ドラゴンクエストⅪ 魔法戦士の男、恋をする   作:サムハル

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挑戦者

それから三ヶ月後、デルカダール城

 

 

 

大広間

 

 

 

???「たのもー!」

 

 

 

青年が元気よく入ってきた

 

 

 

バン「ん?」

 

 

 

 

???「誰かいないのかー?」

 

 

 

 

バン「何だ?この城に用事か?」

 

 

 

 

???「おお、兵士じゃん。俺、この城にいるラースって人に話があるんだ。会わせてくれないか?」

 

 

 

 

バン「ししょ.....ラース将軍に?まあ、いいけどよ。ここから真っ直ぐ進んだ玉座の間にいるぞ。マルティナ様っていう王女様もいるから失礼のない」

 

 

 

 

???「おっしゃ!ありがとな、お前!」

 

 

 

青年はバンの言葉を最後まで聞かず走っていった

 

 

 

バン「あ、おい。.....まったく、話くらい聞けよな」

 

 

 

玉座の間

 

 

 

バタン!

 

 

 

???「たのもー!」

 

 

 

 

全員「??」

 

 

 

 

マルティナ「えっと....いらっしゃい。何か用事かしら?」

 

 

 

 

???「ここにラースという男がいると聞いた。会わせてくれないか?」

 

 

 

 

ラース「?俺がラースだが...」

 

 

 

 

???「おお!あんたがラースって人なのか!俺、エド!あんたってめちゃくちゃ強いんだろ?俺と戦ってくれよ!」

 

 

 

エドというまだ若い青年は元気よくハキハキとしている

 

 

 

ラース「エドっていうのか。俺がめちゃくちゃ強いってのはまあわからんが、そのためだけにここに?」

 

 

 

 

エド「おう!俺、強いやつと戦ってみたいんだ!なあ、いいだろ?」

 

 

 

 

グレイグ「お前、もう少し礼儀というものがあるだろう。いきなり来て人に頼む態度ではないぞ」

 

 

 

 

エド「いいじゃんかよ、おっさん!俺はこういう話し方しか出来ねえの!」

 

 

 

 

グレイグ「ハァ......」

 

 

 

 

ラース「マルティナ」

 

 

 

 

マルティナ「まあ、少しだけならね。訓練場でいいかしら?」

 

 

 

 

エド「おお!お姉さん、ありがとう!ラース、俺の力見せてやるよ!」

 

 

 

 

ラース「はいはい。訓練場はこっちだ」

 

 

 

二人は出ていった

 

 

 

マルティナ「な、何だか嵐みたいな子ね。感情がとっても豊かだわ」

 

 

 

 

グレイグ「あまりマナーがなってないようなやつですな。ラースも面倒なやつに目をつけられたものだな」

 

 

 

 

マルティナ「.......彼、エドって言ったわね。エドからはそこまで強い雰囲気を感じなかったわ」

 

 

 

 

グレイグ「私も同意見です。村や街で少々強い若者と言った所でしょう。まあ、世界を知るいい機会になるでしょう」

 

 

 

訓練場

 

 

 

エド「おお!でっけえ!」

 

 

 

エドは広い訓練場を見渡してはしゃいでいる

 

 

 

周りには数人兵士達が自主練していた

 

 

 

バン「あ!さっきの」

 

 

 

 

エド「おお!入り口にいた兵士か。ラースに会えたんだ。教えてくれてありがとな!」

 

 

 

 

ラース「自主練中すまないな。少しだけスペース使わせてもらうぞ。すぐに終わる」

 

 

 

 

ベグル「は、はあ.....。その人は?」

 

 

 

 

ラース「エドというらしい。俺と戦ってみたかったらしいぞ」

 

 

 

 

エド「俺、強いやつと戦ってみたかったんだ!」

 

 

 

 

バン「.........待ってください、師匠」

 

 

 

 

ラース「何だ?バン」

 

 

 

 

エド「師匠?兵士が?」

 

 

 

 

バン「師匠が出るまでもないですよ。俺で充分です」

 

 

 

バンはラースとエドの間に入った

 

 

 

エド「!そっか。あんたはラースの弟子か。こいつを倒さないとラースにはたどり着かねえって事か!面白いじゃん!」

 

 

 

 

ラース「まあ......いっか。じゃあ、一応見てるが頼んだぞ」

 

 

 

 

バン「はい!おい、エドとか言ったな。お前、師匠といきなり戦わせるわけないだろ!」

 

 

 

 

エド「そんなのあんたの勝手じゃん!気に食わないならかかってこいよ!」

 

 

 

 

バン「イラッ.....。ふーん、じゃあ遠慮なく」

 

 

 

バンは思いっきりエドに踏み込んで、一瞬で距離を詰める

 

 

 

エド「!?」

 

 

 

 

バン「せいけんづき!」

 

 

 

 

エド「やば......」

 

 

 

エドは避けられないと判断し、腕で防ごうとする

 

 

 

ピタッ!

