「..............」

 

 

 

その時、グレイグは昔の記憶が蘇ってきた

 

-----------------------

 

子グレイグ「ゴホッ......」

 

 

 

 

デルカダール王「辛いか?グレイグよ。タオルを替えてやろう」

 

 

 

 

子グレイグ「王様.......移りますよ.....」

 

 

 

 

デルカダール王「なに、そんなのは平気だ。私は大丈夫だからゆっくり寝るといい」

 

 

 

 

子グレイグ「ゴホッゴホッ!でも.......苦しくて、あまり寝たくない」

 

 

 

 

デルカダール王「そうだったか。どれ、あまり得意ではないが子守唄を歌おうかの。〜♪〜〜〜」

 

 

 

王様の子守唄を聞いていると、グレイグはゆっくりと目蓋が落ちてきた

 

 

 

子グレイグ「王.....様..................父.......さん...」

 

-----------------------

 

グレイグ「あの時は王の歌声に安心したな。俺も歌えるだろうか。あまり聞き苦しそうだったらやめよう。んんっ!〜♪〜〜〜♪〜」

 

 

 

 

マルス「う〜..........スゥ......スゥ...」

 

 

 

 

グレイグ「(どうやら下手ではないようだな。真似事だが、流石我が王。子どもの扱いには慣れていたという事か)」

 

 

 

その後、夕食時になり

 

 

 

コンコン

 

 

 

ラース「グレイグー、マルスとグレイグのご飯だ。持ってきたぞ」

 

 

 

返事は返ってこない

 

 

 

ラース「ん?グレイグ?入るぞ」

 

 

 

ガチャ

 

 

 

ラース「あ.......。全く、何してんだか」

 

 

 

ラースが部屋に入るとマルスとグレイグが片手を繋いだ状態で眠っていた

 

 

 

ラース「(自分が寝るやつがあるかよ。まあいいけどよ)寝るなら毛布くらい被れよ、グレイグ」

 

 

 

ラースはグレイグに毛布をかけた

 

 

 

ラース「さて、本当なら食べてほしかったがこうも仲良く寝てると流石に俺には起こせないな。おやすみ、二人とも」

 

 

 

しばらくして

 

 

 

グレイグ「.......ハッ!お、俺まで寝てしまっていたか。む?毛布?誰が.......」

 

 

 

 

マルス「う、う〜ん......」

 

 

 

 

グレイグ「マルス、大丈夫か?」

 

 

 

 

マルス「あれ.......?グレイグさん?僕、どうしたんだっけ」

 

 

 

 

グレイグ「マルスは風邪を引いたのだ。熱があったのだぞ」

 

 

 

 

マルス「あ、そうだった。何だか熱くなってきたんだった」

 

 

 

 

グレイグ「どうやら原因はマルスの体は成長時期でな。その時に強い負担をかけたせいでバランスが崩れたようなのだ。俺の訓練も悪影響だったのかもしれない。すまなかった」

 

 

 

 

マルス「そ、そんな事ないよ。多分........僕があまり休まなかったせいだから。グレイグさんはゆっくり休めって言ってたけど、部屋でトレーニングしてたし、ずっと本の内容をやってたもん」

 

 

 

 

グレイグ「そ、そうだったのか。コツを掴むのが早いような気はしていたが、そんな事を」

 

 

 

 

マルス「ごめんなさい、グレイグさん。心配かけちゃったもんね」

 

 

 

 

グレイグ「ああ、心配したぞ。次からはするんじゃないぞ?ゆっくりでいいんだからな」

 

 

 

 

マルス「うん。僕もこんな事になりたくないもん」

 

 

 

 

グレイグ「約束だ」

 

 

 

 

マルス「うん。約束する。......ふふっ、グレイグさんって父さんとは違うけどお父さんみたいだよね」

 

 

 

 

グレイグ「そ、そうか?俺はあまりこういう事は得意ではないぞ」

 

 

 

 

マルス「そんな事ないよ。僕、グレイグさんの近くにいると安心する。父さんの側も安心するからきっと同じだよ。グレイグさんは僕のもう一人のお父さんかな」

 

 

 

 

グレイグ「そ、そうか。嬉しいぞ、マルス」

 

 

 

 

マルス「あれ?何か匂いがする。.....あ!机の上にご飯あるよ」

 

