それから三日間、ギバは雑貨屋に通いイリーナと仲良くしていた
花屋
店員「ありがとうございましたー」
ギバは赤やピンクや紫の色をした花束を買っていた
ギバ「よし、イリーナさんへのプレゼントはバッチリだな。にしても、まさか俺が誰かに花をプレゼントする日が来るなんて....。人って変わるもんだな」
雑貨屋
ギバ「イリーナさーん、今日も来たぜー」
店の中は静まり返っている
ギバ「あれ?留守か?おーい、イリーナさーん?」
ガタガタ!
イリーナ「ギ、ギバさん!すみません!少し聞こえなくて」
ギバ「あ、よかった。店の電気がついてるのにいないのかと思ったぜ。奥で何かしてたんだな」
イリーナ「..........あ、あの!少し上がってもらっていいですか?少しギバさんにお話したい事があって」
ギバ「ん?構わないぜ。ま、まさか、また絡まれたのか?」
イリーナ「いえ!そんな事はギバさんのおかげで無くなったんですけど、今回は別の話なんです」
ギバ「ん?そっちに入っていいのか?居住スペースなんだろ?」
イリーナ「はい。ギバさんにお話したい事はこの事なんです」
イリーナは部屋の扉を開けた
ギバ「なに!!?」
部屋の中には巨大な氷があり、その中には男の人が入っていた
ギバ「ど、どういう事だよ、これ?生きてるのか?」
イリーナ「はい。ですが、このまま放っておけば亡くなってしまいます。この人はアッシュ。私の......彼氏です」
ギバ「!!!!かれ.....し....」
ギバは自分の体温が低くなるのを感じた
イリーナ「一年前にミルレアンの森に行った時、魔物に襲われて庇ったアッシュはこのように氷と一体化してしまったのです」
ギバ「..........」
イリーナ「急いでリーズレットさんに氷を解いてもらえないか頼んだのですが、この氷は特別なものらしくある物が無いと溶かさないと言われてしまったのです。それがたいようの石。
その名の通り太陽の力を持った石らしいのですが、それは遠く離れたホムラの里という場所にある火山の中にあるらしいのです。私なんかの一般人では入る事すら出来ませんし、リーズレットさんも氷の魔女で熱い場所は行けないそうです。
なので、傭兵さんとかに頼み込んだのですが距離と難易度が高いらしくかなりの金額がかかってしまって......私一人で払えるお金は少ないんです。でも........アッシュをどうしても救いたいんです。このままお別れなんて......絶対に嫌です。
ギバさん!私にはもうあなたしか頼れる方がいないんです!私に出来るお礼ならなんでもします!お金も用意します!道具も必要ならお金はいりません!何でも持っていってください!だから.......どうか、アッシュを助けてあげてください」
イリーナは涙を流しながらギバに頼み込んでいる
ギバ「..........。わかった。必ずそのたいようの石とやらを持ってくる。だから泣かないでくれ、イリーナさん」
イリーナ「ほ、本当ですか!!?ありがとうございます!!お、お金はいくらほど必要でしょうか?」
ギバ「ハハ、金なんかいらないさ。俺に任せときな。すぐに取ってきてやるからよ」
イリーナ「で、ではお礼はどうしたら.....」
ギバ「お礼.....か。なら、またこの店に寄った時に今までみたいに仲良くしてくれると嬉しいぜ。それをお礼にしてくれ」
イリーナ「そ、そんなの当たり前です!ここまで親切にしてくれる方に変な態度は取れませんから。そんなのでいいんですか?もっと、物とか」
ギバ「物なんかより俺はイリーナさんに幸せでいてほしい。だから、イリーナさんの幸せそうな姿が何よりのお礼だぜ」
イリーナ「ギバさん......」
ギバ「それじゃあ行ってくる。取ったらすぐに戻ってくるからな」
イリーナ「はい!どうか、本当にお気をつけて!」
ホムラの里
ギバ「とはいっても、火山のどこにあるかわからねえよな。確かラース将軍の話だとヤヤクって人がここの村長なんだっけ。聞き込みしながら探してみるか」
神社内
村人「ヤヤク様!デルカダール王国の兵士殿がヤヤク様をお探しでしたので、連れてまいりました」
ヤヤク「デルカダールの?というと、ラース殿の国だな。そなた、名は何という?」
ギバ「ギバといいます。突然の訪問申し訳ございません。ラース将軍のお知り合いでしたか」
ハリマ「ラース殿だけではない。イレブン殿勇者様達の力で私達家族は助けられた。それに、ラース殿はここのお酒を気に入ってくれてな。よく訪れてくれるのだ」
ギバ「ラース将軍、確かによくホムラの里に行ってます。それで実は探しているものがありまして。その場所を教えていただきたいのですが」
ヤヤク「ふむ。何という物なのだ?」
ギバ「たいようの石というものが火山にあると聞きました。その場所を教えてほしいのです。それを必要としてる人がいるんです」
ヤヤク「たいようの石か。確かに火山の中にあるが......」
ハリマ「あるのは火山の最深部。それに道中の魔物もそれなりに手強い。強さに自信が無ければ行く事はやめた方がいい」
ギバ「問題ありません。俺達デルカダール兵士は勇者様達に鍛えられています。ただの兵士の強さでは留まりません」
ヤヤク「承知した。勇者達が鍛えているならば信頼できよう。ならば、石の形などを教えよう。必要とする者に早く届けてやるのだ」
ギバ「ありがとうございます!」
ホムスビ山地 ヒノノギ火山内
ギバ「あっっっっつ!!」
ギバは火山内の暑さで汗が滝のように出ており、バテそうになっていた
ギバ「暑いとかの次元じゃねえ。北国生まれが災いした。溶ける......。しかも、思ってるより魔物がいるな。この最深部か。こりゃあ.......骨が折れそうだ。でも、イリーナさんのためだ。俺の恋は終わっちまったが、やってやるか!人助け!」
二時間後、最深部
ギバ「暑い.......暑い......」
ギバは魔物を倒しながら進んでいたが、フラフラになっている
ギバ「マジで倒れそうだ。ここが最深部みてえだし、さっさと.......」
奥では魔物達がオレンジに光る石を持って遊んでいる
ギバ「あ!あれだろ!見た目や色が聞いた通りだ!おい、その石くれよ!」
魔物「ギィ?ギイイー!!」
魔物達はギバに取られまいとして攻撃してきた
ギバ「チッ!やっぱりこうなるのかよ!さみだれ突き!」
魔物「ギィ〜.....」ジュワー
ギバ「氷結らんげき!」
ジュッ!
魔物「ギ?」
槍についていた氷は周りの暑さと魔物の体温で一瞬で溶けた
ギバ「げ!!?そんなのアリかよ!?」
魔物達「ギィー!!」
ギバ「痛って!!アチチチ!!」
ギバに攻撃やメラミが飛んでくる
ギバ「チッ!もうキレたからな!!ジゴスパーク!」
槍に纏わせた雷が魔物達を中心に炸裂する
魔物達「ギィ〜......」ジュワー
ギバ「こんな所さっさと出ねえと死んじまう。どれ、石は......これか。確かにかなり暖かいな。この石だけでどうにかなるのか?戻ってみるか」