ドラゴンクエストⅪ 魔法戦士の男、恋をする   作:サムハル

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37.魔女

シケスビア雪原

 

 

 

雪原に出るとより一層雪も強く降り、かなり積もっている場所もある

 

 

 

ラース「さ....流石に俺も寒くなってきた」

 

 

 

ラースは体を震わせており、唇も少し色が変わってきている

 

 

 

マルティナ「ご、ごめんなさい、ラース!ずっと借りてたわね。私はもう大丈夫よ、ありがとう」

 

 

 

マルティナはすぐにコートを脱ごうとする

 

 

 

シルビア「待って、マルティナちゃん。折角ラースちゃんが冷えないようにしてくれたのに、脱いだらまたマルティナちゃんが冷えちゃうわ。レディに冷えは禁物よ。

 

 

ラースちゃん、アタシのでよかったら温かい服貸すわよ」

 

 

 

 

ラース「ああ、そうしてくれると助かる。シルビアなら俺もサイズがよさそうだからな」

 

 

 

ラースはシルビアから毛皮のコートを借りた

 

 

 

シルビア「(うふふ、これでいいんでしょ?ラースちゃん?)」

 

 

 

シルビアはラースにウインクする

 

 

 

ラース「(..........感謝する)」

 

 

 

ミルレアンの森

 

 

 

森の中にはデルカダールの兵士達がいた

 

 

 

カミュ「あれは!?みんな、隠れろ!あそこにいるの、デルカダール兵じゃないか!派遣部隊ってのはデルカダールの事だったか」

 

 

 

 

ラース「おい、どうして隠れる必要があるんだ?協力してもらおうぜ」

 

 

 

ラースは慌てて隠れる皆を不思議に思う

 

 

 

カミュ「?おい、シルビア達。事情は話したんじゃなかったのかよ?」

 

 

 

 

シルビア「ごめんなさい、ラースちゃん。イレブンちゃんはデルカダールに悪魔の子として濡れ衣を着せられて追われているの。

 

 

 

だから、デルカダールの兵士ちゃんにはバレないようにしないとなの。話すのが遅くなってごめんなさい」

 

 

 

シルビアはハッとした様子で謝ってきた

 

 

 

ラース「そうだったのか。悪魔の子の噂は俺も耳にしたが、まさかイレブンの事だったのか。デルカダールは確か、勇者を支える国だと村長が言っていた。やはりおかしくなってきているのかもしれないな」

 

 

 

 

マルティナ「だけど、ずっと隠れている訳にもいかないわ、バレないように慎重に行きましょう」

 

 

 

ミルレアンの森 奥地

 

 

 

ひどい吹雪が吹いている

 

 

 

満足に隣も見えず、風も強いため声も聞こえにくい

 

 

 

イレブン「.....あれ?みんな?」

 

 

 

イレブンが気づくと周りに仲間達がいなくなっており、ラースだけがイレブンを引き戻しに来た

 

 

 

ラース「おい、イレブン。先に行きすぎだ。みんなは危ないから戻ろうっていって戻っていったぞ。ほら、俺達も戻るぞ」

 

 

 

 

イレブン「ごめん、ラース。聞こえてなかったんだ.....ん?」

 

 

 

 

ラース「どうした?イレブン」

 

 

 

 

イレブン「奥から何か音がするよ?行ってみよう」

 

 

 

 

ラース「あ、おい!イレブン」

 

 

 

奥に進むと、白い体をして頭に金色の毛が生えた獣が誰かと戦っていた

 

 

 

???「ムフォフォ!ムフォフォ!」

 

 

 

謎の獣は素早くグレイグに蹴りを入れる

 

 

 

グレイグ「くっ!」

 

 

 

ガンッ!

 

 

 

グレイグもなんとか対応して盾で防ぐ

 

 

 

グレイグ「ハッ!テヤア!」

 

 

 

グレイグはすぐさま攻撃に移る

 

 

 

???「ムッフォ!」

 

 

 

しかし、獣の方が素早く軽々と避けられてしまう

 

 

 

グレイグ「おのれ、魔女の手先め!.....!そこにいるのは、悪魔の子!」

 

 

 

グレイグがこちらにいるイレブンとラースに気づいた

 

 

 

???「ムッフォォ!」

 

 

 

ドガ!

 

 

 

獣はその隙を見逃さず、グレイグの大剣を蹴り飛ばした

 

 

 

グレイグ「グハッ!くそっ!俺とした事が」

 

 

 

獣はイレブン達の方を向いた

 

 

 

イレブン「!?こっちに来るか!」

 

 

 

 

ラース「たくっ!仲間達もいねえってのに」

 

 

 

二人もすぐに臨戦態勢を構えた

 

 

 

???「ムッフォ!」

 

 

 

ムンババがあらわれた

 

 

 

ラース「メラミ!」

 

 

 

ラースは自身の前に赤い魔法陣を素早く描き、炎の塊をムンババにぶつける

 

 

 

ムンババ「ムフォ!」

 

 

 

ムンババの腕に当たるが、少しジュッと音がした程度となっている

 

 

 

ムンババ「ムッフォ!」

 

 

 

ムンババはその場の雪を掴んで雪玉を複数投げつけてきた

 

 

 

ラース「俺か!」

 

 

 

ラースはいくつか避けていくが

 

 

 

ベシャッ!