 

 

 

グレイグ「む?やはり誰かが来てくれていたか。少し冷めてしまったが一緒に食べようか、マルス。食欲はあるか?」

 

 

 

 

マルス「少しなら何か食べたいかな」

 

 

 

 

グレイグ「わかった。少し起き上がれるか?食べさせてやろう」

 

 

 

 

マルス「うん。あーん」

 

 

 

 

グレイグ「これくらいでいいか?」

 

 

 

 

マルス「......うん、大丈夫。えへへ、こんな事してもらったの久しぶり。僕がもっと小さい頃に父さんにしてもらった気がする」

 

 

 

 

グレイグ「そういえば数年前にもマルスとルナが揃って風邪をひいた事があったな」

 

 

 

 

マルス「多分それかな。何だか誰かに食べさせてもらうって少し嬉しいね」

 

 

 

 

グレイグ「俺も幼い頃、風邪を引いた時王に食べさせてもらった事がある。少し恥ずかしかったが、嬉しくもあったな」

 

 

 

 

マルス「グレイグさんもなんだ。一緒だね。僕、最初の方に怖い夢を見てたんだけど、途中で誰かの歌が聞こえてきたの。聞いた事ない歌だったんだけど、その声聞いたら周りが段々明るくなっていったんだ」

 

 

 

 

グレイグ「........そ、そうだったか」

 

 

 

 

マルス「?何でグレイグさんは赤くなってるの?」

 

 

 

 

グレイグ「な、なんでもないぞ」

 

 

 

次の日の昼、マルスとルナの部屋

 

 

 

医者「うん。熱も下がったみたいですし、後は走り回ったりしなければ大丈夫ですね」

 

 

 

 

グレイグ「わかりました。よかったな、マルス」

 

 

 

 

マルス「うん!医者さん、ありがとうございました」

 

 

 

 

医者「はい。これからも元気でいて下さい」

 

 

 

その後、玉座の間

 

 

 

マルティナ「そう。それじゃあ訓練はまだ駄目だけど、後はここにいれば大丈夫そうね」

 

 

 

 

グレイグ「はい。マルス、あまりはしゃいだりはするんじゃないぞ」

 

 

 

 

マルス「うん!お父さん!」

 

 

 

 

ラース「え?お、俺?」

 

 

 

 

マルス「父さんじゃないよ!グレイグさんは僕のもう一人のお父さんなの」

 

 

 

 

グレイグ「マ、マルス、恥ずかしいから周りには言わないでくれ」

 

 

 

 

マルティナ「ど、どういう事?」

 

 

 

 

ラース「詳しく説明してほしいなぁ?」

 

 

 

ラースはグレイグを少し睨んでいる

 

 

 

グレイグ「ラ、ラース、そんな顔をするな。ただ昨日の看病でマルスがそう言ってきてくれただけなのだ」

 

 

 

 

ラース「看病?仲良く一緒に寝てただろ」

 

 

 

 

グレイグ「ぐっ.....」

 

 

 

 

マルティナ「まあまあ。グレイグ、マルスと仲良くなれてよかったわね」

 

 

 

 

グレイグ「それは.....そうですね。少し親の気持ちがわかった気がしました」

 

 

 

 

ラース「まあ変な事してないならいいけどな。マルスに懐かれるとカミュみたいになるぞ」

 

 

 

 

グレイグ「あれはお前が仕向けたのだろう」

 

 

 

 

マルス「ブレイブー、たまにはここで走ってよー」

 

 

 

 

ブレイブ「ガウ、ガウ」

 

 

 

 

ラース「マルス、ブレイブはここじゃ狭いから無理だ。今度外に行った時走らせてやれ」

 

 

 

 

マルス「はーい。あ、グレイグさん。明日からはまた訓練する?」

 

 

 

 

グレイグ「マルス、今度は夕方からなら俺が教える事ができる。俺でよければこれからも教えるし、いつもの訓練の時間がよかったらベグルに交代してもいいぞ」

 

 

 

 

マルス「うーん......。じゃあ夕方になったらグレイグさん、教えてください」

 

 

 

 

グレイグ「わかった。それじゃあまたこれからもよろしくな」

 

 

 

 

マルス「うん!こっちこそ指導お願いします!」

 

 

 

 

 

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