ドラゴンクエストⅪ 魔法戦士の男、恋をする   作:サムハル

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オーブ

それから半年後の夜、デルカダール城

 

 

 

マルティナとラースの部屋

 

 

 

マルティナ「どうしたのかしら?イレブン」

 

 

 

マルティナはイレブンから届いた手紙を読んでいた

 

 

 

ラース「何かあったのか?」

 

 

 

 

マルティナ「それがね、私達全員を呼んでるのよ。しかも同じ日に。何かあったのか心配になってきて」

 

 

 

 

ラース「イレブンから集まりか。珍しいな。まあ、緊急事態ではないんだろ?」

 

 

 

 

マルティナ「一応そうみたいだけど」

 

 

 

 

ラース「気にはなるがそれなら一先ず安心じゃないか?あと何日後だ?」

 

 

 

 

マルティナ「それもそうよね。えっと、今日から一週間後みたいね」

 

 

 

 

ラース「了解。ユグノアに行けばいいのか?」

 

 

 

 

マルティナ「ええ。大事な話みたいだけど」

 

 

 

 

ラース「イレブンから大事な話。何だろうな。エマちゃんと付き合い始めたのは知ってるしな」

 

 

 

 

マルティナ「まあ、明日お父様とグレイグにお話してお休みを貰いましょう」

 

 

 

一週間後、ユグノア城 玉座の間

 

 

 

マルティナ達が到着すると、既に他の皆も来ていた

 

 

 

マルティナ「あら、少し遅かったかしら?ごめんなさい、皆」

 

 

 

 

カミュ「いや、俺もついさっききたばかりだぜ」

 

 

 

 

ラース「あれ?イレブンは?」

 

 

 

玉座の間にはイレブンだけがいなかった

 

 

 

シルビア「ロウちゃん、イレブンちゃんはどこ?」

 

 

 

 

ベロニカ「そうよ!あいつ、人を呼んでおきながらいないってどういう事?」

 

 

 

 

ロウ「それがわしにも話してくれなくてのう。皆が集まったら天空の祭壇まで来てほしいと伝言されておるだけなんじゃ」

 

 

 

 

グレイグ「天空の祭壇に?勇者の剣でも取りにいくのか?」

 

 

 

 

セーニャ「ですが、それならばイレブン様一人でも問題ありませんし、何より緊急事態として集められるはずですわ」

 

 

 

 

ラース「何がしたいんだ?イレブンは」

 

 

 

 

マルティナ「まあ、向かってみましょう。イレブンはもうそこにいるんですよね?ロウ様」

 

 

 

 

ロウ「うむ。一足先に向かっていったからのう」

 

 

 

 

ベロニカ「全く。それじゃあ私がルーラするわね。皆、掴まっててね。ルーラ!」

 

 

 

天空の祭壇

 

 

 

皆が着くと、虹の橋の前にイレブンが待っていた

 

 

 

イレブン「あ、皆来てくれた。わざわざごめんね」

 

 

 

 

カミュ「なあ、イレブン。どうしたんだよ。わざわざこんな所で」

 

 

 

 

シルビア「ここじゃないと出来ない話なのかしら?」

 

 

 

 

イレブン「うん。それにすっごく大事な話なんだ。このオーブを元に戻そうと思ったんだよ」

 

 

 

 

セーニャ「オーブを?というと、虹の橋を渡れなくするという事ですか?」

 

 

 

 

イレブン「うん。勇者の剣を使うほどの相手はもう現れないだろうから。いつまでもこのままでいつ魔物に命の大樹にまた登られるかわからない方が危ないかなと思ってさ」

 

 

 

 

ベロニカ「確かに。私達も何回か襲撃されたり、防いだりしてたからね」

 

 

 

 

グレイグ「となると、元に戻すという事はあった場所に返すのだな?」

 

 

 

 

ラース「だが、どこにあったかわからないオーブもあるぞ」

 

 

 

 