 

 

 

エド「..........あ、あれ?」

 

 

 

エドが目を開けると、顔に当たるギリギリで攻撃は止まっていた

 

 

 

ブゥン!

 

 

 

拳の風圧がかかってきた

 

 

 

エド「........は、はは」

 

 

 

エドは冷や汗を流している

 

 

 

バン「わかったか?これで動けないんじゃ、師匠には程遠いぜ」

 

 

 

 

エド「あんた........すげえじゃん。兵士だからとか思ってたけど、全然そんな事なかった。でも!俺だって何も見せねえわけにはいかねえ!」

 

 

 

エドは力を貯め始めた

 

 

 

エド「借りるぞ!父ちゃん!」

 

 

 

エドの目は赤くなり、爪や牙が生えて尻尾も現れた

 

 

 

辺りが魔物の気配に包まれる

 

 

 

全員「!?」

 

 

 

 

ラース「何だと!?」

 

 

 

その場にいた全員が武器をエドに向けた

 

 

 

玉座の間

 

 

 

全員「!?」

 

 

 

 

ブレイブ「グルルル」

 

 

 

 

コロ「グゥゥゥゥ...」

 

 

 

二匹は訓練場の方を威嚇している

 

 

 

マルティナ「何!この不思議な気配は!」

 

 

 

 

グレイグ「魔物ではあるようですが、普段とは明らかに違います。姫様、訓練場の方へ向かいましょう!何かが起こっております!」

 

 

 

 

マルティナ「そうね!」

 

 

 

訓練場

 

 

 

エド「あれ?皆して何でそんな警戒してんの?」

 

 

 

 

バン「お前、何者だ!」

 

 

 

 

ベグル「魔物に化けてたのか!」

 

 

 

 

マーズ「油断した。だが、自分から姿を現してくれるとはな!」

 

 

 

 

エド「ちょっ、ちょっと待ってよ!俺、少し違うけど人間だから!」

 

 

 

 

ラース「人間?だが、その気配や姿は人間とはかけ離れているぞ」

 

 

 

 

エド「あー......やっぱり駄目?この姿。感情が昂ぶるとこうなりやすいんだよな」

 

 

 

ダダダッ!

 

 

 

グレイグとマルティナが走ってきた

 

 

 

グレイグ「ラース!何事だ!」

 

 

 

 

マルティナ「ラース!大丈夫!?っ、ま、魔物!?」

 

 

 

 

エド「おー、さっきの姉ちゃん、おっさん」

 

 

 

エドは二人に手を振っている

 

 

 

グレイグ「どういう事だ?」

 

 

 

 

ロベルト「エド、敵意は無いのか?」

 

 

 

 

エド「え?そんなのあるわけねえじゃん。俺は強いやつと戦いたいだけ。お前、もう一回だ!今度は俺から行くぞ!」

 

 

 

 

バン「!来い!」

 

 

 

 

エド「っしゃあっ!」

 

 

 

エドはかなり速いスピードでバンの目の前に向かう

 

 

 

エド「ダークパンチ!」

 

 

 

エドの拳に闇の力が纏う

 

 

 

バン「!?しんくうげり!」

 

 

 

エドの攻撃が当たる前に、バンの足がエドに当たる

 

 

 

エド「ぐへっ!」

 

 

 

ドガァン!

 

 

 

エドは壁まで飛ばされていった

 

 

 

バン「あ.......やべ」

 

 

 

 

ラース「おい.....今手加減したか?」

 

 

 

 

バン「い、いやー......ちょっとビックリしちゃって」

 

 

 

壁には気絶したエドが倒れていた

 

 

 

エドの姿は元に戻っている

 

 

 

ベグル「よっと。マルティナ様、グレイグ将軍、ラース将軍、どうしますか?こいつ」

 

 

 

ベグルはエドを抱えた

 

 

 

マルティナ「一先ず医療部屋に運びましょう。話は本人に聞いてみましょう。敵意は無かったんだし。ただ、警戒はしておいて。強くないといっても、脅威になるかもしれないわ」

 

 

 

 

グレイグ「そうですね。ラース、警戒は任せていいか?」

 

 

 

 

ラース「ああ、任せておけ」

 

 

 

 

ロベルト「グレイグ将軍、俺達兵士も基本一人は付いておくようにしますね」

 

 

 

 

グレイグ「ああ、頼むぞ」

 

 

 

 

ラース「(魔物のような人間。何なんだ?こいつ。借りるぞ、とか言ってたな。そんな事がありえるのか?)」

 

 

 

 

 

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