 

 

 

ラース「つめてっ!」

 

 

 

ラースの足に当たり冷えてしまった

 

 

 

ムンババ「ムフォ」

 

 

 

ムンババは隙を見せたラースに攻撃を仕掛ける

 

 

 

イレブン「させないよ!はやぶさ斬り!」

 

 

 

イレブンがラースとムンババの間に入り、剣を素早く降りムンババに反撃する

 

 

 

ムンババ「ムッフォ!」

 

 

 

ムンババの腕が少し斬り裂かれた

 

 

 

ラース「まもりのたて!」

 

 

 

ラースの構えた盾が光り、前面に小さなバリアのようなものも形成される

 

 

 

そのままラースはムンババのほぼ目の前まで接近する

 

 

 

ムンババ「ムッフォ!」

 

 

 

ムンババは雪玉をいくつも盾にぶつけていく

 

 

 

ベシャッ!ベシャッ!

 

 

 

ラース「あまり効かないぜ!イレブン、俺があいつの注意を引く。イレブンはその隙に、どんどんダメージを与えてくれ。俺の回復も頼んだ!」

 

 

 

ラースはそのままムンババの目の前にいて、盾で殴ったりメラミを繰り出しムンババの気を引いている

 

 

 

イレブン「わかった、ラース。あまり無理しないでね」

 

 

 

その隙にイレブンはムンババの背後を取るように位置取った

 

 

 

しばらくして

 

 

 

イレブン「はやぶさ斬り!」

 

 

 

イレブンがムンババの背中を強く剣で二回切り裂いた

 

 

 

ムンババ「ムフォ....」

 

 

 

ムンババも弱ってきており、そのまま雪に倒れこんだ

 

 

 

グレイグ「ずいぶん手こずらせてくれたな、魔女の手先め。ハッ!」

 

 

 

立ち上がったグレイグが大剣でムンババの背中を刺した

 

 

 

ムンババ「ムフォーン....」ジュワー

 

 

 

 

グレイグ「次は貴様だ、悪魔の子らよ。今度こそ逃がさん!」

 

 

 

グレイグはそのままイレブンとラースに大剣を向ける

 

 

 

イレブン「くっ!ラース、まずいよ」

 

 

 

 

ラース「なんだよ、このいかついおっさん。敵って事か」

 

 

 

二人が身構えると

 

 

 

ヒュオオオ!

 

 

 

吹雪と共に三人に何か飛んできた

 

 

 

ラース「!?あぶねっ!?」

 

 

 

パキッ!

 

 

 

二人「!?」

 

 

 

イレブンとグレイグは足から腰にかけ凍りつき、動けなくなった

 

 

 

グレイグ「何だこれは!動けん!」

 

 

 

 

イレブン「あ....足が....」

 

 

 

 

ラース「大丈夫か、イレブン!.......!これは....魔法の氷!俺の炎じゃ溶かせない!」

 

 

 

ラースは手に炎を出すが、溶かす事ができなかった

 

 

 

???「フフフ、捕まえたわ。英雄グレイグ」

 

 

 

その時、空から誰かが現れる

 

 

 

グレイグ「氷の魔女!これは貴様が....」

 

 

 

 

ラース「こいつが.....魔女か(何だ、こいつ。シャール王女と気配が似ている)」

 

 

 

氷の魔女は紫の肌に白い髪をして、杖を持っていた

 

 

 

魔女「このままお前を氷漬けにすれば、私を解放してくれたあのお方との約束を果たせる」

 

 

 

チャッ!グレイグの胸についていたペンダントを取った

 

 

 

魔女「あの方と同じペンダント。これで私達お揃いだわ!」

 

 

 

 

グレイグ「何だと!」

 

 

 

 

魔女「ハァ、英雄と呼ばれた男も呆気ないものね。まだ私の攻撃を避けたお兄さんの方ができるじゃない。まあ、いいわ。二人仲良く永遠に凍るがいい!」

 

 

 

魔女は攻撃を仕掛けようとしている

 

 

 

ラース「!?イレブン!」

 

 

 

 

ベロニカ「させないわ!ハッ!」

 

 

 

ベロニカが遠くからメラを放ち、魔女に当てた

 

 

 

魔女「グッ!」

 

 

 

魔女の首にメラが当たり、魔女が怯んだ

 

 

 

ラース「ナイス!ベロニカ!イオ!」

 

 

 

ラースも小さくオレンジの魔法陣を魔女に描くと、小爆発が起こる

 

 

 

ヒュッ!

 

 

 

ラースはイオを当てると同時に道具袋から何かを投げた

 

 

 

トサ 魔女は衝撃で持っていたペンダントを落とした

 

 

 

魔女「チッ!」

 

 

 

魔女はどこかに飛び去っていった

 

 

 

 

 

 

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