イレブン「そうそう。だから数日僕が考えて一応全部もうどこに返すかは決めたんだ。まず、ブルーオーブはクレイモランの国宝だったからシャール様達に返すんだ」

 

 

 

イレブンはブルーオーブを最初に外した

 

 

 

虹の橋は消えていった

 

 

 

マルティナ「そうだったわね。懐かしいわ」

 

 

 

 

イレブン「そしてグリーンオーブも海に落ちた物だったけど、セレン様が持ってたんだし、ムウレアに戻そうかなって」

 

 

 

イレブンは次にグリーンオーブを外す

 

 

 

シルビア「でも、確か返すって言われた物じゃなかったかしら?」

 

 

 

 

イレブン「そうなんだけどさ、これからまたもしも勇者が生まれて剣が必要になった時、このオーブ達は必要となる。それまでオーブは悪いやつらの手に渡りたくない。だから、渡りにくい場所にあるのも必要だよ。

 

 

 

セレン様はこれまでもずっと海から僕達を見てくれていた。きっとそれはこれからも変わらない。あの国なら普通の人間も魔物も入れない。だからもしまた必要になった時はあの国に行ってもらって、セレン様に渡してもらおうって考えてね」

 

 

 

 

ベロニカ「なるほどね。結構しっかり考えてるじゃない」

 

 

 

 

イレブン「大事な事だからね。それでイエローオーブはどこにあったかわからないけど、グロッタで貰ったから僕達ユグノアがしっかりと守っていこうと考えてるよ」

 

 

 

次にイエローオーブを外す

 

 

 

ロウ「となると、残りは誰にいくか少し検討がつくのう」

 

 

 

 

イレブン「そうだよね。まず、シルバーオーブはガラッシュの村の宝物。これはラース、君から貰った物だよ。村は無くなっちゃったけど、これからも君が持っていてほしいな」

 

 

 

次にシルバーオーブを外し、ラースに渡した

 

 

 

ラース「いいのか?」

 

 

 

 

イレブン「これは迷う事なくラースに渡さないとって思ってたよ。皆もそう思わない?」

 

 

 

 

マルティナ「ふふ、そうね。間違いなくラースが持っているべきだわ」

 

 

 

 

カミュ「寧ろ兄貴以外相応しくねえだろ」

 

 

 

 

グレイグ「そうだな。ガラッシュの村の大切な物をガラッシュの村一番の誇り高き戦士が持つ。当然の事だろう」

 

 

 

 

ラース「へへ、そうか。なら、これからもガラッシュの宝物として大事にしていこう」

 

 

 

 

イレブン「うん。ぜひそうしてよ。次にレッドオーブはデルカダールの国宝だったのはわかってるんだけど、違う人に渡してもいい?」

 

 

 

 

グレイグ「む?誰に渡すのだ?」

 

 

 

 

イレブン「随分遅くなっちゃったけどさ、カミュ。必要だったんだよね?もしかしたらもういらないかもしれないけど、これは君に持っててほしい」

 

 

 

 

カミュ「な!?お、俺が!?」

 

 

 

イレブンはレッドオーブを外し、カミュに渡した

 

 

 

イレブン「うん。これが無かったら僕は君と出会えなかっただろうし、あのデルカダールの地下牢で終わってた。カミュがレッドオーブを盗んでくれたから、あの旅は始まったんだよ。だから、君に持っててほしい」

 

 

 

 

カミュ「.........いいのかよ。こんな大切なやつ、守っていけるかわからねえぞ」

 

 

 

 

イレブン「カミュならきっと凄い場所に隠しそうだよ。誰も入れないような迷宮とかにさ」

 

 

 

 

ラース「ハハハ、それはあり得そうだな」

 

 

 

 

シルビア「ふふ、それはアタシもそう思うわ。カミュちゃんらしいじゃない」

 

 

 

 

カミュ「全く....。じゃあ、大切に預からせてもらうぜ」

 

 

 

 

イレブン「うん。最後にパープルオーブなんだけど、これがどこにあったか皆覚えてるよね?」

 

 

 

 

セーニャ「確かバンデルフォン王国の跡地でしたわ」

 

 

 

 

ロウ「.....なるほどのう」

 

 

 

 

イレブン「これはさ、グレイグの元故郷にあった物だよね。これをレッドオーブの代わりにデルカダールの国宝にしてもらおうかなと思ってるんだ」

 

 

 

イレブンはパープルオーブを外し、グレイグに渡した

 

 

 

グレイグ「バンデルフォンの......国宝」

 

 

 

 

マルティナ「そうね。これは確かにデルカダールで預からせてもらうわ。グレイグ、いいわよね?」

 

 

 

 

グレイグ「はい。私としても嬉しい限りです」

 

 

 

 

ベロニカ「私達は?何かする事あるかしら?」

 

 

 

 

イレブン「もちろん。さっきも少し言ったけど、もしも勇者がまた生まれてきてオーブを必要とする時に僕達の時みたいに伝説程度の扱いでいいから、オーブの在り処を残してほしいんだ。

 

 

 

はっきりと書かなくていいよ。海に落ちた、とかそんな感じで。それをベロニカとセーニャに歴史として作ってほしい。それで出来上がったら、シルビアに各地でほんのりと広めてほしい。誰も知らなかったら意味がないからね」

 

 

 

 

セーニャ「私達が歴史の1ページを作るのですね!ワクワクしますわ!」

 

 

 

 

シルビア「やだ。そんな大事な伝説の始まりになれちゃうの?アタシ。ふふ、嬉しいわ〜」

 

 

 

 

イレブン「話はこれで終わりなんだけど、オーブをどこに保存するとかは自由にしてもらって構わないよ。人目につかない場所がいいとは思うけど」

 

 

 

 

ラース「そりゃあそうだな。オーブは悪しき者の手に渡ると様々な力を与える。悪用されたらたまったもんじゃないからな」

 

 

 

 

イレブン「懐かしいね、そのセリフ。それじゃあ集まってくれてありがとう。何かあったらまた呼ぶね」

 

 

 

その後、デルカダール城

 

 

 

マルティナとラースの部屋

 

 

 

マルティナ達は部屋でオーブについて相談していた

 

 

 

ラース「結構重大責任だな。シルバーオーブ......どうしたものかな」

 

 

 

 

マルティナ「私達に渡す前から何年もずっと持ってたのよね?どうやって持ってたの?」

 

 

 

 

ラース「そりゃあ鞄にいれてたさ。肌身離さず持ってたしな。毎日確認してたんだ」

 

 

 

 

グレイグ「何年もずっとか。それは凄いな。だが、無くなったとはいえガラッシュの宝物なのだろう?あの場所に置こうとは思わないのか?」

 

 

 

 

ラース「考えてはいるがもう何もないからな。隠すも何もないから、魔物に取られやすいんだ。勇者だけに見えるとかにすればいいかもしれないが」

 

 

 

 

グレイグ「勇者だけに...........。そういえば、昔未来のイレブンが戻る時に勇者だけが開けた本が古代図書館にあった。その魔法を解読出来れば、何か出来るかもしれないぞ」

 

 

 

グレイグは少し考えた後、思い出したように言った

 

 

 

ラース「そんなのあったのか!?それはいい事聞いた!ベロニカ達と協力してやってみるか」

 

 

 

 

マルティナ「時間かかりそうね。長い休みにした方がいい?」

 

 

 

 

ラース「いや、そんな急に隠す事はしないさ。ゆっくり解読していけばいい。それまでは........パープルオーブと一緒にデルカダール神殿に置いていいか?」

 

 

 

 

マルティナ「ええ、大丈夫よ。それじゃあ昔みたいにデルカダール神殿の奥地は入れないようにしておかないと」

 

 

 

 

グレイグ「そうですな。今みたいに人なら誰でも入れるようにはしておけませんね」

 

 

 

 

 

 

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